カナダ在住20年の筆者が見た映画の感想とふと思った疑問についてを勝手気ままに書いていくブログです。

映画天使にラブソングをでメアリーロバートの服装が他のシスターと違うのはなぜ?

 
この記事を書いている人 - WRITER -

天使にラブソングを」は1992年に北米で公開され、日本では1993年に公開されたミュージカルコメディー映画。

世界的に大ヒットし、主役のウーピー・ゴールドバーグの名前を世界レベルで知らしめた作品としても有名です。


一方で、キリスト教カトリック系の修道院が舞台ということもあり、改めてキリスト教のことをそれほど知らないという事実を再認識しました

例えば登場するシスターの服装。

主役のデロリスとともに活躍するシスターのメアリーロバートは、一人だけ他のシスターと違う服装をしています。

これはいったいどういう理由からなんでしょう?









天使にラブソングをでメアリーロバートの服装が違うことを理解するため

「天使にラブソングを」でメアリーロバートが一人違う服装でいるのはなぜでしょうか?

それを理解するために、修道院やシスターについて、少し詳しく知っておく必要があります。

それではそちらを簡単に解説していきましょう。

キリスト教における修道院とは

キリスト教において教会と修道院は目的が違うものです。

日本人はなんとなく、そのことをわかっていたり理解できたりしていても、では実際にどう違うのか、を言葉にしてみようとすると、なかなかうまくいかないのではないでしょうか。


そんな漠然として違いでしか認識できていない修道院ですが、簡単に説明をすると、

    キリスト教の貧清の教えに従い、祈りと労働をおこなう共同生活を送る場所

が修道院となります。


面白いことにこの修道院という制度は東方諸教会、正教会、カトリック教会、聖公会、そしてルター派で有名なルーテル教会にあるのですが、ルター派を除くほかのプロテスタント系のキリスト教会派には存在しない制度だそうです。


教派によって修道院の中での生活ルールが若干異なるようで、例えば、カトリック教派の一つ、トラピスト会のような観想修道会では、そこに所属する会員(修道士)は、基本的には自分の意思で修道院から出ることは出来ない、と定めています。

映画「天使にラブソングを」ではデロリスによって、修道院の中でのみ生活をしていたシスターたちが、修道院の外に出て町の人たちと交流し、地域の健全化に尽力していく姿が描かれていましたので、設定ではカトリック教派ですが、観想修道会系の教会ではなかった、ということになります

修道士とシスターについて

ここではカトリックの修道士について、ウィキペディアから一部引用して説明をしていきます。

カトリック教会では、修道者になるためには一定のプロセスが求められます。

修道会に入ることを希望するものは志願期と呼ばれる「試しの期間」を修道院で生活することになります。

そこで適性があると認められると、次に会員になるための研修期間というべき「修練期」を送ことになります。

修練期を終えると初めて誓願をたてることが許され、清貧・貞潔・服従の三つの誓いを掲げて、修道会に完全に受け入れられるのです。

(引用:ウィキペディア



このように、修道院では大勢とともに共同生活を送ることになるため、希望者がその生活に適しているのか、また本人も本当にその生活を送ることができるのかを、確かめる期間があるわけです。


また、このプロセスは基本的な物であり、各会派によって若干内容が異なったりするようです。

そして女性と男性では、カトリック教会派の中で到達できる地位に差があるため、男性修道院と女性修道院が存在し、修道士と修道女(シスター)でも若干ルールが異なるようです。


例えば、シスターについて調べてみると、

    キリスト教の修道女になった若い10代のころには感じなかった母性本能が、年齢を重ねるごとに大きくなっていってしまい、どうしても子供が欲しい、という願いを押さえつけられなくなって修道女をやめ、世俗の戻って立派な母親になっている。

といったような話は、少なくない数の逸話として見つけることができます。

そのことを考えると、修道院に入り、修道女になったとしても脱会する自由はあるようです。


中には、修道女を続けながら妊娠を隠しとおし、出産で初めてバレた、という女性も歴史的にはいるのだとか。

それだけを聞いて簡単にルール違反だ、というのは簡単でしょうが、ただ単に無責任だったわけではなく、おそらくこの女性は信仰と母性との間で、それこそ自身のアイデンティティの矛盾の中で相当苦悩していたのではないだろうか、と思わず考え込んでしまいました。


話が少し脱線してしまいましたが、このように修道院、修道士、そしてシスターというものが大まかでも、いったいどういったものであるか、が分かると、メアリーロバートの服装が他のシスターと違う理由も分かりやすくなってくるのではないでしょうか。

メアリーロバートの服装が他のシスターと違う理由

メアリーロバートの服装が他のシスターと違う理由は、彼女が志願期、もしくは修練期の修道女で、正式な修道女ではなかったから、であると思われます。

まだ正式な修道女ではないことを示すために、服装を変えることが一番わかりやすいからです。


他にも有名な映画で、他のシスターと違う服装を着ていた有名なキャラクターがいます。

それは「サウンド・オブ・ミュージック」のマリア

彼女の立場ははっきりと修道女見習いとなっており、冒頭で登場する服装は明らかに他のシスターとは違い、シスターロバートの服装に酷似しています。




また、日本の函館にある女性修道院の「天使の聖母トラピスチヌ修道院(通称・天使園)」の説明にもこのような記載があります。

正規の会員になるまで

入会後は、およそ1年半の志願期。

その後、修道服を受ける着衣式があり、2年間の修練期を経て、初誓願とも呼ばれる有期誓願を立てます。

有期誓願期は普通は3年間ですが、入会からこの6年半の間は、事情によって自由に退会することが可能です。

その後、盛式誓願を宣立して、正規の会員となります。

(引用:函館市公式観光情報「はこぶら」



この文面からも分かるように、こちらのトラピスチヌ修道院は志願期と呼ばれる最初の1年半は、修練期のシスターや正式な会員のシスターと服装が違うことがうかがい知れます。


このように、各教派、または修道院によって多少ルールは異なるでしょうが、服装の違いによって修道女としてのステージの違いを表しているから、というのが理由になります。

デロリスが他のシスターと同じ服装のわけ

ではデロリスはなぜ最初からシスター姿になれたのか?

それはデロリスが、他の修道院からやってきたシスターだから、というのが理由です。


デロリスは、サウザー警部補によって裁判まで目撃者保護ということで、修道院にかくまわれているだけであり、本当に修道女として修道院に入りたかったわけではありません。

ですので、そこは多額の寄付の添えることで、とっくに修練期は終えているベテラン修道女、ということで聖キャサリン修道院にやってきています。


もちろんそのほうが、ぼろも出にくいし、かくまわれているということを周りに悟られない、と考えたからでしょう。

まとめ

メアリーロバートの服装が他のシスターと違っている理由の解説でした。


修道院に入って修道女になるために、ある一定の修練期間を経験し、すでにシスターとなっている仲間に認めてもらわないといけない、というルールが、メアリーロバートの服装が他のシスターと違っている理由の回答でした。

つまりメアリーロバートはまだ修道女見習いの地位にあり、そのため一人服装が違ったわけです。


もし彼女の他も修道女見習いがいたのであれば、同じような服装をしていたはずだと思われます。












この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© Takmoの映画三昧 , 2020 All Rights Reserved.