ディズニーアニメ美女と野獣の原作との違いは?あらすじとともに解説!

ディズニーアニメ

ディズニーアニメの名作「美女と野獣

1991年にアニメーション版が公開され、2017年にはエマ・ワトソン主演で実写版が公開されました。


特にオリジナルのアニメ版は、主人公のベルが、それまでのディズニープリンセスのイメージを大きく変化させたことで今でも人気の高い作品です。

一方で、新しいディズニープリンセス像を作り出そうとした記念すべき第一作目ということもあって、ベル個人の描かれ方に試行錯誤の後があり、そのせいもあって、性格が悪いのでは、という話も出ていますが。

関連記事:美女と野獣のベルが性格が悪いといわれる理由についての考察と私見


ところでこの「美女と野獣

それまでのディズニーアニメは「白雪姫」や「シンデレラ」など、童話やおとぎ話を映画化したものでした。

それでは「美女と野獣」はどうなのでしょうか?

原作はあるのでしょうか?
もしあるとすればどのくらい変更されているのでしょうか?

今回はその点を調べましたので、解説していきたいと思います。









「美女と野獣」の原作はフランスの子供向けおとぎ話

ディズニー作品の中でも人気の高い「美女と野獣

その物語に原作は存在しました

1740年にフランスで出版された「美女と野獣」がそれにあたります。


それでは原作の詳細を見ていくことにしましょう。

原作のあらすじ

まずは原作のあらすじを簡単に紹介することにしましょう。

こちらのあらすじはウィキペディアからの引用になります。

3人の娘と3人の息子を持つ商人が、町からの帰り道にある屋敷に迷い込み、そこで体を温め料理にありつくというもてなしを受ける。

商人が、心の清い末娘がバラを欲しがっていたことを思い出し、庭に咲いていたバラを摘むと、彼の前に屋敷の主である野獣が現れ、「もてなしてやったのにバラを摘むとは何事だ」と言う。

そして野獣は娘を要求した。

末娘は身代わりとして野獣のもとに赴き、野獣は娘に慇懃に求婚するが拒否される。


父親が床に臥せっていることを知った娘の一時帰郷の申し出に、野獣は嘆きながらも許可を与える。

娘は一週間で戻ると約束をした。

2人の姉は里帰りした末娘から豪邸での生活を聞き、嫉妬して妹を引き止め、日限に間に合わないよう仕向ける。

10日目の夜、娘は野獣が死にかかっている夢を見、屋敷に戻った。


娘は瀕死の野獣に再会し、「これで幸せに死ぬことができる」という野獣に「いいえあなたはわたしの夫になるのです」と叫ぶ。

すると野獣は本来の姿に戻るのだった。

引用:ウィキペディア



以上が簡単なあらすじでした。


オリジナルを作り出したのはヴィルヌーヴ夫人

1740年にオリジナルの「美女と野獣」を執筆したのはガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴという女性です。

かなりいいところ出身で大地主の両親のもとに生まれた女性だったようです。

20歳の時に結婚をし、22歳の時に娘を出産するのですが、結婚生活5年目に夫が亡くなってしまいます。

それによって生活の糧を稼ぐ必要が出たヴィルヌーヴ夫人は執筆活動を始めることになるのでした。


ヴィルヌーヴ夫人はおとぎ話とロマンス小説を執筆して出版しています。

作家として後世に残る作品を出しており、小説家としては成功を収めたうちの一人といえるでしょう。

「美女と野獣」は1740年に出版されています


一説によると、ヴィルヌーヴ夫人の執筆した「美女と野獣」は実話に基づいた物語であるといわれているそうです。


アンリ2世の治世に、スペインのテネリフェ島生まれの多毛症の男性、ペドロ・ゴンザレスが王宮に連れてこられたそうです。

腕や足だけでなく、顔からも長い毛が生えており、スターウォーズのチューバッカのような風貌であったそうです。

が、ゴンザレスはパリで王の保護下で大変歓迎され、ついにはカトリーヌという名前の美しいパリジャンヌと結婚したのだとか。


このゴンザレスの話をヴィルヌーヴ夫人が「美女と野獣」にしたのではないか、というのです。


「美女と野獣」が実話に基づいて執筆されたかどうかは、まだ確定していませんが、その後、夫人は1755年に70歳の天寿を全うしたのでした。

映画の元ネタになったのはボードン夫人版

ところが、面白いのは映画「美女と野獣」がモデルとしたおとぎ話「美女と野獣」はヴィルヌーヴ夫人が執筆したオリジナルのものではありませんでした。

オリジナルが出版された16年後、1756年にジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン夫人が短縮版として「美女と野獣」を出版し、現在は、ボーマン夫人の短縮版のほうが、広く知られているのでした。


ボーマン夫人版の「美女と野獣」では、王子が野獣に変えられた原因の魔女が再登場し、ベルに意地悪をした姉2人を石像にしてしまうエピソードが追加されています。

またベルの兄弟3人は、ヴィルヌーヴ夫人のオリジナル版ではセリフもあるのですが、ボーマン夫人の短縮版では物語が始まる前から兵役に出ているという理由で、小説に全く登場しないのでした。


ボーマン夫人もフランス人でしたが、1748年、37歳の時にイギリスに引っ越します。

そしてイギリスで執筆活動をしていましたが、1756年にヴィルヌーヴ夫人の「美女と野獣」の内容を短縮して出版したのでした。

資料に明記はされていませんが、短縮した上に英語で出版がなされたと思われます。

原作とアニメの違い

原作とアニメ映画の違いについてですが、まとめると以下のようになるでしょう。

原作アニメ
父親の職業商人(しかも金持ち)発明家(貧乏)
家族構成父親に兄弟3人と姉2人父親と二人きり
バラベルに持って帰ろうとして野獣に捕まる魔法のバラ(呪い解除の期限を示す)
城の住人野獣のみ野獣の他に家具や道具にされた家来たち
悪者姉2人ガストン



ひとつずつの項目を詳しく見ていきましょう。

父親の職業

アニメの父親モーリスは、かなり抜けたところがありそうな発明家でした。

それほど貧乏というわけではなさそうですが、かといって発明家として大金持ち、というわけでもなさそうです。


一方で原作の父親は、名前はわかっていませんが、成功した商人でかなり豊かな生活をしていました

ところが話の最初に、父親の商船が沈没してしまうアクシデントに見舞われてしまいます。

その結果借金ができてしまい、家族は家を追い出され、唯一残された資産である別荘に住むようになったとか。

その後、沈没船が引き上げられ、一緒に引き上げられた財宝を受け取りに父親が出向くそうですが、その途中で野獣の住む城に迷い込むことになるのでした。

家族構成

アニメではモーリスとベルの二人暮らし。

実写版ではなぜ母親がいないのかのエピソードが付け加えられましたが、アニメではベルの母親のことは全く触れられず終いでした。


原作のほうは、といいますと、父親のほかに3人の兄弟と2たちの姉がいたことになっています。

どうやら全員名前がないようで、ベルに関しても、フランス語の美人と意味する単語、「Belle」という、いわばあだ名のような形で紹介されているのでした。

もうお分かりのように、ベルの名前はこの美人というフランス語の単語「Belle」から取って名付けられたものです。

バラ

アニメでは王子を野獣にした魔女が持ってきていたバラが、そのまま魔法を解くための期限を示すアイテムとして使われています。


原作では、財宝を受け取りに出向いた父親が、それぞれの子供に希望するお土産を聞くのですが、ドレスや装飾品をねだる姉に対し、一番年下のベルは、はじめ何もいらないと答え、さらに尋ねる父親に「一輪のバラ」をお願いするのでした。

城に迷い込んだ父親は去り際に庭に咲くバラを一輪頂戴しようとし、城の主人である野獣に捕まって囚われの身となるのでした。

このベルがバラをお土産にお願いする下りは実写版に使われています。

城の住人

アニメでは野獣にされた王子の他に、王子とともに城に住んでいた家来も道具や備品に姿を変えられて住んでおり、モーリスやベルが城に来た時には、温かく歓迎していました。


原作では城には野獣以外は住んでおらず、道に迷った父親が城についたとき、暖を取るための炎が焚かれ、空腹を満たす料理も用意されていました。

おそらく映画にした場合、ベルが野獣と一緒にいない場面で、ベル一人きりになると会話もなく、間が持たないということもあり、道具にされた家来たちというキャラクターが作り出されてと思われます。

悪者(ディズニーヴィランズ)

アニメでは村の人気者で力持ち、しかし他人のことは考えず、思いやりもない粗野なガストンがディズニーヴィランズとして用意されました。

このガストンのことを調べてみると、とても面白いことが分かりました。
彼はもともと、ディズニーヴィランズとしてではなく、用意されたキャラクターだったのです。

詳しくはこちらの記事で紹介していますので、興味がありましたら、ご一読ください。

関連記事:「美女と野獣」のガストンの性格が悪くクズな理由を裏設定を交えて解説!


原作の悪者は、実は姉2人でした。

詳しいあらすじはこうです。

バラを盗んだ父親は、野獣にバラを盗もうとした動機を話すように強要され、末娘の頼みであったことを明かします。

すると野獣は末娘をよこすように脅し、できなければ父親が一生城で監禁されることになると、脅します。

父親は家に帰り、事のあらましをベルに伝えるとベルは父親を救うため、城で野獣の囚われの身になることを承諾するのでした。

城で待っていた野獣は見た目は恐ろしいものの、とても慇懃丁寧で優しく、ベルを出迎えます。
そして不自由のない暮らしを提供し、ベルに求婚するのでした。

求婚こそ受けませんでしたが、ベルは野獣に好意を持ち始めます。

そして日にちが過ぎ、ベルは残してきた父親のことが気になっていることを野獣に告げるのでした。

野獣は魔法の鏡を使ってベルが父親を見ることができるようにします。

そしてそこに映っていた父親は、ベルのことが心配のあまり体を壊して弱り切っていたのでした。

心配したベルは7日だけ家に戻ることを野獣に願い出ます。

野獣は7日後に戻ることを条件にベルを父親のもとに返すのでした。

ベルが帰ると父親はすっかり元気になります。

そして約束の7日が近づき、ベルが城に戻らなくてはならなくなったころ、ベルが美しい衣服を得て充実した生活を城で送っていたことに嫉妬した姉2人が、約束通りベルが戻らなければ野獣に殺されるだろうと考えて、なんだかんだと理由をつけてベルを城に戻さなかったのでした。



このように、原作における悪役は、というと、ベルの実の姉2人ということになります。

が、このアイデアは、アニメにするにあたってシンデレラと似かよった設定になることに難色を示した制作陣によって没にされました。

そして更なる紆余曲折の末、ガストンが「美女と野獣」のディズニーヴィランズとなったのです。

まとめ

ディズニーアニメの人気作品「美女と野獣

その物語はディズニーが考え出したオリジナルではなく、1740年にフランスのヴィルヌーヴ夫人という小説家が出版したおとぎ話が元ネタでした。

大筋では原作もアニメもストーリーは同じですが、アニメ映画にするために登場人物を増やして、物語に厚みを増やしていたのでした。


一方で原作では存在した姉2人をアニメ映画では省いています。

これは二人の姉に意地悪をされるという構図が、「シンデレラ」と同じことから、ディズニー内で変更が決まったのでした。

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