アニメ「推しの子2」で宮崎にきていたルビーが、あかねとともに吾郎の死体を発見してしまいます。
その発見ではカラスが大きな役割を担っていました。
夜、撮影からの帰り道、カラスによってホテルの部屋の鍵を盗まれ、それを取り戻そうと追いかけていったことで、吾郎の死体を発見したわけです。
その際、ルビーとあかねがカラスについて夜には目が見えない鳥目について話をしている行があります。
また、カラスはルビーたちの部屋の鍵を盗みましたが、本当にそのような行為をするのでしょうか?
今回はカラスが本当に夜目が効くのか?また鍵を盗むのか?について解説していきたいと思います。
アニメ「推しの子2」でカラスが夜に活動し、鍵を盗む
アニメ「推しの子2」では、新生B小町の新曲MV撮影後、宿泊先に帰ろうとしていたルビーとあかねが公園内で、夜だというのに普通に活動しているカラスに気がついたところから、吾郎の死体発見に結びついていきます。
カラスは鳥目だから夜は何も見えない、と言ってカラスに近づくルビーですが、それは鶏の話でカラスには当てはまらない、とあかねは返していました。
そのあかねの言葉通り、カラスは近づいてきたルビーからホテルの部屋の鍵を盗んで飛び去ってしまいます。
あかねの言葉が真実であり、カラスは夜でも視界が効いていたのでした。
カラスは本当に夜目が効く
調べてみると、カラスだけではなく、鳥類に分類される生物のうち、夜でも目が見える種のほうが主流となっています。
暗くなると視覚が極端に悪くなるのが鶏で、人間との関わりが最も大きい鶏の習性のせいで、鳥は夜になると視覚が使えなくなる、という誤解を招いてしまったというのが、真相だそうです。
中にはフクロウなどの夜行性の鳥も存在し、暗くなったからといって行動ができないわけでは有りません。
ではどうして鳥は夜の暗闇の中でも目が見えるのに、夜は殆ど活動しないのでしょうか?
それは他の要因が大きく影響しています。
まず第一に、夜に活動することで餌の捕獲が簡単になるなら、夜型行動動物となっていたでしょう。
しかし現実には、鳥が食料としている虫類が、夜に活動することが有りません。
そのため、夜にそういった餌を探すという行為は非効率です。
逆にフクロウなどが夜行性である理由は、餌となる小動物が夜行性であるから、です。
光り物を集める習性を持つ?
アニメ「推しの子2」ではカラスによってルビーのホテルの部屋の鍵が盗まれてしまいました。
カラスはアニメのように鍵を盗むことはあるのでしょうか?
一般的に言われているのは、カラスは鳥類の中でも頭が良く、何にでも好奇心を持つ鳥である、ということ。
そんなカラスが光るものを見つけると、それに好奇心を刺激され、持ち運んで遊んでしまう、ということです。
実際、カラスは光に対して敏感で、どちらかといえば恐れる傾向に有りました。
しかし慣れてしまうと平気になり、逆に普段と違うものに対して好奇心を抱いてしまうというのです。
懐中電灯のように常に光源を発し続けるものと違い、光を反射させてキラキラと輝くものも、カラスたちには好奇心をくすぐられるよう。
自身に危険が及ばない事がわかると、キラキラと輝くものに対して、近寄って興味を見せ始め、持ち運んでしまう、というわけなのです。
アニメのように鍵を盗むか、となると、どれだけ光源があったのか、ということになると思います。
鍵事態、光がなければキラキラと光るわけでは有りませんので、カラスが興味を持つことは考えにくいです。
逆に言えば、カラスにとって興味を惹かれる何かがあれば、盗んでいくことは真実味が増してくるでしょう。
視覚を刺激する光であったり、食料を思わせる匂いがついていたり、など。
ただ、アニメの場合、そのようなものがあるとは思えず、更にこの後の展開で吾郎の死体まで二人を導いたことを考えると、超神秘的な意味がある、と思わざるを得ません。
実際は視覚だけで活動していない
夜でもカラスは夜目が効く、というのは真実です。
が、だからといって視覚だけで知覚しているわけでは有りません。
人間同様、夜のほうが視覚が悪くなるのは、動物も同じです。
「夜目が効く」というのは、明るい昼と比べて夜になって視覚が低下する度合いが低いと考えたほうが正しいでしょう。
夜行性動物は、獲物とする動物よりも、その度合が低いため、アドバンテージをもって狩猟できるというわけです。
さらに、視覚だけでなく聴覚や嗅覚を駆使して獲物の捕獲をしているわけで、「夜目が効く」といっても暗闇のほうが明るい昼よりも見えやすい、ということは有りません。
カラスが担った真実に導く役割について考察
アニメ「推しの子2」でルビーが探し求めていた吾郎のことをカラスが導いた、という展開はとても象徴的だと感じました。
というのも、やはりカラスが「八咫烏(ヤタガラス)」を連想させてしまうからです。
八咫烏は日本神話に登場するカラスで、一般的に三本足の姿で知られ、男子サッカー日本代表のユニフォームにも描かれている有名なシンボルマークです。
この八咫烏は日本の神話の中で神武天皇の神武東征の際に登場し、天皇とその軍勢を熊野国から大和国への道案内をしたとされる導きの神です。
今回、ルビーを真実に導くためにカラスが彼女から鍵を奪って、その結果、吾郎の殺害が公のものとなりました。
まさに導きの神にふさわしい役回りではないでしょうか。
まとめ
アニメ「推しの子2」でカラスが夜に活動し、ホテルの鍵を盗んだことから、カラスが夜の暗闇の中でも視覚が効くのか、また本当に鍵を盗むのかについて解説してみました。
鳥が夜の暗闇で視覚が効かなくなると信じられているのは、鶏が夜になると目が見えなくなることから、ですが、暗闇の中で視覚が効かなくなる鳥は一部であり、多くの種類の鳥が夜でも視覚を持ちます。
カラスも同様ですが、ほとんどの鳥が夜に活動しないのは、やはり昼に比べて視覚が限られてしまうこと、そして夜に活動する獲物が少ないこと、があげられます。
また、夜行性の捕食獣に襲われる危険も有り、このため、夜の活動は活発では有りません。
鍵を盗むかについては、正直、可能性はゼロではないものの、低いでしょう。
鍵というより光を反射するようなものに対し、好奇心を刺激され、巣に持ち帰って遊ぶ、という習性はあります。
そのため、光を反射しなかったり、匂いなどの他の好奇心を刺激するようなものがなければ、鍵をわざわざ盗むことは無いと言えるでしょう。
一方で烏というと日本の神話に登場する、導きの神「八咫烏」が思い出されます。
ルビーが鍵を盗まれたことで、吾郎の死体を発見しましたし、今後ルビーが、そしてアクアも真実に対して近づいていくことが予見されます。
そういう意味で、カラスが一連の死体発見の騒動に大きく関与していることはとても象徴的だと言えると思えます。
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