映画カオスウォーキングのあらすじをネタバレ有で分かりやすく解説!

SF

映画「カオスウォーキング」はイギリスの作家パトリック・ネスの小説「カオス・ウォーキング」シリーズ3部作の1作目、「心のナイフ(The Knife of Never Letting Go)」を映画化したものです。

内容はSF・デストピア・アクションを扱っており、「ノイズ」と呼ばれる超能力のような不可思議な現象が重要なキーとなっているのでした。


今回はそんな映画「カオスウォーキング」の基本情報や予告動画や登場人物情報、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していきます。










映画「カオスウォーキング」の基本情報

それでは映画「カオスウォーキング」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報と予告動画、そして登場人物の紹介をしておきます。


映画「カオスウォーキング」の基本情報と予告動画

「スパイダーマン」シリーズのトム・ホランドが主演。
「スター・ウォーズ」シリーズのデイジー・リドリーが共演し、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」「ボーン・アイデンティティー」のダグ・リーマン監督がメガホンをとったSFアクションアドベンチャー。


西暦2257年、汚染した地球を旅立った人類は新たな星「ニュー・ワールド」にたどり着くが、その星では男たちの頭の中の考えや心の中の思いが「ノイズ」となってさらけ出されてしまい、女は死に絶えてしまう。

ニュー・ワールドで生まれ育った青年トッドは、一度も女性を見たことがなかったが、ある時、地球からやって来て墜落した宇宙船の生存者ヴァイオラと出会う。

初めて見た女性のヴァイオラに恋心を抱くトッドは、ヴァイオラを利用しようとする首長のプレンティスから彼女を守ろうと決意。

逃避行の中で2人は、星に隠された驚くべき秘密を知る。


ホランド、リドリーのほか、「アナザーラウンド」のマッツ・ミケルセンらが共演。

原作はパトリック・ネスによるSF小説「混沌(カオス)の叫び」3部作の第1部「心のナイフ」。

引用:映画ドットコム





映画「カオスウォーキング」の登場人物紹介

続いて登場人物紹介です。

トッド・ヒューイット

「ニューワールド」と呼ばれる惑星で生まれ育った青年。

彼が生まれて初めて女性にであったことから物語は始まる。


演じるのはトム・ホランド

ヴァイオラ・イード

「ニュー・ワールド」に不時着した宇宙船に搭乗していた女性。

彼女とトッドが出会うことでこの世界の秘密が明らかになっていく。


演じるのはデイジー・リドリー

デヴィッド・プレンティス

テッドの住む集落「プレンティスタウン」の町長。

ヴァイオラの存在を知り、人々を率いて彼女を追い回す。


演じるのはマッツ・ミケルセン

デヴィッド・プレンティス・Jr

町長デヴィッドの息子。
父親に認められたくてトッドとヴァイオラの追跡隊に加わり、執拗に追い回す。


演じるのはニック・ジョナス。







映画「カオスウォーキング」ネタバレあらすじを分かりやすく解説

それでは映画「カオスウォーキング」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。

序・映画の舞台背景

西暦2258年、地球から遠く離れた「ニューワールド」と呼ばれる惑星には男性だけが住んでいました。

そして全ての男性は「ノイズ」と呼んでいる特殊な現象、誰もが他人の考えていることを見たり聞いたりできる状態で生活しています。


この惑星には二足歩行する在来生物「スパークル」と呼ばれる原住民が住んでおり、入植を進めるにあたって、このスパクルとの間で激しい戦争が行われた過去の歴史がありました

そして「スパークル」戦争の中で、全ての女性が犠牲となり、男性も人口の半分前後まで減ってしまいます。

この戦争を生き抜いた男性は「プレンティスタウン」と名付けられた集落で共同生活を営んできたのでした。

起・不時着した宇宙船

この町に住むトッド・ヒューイットは養父のベン・ムーアとキリアン・ボイドに育てられて生活しています。

町には町長であるデヴィッド・プランティスやその息子のデヴィッドJr、そして説教師であるアーロンなど、多数の男性が住んでいました。

町長のデヴィッドは自分自身でノイズのコントロール方法を編み出し、それによって他人に自分が思っていることを見られたり聞かれたりをされにくくする方法を身につけていたのでした。


ある時、ニューワールドに偵察艇が不時着するという事件が起きます。

森で仕事をトッドがしていると、誰かが彼のものを盗もうとしている姿を確認します。

トッドはその人物を追いかけますが、にげられてしまいました。

見失ったのは宇宙船が不時着した場所だったのでした。


トッドは町に戻りますが、不時着場所で見失った不審者のことは誰にも話しませんでした。

が、ノイズのせいで、町の住人には全て知られてしまいます。

彼らは不時着場所に人数を集めて出向き、使えそうなものを物色して持ち去ります。

辺りも捜索しますが、生存者は一人も見つけられませんでした。

承・ヴァイオラとの出会い

戦利品を回収した人々は町に戻りますが、トッドだけは一人森の中に残ります。

そしてそこでヴァイオラと出会うことになりました。

彼女は不時着した宇宙船の唯一の生存者でした。

しかもヴァイオラは、トッドにとって初めて出会う女性だったのです。


ヴァイオラは町の人々に捕まることになり、町長のデヴィッドの家に連れて行かれます。

そこでデヴィッドによってどこからやってきたのか?と尋問されるのでした。

ヴァイオラは、地球から4千人もの移民者を乗せた宇宙船に乗ってきており、彼らがニューワールドに入植するため、偵察船で調査に来たことを話すのでした。


ヴァイオラはデヴィッドにノイズのことと全く見ない女性について疑問をぶつけます。

デヴィッドはヴァイオラにノイズの説明をし、女性は全て死に絶えたことを話すのでした。


その後、デヴィッドはヴァイオラの監視を息子のデヴィッド・ジュニアに任せ、彼女から聞き出した情報を町の人々に知らせに行きます。

監視をしていたデヴィッド・ジュニアは、ヴァイオラの持っていた装置の一つを、好奇心をもっていろいろと触っていました。

しかしその結果、装置が暴発してしまい、壁に大きな穴が開いてしまいます。

そしてヴァイオラはそこから逃げ出すことになってしまうのでした。


逃げ出したヴァイオラは町長のデヴィッドの話を盗み聞きをする機会を得ます。

それによるとヴァイオラが話していた入植者を乗せた宇宙船とヴァイオラを交信させずにおびき寄せ、冷凍睡眠中の乗組員を全員殺して船を乗っ取るという計画を立てていました。


それを聞いたヴァイオラは、デヴィッドの計画を阻止するため、何とか街から抜け出そうとして、一軒の納屋に隠れることになります。

そこはトッドの家の納屋で、ヴァイオラはトッドに見つかってしまうのでした。


トッドは町長の手下が彼女を探しに来た時にヴァイオラを助けて、知らないふりをします。

何とかやり過ごしたトッドにベンは「ファーブランチ」という名前の別の集落があることを話し、そこならヴァイオラは安全だろう、と町を出る手助けをしてくれるのでした。

転・ニューワールドの秘密

ヴァイオラはバイクを盗んでプレンティスタウンを抜け出します。

トッドは馬に乗って彼女の後を追いかけるのでした。


トッドの家に町長デヴィッドと仲間がやってきます。

彼らはヴァイオラがスパイとしてここにやってきたと疑っており、彼女の身柄も受け渡しを要求するのでした。

すでにいないことを話しても信じず、息子のデヴィッド・ジュニアはキリアンを殺してしまいます。

そしてベンを人質にして追跡隊に加えて二人を追いかけるのでした。


トッドはヴァイオラに追いつき、彼らとトッドの愛犬マンチーとでファーブランチを目指すことにします。

一緒に旅をする中、ヴァイオラはトッドに彼女が64年もの年月をかけ、地球からニューワールドに4千人の移住者と一緒に旅してきたことを明かします。

トッドはヴァイオラに対し、彼は自分の両親を知らないことを話すのでした。


旅の途中、二人はスパークルと遭遇します。

トッドは身を守るために戦って倒そうとしますが、ヴァイオラはスパークルは彼らに危害を加えようとしていないとして、トッドを止めるのでした。


ファーブランチに到着した二人は、驚きます。

というのも、そこには男性だけでなく、女性も子供も住んでいたからでした。

ファーブランチの人々の中にはトッドがプレンティスタウンからやってきたということを聞き、露骨に嫌な顔をする者がいました。

そしてその理由をすぐに知ることになります。


ファーブランチでトッドは彼の母親のものである日記を手に入れました。

しかし彼は文字が読めなかったのでヴァイオラが読んで聞かせます。

それによると、プレンティスタウンで女性がいない理由はスパークルとの戦争で殺されたのではなく、町長のデヴィッドとその手下たちによって殺害されたことが書かれていました。

ノイズによって考えていることが知れてしまうのは男性だけで、女性にはその症状が出ず、そのことで疑心暗鬼になった彼らによって引き起こされた悲劇だったのです。

トッドは真実を知って、激しい怒りを覚えるのでした。

結・デヴィッドとの対決

町長デヴィッドに率いられたプレンティスタウンからの追跡隊がファーブランチにやってきます。

デヴィッドはトッドに対し、ヴァイオラを渡すように要求するのでした。


人質として連れてこられたベンもトッドにヴァイオラを渡すように言います。

が、トッドはベンがこれまでずっと彼をだましてきていたことに激怒し、聞く耳を持ちませんでした。


デヴィッドはトッドを亡き者にしてでもヴァイオラを捕まえようとします。

そこでベンはノイズを利用してヴァイオラの幻影を作り出し、デヴィッドと手下を惑わしてトッドとヴァイオラの逃亡を助けるのでした。


そんな状況でも説教師のアーロンは幻影に惑わされず、二人を追いかけます。

二人はボートを使ってアーロンの追跡から逃れることができましたが、アーロンによってトッドの愛犬マンチーは殺されてしまうのでした。


翌日、トッドとヴァイオラは最初の移住者がこの星にやってきた時の宇宙船の残骸にたどり着きます。

その残骸を使ってヴァイオラの宇宙船に交信を試みますが、アンテナが壊れていて上手くいきません。

トッドは何とか直そうと試みるのでした。


そこに町長デヴィッドと手下たちが現れます。

彼らはベンを人質にしてトッドに降伏するように要求するのでした。


アーロンは一人、宇宙船の中に忍び込み、ヴァイオラを殺そうとします。

しかしヴァイオラの持っている地球からの武器によって返り討ちにされてしまうのでした。


トッドはデヴィッドの前に姿を現しますが、ベンはデヴィッドに撃たれてしまいます。

ベンのもとに駆け寄るトッドに、ベンはデヴィッドに見つからないようにナイフを手渡すのでした。


トッドはベンの敵を討つべくデヴィッドに近寄りますが、デヴィッドはノイズを使って自分自身の幻影を作り出し、トッドを惑わして銃激します。

倒れたトッドのとどめを刺そうと近寄るデヴィッドに対し、トッドもノイズを使い反撃します。

それはトッドの母親やその他大勢の女性が、デヴィッドを激しく責め立てるの幻影でした。

その幻影に戸惑うデヴィッドにヴァイオラの一撃が加えられ、彼は地面に横たわります。


そして上空にヴァイオラの母船である宇宙船が姿を現します。

その姿に驚いたデヴィッド・ジュニアや手下たちは驚き恐れ、われ先に逃げたしてしまうのでした。


トッドは宇宙船の治療室で目を覚まします。

デヴィッドに撃たれた傷は完璧に治療され、回復に向かっていました。

そんなトッドをヴァイオラは他の乗組員に紹介するために、迎えに来たのでした。

最後に簡単な感想

ある意味、今までも似たような設定の「SF開拓民ストーリー」の映画ですが、「ノイズ」という他には類を見ない設定を加えたことで完全な差別化を図ることに成功した映画「カオスウォーキング

ただし、映画の中身についていってしまえば、かなり多くのものを取り入れたものの、なんとなくまとまりのない、何をメインにしたのかが分からない出来栄えとなってしまった感じがしました。

思考が可視化、可聴化してしまう、というこれまでにチャレンジしたことのないものの映像化は、かなりの挑戦だったと思います。

それにだけに「ノイズ」について詳しい説明がないことも欲求不満を感じる一因になってしまったのではないでしょうか。

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