石原慎太郎氏のがっかりな会見で百条委員会の展開はどうなる?

   

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3月3日に全国の注目の中、石原慎太郎氏の豊洲移転問題に関しても会見が開かれましたが、
結果はご存知のとおり、とてもがっかりした内容でした。

その言い訳と責任転嫁に終始した会見内容から一体、石原氏はどうしたかったのか、どうすべき
だったのかを考えてみたいと思います。





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今更ながら会見内容をまとめてみると

すでに多くのメディアやネット上でも石原氏の会見内容をまとめることはなされていますので、
今更僕がここですることもないかとは思いますが、今後の話の展開上、一応簡単に触れておきます。

超簡単に要約すると、

自分は詳しいことは聞いていない。
自分にも責任はあるが、実際に動いた部下や都庁、議会にも大きな責任がある。

ということです。

確か石原氏は84歳という高齢、病気もしており、往年の生気も英気も無いのかもしれません。
しかし、自宅を出る前に行った「果し合いに向かう侍の気持ち」という言葉や冒頭に発した
「座して死を待つつもりはない」という威勢のいい言葉を言うからには、もうちょっと中身のある
ことを話してくれるのでは、と期待したのですが、それは甘かったのかもしれません。

これまですでに何らかの手段を用いて発信している情報と全く同じ内容以外に、新しく話したこと
はありませんでしたが、僕が一番気になるのは、このような会見を開いて、例えば生活に支障を
きたすレベルのマスコミのつきまといが本当になくなると思ったのでしょうか?

「知っていることはすべて話す」、「困る人が出るかもしれない」の発言からちょっとでも期待した
僕や世間がどうかしていたのかと思ってしまうほど、レベルに低いものでした。

例えば「専門性がないからわからない」という発言も、だから石原氏に責任がない、という
結果になると思っていることこそ、理解不能なレベルの低い言い訳です。

専門性がないのは今の都知事である小池氏も同じです。というより、都庁のだれも汚染土壌に
関する専門家ではないでしょう。
だから専門家に意見を聞いて、それ以外の問題や、Noを選択した場合の問題なども考慮し、
全体像を把握して最終的に決定するのがリーダーとしての責務のはずです。

アメリカの自動車会社フォードを作り上げたヘンリー・フォードの話で、こんなのがあります。

ある時、フォードが多くの人を招いて自身の会社やそこで生産される車についてなんでも
聞いていいといいました。

招かれた人々は口々にいろんな質問をフォードに聞きました。その内容はとても幅広く、また
専門的な内容の質問も含まれていました。

フォードは聞かれた質問に対し、次々に電話をかけて社内の担当者から答えを聞き出し、回答
していきました。

人々はフォードに対して、「あなたは何も知らない」と文句をいったそうです。
その時のフォードの回答はこうでした。

「私はリーダーだ。私が知っておくことは全ての答えを知っていることではなく、だれに
そのことを聞けば明確な答えが得られるか、だ。リーダーがしなくてはならないことは、必要な
情報をすべて知って、そして最終判断を下すことだけだ。」

多分この話は若かりし頃の石原氏なら知っていて、その通り実践するように心がけたと思いたい
ですが。

とにかく石原氏がしたかったことは、自己満足のレベルを超えること無く、今後望むような
結果になることは決してないのでしょう。

石原氏は会見で何をいうべきであったのか

先にもいいましたが、石原氏は生活に支障をきたすレベルのマスコミの訪問をやめにしたい、と
発言しているところを見ると、今回の会見をすることで、マスコミが家の前にたむろすることが
なくなるようにすることが目的の一つだったと思われます。

そうするためには、世間で言われている主な疑問点を世間が納得するような方法で説明する
必要がありました。

大きく分けると以下の3点だと思います。

1. なぜ豊洲という場所が移転先に決まったのか?その経緯を把握していたのか?
2. 東京ガスとの交渉と内容を何処まで把握していたのか?
3. 瑕疵担保責任問題について何処まで把握していたのか?

ここで、会見で話した以上のことを本当に知らない、と仮定したとしましょう。

その条件のもとで、以上の3つについて回答して世間様を納得させることは可能なのかを
考えてみたいと思います。

1についてですが、移転先が豊洲に決まった経緯は、当時の状況を知れば、それほどおかしい
と思うことはないように感じます。

築地市場の老朽化が激しい。24時間、年中無休の市場で営業をさせながら改修は難しい。
移転ということになれば、築地の近くで十分な広さもある場所を確保しなければならない。

そんな中で豊洲という場所が選ばれたのは、ボク個人としては、納得がいくと思います。

そうやって選択された豊洲という場所に市場を移すにあたっての問題は汚染の浄化です。
鮮魚などを扱う市場を汚染土壌のある豊洲に移転することは可能か?

ここで専門家に確認してみると、可能らしいとの返事がありました。ですので、じゃ、
豊洲で行こう、ということになったのではないかと思います。

この決定の際に市場として必要な立地条件を満たす場所であることが最重要視され、衛生面は
二の次にされていた
ような印象で、そのことが今回の問題の遠因であるように思います。

続いて2についてです。

東京ガスは工場跡地の再開発を計画しており、また市場として売却した場合に責任が発生する
汚染の浄化の費用を理由に応じようとはしません。

どうしてもその土地が欲しかった東京都は、東京ガスが売りやすくするために、ネックとなって
いる問題を解消させるための好条件を出していきます。
そうしない限り、東京ガスから買い受けることができない以上、そうするのは当然です。

ここで問題になってくるのは、その東京ガスにとっての好条件を石原氏が把握していたのか、
です。

石原氏は興味の政策にはのめり込むが、興味のない政策は他人任せだった、ともっぱらの評判です。
ですから、実際に交渉にあたっていた部下から報告があっても右から左、の可能性もあるのでは
ないでしょうか?

もしそうであれば、その責任を認めて謝罪し、土地購入のために東京ガスに与えた好条件を
発表すべきだった
と思います。
もし知らない、覚えていないというのであれば、今回の会見に合わせて、きちんと調べて
発表できるようにしておくべきだったでしょう。

3については2の一部となるので、同じような対応をすべきだったと思います。

おそらく汚染土壌の浄化はそれほどかからずに簡単にできると思っていたのでしょう。
しかし、汚染浄化にどのくらいかかった時点で一度ストップして再度考え直すことをするような
念の入れ方は、最低限リーダーとして必要でした。

それに頭が回らなかったほど、興味がなかった政策ということなんでしょうけど。

百条委員会はどうやって追求していくつもりか?

今回の会見が期待はずれに終わり、百条委員会のメンバーも憤りを感じて真相究明に燃えている
との報道もありました。

しかし、現実問題、こういう発言に終止した石原氏が、百条委員会でも同じような回答を
行うことは目に見えています。

そこで具体的に追求をしていくにはどうしたらいいのでしょうか?

石原氏がすでに発言している言い分に対して、本当にそうであるのか、東京都から資料を
集めているとされています。

また、責任があるとされたかつての部下が証人喚問としては先に行われますので、そこで
行われた証言と、石原氏の言い分とが食い違う部分をついて、詳細に聞き取りがされると
思われます。

興味がなくて覚えてもいないという石原氏が、メモという形で文章で残された東京都職員の
証拠の前に一人悪者になってボロボロにされていくのが容易に想像できるのは僕だけでしょうか?

ただし、石原氏をうまく追求できなかった場合には質問をした都議自身が7月の選挙で叩かれる
口実を作ってしまうことになるだけに、都議会としても正念場になります。

そのことを考えると、小池都知事はこれに関しては高みの見物をしていればいいだけですので、
非常においしい立場にいると言えそうです。





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