ピクサー映画の「2分の1の魔法」は、科学が発達した一方で魔法がほぼ忘れ去られているファンタジー世界を舞台にした、一風変わったファンタジー映画となっています。
そして家族のきずなをメインに据え、一風変わった設定ではあるものの、ファンタジー世界の王道であるクエスト、そしてラスボスとの対決をきちんとラストにもってきていました。
ところでラスボスとの対決はクエストを達成するためには避けて通れない呪いのためでした。
この呪いは死んだ父親ウィルデンの完全復活に必要な「不死鳥の石」を手に入れたために起こった出来事ですが、では、ウィルデンがイアンとバーリーに残した「不死鳥の石」を手に入れた時にも、同じような呪いが起こったのでしょうか?
今回は、その謎について考察していきたいと思います。
イアンとバーリーの「不死鳥の石」クエスト
物語を簡単におさらいしてみましょう。
イアンの16歳の誕生日に、イアンが出産される前に病気で亡くなった父親ウィルデンよって、イアンとバーリーに魔法の杖と「不死鳥の石」が渡されます。
イアンに魔法使いの素質があったため、死者を1日だけ蘇らせる魔法を発動させますが、完全に復活させることができず、下半身だけ蘇ってしまいます。
二人は完全に父親を蘇らせるために、24時間という時間制限のもと、「不死鳥の石」を探し出すクエストに出かけるのでした。
ところが、「不死鳥の石」を手にしたものには呪いが降りかかると伝承されており、実際バーリーが見つけて手に取ると、呪いのせいで、がれきで形作られたドラゴンが出現し、不死鳥の石を取り返そうと襲い掛かってきます。
そのころには魔法の使い方をマスターしたイアンが、呪いを破る魔法の剣を持つマンティコアのコーリーとイアンとバーリーの母親ローレルの助けも借り、無事呪いを破って父親を完全復活させたのでした。
「不死鳥の石」の呪いの理由
「不死鳥の石」を手にしたものに呪いが降りかかる、という話は、バーリーは全く知りません。
かつてクエストで「不死鳥の石」を何度も手に入れたことのあるような、マンティコアのコーリーの口から話される設定でした。
そしてコーリーは、
- 「不死鳥の石」を手にしたものは、それを守る魔物と対峙することになるだろう
と具体的に呪いがどのような物なのかを話しています。
ちなみにコーリーが複数回「不死鳥の石」を手に入れているらしいことは、彼女の入れ墨からうかがい知ることができます。
呪いを破る魔法の剣の入れ墨の周りに4つの入れ墨が施されており、どれもモンスターのような絵柄になっているからです。
一つは大きな鳥、一つは3頭の大蛇、長い触手を2本伸ばしているような絵柄もありました。
おそらくこれらは「不死鳥の石」を手に入れようとした際に呪いとして出現した魔物であり、しかもコーリーが退治したモンスターだと考えるのが自然でしょう。
ではなぜ、「不死鳥の石」を取ろうとすると呪いが起こるのでしょうか?
この問いに対する答えは、完全に想像をする以外にありませんが、「不死鳥の石」をしまっておいた人物によってかけられた呪いだと考えたほうがいいのではないでしょうか。
「不死鳥の石」という、死んだものを生き返らせる力を持つ石です。
その石自体が呪われているとするには、その効力と呪いとのアンバランス感が大きすぎる感じがしてなりません。
どちらかといえば、「生き返る」「蘇る」をいう行為は「聖なる力」と結びつく印象があるので、石自体が呪われていると考えるのは、違和感を覚えてしまいます。
が、うがった見方をすれば、「生き返る」「蘇る」という行為は自然の営みに完全に反しています。
例えばゾンビを作り出す術も「生き返らせる」行為によるものですので、そんな呪われた力を使おうとする人物も、呪われてしまうと考えても、不思議はありません。
イアンとバーリーを襲った呪いについて
イアンとバーリーを襲った呪いですが、奪われた「不死鳥の石」を取り戻そうと働くものでした。
そんな呪いが、ドラゴンを形作ったのは場所的な要素も大きかったのですが、それよりもイアンの高校の建物を壊して、そのがれきを中心にドラゴンが形作られたのは、印象的でした。
イアンにとって、高校はあまり楽しい場所ではありません。
内気な性格のせいで自己嫌悪に陥りそうな経験を、多く体験している場所なのです。
バーリーに関しても、実際に描写はありませんでしたが学校が楽しい場所であったとは思えません。
ファンタジーゲーム好きのオタクで、かなり痛い行動をしています。
そのレベルはイアンが兄弟であることを知られたくないほど。
そんなキャラクターのバーリーが、高校で楽しい学生生活を送ったとするには、根拠が少なすぎるように思います。
そんな二人にとって、学校の校舎を使って形作られたドラゴンが二人に襲ってくるというのは、苦手なものに襲われるという面を暗示しているのでは、と深読みしてしまいました。
ウィルデンの早死には呪いのせい?
ここまで見てみると、呪いというのは、「不死鳥の石」を手にした人物の苦手な物、嫌な物が災いをもたらすという形をとると考えられます。
ではイアンとバーリーの父親ウィルデンの場合はどうだったのでしょうか?
ウィルデンが呪いを振り払う魔剣を持っていたとは思えません。
コーリーのセリフでは、世界に唯一存在する剣であると説明されており、コーリーが持っていたか、経済的理由で質屋に質草として保管されていたか、のどちらかです。
しかしウィンデルが魔物に襲われた、という話は残っていません。
いつウィンデルが「不死鳥の石」を手に入れたのか、という問題はありますが、結婚後であれば、呪いでモンスターに襲われたということに妻のローレルが気が付かないというのは、考えにくいです。
結婚前であったとしても、やはりモンスターに襲われたのであれば、大ごとになっていたでしょう。
大体、魔剣で呪いを破らない限り、地の果てまで追っかけてくるでしょう。
しかし、そのほうな事実がなかったことは、ローレルのウィンデルに関する話からまず間違いはなかったと考えられます。
となると、ウィンデルが「不死鳥の石」を手に入れた時、呪いは起きなかったのでしょうか?
ここで気になるのが、ウィンデルの病死です。
しかもそのタイミングは第二子の誕生前、という最悪のもの。
- 『呪いというのは、「不死鳥の石」を手にした人物の苦手な物、嫌な物が災いをもたらすという形をとる』
という言葉に重なるものがあるように思えませんか?
そうです、ウィンデルの場合、「不死鳥の石」を手に入れたことの代償として呪いで病気になり、イアンの誕生前に死亡してしまった、と考えると、しっくりくるのではないでしょうか。
なにも、呪いとしてその場で命を奪うのではなく、ウィンデルのように最悪のタイミングで死ぬことが運命づけられたほうが、よりひどく、呪いとしてしっくりくるように思えるのです。
考察のまとめ
いかがでしたでしょうか?
「不死鳥の石」の呪いとして、イアンの誕生に間に合わないタイミングでウィンデルが亡くならざるを得ない、となったのであれば、これほど悲しいことはありません。
そしてそんなひどいタイミングであればあるほど、「呪い」としての効果は絶大だったと考えることができます。
しかも、不治の病として余命宣告がなされたのであれば、なおつらいですよね。
そんなウィンデルの死因についてもこちらの記事で考察していますので、もしご興味が出ましたら、ぜひご一読ください。
関連記事:映画2分の1の魔法のイアンとバーリーの父親ワイルデンは魔法使い?彼の死因もに考察!
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