映画「レミニセンス」は近未来を舞台にし、記憶をテーマにしたサスペンス映画です。
美しい映像や悲しげで、見方によってはとても幸せなのかもしれない恋の物語もあり、最後にはぐっときてしまう映画でした。
今回はこの映画「レミニセンス」の基本情報や予告動画や登場人物、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していきます。
映画「レミニセンス」の基本情報
それでは映画「レミニセンス」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報と予告動画、そして登場人物の紹介をしておきます。
映画「レミニセンス」の基本情報と予告動画
ヒュー・ジャックマンが記憶に潜入するエージェントに扮したSFサスペンス大作。
「インターステラー」「ダークナイト」などクリストファー・ノーラン作品で脚本を担当してきた、クリストファー・ノーランの弟ジョナサン・ノーランが製作を手がけ、ジョナサンの妻でテレビシリーズ「ウエストワールド」のクリエイターとして知られるリサ・ジョイがメガホンをとった。
多くの都市が水没して水に覆われた世界。記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニックに、検察からある仕事が舞い込む。それは、瀕死の状態で発見された新興勢力のギャング組織の男の記憶に潜入し、組織の正体と目的をつかむというものだった。
男の記憶から映し出された、事件の鍵を握るメイという名の女性を追うことになったニックは、次々とレミニセンスを繰り返していく。
しかし、膨大な記憶と映像に翻弄され、やがて予測もしなかった陰謀に巻き込まれていく。
「グレイテスト・ショーマン」でもジャックマンと共演したレベッカ・ファーガソン、「ウエストワールド」のタンディ・ニュートンらが脇を固める。引用:映画ドットコム
映画「レミニセンス」の登場人物紹介
続いて登場人物紹介です。
ニコラス・ニック・バニスター
顧客の希望する記憶を詳細に見せ、再体験をさせることを生業としている退役軍人。
とある顧客に一目ぼれしたことで、彼の人生は一変する。
演じるのはヒュー・ジャックマン。
メイ
急用でニックの店にやってきた謎の女性。
その縁でニックと恋仲になるも、突然失踪してしまう。
演じるのはレベッカ・ファーガソン。
エミリー・ワッツ・サンダース
ニック店で働くのアシスタントで、彼女も退役軍人。
メイにのめりこむニックを心配している。
演じるのはタンディ・ニュートン。
映画「レミニセンス」の見どころ紹介
ちょっと不思議な近未来の話。
「映画ドットコム」の作品紹介をみてから視聴しましたが、紹介分がおかしかったこともあり、期待していた内容のような進み方ではなかったため、最初の30分はちょっと戸惑いました。
が、メイがいなくなってからの展開はスリリングでとても楽しめ、一気に物語にのめり込んでいったのです。
・メイとはいったい何者なのか?
・目的は?
・本当に存在したのか?
これらの疑問の答えをニックは血眼になって探していくのですが、ストーリーが進むにつれ、それが少しずつ形を見せ始める所はとても面白かったです。
一方で真相は、というと、ちょっと拍子抜けした気がしないでもありませんでした。
これは個人的な好みによる感想だと思います。
真相とそれに関連したストーリーの終わり方に、とても幸せを感じる人もいることでしょう。
最後に一言。
僕個人にとってヒュー・ジャックマンの声ってなんとなく聞き取りにくいんですよね。
ですから彼がナレーションを担当している世界背景の説明、今一つ聞き取れず、はっきりわかりませんでした。
たぶん、これも冒頭で混乱した原因の一つなのかも、ですね。
映画「レミニセンス」ネタバレあらすじを分かりやすく解説
それでは映画「レミニセンス」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。
起・ニックとメイの出会い、そして失踪
近未来の地球。
それは温暖化によって海面が上昇し、多くの陸地が水没してしまっていました。
舞台となるフロリダ州の都市マイアミも、多くの場所が水没してしまっており、人々は堤防を築き、何とか都市として発展していた陸地の部分を守って暮らしていました。
また、マイアミでは日中は暑すぎて人々が生活活動をしづらくなっており、昼間に就寝し、夜間に活動する生活が一般化していたのでした。
そんなマイアミの町の一角で、元軍人で戦争に参加した経験を持ち、今は退役しているニックという人物が特殊なビジネスを経営していました。
彼は、人々の脳内に眠る記憶を鮮明に思い出せる機械を操り、顧客が望む記憶を体験しているかのように見せることが可能だったのです。
アシスタントで彼女自身も軍人であり、戦争経験者でもある通称ワッツというエミリー・サンダースと組んで、お得意さんである客に希望する記憶を見せていました。
ハンクという車いすに乗る男性。
彼はニックと同じ部隊で戦争に参加した傷痍軍人で、いつも両足を無くす前に飼犬と過ごした思い出を楽しんでいました。
また、エルサという女性は年齢の離れた初老の恋人との逢瀬のひと時を体験するために、ニックのもとに通っていたのです。
他にも恋人とのひと時を思い出すためであったり、赤ん坊時代の娘とのひと時を思い出すためであったりと、客によって希望する思い出を見せていたのでした。
そんなある日、閉店間際に一人の女性が店を訪れます。
彼女はカギを無くしてしまい、そのありかを思い出したいためにニックの店にやってきたのでした。
ニックはその女性を一目見て心奪われてしまいます。
女性の名前はメイ。
とあるバーで働くシンガー兼ウエイトレスでした。
彼女の記憶を見ながら、カギのありかを発見します。
がにっくは、個人的興味を押さえることができず、本来仕事には関係のない記憶まで見入ってしまい、ワッツに注意されてしまうのでした。
セッションが終わり、メイは帰りますが、その後、彼女がイヤリングを忘れていったことに気が付きます。
ニックはメイのイヤリングをもってメイが働くバーに出向きました。
そこでメイの舞台を見るのですが、彼女はニックの大好きな歌「Where or Wwhen」を見事な声で歌い上げます。
これにより、より彼女に惹かれたニックと同様、彼女もニックに好意を抱いていたこともあって、その後、二人は恋人になるのでした。
しかしワッツは二人の関係に軽い嫉妬を覚えてしまうこともあって、メイのことを信用していませんでした。
そんなニックにとって幸せな、ワッツにとっては複雑な感情を抱えることになった時間を過ごしていましたが、突然、メイはニックに何も言わず、忽然といなくなってしまったのです。
それ以来ニックは、数か月の間、メイの行方を捜していました。
ついには、あまりのしつこさからメイの勤め先や友人から敬遠をされるほど入れ込んでいたのです。
それに加え、メイとの楽しい時間を忘れられず、自ら記憶を体験する機械を使っては、初めて出会った時のことから恋人として過ごした時期の記憶を繰り返し、体験せずにはいられませんでした。
しかしこの行為は、終には永遠に楽しい記憶の中に意識が閉じ込められる可能性があるほど、中毒性の有る危険な行為であり、ワッツはニックをしかりつけ、現実を生きるように強く言い聞かせるのでした。
承・明らかになるメイのもう一つの顔
そんな中、検察官のエイヴリー・カスティッロから犯罪調査に協力してほしいとの依頼が、ニックに届きます。
昏睡状態に陥った容疑者の一人の記憶を調べ、セイント・ジョーと呼ばれる麻薬組織のボス逮捕に関する証拠を掴みたい、というものでした。
容疑者の記憶を辿っていくと、偶然にニューオリンズのセイント・ジョーのアジトであるバーでミアがシンガー兼ウィエイトレスで働いていたことが判明します。
ニックは捜査よりもメイのことのほうが気になり、エイヴリーとその部下の言葉も無視してメイに起こったことを調べ始めるのでした。
そして分かったことは、メイはセイント・ジョーの妾となり、彼によって「ベッカ」と呼ばれる強力な中毒性の有る薬物の常用者になってしまったことでした。
しかもその後、裏社会とのかかわりあいによって、メイは強さと冷酷さを持つようになってしまいます。
セイント・ジョーの保持していた大量の「ベッカ」を持ち逃げし、マイアミへと逃げてきたことが判明したのでした。
このことを驚き、ショックを受けたニックでしたが、ワッツは彼女から彼女に裏の顔があることをかぎ取っていたこともあり、それほど驚きはしませんでした。
そしてニックにメイのことを忘れるようにアドバイスしますが、ニックはその忠告を無視し、ニューオリンズへと向かってしまいます。
セイント・ジョーのバーに薬の売人のふりをして訪れますが、すぐに嘘がばれ、捕まってしまいます。
セイント・ジョーはメイが彼から薬を盗んでいなくなって以来、彼女とはかかわりがありませんでした。
セイント・ジョーの手下に捕まり、バー内にあった水槽でおぼれ死にさせられそうになりますが、ワッツが助けにやってきて、セイント・ジョーと彼の手下たちを倒します。
こうして万死に一生を得たニックはワッツとともにマイアミに戻るのでした。
マイアミに戻った二人ですが、ここでワッツがニックに、ニック不在の際、ワッツが訪れてきたメイとオフィスであったことを打ち明けます。
ワッツの記憶を詳細に調べると、この日、ワッツが席を外した間に、メイはオフィスの金庫室に忍び込み、何かを盗んでいったことが分かったのでした。
二人は何が盗まれたのか、を調べ始めます。
すると常連客であったエルサの記憶が盗まれていたことに気が付くのでした。
今度は、なぜメイがエルサの記憶を盗まなくてはいけないのか、という謎を解き明かしていくことになります。
エルサの記憶を調べていくと、ニックはあることに気が付きます。
それは彼女が年の離れた恋人との逢瀬の際、その男性が発するセリフからでした。
顔などが全く分からないその男性ですが、ニックは昔全く同じセリフをどこかで聞いたことがあったのです。
そしてそれがどこで誰から聞いたのか、ついに思い出したのでした。
それは最近亡くなったウォルター・シルヴァンという大金持ちのセリフ。
彼の妻タマラ・シルヴァンが夫との記憶を体験したいと依頼してきた際に、全く同じセリフを妻に対しても発言していたからでした。
転・つながり始め、形作られていく一本の線
ニックはエルサの行方を追います。
すると、エルサが最近何者かに殺害され、彼女の息子が女性に連れ去られていたことが分かりました。
さらに、その女性はどうやらメイらしいことも分かったのです。
メイの行方を追うニックでしたが、その途中で何者かに襲われます。
その暴漢はニックを痛めつけ、これ以上メイを探せば命はない、と脅して立ち去りました。
ニックはその記憶を、自分のオフィスの機械を使って調べ、暴漢の正体をつかみます。
それは、セイント・ジョーの用心棒をしていた悪徳警官、サイラス・ブースでした。
彼はメイがニューオリンズのセイント・ジョーのバーで働いていたことが分かった記憶の中にも登場していましたが、その時にはなかった大きな火傷の跡がついていました。
ニックはエルサの息子は亡くなったウォルターの息子ではないか、と疑いを持ちます。
であれば、本妻のタマラにとっては存在していては邪魔になる存在ということになる、と考え、ニックはタマラに会いに出かけるのでした。
大金持ちで権力もあるシルヴァン家がかかわってきたことでワッツはニックにこれ以上深入りをするのは止めるように頼みます。
が、ニックはワッツの思いにこたえることはできず、殺人犯で誘拐犯かもしれないメイを追いかけると血神するのでした。
この時点からニックとワッツは進む道を違えることになり、2度とワッツの助けを期待できなくなってしまいます。
が、タマラは精神的におかしくなっており、ウォルターとの幸せな思い出の世界の中だけで生きていました。
しかし仕事で培った経験を駆使し、一瞬ではありますが、タマラの正気を呼び戻すことに成功します。
タマラはウォルターがサイラスを雇い、彼のかつての愛人とその愛人が生んだ息子を始末するように命じたと証言しました。
サイラスがニューオリンズから来た女に仕事を手伝わせていたこと、そして二人が身を隠すには絶好の場所をニックに指摘し、セキュリティを呼んで彼をつまみ出します。
果たしてその場所、かつてのリサイクル工場の廃墟にサイラスは潜んでいました。
が、メイだと思われた人物は人違いで、彼女の姿は見えません。
逃げ出すサイラスをニックは追いかけますが、その途中、サイラスはピアノに腕を挟まれ、床が抜けて水没している階下にいっしょに沈んでしまうのでした。
ニックはサイラスからメイの情報を引き出さないといけないため、彼を助けようと後を追います。
ピアノから腕を引き抜くことに成功しますが、水面に戻る際に、サイラスに邪魔をされ、ニックは一人水底に沈んでいってしまうのでした。
朦朧とする意識の中でメイが現れ、彼に救いの手を差し伸べるのを見ます。
そのことで意識を取り戻し、水面に戻る気力を得、水面で息を整えていたサイラスの背後から薬を注射することに成功して、彼を生きて捕らえるのでした。
結・真相、そしてニックが下した決断
ニックはサイラスをオフィスに連れて行き、彼の記憶を調査し始めます。
その結果は彼が望んでいたものでもあり、望んでいなかったものでもありました。
サイラスは裏社会のトラブルに巻き込まれ、マイアミに逃げて来ていました。
警察官でなくなった彼はどんな仕事でも請け負うことで生きていたのです。
今、新たに請け負った仕事を成功させるためにメイを探し出し、協力させることにしたのでした。
脅された結果、メイはサイラスが仕事を成功させるために必要な情報を得る目的でニックに近づいたのです。
そのためニックの友人、例えばハンクに近づき、ニックの性格、人となり、好きなものを調べて、彼が気にいる女性を演じていたのでした。
その結果、エルサの記憶を盗み出すことができたのですが、その時にはメイはニックに対して恋心を持つようになっており、サイラスの手先でいることを止める決心を徐々に固めます。
サイラスがエルサを殺害した際、息子にも危害を加えようとしたものの、メイがエルサの息子を助けたため、サイラスは目的を果たせずに終わっていたのでした。
その後、エルサはニックのもとに訪れ、全てを告白しようとしますが、待ち伏せしていたサイラスに捕まってしまいます。
安全な場所に避難させたエルサの息子の居場所を執拗に問い詰めるサイラスに、エルサはニックがサイラスを取られて記憶を確認することを見越し、今までのことの謝罪と愛の言葉をささやきます。
サイラスはメイの言葉に戸惑いますが、それが自分宛でなく、ニックに対してであることが分かると、驚いて憤慨しますが、メイはとっさに致死量のバッカを飲み込むと、高所から身を投げてしまうのでした。
メイの死に絶望を感じ、サイラスに対しての復讐心を燃やすニック。
そのままサイラスの息の根を止めるのは簡単でしたが、ニックはそれよりも残酷な復讐を果たします。
それは、サイラスがセイント・ジョーの金をちょろまかしていたことがばれ、彼の手下に襲われて生きたまま火をつけられた夜の記憶を鮮明に呼び覚まし、その記憶を死ぬまで思い出し続けるようにしたことでした。
続いてニックはタマラの家を再度訪れます。
今度はタマラを尋ねたのではなく、ウォルターとタマラの間に生まれた息子、セバスチャンに会うためでした。
実はセバスチャンこそ、ウォルターの遺産が腹違いの弟に渡ることを阻止しようとしてサイラスを雇い、エルサとその息子を始末するように仕向けた張本人だったのです。
悪事のバレたセバスチャンは自殺しようとしますが、結局引き金を引けず、警察に捕まったのでした。
ニックはワッツに元を訪れ、彼女に謝罪します。
そしてサイラスにしたことも打ち明け、ワッツに彼女が一番後悔していながら行動に移せていない、息分かれた娘家族を探しに行くことを強く勧めるのでした。
その後ニックはオフィスの機械を自身にセットし、メイとの記憶をずっと見続けることにします。
その後、時は流れます。
無事、家族と再会したワッツは、時折、孫娘ともにニックのもとに訪れていたのでした。
ニックはかつて、メイに話をした亡き妻エウリュディケーを連れ戻しに冥界に行ったオルペウスの話の通り、死んでしまったメイを探して記憶の世界にやってきたのです。
そしてニックが記憶の世界にとどまることを選んだことで、オルぺウスの最後とは異なり、永遠に幸せなまま、二人で過ごすことができたのでした。
最後に簡単な感想
映画「レミニセンス」ですが、正直前評判が高かったものの、実際に視聴してみるとその評判に耐えうる内容ではなかったように思いました。
どちらかといえば、見終わったとき、かなりがっかり、といったほうが正確な感想でしょう。
途中、ニックがメイのことを調べていく過程と次々と判明する真実には興味を持って前のめりで視聴していました。
が、ネタバレし、メイがどこにいるのかが分かったころには、拍子抜けしていたのが正直な感想です。
ラブロマンスとしてみればきれいなネタバレなのかもしれませんが、サスペンスの部分とうまく絡んでいなかったような印象を受けました。
他にもかなりの数で思ったより面白くない、という感想を見ることがありますので、同じように感じた人も多いようです。
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