映画ファーストマンのあらすじを紹介と、ボクの視聴して感じたオススメの見どころを紹介したいと思います。
今までの宇宙開発モノを取り扱った映画と比べてちょっと毛色が違うと感じましたが、それがまた、見終わってからいろいろと考えさせられ、逆にいい味を出しているんですよね。
史実をもとに書かれた小説をもとにしているせいもあるのか、映画内であまり背景説明が十分になされていないと感じました。
それに関しては、別の記事で解説していますので、そちらを参考にしてください。
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あらすじ
1961年 愛娘の死とジェミニ計画への参加
NASAのテストパイロットであるニール・アームストロングは高高度極超音速実験機のX-15の実験飛行を行っていました。
どんどんと地球から離れ、宇宙の漆黒が目の前に広がり始めたとき、不注意によって大気圏外に跳ね飛ばされそうになります。
なんとか制御を取り戻し、無事地球に帰還。アメリカ南西部に広がるモハーヴェ砂漠に不時着することができるのでした。
地上で待っていたNASAのバックアップ部隊が駆けつけ、ニールと機体を回収しますが、同僚はニールの最近の不注意による細かいミスについて注意をします。
ニールはその指摘と忠告を否定しませんでした。
なぜなら彼の2歳半になる長女カレンは悪性脳腫瘍に冒されており、その治療中だったからです。
なんとか娘を助けたいニールは、回復の助けにならないかと、病状と治療の経過を細かくノートに記していました。
が、その甲斐もなく、間もなくカレンは亡くなってしまいます。
深い悲しみに襲われるニールでしたが、そんな中でNASAのジェミニ計画の宇宙飛行士選抜に志願します。
ニールは第二次選抜グループの9名の中に見事選ばれ、妻のジャネット、息子のリックとともに他の宇宙飛行士とその家族が住むヒューストンに引っ越すのでした。
その中には彼の友人である民間パイロットのエリオット・シーやエド・ホワイトもいました。
トレーニングが始まると、飛行士管理部長のドナルド・スレイトンはこのジェミニ計画がいかに重要であるかを9名に説明します。
というのも、このころ、アメリカは宇宙開発戦争においてことごとくソビエトの後塵に配していたからでした。
この頃、ニールとジャネットは次男のマークを授かっていたのでした。
1965年~1966年 厳しい訓練の末、ジェミニ9号で宇宙へ
家族はヒューストンでの生活にも慣れ、ニールは訓練の毎日でした。
宇宙開発戦争ではソビエトが世界初の船外活動に成功しており、NASA、特にジェミニ計画の担当者へのプレッシャーは相当のものになっていました。
ニールはジェミニ8号の船長として選ばれ、デイヴィッド・スコットが飛行士として登場することが決定します。
ジェミニ8号の発射前にジェミニ9号の船長に決まっていたエリオット・シーが、訓練用のT-38での飛行中に事故で墜落、ジェミニ9号の飛行士予定でパートナーであったチャールズ・バセットとともに死亡してしまいます。
ニールは深い悲しみの中に包まれるのでした。
ニールはアジェナ標的機とのランデブー/ドッキングの実験のため、ジェミニ8号で打ち上げられます。
ランデブーとドッキングは無事成功し、喜び安堵する二人でしたが、しばらくしてジェミニ8号とアジェナ標的機は制御不能の回転を始めてしまいます。
原因はジェミニ8号のスラスター不調によるものでしたが、回転速度はどんどん上昇。デイヴィッドは意識を失います。
ニールもすんでのところで気を失いかけますが、なんとか姿勢制御システムを使って回転を止めることに成功し、無事、地球に帰還するのでした。
地球に戻ってからニールは実験の失敗の矢面に立たされます。
メディアは船長であるニールを責めますが、NASAは乗組員に落ち度はないと公式に発表します。
そんなニールにエドがガス・グリソムとロジャー・チャフィーとともに栄えあるアポロ1号の登場飛行士として選ばれたことを伝えたのでした。
ニールはエドを祝福します。
1967年~1968年 親友の死と人類初の月面歩行
1967年1月27日、アポロ1号の打ち上げテストの最中、コックピット内で火災が起きます。
その結果3名の乗組員は全員死亡。
ニールはそのニュースをNASAの代表団の一員として赴いていたホワイトハウスで聞かされるのでした。
翌年1968年、ニールは友人月面探査機のテスト操縦をしていて制御を失い、すんでのところで探査機から脱出することで死を免れるほどの事故に巻き込まれます。
その直後、ドナルドよりニールがアポロ11号の船長として選ばれたことを告げられます。
それは、おそらくニールが人類初の月面着陸をする宇宙飛行士になることを意味していたのでした。
アポロ11号の打ち上げ予定日に近づくに連れ、家族との間も溝ができるほど、ニールは仕事に没頭するようになり、また極度の緊張から感情的になっていくのでした。
打ち上げ直前、その日より施設に泊まり込みになるという日の夜、ニールは落ち着かない様子で荷造りをしています。
そんなニールにジャネットは、二人の息子にミッションの危険性と今夜が最後の夜になるかもしれないことをきちんと自分の口から伝えるように強く要求します。
夜遅くでしたが、並々ならぬ雰囲気から、息子たち二人は寝室にいるものの眠れずにいました。
ニールは自らの口で、彼が今しようとしていること、そしてそれがとても危険なことで、帰ってこれない可能性があることを二人の息子に告げるのでした。
それが終わった後、ニールは家族に別れを告げ、家を出ます。
アポロ11号の打ち上げは無事成功し、4日間に及ぶ月での活動をおこないました。
ニールとバズ・オルドリンはアポロ月着陸船にて着陸を始めます。
が、バズは目標着陸地点に大きなクレーターがあることに気が付くのでした。
そのためニールは手動による操船を余儀なくされます。
着陸のための燃料が切れかかる中、なんとか無事に月面着陸を成功させることができました。
二人は月面歩行を行い、必要な調査をこなしていきます。
そんな中、ニールは幼くして亡なくなったカレンのブレスレットを月のクレーターの中に残していきます。
無事3人は地球に生還し、数週間の隔離生活を送ります。
その間、世間は人類初の月面歩行に沸き返り、3人を英雄として扱っているのでした。
有名なJFケネディの1962年の演説も紹介されます。
月での活動による汚染の可能性が完全に否定されたニールのもとにジャネットが訪れ、二人は静かに再会を喜びあうのでした。
個人的な映画の見どころ
ニールや家族に焦点を当てたヒューマンドラマ
これまでの宇宙開発映画だと、そのミッションに焦点を当てられたものがほとんどだったと思います。
当時、誰も成し遂げたことがない、不可能と思われていたミッションをいかに成功させていくか?
その過程でのチームワークであったり、危機的状況に陥ったハプニングを乗り越える展開であったり。
もちろんこの映画もそういった要素がないわけではありませんが、そういったギリギリのラインでいかにミッションを成功させるために尽力していたNASAのメンバーたちが、実は家庭に帰れば、普通の夫であり、父親である、というギャップもきちんと映し出しています。
とはいえ、やはり彼らは普通の夫や父親だけではないため、どこかで仕事に対する張り詰めた緊張を家族に感じさせてしまう。
それを感じ取った家族は、宇宙飛行士の家族特有の、独特な重苦しさを味わい、耐えなければならない、といった部分です。
特にニールの息子たち二人がまだ幼いため、その子どもたちと夫の間に挟まれているジャネットの苦労は画面と通じてひしひしと伝わります。
ときにはそんな生活に理不尽を感じてしまう彼女の苦悩も。
アメリカ全国民の前に、いろんな責任をおっているニールですが、その前に、彼の家族に対しての責任を一番に果たさなければならない。
仕事だけではなくて、家族にもきちんと向き合わなければいけない大切さを強く感じました。
一切CG無しの撮影・圧巻の月面世界
続いての見どころは、やはり撮影における特殊効果でしょう。
驚いたことに映画では一切CGを使わず、全て特撮で宇宙や月面を表現しています。
特に映画のクライマックスである月面着陸や月面歩行では、人類にとってはじめての世界であることをいかに表現するか、に監督を始めとしたスタッフの努力がとても強く感じられました。
そのシーンを見たとき、思わず「うわ~!」と心の中で感嘆の言葉が漏れたことを覚えています。
映像だけでなく、音楽にもその努力は注ぎ込まれていますので、ぜひ、ご自身の目で確かめてほしい場面です。
まとめ
以上が、映画ファーストマンのあらすじとボクがオススメしたい見どころでした!
ぜひ映画館の巨大スクリーンと音響の中で、視聴してほしい作品です。
先にも書きましたが、もともとはニール・アームストロング船長のことをメインにした小説を映画化したものです。
そのせいもあってか、とくにその時代、なぜ彼が月に行くことになったか、という重要な時代背景の説明が、十分になされていないと感じました。
ですので、ボクが個人的に感じた疑問点を、調べてまとめたことを記事にしていますので、そちらも参考にしていただけたら、幸いです。
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