カナダ在住20年の筆者が見た映画の感想とふと思った疑問についてを勝手気ままに書いていくブログです。

アラジン実写版は改悪?予告編とスタッフインタビューから心配される映画内容とは?

2019/05/11
 
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アラジン実写版が6月7日に公開されます。

1992年に北米で、1993年に日本で公開されたオリジナルは、ディズニー作品の中でもトップクラスのアニメーションで、今でも多くのファンに愛されています。

その実写版が今年の夏にいよいよ公開されるということで、とても楽しみなのですが、よくよく調べてみると、ちょっと雲行きが怪しい内容がわかってきました

単なる杞憂で済めばいいのですが、これまでの実写版で行われた変更も含めて、詳しく考察していきたいと思います。







アラジン実写版の予告編

まだご覧になっていない方もいらっしゃるかもしれませんので、アラジン実写版の動画を載せておきます。

日本語の字幕がついていますが、一箇所、せっかくのジーニーのボケが死んでしまっているのが残念です。

詳しく解説していくと、英語の授業のようになりますが、英単語「make」は、「作る」という意味と「~させる」という意味の二通りに解釈できます。

アラジンが

Do you make me a price?


といいましたが、これは「~させる」の意味で使われている、

「ボクを王子にさせられる(できる)か?」


という、問いかけ。

に対し、ジーニーが「作る」の意味で、

「ボク(のため)に王子を作れるか?」


というふうに解釈して、王子を魔法で出した、というボケになります。

しかもジーニーは、叶えてほしい願いを誤解されないように言わないと、こうなるよ、というコメントまでつけており、明らかにロビン・ウィリアムスのジーニーを意識した笑いを取れるジーニーとして演じているシーンです。

それをこの字幕のように「だれに言っているんだ。俺さまに不可能はない。」というような訳をしていては、せっかくの笑いどころが台無しです。

子供向けの映画で、小さい子供にもわかるような字幕を提供しないといけないという縛りがあるにしても、もうちょっと気の利いた訳はなかったのでしょうか。

新しく加わる事柄とその心配事

すでにアラジンに関して、情報誌やテレビ情報番組用のインタビューがされており、それによってオリジナルにはなくて実写版に加えられるいくつかの事柄がわかっています。

また、新しいものを加えることで、よりストーリーに説得力が出るものもありますが、逆に世界観を壊してしまう恐れもありますよね。

わかっているだけの、新しく加わる事柄と、それらが加わることでオリジナルストーリーがどのように影響を受けることになるかを、見ていきたいと思います。

ジャスミンのための新曲

オリジナルにはない、ジャスミンのための新曲が加わることが、プロヂューサーのダン・リンへのインタビューの中で明かされました。

「ラ・ラ・ランド」や「グレイテストショーマン」を手がけたパセク&ポールことベンジ・パセクとジャスティン・ポールによって書かれたそうで、これだけでもどんな曲になるかとても楽しみです。

が、ダンがインタビューで明かした曲に対する印象を聞くと、ちょっと「楽しみ」だけでは済まない、本当に大丈夫だろうか、という思いが出てきてしまうのでした。

ダンの曲に対する印象は、

権力を持つプリンセスのための、国歌を連想するかのような曲。
ジャスミンの力強さ、自立心、偉大なサルタンになりたいという思いが込められている


だそうです。

なんだか「ライオンキング」の「王様になるのが待ちきれない」のような曲みたいですね

ジャスミンのことを誤解していない…

インタビューでのダンのコメントの続きを見ていくと、更に不安になってきます。

いわく、

オリジナルでは、ジャスミンは目的もなく、ただ恋人を見つけたいだけだった。
実写版ではリーダーとしてもっと何かをしたい、祖国アグラバー王国を救いたいと望んでいる。


と。

オリジナルのアラジンのあと、2本の続編OVA「アラジン ジャファーの逆襲」と「アラジン 完結編 盗賊王の伝説」、さらにTV版アニメ「アラジンの大冒険」でのジャスミンは、タフで自立心も強く、昔ながらのお姫様のような、塔の上に閉じ込められて王子様が助けてくれるのを待っているといった、ステレオタイプのプリンセスではありません。

オリジナル版でジャスミンがプリンセスという地位に嫌気がさすのは、法律で定められているということで、のぞんでいない結婚をしなくてはならないなど、全てにおいて彼女のすべき行動が決められているからです。

それは、サルタンの娘としてまるで景品か何かのような扱い。

宮殿から出たこともなく、ペットで虎のラジャー以外友だちがいない

そんな生活に嫌気が差し、自分で決断できる自由を求めて宮殿を抜け出したはずです。

ボク個人の感想ですが、ダンの指摘しているようなジャスミンは、オリジナル版からは感じ取れませんでした。

たしかにアラジンと出会って、恋に落ち、最終的には結婚をすることになりますが、それだって男性をあさっていてアラジンに目をつけたのではなく、自分が置かれているの境遇から抜け出したい、という同じ思いがあることに気がつき、友人として始まったの関係がたまたま恋人にまで、発展していっただけだと思っています。

このようなプロデューサーの話を聞いてしまうと、これまでにあった実写版で感じた違和感を、また感じてしまうのか、と気が滅入ってしまいます。

新キャラ・ジャスミンの親友

また、もう一つの実写版オリジナルとして、ジャスミンの召使い兼親友という新キャラクター・ダリアが登場することがわかっています。

ジャスミンを演じたナオミ・スコットはインタビューで、このダリアという女性が、ジャスミンの親友であり、どれだけジャスミンにとって重要なキャラクターであるかを話していました。

女友達と映画を見に来た少女たちにも、ジャスミンとダリアのような関係になりたい、と羨ましがられるような二人で、もしジャスミンにダリアとの親友関係が存在しなかったら、なぜジャスミンをそんな過酷な環境に閉じ込めておけるのか、と思うほどの親密な関係だった、と。

ジャスミンにそんな心許せる友達が、ラジャー以外に存在したのは、彼女にとってとてもいいことだと思います。

ただ、ナオミ・スコットが感じたその思いこそが、ジャスミンを宮殿から抜け出させる最大の理由の一つだったわけですよね。

ダン・リンやナオミ・スコットのインタビューを聞いていると、ジャスミンが宮殿を抜け出す理由が全くなくなってしまうのですが、彼らはその事に気がついているのでしょうか?

ダンの言うように男の子を探し出すだけでなく、権力者の一員として責任を持って王国を導いていきたいとおもい、ナオミの言うように、すでに宮殿内に親友がいるジャスミン。

オリジナルを変えるという行為自体は反対しませんが、変えた結果、改善であればいいのですが、改悪であったなら、と思うと、心配になってきます。

とくに、スタッフのインタビューを聞いていると大丈夫なのか、と思わざるを得ないやり取りをしているようですので。

新キャラが予告編に登場しないのはなぜ?

また、このダリアというキャラクター、ナオミの言うように、ジャスミンにとってそれほど重要で影響力のあるキャラクターであるならば、なぜ予告編に登場しなかったのか、不思議です。

予告編では、懐かしいオリジナルを思い起こさせるシーンばかりを使用し、チケットの売上を伸ばそうとしているのであれば、いかがなものか、と思わざるを得ません。

こちらがそのダリアの画像。

演じている女優はナシム・ペドラドというコメディアン兼女優。

イラン生まれで3歳のときにアメリカに家族で移住したそうです。

サタデー・ナイト・ライブにも出演していましたし、ドラマ「スクリーム・クイーンズ」にもジジ・コールドウェル役で出演しています。

映画も脇役ですが、有名な作品に出演しています。

関連記事: アラジン実写版で新キャラダリアを演じる女優は誰?ナシム・ペドラドのプロフィールは?

これまでの実写版で見られた変更を見てみると

これまでディズニーはオリジナルアニメ作品の実写版を出しています。

最近の作品では「美女と野獣」や「シンデレラ」が有名ですが、どの作品もわずかにオリジナルアニメ作品から変更を加えていました。

その実写版独自としての解釈で描かれた主人公たちですが、よりストーリーに説得力を出せる様になったのか、それとも、逆にツッコミを入れられるような物となってしまったのか。

ボク個人の意見では、どちらかというと、変えなくてもいい部分を変えてしまった、という印象のほうが強いです。

せっかくですので、具体的な例として、「美女と野獣」のベルの描かれ方について、ボクが感じた印象をお話し、同じこと「アラジン」にも起こるかどうかを考えてみたいと思います。

エマ・ワトソンのベルはオリジナルと性格が異なる?

オリジナル版のベルは誰にでも優しい、人間として素晴らしいキャラクターでした。

そんなベルに言い寄ったガストンは、ベルの読んでいた本を取り上げ、ベルの本を返してほしいという丁寧な頼みに対し、本を泥水の中に投げ捨てたのです。

粗野で自分本位で横暴なガストンに対し、そんなガストンにも丁寧な言葉遣いで接するベルと、見事なコントラストで描かれていました。

同じ場面が実写版にもありましたが、少し描かれ方が違います。

ガストンがベルに対し、花を持って話しかけます。

その一言目はベルが持っている本に対するものでした。
ガストン自身は本などに興味もなく、もしかすると文字もろくに読めないのかもしれませんが、「おはよう、ベル。面白そうな本を持っているね」と声をかけます。

自分に興味がない本に対し、本が好きなベルに対して、会話を始めるために、ベルの好みそうなトピックで話を展開しようとしたのです。

これは、オリジナル版のガストンのように、横暴な性格の男性ができる話術ではありません。
好意を持っている女性に対し、緊張しながらもなんとか会話を弾ませたいという一般的な男心だと思います。

それに対して、ベルはおはようの返答もせず、「あなたも読んだことがあるの?」と返しています。

口調からは、意外だ、という思いが透けて見えそうでしたが、もしかすると「どうせ読んだこともないくせに知ったかぶりしないで。」という感情があったのかもしれません

つづいて、ガストンが持っていた花束を渡そうとしますが、それに対しても、いい顔はしていません。
まるで萎れたり枯れたりした花の花束を目にしたような、顔の表情です。

そして、ガストンの夕食デートのお誘いも、「今夜はだめ」といってしかめ面をして去っていきます

初めてこのシーンを見たとき、それほど違和感は感じませんでした。

しかし、よくよく考えてみると、ガストンがベルにとった行動は、ディズニーヴィランズの行動というより、片思いの男性がスキな女性にアタックした、というだけのものです。

一方でベルがガストンにとった行動は、かなり失礼で、相手のことを思っていないとしか思えません

僕らはがオリジナルで、ガストンがディズニーヴィランズの上、嫌味で傲慢なキャラクターだと知っているからこそ、違和感を感じなかったのでしょう。

が、そんな設定を知らない新キャラクターだったとしたら、ベルのとった行動はとても冷たく失礼なものと、言えるのではないでしょうか?

もしかすると、すでにガストンがベルに何度も何度もデートに誘っていた経験があったのかもあしれません。

それであれば、「いい加減に気がつけよ、この鈍感!」という気持ちからこのようなやり取りになることも説得力はでてきますが。

それならそれで、そういう経緯が二人の間に合ったと匂わせるようなセリフなりをいれておくべきでしょう。

実写版「美女と野獣」では、おいおいガストンの本性が暴かれて、嫉妬に狂っているだけというより、かなりサイコチックな振る舞いをする下地があったキャラなのか、と思いましたが、とにかくベルにしてもガストンにしても、キャラクターの描き方に違いが見られたわけです

そうなるとオリジナル版がある以上、どちらの描かれ方が良かったか、が話題に上るのは避けられず、つまりは「改善された」、「改悪された」の評判が出てしまいます

個人的な好き嫌いという意見ではありますが、世界レベルで注目を集めるディズニーの作品ですので、気に入らないという意見の数も大きなものになるでしょうから、無視できない評価になりかねません。

ベルに対する村人たち

おなじくオリジナルと実写版でかなり大きな違いを持って描かれていたのが、村人がベルをどう思っているか、です。

オリジナルでは、ベルは少し変わった娘ではあるものの、可愛らしい女性、として村人は接しています。

彼らはベルのことを毛嫌いもしていなければ、異端者を見るような目で見たり、実際に接したりしていません。

舞台となった時代背景を考えれば、村に住む若い娘という身分で文字が読め、本が好き、というのは、かなり他の村人と違って変わっていただろうと思われますが。

そんなベルを変わりものだと声を大にして主張していたのは、唯一、ガストンだけで彼が村人たちにネガティブなベルの印象を植え付けようとしていました

しかし実写版では、ベルは一部の村人とは親しく接していますが、どちらかと言うと半分以上から、異端者として鼻つまみ的な存在として扱われているように感じました。

とくに幼い女の子に文字を教え、自身で発明した洗濯機を使用してだけなのに、それに対する村人たちの仕打ちは、かなりひどいものだと思います。

勘ぐって解釈すると、舞台となった時代に現代のフェミニズムの考えを無理やりはめ込もうとしているようにも見えますが、これはエマ・ワトソン自身がフェミニストでもあるからなのでしょうか?

そんな悪意ある邪推すらしてしまうほどの、オリジナルとの違いだと思いました

まとめ

「アラジン」実写版の予告編はとてもダイナミックで映画の公開を待ち遠しくしてくれるものです。

映画はさぞかし楽しく愉快なものになるのでは、と感じずにはいられません

しかし、予告編だけではなく、スタッフのインタビューなどを集めて読んでみると、オリジナルから変更されている部分が多々、あるように思われます。

その変更は、スタッフにとってはストーリーの改善という観点から行われたのでしょうが、インタビューの内容や、これまでの実写版で行われた変更をよく見てみると、本当に大丈夫なのか、首をひねりたくなるようなものがわかってきました。

おそらく、「美女と野獣」のように興行収入では成功をおさめるのでしょうが、それに見合った内容であることを祈るばかりです

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