アニメ「ダンジョン飯」でファリンを助け出すために、ライオスらと分かれて故郷の仲間とパーティーを組み、不眠不休で迷宮の下層部を目指していたシュロー。
カブルーたちとともに地下5階にたどり着き、ライオスらと再会したものの、ファリンの身に起こった出来事を聞いてライオスに対して激怒します。
その後、キメラ化したファリンが現れ、ライオス、カブルー、シュローのパーティーで挑んだものの、死亡者が続出してしまうのでした。
ファリンは逃げ出し、助かったカブルーのパーティーのホルムによって蘇生がなされたことで、全員生き返りますが、シュローは念願だったファリン救出を諦め、地上に戻る決意をするのでした。
あれだけファリンのことを救いたいと思っていたシュローがどうして心変わりをしてしまったのでしょうか?
今回はその謎について、考察していきたいと思います。
アニメ「ダンジョン飯」でシュローがファリンの救出を諦めた理由の考察!
アニメ「ダンジョン飯」で、シュローは求婚をするほどファリンのことを愛していました。
そんなファリンが迷宮内に取り残されたことを知ったシュローは、ライオスたちと分かれ、故郷の仲間を募って、ファリンの救出に向かいます。
その決意は悲壮なもので、ろくに食事もせず、睡眠や休息も削れるだけ削って、先を急ぐのでした。
そんなシュローの前に、変わり果てたファリンが姿を表し、完全に魔物と化してしまった現実をまざまざと見せつけられてしまいました。
壮絶な戦闘の後、なんとか生き残るものの、シュローはファリンの救出を諦めて地上に戻る決意をします。
シュローの行動を見ていると、ファリン救出に並々ならぬ決意を秘めていたことが理解できます。
もちろん、球根を申し込むほど惚れていたわけですから、ある意味当たり前、とも言えるでしょう。
そんなシュローですが、ファリンの変わり果てた姿を見たからとはいえ、救出を諦め、地上に戻ることを決めました。
その理由を考えてみると、おそらくは、シュローはファリンを助けることができない、と判断したのではないか、と思えてきます。
この場合の「助ける」は、蘇生や解除の魔法を使っての、元のファリンの姿に戻すということだけではないと感じました。
黒魔術を使っての蘇生ですが、せっかく生き返ったファリンを再度、彼女の息の根を止めて、永遠の安息を与える、という助け方も含まれていたのでしょう。
ではなぜ、シュローはファリンの救出を諦めたのでしょうか?
ファリンが黒魔術の古代魔法で蘇生された
まず第一の理由は、
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「ファリンが黒魔術と呼ばれている古代魔法で蘇生されたから」
ではないでしょうか。
確かにファリンの死骸の状態を把握したあとでは、彼女を無事に生き返らせるという可能性は、マルシルが決断した方法以外にはなかったでしょう。
しかしダンジョン飯の世界では、古代魔法に関しては、ほとんどすべての人々が使うことはもちろん、使うことを考えることでさえ、禁断とされているほど、忌み嫌われています。
今回の場合、使用したマルシルはもちろんですが、その術で蘇ったファリンも、それが知れ渡れば、ただでは済みません。
そこにファリンの意思が入っていないですが、そんなことはお構いなしに、日も差すことのない空間に一生閉じ込められる可能性が高いと言わざるを得ません。
シュローがもし、黒魔術で生き返っただけのファリンに再会できていたのであれば、時間は多少かかるかもしれませんが、以前と変わらない彼女であることが納得できることを条件に、受け入れたと思います。
しかし、おそらく、心の奥底で、彼女に対して恐れみたいなものを抱き続ける可能性があると思います。
そして、たとえ些細なことでさえも、自分が知っているファリンとは異なる言動や考え、仕草などに気がついた際には、その理由を黒魔術での蘇生に結びつけるのではないか、と思えるのでした。
狂乱の魔術師によってキメラ化してしまった
とはいえ、黒魔術での蘇生だけなら、シュローはファリンとうまくやっていけたかもしれません。
しかし現実には、シュローが再会したファリンはキメラ化した魔物であり、彼女の姿形が見受けられるものの、全く人間とは異なる存在となっていました。
とっさにキメラ化したファリンを傷つけないようにと指令を出します。
しかし、もし取り押さえることができたとして、シュローに何ができたのでしょうか?
キメラ化したファリンを元の人間に戻す方法は、まったく考えつかないといったリアクションをしていました。
古代魔法を勉強しているマルシルでさえも、その方法をとっさには思いつかなかったらしいところを見ると、戦士職のシュローには、さもありなん、といったところでしょう。
更に加えて、一撃で冒険者を即死させることのできるパワーも持ち合わせ、しかも魔法も詠唱可能というボス並みのチート魔物。
あれでは、息の根を止めて、安らかな休息を与えるということすら、困難と言わざるを得ません。
その結果、シュローが諦めて地上に戻ろうとした気持は良くわかります。
自我を貼り続け、そのために仲間に犠牲を強いることになる恐れが多大にあるのですから。
ほぼ全滅してしまったシュロー一行
キメラ化したファリンによって、シュローのパーティーはほぼ全滅してしまいました。
最初の犠牲者であるヒエンは、奇襲であったことも理由なのでしょうが、ファリンにやられた描写を見てみるに、ほぼ何もできずに始末されてしまったようです。
同じくベニチドリも一撃でやられてしまい、マイヅルのみが少しは生きながらえましたが、前足で押さえつけられ、移動の際に踏み潰されてしまっています。
戦士職であり、怪力と耐久力に優れたオーガのタデも、キメラ化したファリンの尾の一撃で吹き飛ばされ、戦力外となってしまいました。
そしてリーダーのシュローですが、変わり果てたファリンの姿に驚きすぎたのでしょう、冒険者としてまったく力を発揮できないまま、何もできずにことの成り行きを見ていただけ、という状態でした。
もしかすると、魔物とかしたファリンの前で、全くなんの行動もできず、仲間が全員、やられてしまったことにもショックを受けたのかもしれません。
その大きさからかもしれません、ファリンの救出を諦めてしまったのは。
ファリンが元に戻るとは思えない
狂乱の魔術師の手によってキメラ化してしまったファリンですが、その変化の凄まじさには、シュローでなくとも諦めてしまいそうになります。
実際、魔法使いが数名いましたが、キメラ化した人間をもとに戻すことが可能なのか、その反応すらしていませんでした。
というより、人間をキメラ化して魔物にするという魔法に、度肝を抜かれていたようです。
古代魔法を勉強しているマルシルでさえも、ファリンの変わり果てた姿に驚いているだけで、どうしてそうなったのかは、なんとか推察できているだけでした。
そんなファリンの状況ですので、魔法によってもとに戻すことが可能なのかどうか、それすらもわかりません。
もしかすると、一生、あのままかもしれない。
そんな恐れすらあるほどです。
そして、もし方法があったとしても、それは確実に古代魔法が関わっていることは明白。
これ以上、ファリンを追いかけていけば、嫌が奥にも古代魔法とも対峙しないといけなくなります。
場合によっては、古代魔法の影響を、大なり小なり受ける恐れもありますし、そのリスクと、ファリンが元に戻る可能性の低さを考えれば、これ以上かかわらない方が良い、という結論に落ち着いても不思議ではありません。
まとめ
今回は、ファリンに求婚まで申し込んだシュローが、ファリンの救出を諦めて地上に戻る決心をした理由について考察してみました。
シュローの立場に立ってみれば、いくら愛した女性とはいえ、蘇生に黒魔術を使われ、レッド・ドラゴンの血肉で体が蘇生した、というだけで気味が悪いし、なにか副作用がないか、という恐れも考えてしまいます。
さらに狂乱の魔術師によってキメラ化させられ、その凶暴さと強さは、他の魔物とは比べ物にならないほど。
そしてそんな魔物とかしたファリンをもとに戻す方法があるのかという問題は、それこそ解答を探すだけでも難しい上、おそらくは禁断の古代魔法と対峙しなくてはいけないというリスクもあります。
これらのことを考えれば、これ以上、ファリンと関わりをもつのは、適切でないという判断をしても不思議ではありません。
さらにシュローは、今回のファリン救出に、彼の家に仕える手下の協力を得ています。
主筋に当たるシュローの願いとも言える命令に従ってくれているものの、シュローはその状況に甘えて手下の命を危険にさらす立場にはありません。
彼を信じ、付き従ってくれている仲間のことを考えると、彼らの安全も考えなくてはなりません。
これらのことが合わさり、ファリン救出を諦めて、地上に戻る決心をしたのだと考察します。
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