映画「生きるLIVING」は黒澤明監督の名作をイギリスを舞台にリメイクした作品です。
生きていることを実感するのは、むつかしいようで実は単純なものなのかもしれない、と考えさせられた映画でした。
またこの映画を見て思い出されたのは故野村克也氏の言葉。
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「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すのは上」
遺産として残すものについての言葉ですが、この映画のラストを見終わって、この言葉が自然と思い出されたのでした。
今回はこの映画「生きる LIVING」の基本情報や予告動画や登場人物情報、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していきます。
映画「生きる LIVING」の基本情報
それでは映画「生きる LIVING」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報を紹介します。
黒澤明監督の名作映画「生きる」を、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本によりイギリスでリメイクしたヒューマンドラマ。
1953年、第2次世界大戦後のロンドン。仕事一筋に生きてきた公務員ウィリアムズは、自分の人生を空虚で無意味なものと感じていた。
そんなある日、彼はガンに冒されていることがわかり、医師から余命半年と宣告される。手遅れになる前に充実した人生を手に入れたいと考えたウィリアムズは、仕事を放棄し、海辺のリゾート地で酒を飲んで馬鹿騒ぎするも満たされない。
ロンドンへ戻った彼はかつての部下マーガレットと再会し、バイタリティに溢れる彼女と過ごす中で、自分も新しい一歩を踏み出すことを決意する。
「ラブ・アクチュアリー」などの名優ビル・ナイが主演を務め、ドラマ「セックス・エデュケーション」のエイミー・ルー・ウッドがマーガレットを演じる。
引用：映画ドットコム
映画「生きる LIVING」の予告動画
続いて映画「生きる LIVING」の予告動画紹介です。
映画「生きる LIVING」の登場人物紹介
最後に登場人物の紹介です。
ロドニー・ウィリアムズ
仕事一筋の上級官僚。
余命半年の診断結果を受ける。
演じるのはビル・ナイ。
マーガレット・ハリス
今はレストランで働いているウィリアムズの元同僚。
演じるのはエイミー・ルー・ウッド。
ピーター・ウェイクリング
ウィリアムズのもとに配属された新人職員。
演じるのはアレックス・シャープ。
映画「生きる LIVING」ネタバレあらすじを分かりやすく解説
それでは映画「生きる LIVING」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。
起・死を意識せざるを得なくなったウィリアムズ
1953年、ロンドン。
ロンドン郡議会の上級官僚であるロドニー・ウィリアムズは、末期がんの診断を受けました。
彼はその結果を息子のマイケルとマイケルの妻であるフィオナに話さなければなりませんでしたが、その気になりません。、
代わりに貯金の半分を引き出し、致死量の睡眠薬を購入しました。
海辺のリゾートタウンで自殺するつもりだったのです。
しかしいざ、自殺を図ろうとしたものの、実際に死ぬことができず、途方に暮れてしまいます。
食事のために入ったレストランでサザーランドと名乗る男性と出会いました。
彼は作家で不眠症に悩まされていたため、ウィリアムズのは睡眠薬を彼に譲りました。
ウィリアムズの身の上話を聞いたサザーランドは、ウィリアムズを夜の街に誘いました。
それまで経験したことのない刹那的な時間を楽しみ、とあるパブで、子供の頃に良く口ずさんでいたスコットランド民謡である「ナナカマドの木」を歌うのでした。
承・見えない生の意味
ウィリアムズはロンドンに戻ったものの仕事をする気力がわきません。
仕事を無断欠勤したウィリアムズは元同僚のミス・ハリスに出くわします。
彼女は今、レストランで職に就いていました。
彼は彼女とランチを共にします。
ウィリアムズの隣人が、二人が昼食をとっているのを見つけてフィオナに話します。
彼女は夫のマイケルにそのことを話し、スキャンダルの可能性について父親に問いただすように要求するのでした。
実際に二人は顔を合わせますが、お互い、うわべの会話しかできないでいました。
ウィリアムズはマイケルに彼の健康について話そうとしますが、できません。
マイケルもウィリアムズにミス・ハリスについての話題を持ち出すことができませんでした。
転・生きていることを実感するために
ウィリアムズは自身の健康状態が悪化するにつれて、ミス・ハリスとより多くの時間を過ごしていました。
彼女と時間を一緒に過ごすたびに、若々しい活力をうらやましく思うようになります。
死ぬ前に、彼女のように毎日を生き生きと暮らしたいと願うようになっていくのでした。
そのために残りの時間を使う最善の方法は、人のために何か良いことをすることだと気がつきます。
ウィリアムズは役所に戻り、部下たちを集めて、行き詰まっていた子供の遊び場の建設を
完成させることを宣言します。
それからの彼は同僚や上司に立ち向かって、このプロジェクトを押し進めていくのでした。
ついに公園の建設が完了した直後、ウィリアムズの寿命が尽きてしまいました。
彼の葬式には、彼が助けた人々の多く出席します。
その中にはミス・ハリスの姿もありました。
マイケルは彼女との会話の中で、父親が胃癌であるという診断について、多分彼女には話したと推察を口にします。そして、自分には話してくれなかったことを伝えるのでした。
結・心穏やかに生を実感して亡くなったウィリアムズ
ウィリアムズの行動に触発されて、彼の元同僚は彼のように仕事に励むと話していました。
が、すぐに元のやり方に戻ってしまいます。
ウィリアムズが胃癌の診断を受けたころにオフィスに配属されたウェイクリング氏は、ウィリアムズが彼に残した手紙を見つけました。
その手紙を読んでみると、仕事がうまくいかずに落胆したときに我々がやり遂げた公園の建設を思い出すように、と書かれていました。
その公園を訪れたウェイクリングは、ウィリアムズが亡くなる直前に雪の中でブランコに乗っているのを目撃した巡査に出会いました。
彼の話から、ウィリアムズは寒空の中、ブランコを揺らし、スコットランドの民謡を歌っていたことを知るのでした。。
巡査は、ウィリアムズを寒さの中に放置し、声をかけなかったことに罪悪感を感じていました。
そんな巡査に対し、ウェイクリングは、ウィリアムズはその瞬間、彼が生きた長い人生の中で、より幸せを感じていただろうと言います。
そして、ブランコに揺られていたあの夜こそ、彼が本当に生きていたことを実感していたに違いない、と答えるのでした。
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