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映画ファーストマンのあらすじと感想!疑問に思った時代背景なども解説

2019/02/13
 
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映画ファーストマンのあらすじを紹介し、ボクの視聴した後の感想を加えてみました!

また、実話をもとにした映画ですので、背景等を知っておいたほうが映画をより楽しめると思います。

僕自身、映画を見ていて疑問に思ったことを調べてみましたので、そちらもまとめてあります。

よかったら参考にしてください。

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あらすじ

1961年 愛娘の死とジェミニ計画への参加

NASAのテストパイロットであるニール・アームストロングは高高度極超音速実験機のX-15の実験飛行を行っていました。

どんどんと地球から離れ、宇宙の漆黒が目の前に広がり始めたとき、不注意によって大気圏外に跳ね飛ばされそうになります。

なんとか制御を取り戻し、無事地球に帰還。アメリカ南西部に広がるモハーヴェ砂漠に不時着することができるのでした。

地上で待っていたNASAのバックアップ部隊が駆けつけ、ニールと機体を回収しますが、同僚はニールの最近の不注意による細かいミスについて注意をします。

ニールはその指摘と忠告を否定しませんでした。

なぜなら彼の2歳半になる長女カレンは悪性脳腫瘍に冒されており、その治療中だったからです。

なんとか娘を助けたいニールは、回復の助けにならないかと、病状と治療の経過を細かくノートに記していました。

が、その甲斐もなく、間もなくカレンは亡くなってしまいます

深い悲しみに襲われるニールでしたが、そんな中でNASAのジェミニ計画の宇宙飛行士選抜に志願します。

ニールは第二次選抜グループの9名の中に見事選ばれ、妻のジャネット、息子のリックとともに他の宇宙飛行士とその家族が住むヒューストンに引っ越すのでした。

その中には彼の友人である民間パイロットのエリオット・シーやエド・ホワイトもいました。

トレーニングが始まると、飛行士管理部長のドナルド・スレイトンはこのジェミニ計画がいかに重要であるかを9名に説明します。

というのも、このころ、アメリカは宇宙開発戦争においてことごとくソビエトの後塵に配していたからでした。

この頃、ニールとジャネットは次男のマークを授かっていたのでした。

1965年~1966年 厳しい訓練の末、ジェミニ9号で宇宙へ

家族はヒューストンでの生活にも慣れ、ニールは訓練の毎日でした。

宇宙開発戦争ではソビエトが世界初の船外活動に成功しており、NASA、特にジェミニ計画の担当者へのプレッシャーは相当のものになっていました。

ニールはジェミニ8号の船長として選ばれ、デイヴィッド・スコットが飛行士として登場することが決定します。

ジェミニ8号の発射前にジェミニ9号の船長に決まっていたエリオット・シーが、訓練用のT-38での飛行中に事故で墜落、ジェミニ9号の飛行士予定でパートナーであったチャールズ・バセットとともに死亡してしまいます

ニールは深い悲しみの中に包まれるのでした。

ニールはアジェナ標的機とのランデブー/ドッキングの実験のため、ジェミニ8号で打ち上げられます。

ランデブーとドッキングは無事成功し、喜び安堵する二人でしたが、しばらくしてジェミニ8号とアジェナ標的機は制御不能の回転を始めてしまいます。

原因はジェミニ8号のスラスター不調によるものでしたが、回転速度はどんどん上昇。デイヴィッドは意識を失います。

ニールもすんでのところで気を失いかけますが、なんとか姿勢制御システムを使って回転を止めることに成功し、無事、地球に帰還するのでした。

地球に戻ってからニールは実験の失敗の矢面に立たされます。
メディアは船長であるニールを責めますが、NASAは乗組員に落ち度はないと公式に発表します。

そんなニールにエドがガス・グリソムとロジャー・チャフィーとともに栄えあるアポロ1号の登場飛行士として選ばれたことを伝えたのでした。

ニールはエドを祝福します。

1967年~1968年 親友の死と人類初の月面歩行

1967年1月27日、アポロ1号の打ち上げテストの最中、コックピット内で火災が起きます。
その結果3名の乗組員は全員死亡

ニールはそのニュースをNASAの代表団の一員として赴いていたホワイトハウスで聞かされるのでした。

翌年1968年、ニールは友人月面探査機のテスト操縦をしていて制御を失い、すんでのところで探査機から脱出することで死を免れるほどの事故に巻き込まれます。

その直後、ドナルドよりニールがアポロ11号の船長として選ばれたことを告げられます。
それは、おそらくニールが人類初の月面着陸をする宇宙飛行士になることを意味していたのでした

アポロ11号の打ち上げ予定日に近づくに連れ、家族との間も溝ができるほど、ニールは仕事に没頭するようになり、また極度の緊張から感情的になっていくのでした。

打ち上げ直前、その日より施設に泊まり込みになるという日の夜、ニールは落ち着かない様子で荷造りをしています。

そんなニールにジャネットは、二人の息子にミッションの危険性と今夜が最後の夜になるかもしれないことをきちんと自分の口から伝えるように強く要求します

夜遅くでしたが、並々ならぬ雰囲気から、息子たち二人は寝室にいるものの眠れずにいました。

ニールは自らの口で、彼が今しようとしていること、そしてそれがとても危険なことで、帰ってこれない可能性があることを二人の息子に告げるのでした。

それが終わった後、ニールは家族に別れを告げ、家を出ます。

アポロ11号の打ち上げは無事成功し、4日間に及ぶ月での活動をおこないました。

ニールとバズ・オルドリンはアポロ月着陸船にて着陸を始めます。

が、バズは目標着陸地点に大きなクレーターがあることに気が付くのでした。
そのためニールは手動による操船を余儀なくされます。

着陸のための燃料が切れかかる中、なんとか無事に月面着陸を成功させることができました

二人は月面歩行を行い、必要な調査をこなしていきます。

そんな中、ニールは幼くして亡なくなったカレンのブレスレットを月のクレーターの中に残していきます。

無事3人は地球に生還し、数週間の隔離生活を送ります。
その間、世間は人類初の月面歩行に沸き返り、3人を英雄として扱っているのでした。

有名なJFケネディの1962年の演説も紹介されます。

月での活動による汚染の可能性が完全に否定されたニールのもとにジャネットが訪れ、二人は静かに再会を喜びあうのでした

映画の感想

これまでの宇宙モノは、ミッション自体に重きをおいていていかに不可能と思われていた計画を成功させるか、といったストーリーが大半だったと思います。

今回の映画「ファーストマン」はニール・アームストロングのことを書いた本をもとに作られていることもあり、ソビエトとの国の威信をかけた宇宙開発戦争を背景とした宇宙への挑戦を、最終的に月面歩行を成功させたニール・アームストロングとその家族にフォーカスした話になっていました。

実際のニールがあまり自分のことを語らなかったこともあり、ライアン・ゴズリングが演じる作中のニールも、あまり台詞がありません。

ですので、心沸き立つような興奮度や手に汗握るスリリングな展開などとはほぼ無縁の映画となっています。

逆に、自分のことをあまり語らないニールに振り回されているような印象を持った妻や子どもたちとの、家族としての交流のような、宇宙飛行士の家族はこんなにストレスを感じるものなんだ、という内側を見せられたことには衝撃でしたし、見終わった後はだからこそ素晴らしい作品なんだ、と感じました。

宇宙飛行士。人類初の月面歩行に成功した男。

確実に時代の人で、歴史に名を残したニールですが、その業績ほどドラマチックな生活を送っていたわけではありませんし、家に戻れば、どこにでもいる、仕事のプレッシャーを感じて不安になってしまうような父親とかわりありません。

逆にその成功によって勝手に名前ばかりが大きくなってしまった感を、この映画を見たことによってより強く感じました。

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映画に出てくるミッションや機体のトリビア説明

やはり小説が元になっていることもあり、話に対する説明があまり詳しくなされていないという印象を持ちました。

特に、前後のことをある程度知らないと話についていけない物もありましたので、映画を見てボクが疑問に思ったことを跡で調べてみました。

その情報を紹介しておきます。

X15 高高度極超音速実験機

映画の冒頭でニールが乗っていたテスト飛行機です。

ジェットエンジンではなくロケットエンジンを搭載し、高高度まで上昇できる能力と極超音速のスピードを出せます。

そのスピード下での空力特性や熱力学的影響などの研究がなされ、その結果によってついにはスペースシャトルの開発まで貢献したという機体です。

ちなみにジェットエンジンとロケットエンジンの違いはなんだかわかりますか?

ジェットエンジンが外部から空気を取り入れてジェットを発生させて進むエンジンです。
これだけだとピンとこないかもしれませんね。

もう少しわかりやすく説明すると、速度を持った流体が小さな孔から空間中にほぼ一方向の流れとなって噴出する現象のことで、ノズルから勢いよく吹き出す水などがこれに当たります。

エンジンとして使う場合、取り込んだ空気と燃料を化学反応させ、熱エネルギーを作り出して推進力を得るのが一般的です。

一方でロケットエンジンは燃料の化学反応による高温、高圧のガスを噴射することで推進力を得るエンジンです。

ジェットエンジンと一緒じゃないか、と思うかもしれませんが、ロケットエンジンは燃料を化学反応させるために必要な酸素も燃料として積み込まれている点です。

ジェントエンジンに比べて短時間で大きな力が得られるうえ、空気のない宇宙空間や水中でも推進力を得ることができるという利点があります。

ただし、長時間の連続使用ができないという欠点があるので、利用できる場面は限られてしまうでしょう。

ジェミニ計画

アポロ計画は有名ですが、ジェミニ計画って何?と思う人もいるかも知れません。

ジェミニ計画は宇宙に人を送り込むためのマーキュリー計画と月面着陸を行うアポロ計画のあいだにあった計画で、月面着陸を成功させるために必要な、

・月に行って帰ってくるまでのに必要とされる期間の宇宙滞在
・宇宙遊泳による船外活動
・ランデブーとドッキングを実行する場合に必要となる起動操作の技術

を確立させることを目的としたものでした。

ジェミニとはラテン語で「双子」を意味しますが、それはこの計画に使われたジェミニ宇宙船が搭乗員2名だったことが由来しています

ニール・アームストロングはこのジェミニ計画の宇宙飛行士に選抜された9人のうちの一人で、第二時選抜グループはいります。

第一時選抜グループからマーキュリー計画を経験した7人のうちの3名。

そして第三時選抜グループの14名のうち5名がジェミニ計画でジェミニ宇宙船に搭乗しました。

アジェナ標的機

アジェナ標的機は軌道上におけるランデブーやドッキングの技術開発に用いられた無人宇宙船です。

もともと偵察衛星として開発されたものにドッキングユニットを増設して技術試験衛星にしたものです。

T-38 墜落事故

ニールの友人であるエリオット・シー船長とそのパートナーのチャールズ・バセット飛行士がジェミニ9号の打ち上げの準備とした訓練で練習機が墜落して命を落としてしまった事故です。

雨、雪、霧といった悪天候の中で行われた訓練だったため着陸に失敗し、空港を通り過ぎてしまいました。

再度着陸を行おうしましたが、高度150m~180mという異常な低空飛行で旋回している事に気が付き、また、目標の滑走路へも方角的にずれていました。

安全確保のためテスト機は上昇をしようとしましたが、ときすでに遅く、空港近くビルの屋上に接触、右翼とランディングギアを失い、駐車場に墜落したのです。

すぐに墜落原因の調査がなされました。

機体、天候、管制体制、パイロットの健康など詳しく調べ上げられ、その結果、パイロットであったエリオット・シーの操縦ミスと断定されています。

アポロ月着陸船

月面着陸の際に手に汗握る、少なくなっていく燃料残高を読み上げながらの着陸シーン。

最後の最後でこんなハプニングが、と思いましたが、実はあの燃料残高計測器、不具合を犯していたそうです。

振動によって燃料タンク内の燃料が激しく揺れ、実際に残っていた燃料よりも少ない数値を計測して表示していたのでした。

このことは、地球帰還後の調査によって見つかっており、次のミッションから燃料タンク内に燃料の揺れ動きを抑える抑流板が設置されました。

まとめ

先にも書きましたが、小説が元になっている実話を映画にしていますので、どうしても背景などの説明が必要なときに、自然な形でセリフに入れて説明するといった方法しか取れません。

あまり説明が長いと、作品に入り込めなくなりますし、なさすぎるとストーリーがわからなくなってしまいます。

そういったハンディを持ってしまった映画ですので、ボクなどはニールが月に行くまでにに2度も宇宙に行ったことがあったことに戸惑いを覚えてしまいました。

ある程度の知識がないと映画にのめり込んで楽しむことができないかもしれません。

そんなハンディがあったとしても、ニールと家族のジェミニ計画からアポロ計画に至る頃までの交流NASAに対する世間の対応など、興味深く見られた部分は多かったです。

背景を調べた後、またもう一度見直すと、また違ったテイストが味わえそうな映画でした。

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