過去の選挙から読み解く立石晴康氏の都議会自民党離脱宣言の裏側

      2017/02/07

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夏の都議選挙に向け、色々な動きが出てきています。

都議会自民党から離脱し新会派を立ち上げるとしていた新風自民党がようやく正式に離脱を
認められたことから新会派結成の届け出を完了させることができました。

また、都議会自民党で総会があったのですが、その総会後、中央区の都議である立石晴康氏が
都議会自民党から離脱をすると明言しました。

今回はこの立石晴康氏の選挙区である中央区の過去の選挙戦からこの離脱宣言の裏側になにが
あるのかを考察してみたいと思います。





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中央区都議として8期目のベテランだが、今年の選挙では自民党公認は別人に

立石晴康氏は中央区の都議として現在8期目です。1971年に中央区の区議に当選して以来、
3期10年勤め上げ、1981年の都議選に立候補して当選。以来7期連続で当選し続けますが、
2009年の都議選挙では民主党の岡田真理子氏に訳7千票の差で落選しました。

前回の2013年の都議選では現職だった岡田真理子氏と新人2名を破って再当選され、現在、
8期目を勤められています。

民主党旋風が吹き荒れた2009年で岡田氏は26,404票を獲得していましたが、次の2013年の
選挙では6,274票と2万票も少なくなっています。

この理由は今盛んにメディアを賑わせている築地市場の移転問題と大いに関係がありました。
築地市場を持つ中央区の都議選として移転の賛成、反対は大きな選挙のトピックで、選挙前は
民主党は市場移転反対で戦っていました。

岡田氏の一番最初の選挙演説の場所は築地市場前で、鳩山由紀夫氏も応援演説にかけつけて
いました。

ところが、選挙で民主党が圧勝した後、民主党は都議会で市場移転の予算に賛成をしたのでした。
これに民主党を応援していた反対派の市場関係者は大激怒。
見事、その怒りが次の選挙の得票に現れた形となったのです。

一方で、2009年に破れはしたものの、立石晴康氏の獲得票数は2013年のものとほとんど同じ
約1万9千票。
長年、同区で区議を勤めてきただけあって、そのジバンはしっかりとしたものです。

ところで2013年に中央区で次点であった人物が石島秀起氏。このときはみんなの党から立候補
されていましたが、現在は自民党員で中央区区議。

プロフィールを見てみると、平成21年から平成28年までの会派履歴が空白になっています。
おそらく、この時期にみんなの党に移っているものと思われます。

この石島氏、選挙データBOXにある「2017年 東京都議会議員選挙 立候補予定者一覧・情勢」
(1/23時点)では定数1の中央区から自民党の候補者として名前が出ており、立石氏は「引退」と
なっています。





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中央区は定数1。小池新党から刺客が送られる可能性大

詳しくはわかりませんが、8期も都議員を勤めれば、かなりのベテランで存在感も増してくる
のが普通です。とは言え、多選の弊害が言われかねないことも事実です。

今回の立石氏の離脱表明の中に「内田茂都議が手動する現体制では改革が進まない」と発言されて
いますが、おそらく打ち出しを中心とする主流派から距離がある方ではないかと推測されます。

それで、今回の選挙に自民党からは若い新人を擁立するとして肩たたきにあったのではないか、
と推理することができます。

折しも今度の都議選は小池新党旋風が強く吹く可能性が大きく、自民党というカンバンを
捨てても小池印をつけることができれば、全然戦えるという状況です。

逆に定数1の中央区は小池新党から刺客がほぼ100%送られる選挙区ですので、今のうちに
動かないと、という計算になったのではないかと思われます。

過去の選挙戦から票を予想してみると

中央区の有権者数は大体105,000名です。

前回、前々回と立石氏は約19,000票を獲得。これに対し、前々回の岡田氏は26,400票、前回の
石島氏は11,000票。

投票率を見てみると、前回は40.81%、前々回は53.60%。この投票率の差は前々回に岡田氏が
得票した数字と前回石島氏が得票した数字の差とほとんど一致します。

今回、自民系の候補者が二人立候補するということで、立石氏が獲得しているうちの幾分かは
石島氏に流れると思われます。

また、公明党票もこの中に含まれますから、その分は自民党候補者にいかないものと思われます。

逆に石島氏が獲得した11,000票はおそらく反自民の票だと思われますので、今回も石島氏が
同数を獲得するとは思われません。この11,000票のほとんどは反自民の候補者、というより
小池氏が推す候補者に流れると思われます。

更に、投票率が伸びれば、無党派層の票が増えます。おそらく小池旋風が吹いたままで選挙に
突入すれば、1万以上の票が小池氏の推す候補者に入ることでしょう。

このように予想してみると自民党候補の石島氏が勝つには、かなりのイベントが無い限り、
このままの状況が続くと難しいでしょう。

立石氏が勝つためには小池氏と協調路線を取れるかどうかです。
とはいえ、8期も都議を勤め、おそらく築地移転には賛成をしていたものと思われますので、
今後の移転問題の決着がどうなるか次第では、手を握れなくなる可能性もあるのではないかと
思います。

もし立石氏が小池氏と手を組まず、小池氏の刺客が立候補することになったとしたら、今のまま
では小池氏の候補が有利、といわざるを得ないと思います。

立石氏が新風自民党に加わらないのは

最後に立石氏が新風自民党に加わらない理由を考えてみますと、都議2期や1期の議員が役職を
勤めている会派に8期の立石氏が今から加わっても、なんの役職もつけない上、後輩の下で
議員活動をする、ということになるのが、気に入らないのではないでしょうか?

やはりそこは、長年都議を勤めてきたプライドもあるでしょうし、なかなか受け入れられない
状況ではないかと想像します。

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