昨年末から中国で始まったコロナウイルスによる新型肺炎は全世界に広がり、毎日のようにニュースで動向が伝えられています。
中国では2003年のSARSの被害を上回り、日本でも日に日に感染者の数が増えている状況。
何とか国内への感染拡大を防ごうと対策を立てて当たっていますが、実情はうまくいっていないような印象を受けます。
そんな、時間がたつにつれ、事の重大さと将来への不安が増していく様子を、2011年に映画で描いた作品があります。
その映画は「コンテイジョン」
その内容は今起こりつつある現実世界に警鐘を鳴らすようなものとなっていて、今後パニックが起きた際に巻き込まれないためにも、一度は見ておいたほうがいいのでは、と思うストーリーです。
コンディションの映画内容がコロナウィルスの拡大混乱に似てるのかどうか、内容のあらすじ・ネタバレ解説などをしていきたいと思います。
映画「コンテイジョン」の作品紹介
映画「コンテイジョン」の作品紹介をしておきましょう。
映画「コンテイジョン」の予告動画はこちら
映画「コンテイジョン」の簡単なあらすじとキャストの紹介
映画「コンテイジョン」の簡単なあらすじとキャストの紹介です。
映画「コンテイジョン」のあらすじ
「トラフィック」「オーシャンズ11」のスティーブン・ソダーバーグ監督が、マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレットら豪華キャストを迎え、地球規模で新種のウィルスが感染拡大していく恐怖を描いたサスペンス大作。
接触感染により数日で命を落とすという強力な新種ウィルスが香港で発生。
感染は瞬く間に世界中に拡大していく。見えないウィルスの脅威に人々はパニックに襲われ、その恐怖の中で生き残るための道を探っていく。
引用「映画ドットコム」
映画「コンテイジョン」のキャスト紹介
エリス・チーヴァー博士: ローレンス・フィッシュバーン(玄田哲章)
ミッチ・エムホフ: マット・デイモン(内田夕夜)
ベス・エムホフ: グウィネス・パルトロウ(本田貴子)
ドクター・レオノーラ・オランテス: マリオン・コティヤール(冬馬由美)
ドクター・エリン・ミアーズ: ケイト・ウィンスレット(林真里花)
アラン・クラムウィディ: ジュード・ロウ(宮内敦士)
引用「映画ドットコム」
映画コンテイジョンの感想をネタバレなしで
映画「コンテイジョン」はもともと監督のスティーブン・ソダーバーグと脚本を担当したスコット・バーンズが、ドイツ人女性映画監督、レニ・リーフェンシュタールの話を映画にしたい、というところから始まったそうです。
このレニ・リーフェンシュタールは第2次世界大戦前のドイツで映画監督を始めた女性です。
国家社会主義ドイツ労働者党政権下のナチス・ドイツで製作された彼女の映画作品が有名で、とりわけベルリンオリンピックの記録映画『オリンピア』と1934年のナチス党大会の記録映画『意志の勝利』は、ある意味において彼女の代表作として認識されています。
というのも、ナチによる独裁を正当化し、国威を発揚させるプロパガンダ映画として広く認識されており、実際にその当時、素晴らしいほど効果的であったという理由から、戦後はナチスの協力者として長らく非難、黙殺され続けたのでした。
ところがレニ・リーフェンシュタールという女性監督ではあまりに知名度が低くて、興行的に成功はむつかしいのではないか、という不安が持ち上がり、この話はお流れとなってしまいます。
が、彼女が大戦前に制作した映画を通じて、
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「情報の伝達」を操作することによって起きる恐怖
という題材を、別の方法で映画としてつくれないだろうか、という発想の転換からパンデミック映画という恐怖映画が作られることとなったのでした。
映画の前半は正体不明の病気が徐々に、しかし確実に、そしてとんでもないスピードで広がりつつあることが、医師や保健関連の政府関係者の中で認識されだします。
そしてその原因と発症元の特定が進められ、その後、治療薬の開発へとつながっていくのでした。
が、そうしている間にも患者数が増え始め、死亡人数も増えていき、世間の噂になり始めます。
分かっていることが少ない状態での公表は、パニックを広げる可能性が大きいということで、情報制限をしていたことが、逆に情報操作をしていたのではないか、という世間の人々の疑心へと変わり、ついには都市の封鎖が行われ、やがて無政府状態に陥ってしまうという、別の恐怖が支配する内容になっていきます。
そのパニックを利用しようとする人物も現れるにいたって、本当に怖いのは未知のウイルスなのか、それに直面した人間の反応なのか、が分からなくなっていく映画でした。
幸い、現実世界において、コロナウイルスによる新型肺炎で、わかっているだけの範囲で、映画のような無政府状態に陥った場所はなさそうです。
が、今後、状況がひどくなっていった場合、恐怖にかられた人々によって、どんな暴挙でも発生するかもしれない可能性があるのでは、ということを常に肝に銘じて、自分だけでも冷静な行動ができるようにしたいものだと、感じました。
映画内容とコロナウィルスの拡大混乱に似てるところをネタバレ解説
映画「コンテイジョン」とコロナウイルスの拡大混乱の様子で似ているところはあるのでしょうか?
映画の中で、現実世界とそっくりなところは、とても残念ですが、映画の最後で見ることのできる、病気が発生しベスにウイルスが到達した経緯でしょう。
この部分も今回のコロナウイルスと同じですが、もともとの病原菌はコウモリが持っていました。
その病原菌が、ひょんなことからブタに移ります。
そしてその豚が生きたままレストランに持ち込まれ、その夜のメインディッシュの一品として調理されます。
その過程で、ブタのメインデッシュが加熱処理される前の段階で、ベスがレストランに下見に訪れ、それをベスの訪問を聞いたシェフが、ブタを調理した両手をエプロンで拭っただけで、ベスに会い、握手をしています。
こうしてベスにコウモリ発豚経由のウィルスが移ったのですが、現実世界とそっくりなのは、
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中国人の「衛生観念の低さ」から端を発した
という点でしょう。
映画ではベスがグランドゼロで、彼女から世界に病原菌が広まっていった、という描かれ方をしていますが、現実世界ではそこまで、最初にコロナウイルスにかかった人物を特定することは不可能でしょう。
実際に「コンテイジョン」とコロナウイルスの病状の違いもあるので、その特定はなおさらむつかしいと思います。
ただ、一つ突っ込ませてもらえれば、「終始ブタを触っていたシェフはどうなの?」という疑問はありますが。
さらに似ているとすれば、拡大の方法でしょう。
ベスとレストランでかかわった人たちがそれぞれ、次の場所で観戦を広めていきます。
イギリス、日本、香港と。
ベスも自宅に戻る前にシカゴで不倫をしていたおかげで、シカゴもその後、感染の猛威に襲われます。
コロナウイルスは映画と違い、「症状が出ない人も多数いる」という厄介な特性があるので、どこまで広がっていくのか、見た目で分からないというものがありますが、映画もコロナウイルスも潜伏期間に感染者を広め、広範囲に汚染地域を増やして言った点が挙げられるのではないでしょうか。
さらに中国で、医療に当たっていた医師の一人がコロナウイルスに感染し、死亡されました。
これは映画で、治療に当たっていたエリン医師が自身も感染し、亡くなってしまった描写と同じです。
映画内では感染を恐れた看護師たちがストライキを起こして職場に出てこない、という描写もありましたが、現実世界では、香港の医療関係者が、「中国との境界封鎖を求め」ストを起こした、というニュースがありました。
コロナウイルス患者を治療したら自分がうつるかもしれないから、という直接的な理由ではないだけ、マシな気がしますが、医療関係者すら、かかわることを恐れる病気という点は映画と同じといえるでしょう。
一方で幸運にも、映画と同じような状況になっていないのは「無政府状態」
時間の限られた映画という縛りで、無政府状態になっている地域がアメリカ国内しか映されなかったのはご愛敬かもしれませんが、現実世界では大量の患者と死者を出した中国でも責任者の更迭などはあっても、住民の暴動などは起こっていません。
ただ、考えれば暴動のように不特定多数の人数が集まって行動しないと起きないものは、感染症という状況では最も敬遠したい行動でもあると思います。
特にコロナウイルスのように、症状が見えなくてもウイルスに侵されている人がいる可能性があるような場合、不特定多数とかかわることは命に係わる結果になるわけですから。
映画でも食料を探しにスーパーに略奪に入っていった人の中に、明らかに感染しているような人がいた描写がありました。
おそらくあの時点で備蓄した食料も無くなり、何としてでも手に入れないと、という状況に住民全員がなっていたからでしょうが、それでさらに感染が広がるのでは、と不安に駆られました。
映画ではそこまで混乱が進行し、政府が政府として機能していない段階でしたので、それに比べると現実世界はまだ、コロナウイルスに関するパニックは管理されているといえるのでしょう。
映画「コンテイジョン」を視聴できる動画配信サービス紹介
そんな映画「コンテイジョン」を無料で視聴できる方法があるので、最後にその方法をお知らせしたいと思います。
映画「コンテイジョン」は以下の動画配信サービスで視聴することができます。
しかもサービスによっては無料で視聴することができる方法もあります。
その主な動画配信サービスは、
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U-NEXT
dTV
の2つがおすすめです。
それぞれどのようなサービスで無料視聴ができるのかを見ていきましょう。
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まとめ
映画「コンテイジョン」は、今回のコロナウイルスの拡大を実際にこのように起こったのではないか、というくらい具体的に見せてくれる作品です。
2時間以内に収めないといけない映画という縛りの中のお話ですので、その後の話の展開は、かなりドラマチックで極端な部分もありますが。
特に人間以外の動物が持っているウイルスが人に感染するくだりは、かなり現実味のなる描写であったと思います。
しかしこれ、2011年の作品でその後10年近くもたっているにもかかわらず、中国の衛生観念の低さはそのままである、ということを考えると恐ろしいですね。
まぁ、中国4000年の歴史と一言で言われますが、その間、おそらくほとんど変わらなかった習慣でしょうから10年程度の短い年月ではどうにもならないのかもしれません。
そんな映画「コンテイジョン」ですが、U-NEXTやdTVで視聴することが可能です。
条件はありますが、無料で視聴することも可能ですので、試してみてはいかがでしょうか?
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