アニメ「ダンジョン飯」では人間以外の種族が冒険者として多く登場します。
有名どころのエルフやドワーフはもちろんのこと、ハーフフットやノームといった種族もいますが、実際にはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は種族としてはよく耳にするノームという種族が実際にはどのような種族なのか、そしてドワーフやハーフフットとの違いは何なのかについて、解説したいと思います。
アニメ「ダンジョン飯」のノームとは何者?
アニメ「ダンジョン飯」に登場するノーム。
自らをノームだと自己紹介したタンス夫妻が、作品内ではっきりとノームだと分かるキャラですが、実はカブルーのパーティーにもノームはいたのでした。
実はホルムがそうなのですが、彼自身の個性を表すような描写はなく、ノームであるということもわからない扱いでしかありませんでした。
一方タンスのほうは、かなり難易度の高い魔法も自在にこなし、精霊との意思疎通もできるといって、怒れるウンディーネに恐れを見せることなく、話しかけていました。
魔法に長けているとされるエルフよりも、さらに魔法に精通していると自信を見せるタンスでしたが、それは彼だけなのか?はたまたノームという種族の特徴なのか?
ノームという種族がどのような特徴を持っているのかや元ネタは何なのかを見ていくことにしましょう。
ノームの元ネタは土の精霊
ノームの元ネタを調べてみると、非常に興味深いことがわかりました。
ノームは身長12cmほどの小人で長いひげを生やし、老人のような風貌をしているとされています。
さらに、派手な色の服と三角帽子を身につけているというのが一般的なイメージなのでした。
主に地中で生活しており、鉱脈の場所などにも詳しいとされ、手先が器用で知性も高く、優れた細工品を作ることができます。
しかしノームは、同じ小人であるドワーフやハーフフットと違い、地・水・風・火の四大元素のそれぞれを司る四種の精霊、「土の精霊」だったのです。
つまりウンディーネとは精霊つながり、ということになるのでした。
そのためだと思われますが、ノームはもともと、人間的な生き物と考えられていなかったようです。
ファンタジーPRGゲームの基礎となった「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」においても、ノームはキャラクター所属としてではなく、モンスターとして認識されていて、プレイヤーが冒険者として選択することはできませんでした。
その後、ノームが冒険者キャラとして選択ができ、「ノームの僧侶」といった形で冒険に参加できる種族という認識を与えたのは、コンピューターRPGの「ウィザードリィ」だといえるでしょう。
RPG「ウィザードリィ」の影響
PRG「ウィザードリィ」ではノームという種族は、プレイヤーが操ることのできるキャラクターとして、選択可能な種族となっていました。
特徴としては、僧侶として必要な能力値「信仰心」と盗賊として必要な能力値「素早さ」に特化した種族で、その特徴通り、僧侶向きの種族です。
「ダンジョン飯」の世界では魔法使いと僧侶という区別はほとんどなく、攻撃魔法が得意なのか、防御魔法が得意なのか、といった違いでしかありません。
「ダンジョン飯」の世界でも、「ウィザードリィ」の世界観の影響を受け、ノームは魔法に特化した種族である、として扱われているのでした。
ノームとドワーフやハーフフットの違いの解説
ノームとドワーフやハーフフットの違いですが、ドワーフとハーフフットが小人種族であるのに対し、ノームはもともとウンディーネなどと同じ精霊と考えられていたため、ここに大きな違いがあります。
また、ドワーフはセンシの姿からもわかるように、小人主ながら筋骨隆々で力持ち、優秀な戦士キャラとして認識されています。
ハーフフットは、というと素早さに特化した盗賊に向いており、ダンジョン内の移動に関して罠や隠し扉の発見、キーピッキング技術というかぎの掛かった建物内への潜入など、非戦闘面でパーティーに貢献する種族でした。
もともと、ハーフフットとは指輪物語で登場したホビットの蔑称でしたが、ホビットが指輪物語で創作された種族のため、権利関係で他の作品には使えないというケースが出たのです。
その関係で、盗賊向けの小人キャラを登場させたい際に、ハーフリングやハーフフットという名前を作り出し、使用したという裏話があるのでした。
まとめ
アニメ「ダンジョン飯」に登場するノームについて、具体的にどのような種族なのか?ドワーフやハーフフットとどのように違いがあるのか、を見てきました。
ノームは12㎝ほどの小人で四大元素の火、水、風、土のそれぞれを司る四種の精霊の土の精霊でした。
ファンタジーRPGを世界的に広めた「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」でもモンスターの一つとして紹介されており、最初のバージョンではプレイヤーが選べませんでした。
その後、RPG「ウィザードリィ」でプレイヤーが選べる、使用可能な種族としたことで急速に精霊というイメージよりもドワーフやハーフフットなどと同じ小人というイメージが定着していったのです。
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