映画「リメンバー・ミー」ではミゲルが死者の国に迷い込み、そこで知り合ったヘクターと元の世界に戻るために冒険を繰り広げます。
なぜミゲルが死者の国に迷い込むことになったのかは、映画の中ではっきりと明かされていますが、よくよく映画を見てみると果たして本当にそれが理由なのか、疑問が出てきてしまいました。
詳しく考察してみますので、お付き合いをお願いします。
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「死者の日」に死者から物を盗んだことの呪いということだけど…
映画の中でミゲルが死者の国に迷い込んだ理由ははっきりと明かされています。
その理由は、死者を祀る「死者の日」は戻ってきた死者に物を与える日でありながら、ミゲルはその全く正反対の行為、死者の物を死者から奪ったためだ、となっています。
しかしその理由は本当でしょうか?
死者の国に行き着くまでの流れをおさらいしてみましょう。
ミゲルが音楽を禁止され、彼の手作りのギターを壊された後、家族から逃げ出して広場で開かれるコンサートに出場しようとします。
しかし楽器がないと参加できないと告げられたミゲルは自分のひいひいおじいさんであるエルネスト・デラクルスのギターを借りることを思いつき、墓場へと向かいました。
その墓場でまとわりつくダンテを供え物の食べ物でつって、向こうへ追いやり、聖堂の中へ鍵を壊して忍び込みます。
そして壁に飾られているギターを取ろうとして棺の上に上がった際、棺の蓋を足でわずかにあけてしまいます。
それでも棺の上に乗ったミゲルはギターを取り、床に降りてギターを試し弾きしてみるのでした。
その後、ミゲルは他の人から見られることも触られることもできなくなっていることに気がつき、さらに骸骨姿の死人を墓場のあそこここで目にし、やがて家族の死者と再会して原因を探るため、イメルダに会いに死者の国へ向かうのです。
どうでしょう、気が付きましたか?
そうなんです、ミゲルはギターを手に取る前に、死者のために備えられた食べ物を、ダンテを追い払うために盗っていたのです。
この行為は明らかに死者から物を奪う行為ではないでしょうか?
しかしミゲルはすぐには半死者になりませんでした。
呪いが発動した本当の原因は?
しかもその後、ミゲルはいくつかの死者に対する冒涜行為をしてしまいます。
鍵のかかった聖堂内へ侵入するのは感心した行為ではありません。
これで呪われたとしても文句を言える筋合いはないと思います。
続いて死体の安置されている棺の蓋を開ける行為。
これもなかなかの行為です。エジプトのミイラが相手であれば、即刻死に至らしめられているくらいのレベルです。
しかしこれでもミゲルは半死者になってはいません。
続いてギターを手にします。
ギターを盗ったから、というのが映画内で説明された理由ですが、触ってすぐに半死者になっておらず、どの時点でギターを盗ったという条件フラグが立つのか、なかなか判断に迷いそうです。
が、ギターを手にしただけでは呪いは発動していません。
呪いが発動してミゲルが半死者になるのは、ギターを弾いた瞬間でした。
そうなんです、呪いの原因は「ギターを弾いた」という行為だったのです!
呪いのギターの威力は凄まじい!
よくよくストーリーを吟味してみると、このギターの持ち主はなかなかどうして幸せな死に方をしていません。
最初の持ち主のヘクターは親友で音楽パートナーであったエルネストに毒殺されています。
次に持ち主になったエルネストは、音楽家として成功はしたもののその死に様はショーに出演中に、事故に巻き込まれてです。
しかもあんな大きな鐘の下敷きになったのですから、おそらく彼の死体の損傷は、ディズニー映画では、スクリーンに映し出すことは絶対に出来ないほどであったことは、容易に想像できます。
そういう意味では、土葬の習慣とは言え、そこまで損傷した遺体を棺に収め、聖堂の中に安置しておくのはなかなかのことだと思ってしまいました。
ミゲルが誤って棺の蓋を開けたのがほんの僅かだったことは、結講な幸運だったんだと今更、安堵してしまいます。
ギターが死者の国に持ち込まれることなく、ヘクターもエルネストも所持していなかったのは、案外、呪いの力が強力すぎて死者の国で存在できなかったからかもしれません。
では、その呪い、一体誰がかけたのでしょうか?
イメルダはディズニーアニメーションでお約束の魔女だった!?
その答えはずばりイメルダ!
多分、彼女以外にギターを呪う人物はいないと思います。
ヘクターが家族を捨てて演奏旅行に出て以来、音信不通で二度と帰ってきませんでした。
だからこそイメルダは家族に音楽禁止を言い渡したわけで、間違いなく音楽とともにヘクターが持ち去ったギターも憎んでいたと思います。
その思いがギターに呪いをかける原因になったのではないでしょうか?
だからこそ、ヘクターもエルネストもその呪いの影響から不幸な結末を迎えてしまい、ミゲルもそのギターを弾いたことで死者の国に迷い込むことになったというわけです。
しかしミゲルが現世に戻った後の一年後、ヘクターのギターを持って思いっきり曲を弾き、歌を歌っています。
それを見ると、ギターの呪いは解かれたのでしょうね。
つまりイメルダが条件無しでミゲルを死者の国から現世に帰したことで、そのときにはヘクターへのわだかまりも消え、かつてのように音楽への愛情も素直に表現できるようになっていたからだと思われます。
まとめ
というわけで、ミゲルが死者の国に迷い込むきっかけとなった呪いはヘクターのギターを弾いたからで、その呪いの原因は、多分知らなかったであろうと思われますが、イメルダの力による、という結論になりました。
そう結論づけてみると、ミゲルがイメルダや家族の前で死者から物を盗ったと指摘された時に、「盗ったんじゃない、ギターを借りただけだ。」と答えたシーンで、イメルダが「ギター?」とさも不愉快そうに言葉を発したことにも納得がいくと思います。
気持ちが強いってことで、イメルダは夫がいなくなっても家族を守っていけたわけですが、強すぎるということで、知らず知らずのうちに生霊となって呪いまでかけていたのですから、まさに「過ぎたるは及ばざるが如し」ですね。
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