映画「アラビアンナイト 三千年の願い」は童話アラビアンナイトをモチーフにしたファンタジーロマンス作品。
ジンが語る昔話を映像化して見せてくれるのですが、その描かれ方が壮大で荘厳。
ぜひ、大スクリーンで見てほしい作品です。
登場するロマンスに関しては、人によって受け入れられる人といない人に分かれるのではないかと。
男の夢ではないですが、ロマンティックな話だけで女性の心を射止められる能力は、なんともうらやましいと思ってしまいました。(笑)
冗談はさておき、この展開について、納得できる人とできない人で意見が分かれてしまうようです。
個人的な感想としては、アリシアの人となりをもう少し詳しく描いていれば、あの展開も納得がいったかも、ですね。
今回はこの映画「アラビアンナイト 三千年の願い」の基本情報や予告動画や登場人物情報、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していきます。
映画「アラビアンナイト三千年の願い」の基本情報
それでは映画「アラビアンナイト 三千年の願い」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報と予告動画、そして登場人物の紹介をしておきます。
映画「アラビアンナイト三千年の願い」の基本情報
「マッドマックス」シリーズの鬼才ジョージ・ミラーが、イスラムの説話集「アラビアンナイト」をモチーフに撮りあげたファンタジー映画。
イギリスの作家A・S・バイアットの短編集「The Djinn in the Nightingale’s Eye」を原作に、3000年もの間幽閉されていた孤独な魔神と現代の女性学者の「願い」をめぐる寓話を描く。
古今東西の物語や神話を研究する学者アリシアは、講演先のイスタンブールで美しいガラスの小瓶を買う。ホテルの部屋に持ち帰ると、中から巨大な魔神が飛び出し、瓶から出してくれたお礼に「3つの願い」をかなえると申し出る。
しかし物語の専門家であるアリシアは「願い事」を描いた物語にハッピーエンドがないことを知っており、魔神の誘いに疑念を抱く。
魔神は彼女の考えを変えさせようと、3000年におよぶ自らの物語を語り出す。
「パシフィック・リム」のイドリス・エルバが魔神、「サスペリア」のティルダ・スウィントンがアリシアを演じた。
引用:映画ドットコム
映画「アラビアンナイト三千年の願い」の予告動画
映画「アラビアンナイト三千年の願い」の登場人物紹介
続いて登場人物紹介です。
アリシア・ビニー
古今東西の物語や神話を研究する学者。
演じるのはティルダ・スウィントン。
魔人〈ジン〉
瓶の中に閉じ込められていた魔人。
アリシアによって封印を解かれる。
演じるのはイドリス・エルバ。
映画「アラビアンナイト三千年の願い」ネタバレあらすじを分かりやすく解説
それでは映画「アラビアンナイト 三千年の願い」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。
起・ジンとの出会い
アリシア・ビニーは英国の学者、古今東西の物語や神話を研究しています。
そんなアリシアは最近、悪魔的な幻覚に時折、悩まされていました。
イスタンブールへ旅行する機会があり、そこでアリシアはアンティークのボトルを購入します。
ホテルに帰ってそのボトルを洗っていた拍子に、その中に閉じ込められたジンを解き放ってしまったのでした。
ジンはアリシアに3つの願いを叶えることを申し出ます。
その願いは彼女が心の底から本当に願っていることが条件でした。
が、アリシアは、元来ジンはトリックスターであることを知っていました。
そして願い叶えるという行為は、結果的に望まないものもついてくる可能性があることを指摘します。
だから、ジンに願いを叶えてもらいたくはない、というのでした。
それに応えて、ジンは彼の過去の3つの物語を話そうといいました。
そしてそれらは、ジンがどのようにボトルに閉じ込められたのか、に結びつく話でもありました。
承・ジンの3つの物語・1つ目と2つ目
ジンはまず、シバの女王についての話を始めます。
彼女は、彼のいとこであり恋人でありました、が、ソロモン王に口説かれていたのです。
ちなみにこのソロモン王がジンをボトルに閉じ込め、鳥を使ってボトルを紅海に投げ込んだ人物でした。
ジンが話した2番目の話は、スレイマン大帝の側室であるギュルテンに関してのものでした。
ギュルテンはスレイマン大帝の息子、ムスタファのことが好きでした。
そのため、ジンのボトルを見つけたギュルテンは、ジンに願い事をします。
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1つ目は、ムスタファが彼女と恋に落ちること。
そして2つ目は、恋仲になった後に彼の子供を産むこと。
でした。
ところがスレイマンのお気に入りの側室であるヒュッレム・スルタンは、彼女の息子を王位に就かせたいと思っていました。
そのためには、ムスタファの存在が邪魔だったのです。
そこで、ヒュッレムはムスタファがスルタンに対して陰謀を企てていると、讒言を行うのでした。
スレイマン大帝はこの讒言を信じてしまい、ムスタファを殺害してしまいます。
ジンは姦通の罪に問われたギュルテンを救おうとしました。
にもかかわらず、妊娠中のギュルテンも、彼女が最後の願いをジンに話す前に、スレイマンの命令で殺されてしまったのでした。
その後、ジンは100年以上宮殿をさまようことになりました。
その間、ジンはボトルの行方が分からなくなったことにより、誰の目からも見えない存在になってしまっていました。
そんな中、ムラト4世の注意を引くことに成功し、もう少しで気が付いてもらえるところまでこぎつけるのでした。
が、ムラト4世は戦争に行かなくてはならず、宮殿から去ってしまいます。
そして戦争から帰ってきた後の彼は、悪質で冷酷な統治者に変わり果てていました。
さらに王は酒に逃げるようになっており、遂には飲酒のし過ぎが原因で亡くなってしまいます。
ムラト4世の兄弟イブラヒムが新しいスルタンになました。
が、王が帝位につくと、彼の肥満フェチが明らかになります。
豊満な体系の妾が後宮に集められました。
その中でもイブラヒムのお気に入りであるシュガーランプが、ある時ジンのボトルを発見します。
ジンは彼女に見える存在となったことを喜び、必死に願い事をするように頼みました。
が、シュガーランプは彼をトリックスターだと考えていました。
そのためジンに、彼のボトルをボスポラス海峡の底に沈めること、という願いをします。
こうしてジンは海の底に落ちたボトルの中に幽閉されてしまうのでした。
転・ジンの3つ目の物語に心揺るがされるアリシア
ジンの最後の話は、トルコ商人の妻であるゼフィールについてでした。
19世紀半ばにボトルは海の底から回収され、巡り巡ってゼフィールに贈られました。
ゼフィールは、ジンを解放し、願いを叶えてもらいます。
最初に彼女は読み書きの知識を望みました。
そしてその後に、ジンと同じレベルで世界を知覚することができるようになりたい、と望んだのでした。
ジンはそんな彼女の願いを聞いて、彼女に読み書きの知識と世界を知覚できる能力を与えます。
ジンはゼフィアと一緒に過ごす時間が増えるほど、彼女への愛情が高まりました。
その後、二人は男女の関係を持ち、ゼフィアはジンの子供を妊娠してしまいます。
二人が親密の関係になっていたにもかかわらず、ゼフィアはジンの存在や彼女の新たに得た知識によって日に日に混乱していくのでした。
彼の存在が、ゼフィアを苦しめているのであれば、ジンはいつでもボトルの中に戻って、彼女の目には届かないようにすると申し出ます。
しかしゼフィアは、ジンに会ったことを忘れたいと思っていました。
それどころか、ジンを再びボトルの中に封印し、だれにも存在が知られないようにしたいと望みます。
こうしてジンはアリシアに呼び出されるまで、ボトルの中に封じ込められていたのでした。
ジンの最後の物語を聞いたはアリしアは、ジンの境遇に深く共感してしまっていました。
そして自分自身がジンと恋に落ちて男女の関係になりたいと望むところまで動かされていたことに気が付くのでした。
その後、アリシアはジンを連れて、一緒にロンドンに戻ることにします。
空港で、アリテアはジンをソルトシェーカーのボトルに入れてっセキュリティーを通過しようとします。
金属部分の上部を一方のポケットに入れ、上部のないボトルの方をもう一方のポケットに入れていました。
これにより、空港のセキュリティを通過するときにセンサーが作動します。
空港の警備員は、持っていた鉛筆を入れてソルトシェーカーの中をを調査しました。
その後、アリシアの願いもむなしく、警備員はボトルの上部をボトルに置き、X線装置に通したのでした。
結・ジンへの謝罪と解放
ある日アリシアは、ジンが徐々に弱体化していることを発見しました。
都市に張り巡らされている携帯通信網と衛星通信網が及ぼす影響により、ジンの電磁生理機能が疎外されているのが原因でした。
アリシアは2番目の願いを使って重病のジンと再び話をする機会を得ます。
そして最初の願いを使って自然に恋に落ちる機会をなかったことにしたことを謝罪するのでした。
その後、3番目の、最後の願いを使ってジンを解放します。
これによってジンは「ジンの王国」に戻ることができたのでした。
アリシアは二度とジンには会えないであろうと思っていました。
が、3年後にジンはアリシアを訪れます。
彼女の願いで完全に健康体になったジンは、その後も、彼女の生涯を通じて定期的に会いに戻って来るようになったのでした。
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