ネタバレ感想 1 オスカーの人物像に???
映画「シンクロナイズドモンスター」とんでもない設定の映画でどうやって話を終わらせる
のだろうか、と思っていましたが、なんか話が突拍子もない方へいってしまい、こうやって
終わらせるの?と映画が終わっても頭のなかにクエスチョンマークがしばらく灯ったままに
なっていました。
いろいろとツッコミどころはありますが、設定が設定ですから、なぜ?という整合性を
問うような質問は意味をなさないと思います。
ですので、そのことに関しては感想ではふれませんが、代わりにオスカーの人物像について
興味を持ったので、そのことを書いていきたいと思います。
演じた俳優はジェイソン・サダイキス。全く知らない俳優で、これまで僕が見た映画に
出演していたかどうかの記憶もありませんが、ほとんど表情を変えていないのに、優し
かったり、サディステックだったり、最低男だったりといろんな演技をできるのには
驚きました。
一方であんなめんどくさい性格の人物もいるのだろうか、いるとしたらどういった心理が
ああいった行動を取らせるのか、が知りたくなりました。
映画内では自分自身が嫌いだから攻撃的で支配的になる、と言っていますが、最初に登場
した時にはそんな性格は微塵にも出していませんでした。
グロリアに対する弱みを握ったからでしょうか、嫉妬が原因とはいえ、態度が豹変します。
それを考えると6年前に結婚しそこねた本当の理由も、これが原因ではないかと疑っって
しまいます。
自分自身が嫌いという人は自分に自信がない人が陥る負の性格です。
それだけですと、どちらかと言うと自信のないために引っ込み思案で行動ができない人の
ような印象を持ってしまい、攻撃的という性格とはマッチしないような気がします。
攻撃的な性格はそれ以外にコミュニケーションを取る方法を知らない人やストレスを
感じていて、それを発散させるため、という理由が主なものです。
支配的な性格は、攻撃的な性格とリンクしており、相手を自分の支配下において満足を
得ると同時に、支配下においておくことでいつでも攻撃をすることができる、という面
でも都合が良いのでしょう。
自分に自信がないために自分が嫌いで、他人と上手く接することができない。
しかしオスカーはグロリアが絶対に歯向かうことのできない物を知ってしまったために、
攻撃をして、支配下においても反撃されることも、支配下から抜け出されることもない
と知ってしまったために、そこには強い自信があって、行動に移してしまった、という
ところでしょうか。
とはいえ、最初にグロリアへ親切に世話を焼く様子や、自分のしたことに後悔して謝る
姿を見て、こんなエンディングになるほど、落ちていく人物には思えませんでしたが、
そこは僕が人を見る目がなかったのかもしれません。
ネタバレ感想 2 せっかく巨大怪獣が出るのに
全くもってはた迷惑なソウルの街ですが、せっかく巨大怪獣と巨大ロボットがでる映画
なのに、彼らのシーンが少なすぎるような気がして勿体無いです、
大格闘をしてソウルの街を火の海にすることは必要ないと思いますが、それでも怪獣が
腕を上げるだけとか、携帯をもっているようなパントマイムのような格好だけをさせる
のでは勿体無いと思うのでした。
ちなみにこの怪獣、モーションキャプチャーの技術は全く使っていないそうで、映画内で
映し出される怪獣は完全CGだそうです。
アン・ハサウェイの動きをCG内に取り入れ、それで怪獣を動かしていますが、デザインに
ついて、監督のナチョ・ビガロンドは全く関与せず、怪獣の担当にすっかり任せて完成
しました。
そのことについて監督は、全く自分に才能がないので、才能のあるデザイン担当にすべて
任せたとコメントしています。
ネタバレ感想 3 トリビア紹介
興行的には成功したとは言えず、150万ドルの制作費で北米での興行収入は47万ドルしか
ありませんでした。
それでも高評価を受けた作品で、2016年のトロント国際映画祭で賞を受賞しました。
撮影中、アン・ハサウェイは妊娠をしており、その子供は2016年3月24日に無事出産して
います。
出演した俳優陣の中でアン・ハサウェイが最も早く、出演を決めており、製作総指揮も
担当しています。
映画の内容的にこれまでとはかなり異色の作品ではありますが、逆にジャンルに囚われ
ないストーリーが気に入って出演を決めたと語っています。
映画内でグロリアが怪物を通してソウルの市民に送ったメッセージ、「ごめんなさい、
間違いを犯しました。もう二度としません」という内容は、スペインの国王で1975年から
2014年まで在位していたフアン・カルロス1世が言った謝罪のコメントと一字一句同じ
ものです。
カルロス1世が謝罪した理由は、ボツワナで象狩りをしていた際に怪我をした一件でした。
コメント