アニメ「ダンジョン飯」のキャラクター、チルチャック。
ハーフフットという小人に当たる種族で見た目は人間(トールマン)の子供のような外見をしています。
しかし、妻帯者で子持ち、しかも3人いる子供もすでに成人しているという年齢であり、冒険者としての経験も豊富であるため、パーティー随一の常識人でもあります。
そんなチルチャックですが、一部で嫌われており、気持ち悪いという評価を受けていることを聞きました。
今回はなぜチルチャックが嫌われ、気持ち悪がられるのか、その理由を考察していきたいと思います。
アニメ「ダンジョン飯」のチルチャックが気持ち悪い理由を考察
一部でチルチャックが気持ち悪いといわれているそうです。
その理由を考えてみると、確かに、チルチャックが目の前に現れたら、もしかするとマイナスイメージを持ってしまうかもしれない理由を二つほど、思いつきました。
それぞれ、見ていこうと思います。
チルチャックの外見ギャップ
チルチャックの外見はまさに人間の子供です。
かわいらしい顔つきに身体的にも小柄で身長が低いため、一見しただけでは、勘違いしてしまう事も多々あったのではないでしょうか。
現にドワーフのセンシがはじめてチルチャックを含めたライオスのパーティーに出会った際にも、チルチャックのことを人間の子供だと勘違いしていました。
しかし実際に話をしてみると、人生経験豊富な、中年の男性キャラであることが分かります。
しかもチルチャックの性格は現実的で、しかも冒険者として常に死と隣り合わせの生活を長期にわたって送ってきたこともあり、危険に対しては常に厳格に安全第一の行動をしています。
仲間に対しても勝手に危険な行動をを取れば、毅然とした態度で容赦なく弾劾するなど、厳しい一面を見せていました。
こういったチルチャックの性格や行動は、かわいらしい人間の子供の外見からはおよそかけ離れた行為と言っていいでしょう。
そのギャップは、危険を冒した際の歯に衣を着せぬ直情的な言い方をすればするほど、悪い方向に際立ってしまうのではないでしょうか。
理詰めで行動の間違いを指摘されると、間違ったほうもそれを悪かったと感じることを通り越して、反論できないほどやり込められたことに恨みを抱いてしまいます。
この点でチルチャックが意地の悪いキャラである、という第一印象を受けてしまって気持ち悪がられているのではないでしょうか。
昭和的な男
チルチャックは家族をもっており、あまり話題には出さないものの、妻との関係性の悪化に悩んでいるのでした。
彼女は今現在、家出しており、チルチャックにはその理由が今一つわからないままで悩んでいたのです。
が、たまたま会話の流れでチルチャックから詳細を聞くことができたマルシルによって、まるで見てきたかのように、家出した理由を予想して話すのでした。
それはチルチャックが仕事にかまけて妻のことをほったらかし、感謝の言葉を全く欠けていなかったこと。
仕事の話をほとんどしないチルチャックが、妻にパーティーの仲間を紹介してくれるというので、楽しみにしていたのに、いざ会うとチルチャックの口から、彼女のことをネガティブにしか紹介していなかったことが分かってしまう。
さらにパーティーには異性のメンバーもいるため、チルチャックの浮気を疑いだしてしまったために、家出という行動に出てしまったというものでした。
夫の心配をしながら、夫の留守中に家を守っていたのに、夫からはそれに対する感謝もなく、チルチャックの仕事である冒険についての話は夫の口からは話題に上っていませんでした。
これはまさに昭和の父親という像を色濃く反映しているように思われます。
こういった、ある意味、今の感覚では時代遅れの老害とも評価されてしまう行動をとり続けていたチルチャック。
その結果、決して今の世界では認められない、良い夫像、理想の父親像とはかなりかけ離れてしまっていたのでした。
この部分を見た読者が顔をしかめ、独りよがりで無理、と思ってしまうのも十分頷けるのではないか、と思えたのです。
チルチャックが嫌いな理由
理詰めの正論で論破してくるから
チルチャックが嫌い、苦手だ、と感じるのは、正論を振りかざし、厳しく理詰めで指摘してくる部分があるからではないでしょうか。
いわれる側としては、反論できないだけ、そこまで言わなくても、という感情を持ってしまいます。
しかもそれがかわいらしい子供の外見でやってくるわけですから、実際にやられるときついものがあるのではないでしょうか。
もちろん、そう指摘する背景には、パーティー全員の安全を最優先している証拠です。
しっかりと後先のことを考えず、安直に行った行動が結果オーライであったから良かったね、では済まさない厳しさがあり、だからこそ、パーティーの安全は保たれているという点は評価されてしかるべきでしょう。
その一方で、失敗をしたキャラに対して、追い打ちをかけるようなダメだしは、場合によっては反省よりも反感を買ってしまう事もあり、それを見ていた他のメンバーのほうが、当事者よりも熱くなる可能性もあります。
そういったところをフォローするのは、リーダーであるライオスの役目でもあるのでしょうけどね。
仲間に嘘をついてまで生き残ろうとするから
救助したはずのファリンがまたいなくなり、狂乱の魔術師に目をつけられたことを知ったチルチャックは、何が何でも地上に脱出しようとします。
そのため、嘘をついても構わないと発言し、センシにも口裏を合わせるように頼むのでした。
この一連のチルチャックの行為を見ていたオークのリドは、チルチャックの臆病さ、そしてパーティーの仲間を裏切ろうとする行為に腹を立て、チルチャックを軽蔑し、彼かの頼み事を、拒否します。
おそらくは、多くの人々がリドと同じ意見を持っていたのではないしょうか。
このチルチャックが取った行動は、決して褒められたものではありません。
しかしチルチャックがこのような行動に出たのも、仕方がなかった部分があったのではないでしょうか。
おそらくは過去に、パーティーの中で慎重論を唱えたものの、戦闘力のある仲間に聞く耳を持ってもらえなかった経験があったと思います。
小人族のチルチャックは、戦闘能力が低い、鍵師が職業。
その職業柄、失敗したら即死亡という経験を数多く積んできました。
そしてその中で、死んでしまったり怪我をしたりといった経験もあったはずです。
一方で戦闘能力の高い職業の冒険者は、得てして自分の腕を過大評価し、危険があっても自分には乗り越えられる、打ち負かせる、と考えることが多いでしょう。
そうなると、戦闘力がない上に心配性のチルチャックの意見をまともに取り合ってくれないという結果になったことも多かったに違いありません。
そこから学んだチルチャックは、嘘も方便と、真実とは違う話をでっち上げ、自分自身が望む方向に仲間を歩ませたのでしょう。
そう考えると、チルチャックの取った行動は、パーティー内に波風立たすことなく、安全な選択肢を選ばせている、とも言えます。
もちろん、そのように操作されたことを、他のメンバーが知ったら、いい気はしないでしょう。
そして今回は、視聴者がチルチャックの本音を知って、それでも嘘をついて丸く収めようとしたところに嫌悪感を抱いた、という流れだと思います。
まとめ
アニメ「ダンジョン飯」のチルチャックが嫌われ、気持ち悪がられているという説に対するその理由を考察してみました。
子供のような外見となってしまう小人種であることがかなり損をしているような気がします。
かわいらしい子供かと思いきや、実はすでに子育てを終えた中年男性。
その経験からくる正論による指摘や、感情表現下手から妻を怒らせてしまった性格など、ギャップが激しすぎ、しかもそのギャップはマイナスにしか作動しない代物となっています。
ただでさえ説教臭く口うるさい中年男性というのが、外見はかわいい子供姿であるわけですから。
気持ち悪さが高じて嫌いになったとしても不思議はないと思います。
まぁ、大半の人にとってはそのギャップがギャグぽく、おかしみを感じるのではないかとも思うのですが。
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