映画海底47mのネタバレ感想とあらすじ!ケイジ・ダイブ・ツアーや窒素酔いなどのツッコミまとめ!

あらすじ

映画「海底47m」は特定の状況下で閉じ込められた主人公がどうやってそこから脱出するかを描いたパニックスリラー映画です。

潜水中の事故で海底に檻ごと沈んでしまい、サメのせいで檻から出ることができないという状況になってしまう主人公たち。

酸素ボンベの残量は刻々と減っていく中、無事に地上に戻ることができるのか。手に汗握る展開と、読みやすいですが、驚きのラスト結末が待っています。




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キャストの紹介

リサ: マンディ・ムーア
妹のケイトに誘われてメキシコにバカンスに来た。慎重派で心配性の性格が災いし、彼氏にフラれる。
ケイト: クレア・ホルト
社交的で何事にも積極的。彼氏にフラれた姉を慰めるため、シャーク・ケージ・ダイブに誘う。
テイラー: マシュー・モディーン
シャーク・ケージ・ダイブの船長。
ハヴィエル: クリス・J・ジョンソン
タイラーのアシスタント

ネタバレあらすじ

リサはケイトに誘われてメキシコへバカンスに訪れます。

しかし旅行の前に彼氏のスチュアートに「一緒にいてもつまらない」という理由でフラれていたのでした。

それを知ったケイトはリサを慰めるため、夜の1時にも関わらず、リサを飲みに連れ出します。そしてそこで地元の男性二人と知り合うのでした。

その二人から知り合いがサメを見るためのケイジ・ダイブをしていることを聞かされ、誘われます。興味を持つケイトに対して不安がるリサでしたが、スチュアートに楽しんでいるところを見せつけるいい機会だというケイトの一言に決断するのでした。

翌日、船着き場までの移動の最中も心配症のリサは不安のままですが、ケイトは大丈夫だと楽観的です。
船着き場で船長のテイラーに会い、ダイビングの経験を聞かれます。二人とも経験有りと答えますが、本当はケイトだけがダイビング経験者でした。

ダイブスポットに着いた後、撒き餌でサメを呼び寄せます。するとすぐに体長7mものサメが悠然と現れるのでした。サメの登場に興奮したケイトですが、リサがいないことに気がつきます。リサは不安が大きくなりすぎて、ひとり心を落ち着けていたのでした。

現地の男性二人が最初にダイブします。しかしその時、船にいる誰もが気が付きませんでしたが、ワイヤーの一部が破損していたのでした。

男性二人は何事もなく、無事に戻ってきます。タイラーはケイトとリサを檻の中にいれ、いつも通り水深5mまで下げました。そこは大小の魚が泳ぎ回る世界で、二人はその美しさに驚嘆します。やがて巨大なサメが2匹現れ、ゆうゆうと檻のまわりを泳ぎ回る姿を二人は十分楽しんでいましたが、突然、檻が沈み始めてしまうのでした。

ワイヤーが切れた檻は海底47mに沈みます。あまりの深さに無線も届きません。
パニックになるリサでしたが、ケイトがなんとか落ち着かせ、檻から出て、無線の届く水深まで上昇します。

テイラーと会話のできる水深40mまで上昇したケイトは、テイラー達がハヴィエルに予備のケーブルを持たせて救助に向かわせることをしります。またテイラーはサメが集まってきているので、檻の中に避難しているように言うのでした。

檻に戻ったケイトはリサに状況を説明して救助を待ちます。そうしている間にも酸素ボンベの残量はどんどんと少なくなっていくのでした。

二人は遠くに光る明かりに気がつきます。助けに来たハヴィエルが探しているのだと思った二人は音を立てて知らせますが、光は近づいてきません。

遂に二人は光まで泳いでいくことにします。ケイトの酸素ボンベ残量が少なくなっているため、今度はリサが行くことになります。

サメの攻撃をさけるため、海底スレスレを進んでいきますが、それでもサメはリサに襲いかかってきます。なんとかくぼみや洞窟などに隠れて難を逃れて進むリサの前にクレバスが広がっており、その底は全く見えませんでした。

サメの襲撃に怯えながらなんとか対岸にたどり着き、ライトを見つけます。しかしどこにもハヴィエルの姿は見えません。しかもリサはどの方向に戻ればケイトのもとに帰れるのかもわからなくなってしまいます。

迷いながらも泳ぐリサに突然、サメが襲いかかります。なんとか逃れたリサの前にハヴィエルが現れ、檻の中に戻るように叫びますが、次の瞬間、ハヴィエルはサメに襲われてしまうのでした。

その場から逃げ出したリサはくぼみに逃げ込みます。必死にケイトを呼ぶと途切れ途切れの返事がありました。音で場所を知らせるように頼むと、檻を叩く音がし始め、その音を頼りにリサは進みます。

すると幸運なことにハヴィエルの死体に行き当たります。リサは死体からスピアガンと予備のケーブルを手に入れ、檻に戻るのでした。

ケイトにハヴィエルの事を話し、予備のケーブルを檻に取り付けます。
テイラーにそのことを伝え、檻はゆっくりと引き上げられていきますが、予備のケーブルは檻の重さに耐えきれずに切れてしまい、また海底へと沈んでしまいます。さらに悪い事に、今回はリサの足が檻と海底の間に挟まれてしまい、身動きが取れません。

ケイトは檻を出てテイラーと交信できる水深まで上がります。テイラーはケイトに予備のボンベを送ること、メキシコの海上保安庁が1時間以内に助けに来ることを伝えます。
そして新しいボンベをしようした場合、窒素酔いになる可能性があることを警告するのでした。

ケイトはボンベにつけられた信号灯を見つけ、空になる前に、新しいボンベに付け替えます。
そして3本の発火灯を見つけ、リサのボンベを持って檻に戻るのでした。

檻まで戻ってきたケイトですが、サメが襲いかかります。最初の攻撃はかわせましたが、海底にへばりつくケイトの上を泳いで遠ざかりません。
やがてサメは見えなくなったため、ケイトは檻の中に戻ろうとしますが、サメはどこからともなく戻ってきて、ケイトを襲います。その後には予備のタンクが転がるだけでケイトの姿はどこにもありませんでした。

一人残され、身動き取れないリサでしたが、スピアガンに手を伸ばして手のひらを傷つけながらもなんとか手にし、ヒモの付いたスピアをタンクに引っ掛けて引き寄せようとします。

酸素が切れるギリギリのタイミングでなんとか新しいタンクに付け替えることができたリサは、ケイトからの交信を受信した事に気が付きました。

ケイトは傷を負い。そのためにサメが寄ってきているといいます。また出血から体温が落ちていることも伝え、助けを呼ぶのでした。

リサはケイトを探しに行くため、フローターを檻の下にいれて作動させ、隙間を作って挟まれていた足を抜くことに成功します。
そして檻を出て、足をひどく怪我したケイトを見つけるのでした。

テイラーとの交信が可能になり、テイラーは檻に戻るようにいいますが、ケイトの傷の状況から保安庁の助けを待つことはできないと、浮上することにします。

サメを威嚇するために発火灯をつけて浮上し、水深20メートルの位置で窒素抜きのため、5分間待つようにテイラーに言われます。
2本めの発火灯をつけようとして落としてしまい、3本めをつけると数匹のサメが寄ってきていて、今にも襲いかかろうとしていました。

発火灯を使って、サメが近寄らないように威嚇します。そうこうしているうちに3本めも消えてしまいますが、窒素抜きの5分も過ぎ、テイラーはタンクなどのギアをすべて脱いで水面めがけて素早く浮上するように叫ぶのでした。

ボートの近くの水面に出た二人は、助けを叫びます。船上のテイラーたちも二人に気が付き、救命具を投げて、船まで急いで泳ぐように叫び返すのでした。
船になんとか辿り着き、腕を伸ばして引き上げてもらおうとする二人を追いかけてサメが近寄り、リサに食いついて水中に引きずり込んでしまいます。

リサは必死に反撃し、サメの目に指を入れることに成功します。それでサメはリサを放し、テイラーによって船に引き上げられるのでした。

船に引き上げられた二人の傷を素早く応急手当てします。重傷を負いながらも助かったリサは、まだ出血している手のひらを見ながら、助かったことを喜んでいました。

が、その出血は船に引き上げられたにも関わらず、まだ水の中にいるかのように、目の前で漂っています。
そしてテイラーの声だと思っていたのはとぎれとぎれに聞こえる保安庁ダイバーからの無線連絡で、リサはまだ海底で足を挟まれたままでした。
新しいボンベに変えた途端、窒素酔いを発症してしまい、幻覚を見ていたのです。

助けに来たダイバーをケイトだと思い、二人とも助かったことを喜びながら、ダイバーとともにリサは、水面めがけてゆっくり浮上していくのでした。




ネタバレ感想 1 限られた条件を上手く利用した見事なパニック映画

檻ごと水深47mまで沈んでしまい、限られた酸素量と檻の外のサメという見事な状況下を作り出して、事故にあったリサとケイト姉妹は無事に生還できるのかを見せてくれるパニック映画。

細かい設定にツッコミを入れられる要素を持っていますが、全体的に非常に上手くまとまった映画だと思います。

一方で伏線の貼り方がわざとらしいというか、結構、これは伏線だなと、気がついてしまいました。

カメラを借りた際のセリフ、「なくしたら海底まで探しに行くんだぞ」を聞いた瞬間、「ああ、カメラ落とすな、絶対。」と思ってしまいましたし、窒素酔いのことを言った瞬間、これは幻覚オチかな、と思ったら案の定でした。

映画を見ていて、うまいな~と感じたのは檻が海底に沈んだ以降、水面上のシーンを全く
見せなかったことです。

それによって視聴者も、とんでもない状況下におかれた主人公たちとおなじ情報量しか与えられず、この先どうなるんだろう、という興味とドキドキ感が見事に引き出されました。

ちょこっとご都合主義かなと思ったのは、リサの海底での行動。だいぶ経験も知識もない状態で、結構上手く立ち回っていたように思います。
ビギナーズラックかもしれませんが、それでもちょっと出来過ぎかと思います。

ネタバレ感想 2 窒素酔いなどの高気圧障害とは?その1

ツアーとダイビング関連から映画のツッコミどころを紹介していきたいと思います。

映画内では、このケージダイブは5mの水深まで下げると言っていました。
しかし、サメ見学のケージダイブツアーを調べてみると、サメを見るためであれば、5mどころか、檻の天井が水面に位置していても何の問題がないことがわかりました。

それはそのはずで、サメは餌の捕獲のためなら水面スレスレ、ともすると体全部を水面から飛び出して捕獲することもしばしばです。

水面に近いほうが、撒き餌もしやすく、檻のまわりにすることで、より確実にサメを見せる事ができます。

確かに5m沈めれば、泳ぐサメを下から見ることもできますが、映画のような事故が起きた時のリスクが高すぎます。

一般的には檻の上部に浮きを設置しておき、沈まないようにして、万が一に備えておくのが普通です。もちろんメキシコだし、モグリのツアーだった場合は、安全面が万全でない方が多く、ワイヤーの破損にも気がついていないところをみると、そういうツアー会社だったということになるのでしょう。

ダイビングで気をつけないといけないことに、高気圧障害があります。
窒素酔いもこの障害の一つとして含まれるのですが、一体どういう障害なのかを説明しますと、気圧、水圧が高くなる状況下においておこる症状のことです。

ダイビングで潜れば潜るほど、水圧が高くなります。それによって体にいつも以上の圧がかかるのですが、圧がかかるのは体だけではありません。ボンベの中の酸素や窒素にも圧がかかるのです。

高圧になった酸素や窒素を吸うと体に異変が生じます。

酸素中毒窒素酔いと呼ばれる症状で、酸素中毒の場合、肺の障害から全身痙攣や死亡などの最悪の事態を招くことがありますが、水深約70m以上潜水しないと最悪の場合、死亡してしまうような急性酸素中毒はおこりませんので、今回の映画設定では問題ないでしょう。

一方で窒素酔いは発症には個人差があるため、どのくらいの水深の潜水でおこるかははっきりいえませんが、通常、25m ~ 30m 前後から現れると思っていたほうがよいようです。

症状として気持ちよくお酒に酔ったようにハイになってしまい、水中の中にいることさえ忘れてバカげたことをしてしまうため、とても危険です。

しかし映画の中では2本目のボンベに関して窒素酔いについて指摘していましたが、1本目の
ボンベでも窒素酔いが起こらない理由はどこにもありません。

ネタバレ感想 3 窒素酔い以外の高気圧障害とは?その2

高気圧障害は急激に潜水した場合でも起こります。

深いところに潜ると耳抜きしないといけなくなるのも、この障害の一つですが、これが急激になると耳だけでなく、鼻もダメージを受けます。

映画では通常のダイブでは考えられないようなスピードで沈んでいますから、耳抜きは間違いなく間に合わないと思われ、その結果、両耳の鼓膜は確実に破れているでしょう。
もちろん、耳だけでなく鼻にもダメージを追って前額部の痛みや鼻の炎症が起こります。

また、急速に潜水した場合、潜水マスク内の気圧と水圧の変化も急激に起きますので、下手をすればマスクが破損したりする危険性もあります。

最後にいちばん有名な高気圧障害として、急激な浮上による肺の破裂の危険性と血液内で気泡が発生することでの組織へのダメージです。

ダイビングスクールで教えられている方法は毎分18mのスピードで浮上していく方法が一般的ですが、水深47mであれば2分35秒で上がらないといけません。

また、水深20mのところで5分間減圧のため、とどまるように言われましたが、これは血液内に溶けた窒素が減圧されることで気泡になるため、高圧下でよりたくさん血液に溶けた窒素をゆっくりと体外に出してやる作業です。

もしそれをしなかった場合、血管内で気泡が発生し、発生した部分の組織は壊死してしまいます。
映画内で脳内で窒素が発生したら死亡するというのはこのことをさしています。

しかし、ゆっくりと浮上をしていたのであれば、これを行う必要はありません。
おそらく5分待たなくてはいけないほど、早く浮上したのでしょう。

問題は水深20mで行っていることで、深すぎます。水深 3m ~ 6mで行わないと意味が
ありません。

映画ですので、厳密にやってしまえば、映画自体が成り立たないことはわかりますが、思いつくだけでもこれだけ、ツッコミどころがありました。








コメント

  1. おーた より:

    私は最後のリサが助けられるところも幻覚だと思います。
    理由はゲージの中(47m)なのに船の人から無線が届いたからです。
    「リサ、それは窒素病だ」と。
    無線は40mまでしか届きませんでしたよね…。
    なのでリサは亡くなる、バッドエンドだと思いました。

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