カナダ在住20年の筆者が見た映画の感想とふと思った疑問についてを勝手気ままに書いていくブログです。

アナと雪の女王のディズニーヴィランズ・ハンスは原作の鏡を象徴している!?

2019/07/24
 
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アナと雪の女王でディズニーヴィランズだったハンス。

最後の最後まで、その本当の正体を表さず、視聴者を欺き、同時に「真実の愛」についても「お約束のキス」で把握、見事に裏をかかれた結果になりました。

そんなストーリーにとってとても重要な役どころだったハンスですが、映画を繰り返し見ているととある事に気がついたのです。

「アナと雪の女王」の原作である「雪の女王」で出てくる鏡を象徴したキャラクターであるということを。

今回はそのことについて、詳しく見ていくことにしましょう。







原作「雪の女王」に登場する鏡

原作「雪の女王」はアンデルセンが発表した童話です。

もともと「アナと雪の女王」はこの童話を原作として制作が進められており、エルサもはじめは雪の女王というディズニーヴィランズとして描かれる予定でした。

しかし、製作中にストーリーは変更となり、結果的に世界的なヒット作で、今なお人気があり、今年11月には2作目が公開される予定にまでなっています。

ただし、そのため原作のお話がどういったものか、あまり知られていないのではないでしょうか?

まずは、原作のあらすじを紹介しておきましょう。

原作のあらすじ

ある所にカイという少年とゲルダという少女がいた。
二人はとても仲良しだった。

しかしある日、悪魔の作った鏡の欠片がカイの眼と心臓に刺さり、彼の性格は一変してしまう。

その後のある雪の日、カイがひとりでソリ遊びをしていたところ、どこからか雪の女王が現れた。
そして、魅入るようにして彼をその場から連れ去ってしまった。

春になると、カイを探しに出かけるゲルダの姿があった。

太陽や花、動物の声に耳を傾け、少女は旅を続ける。

途中、王子と王女の助けによって馬車を得るものの、それが元で山賊に襲われる。

あわや殺されようとするところを山賊の娘に救われたゲルダは、娘が可愛がっていた鳩に、カイは北の方に行ったと教えられる。

山賊の娘が用立ててくれたトナカイの背に乗って、ゲルダはとうとう雪の女王の宮殿にたどり着く。

カイを見つけたゲルダは涙を流して喜び、その涙はカイの心に突き刺さった鏡の欠片を溶かす。

少年カイは元の優しさを取り戻し、二人は手を取り合って故郷に帰った。

引用:ウィキペディア

アンデルセンからつけられたキャラクター名

話は全く飛びますが、アンデルセンの名前から付けられたキャラクター名が4つ、この映画では登場します。

誰だかわかりますか?

アンデルセンの本名は、ハンス・クリスチャン・アンデルセン。

答えは「まとめ」で紹介します。

ハンスの行動は見事に相手を映し出している

原作に登場する鏡は、「アナと雪の女王」では一切登場しません。

魔法の鏡どころか、普通の鏡すら、出てきていないのです。

原作では、事件の発端となる重要なアイテムですし、映った姿を醜く変えるという、トリックスター的な効果も、人間をバカにして薄ら笑っているような、とても嫌味な能力を有している鏡です。

ところで本作品のディズニーヴィランズであったハンスですが、やはりこの原作に登場する魔法の鏡を意識して作り上げられたのではないか、と思えるのです。

それでは登場シーンから順に彼の行動を見ていきましょう。

アナとの出会い

アナはエルサの戴冠式のため、城の外の人々と久しぶりに交流できることをとても楽しみにしています。

しかも、その中で運命の人に出会えるかもしれないのでは、とまで夢見てしまうのでした。

そんなときに出会ったのが、ハンスです。

そしてハーンズもアナのように新しい出会いを求めてアレンデールに来ていました。
まったくその時のアナの気持ちがそのまま、鏡写しされたような人物がハンスなのです。

二人の別れ際でさえ、ほほ笑みを浮かべた後にいなくなったアナを、微笑んで見送るという完璧さでした。

アナとの「とびらをあけて」

久しぶりのエルサとの対面に昔を思い出したアナは、無邪気に昔のような生活を送りたいと提案します。

しかしエルサにそれを断られ、落ち込んだときに再びであったハンスと歌う「とびらをあけて」

その中でもハンスはアナの望んでいること、やっていることを鏡にうつしたかのようにコピーしていきます。

アナの「ちょっとおかしなことを」で始まる歌詞も、やはりハンスが「おかしなことをいってもいい?」と返していますし、しかもアナが感じたときめきや共感を、ハンスも感じたと同意しています。

しかもこの「とびらをあけ」るという行為は、アナがエルサが部屋に閉じこもって以来ずっと、願っていたことで、その望みをハンスが叶えようとするわけですが、当然アナが長年願っていたことを鏡写しで肯定しているに過ぎないのです。

アレンデールを託されたハンス

その後、エルサが城を抜け出し、7月というのに雪が舞い始めます。

エルサを追いかけて連れ戻そうとするアナは、ハンスに城と国民のことを任せるのでした。

大役を任されたハンスは、アナの姿を彷彿させるように、国民たちの保護をすすめます。
暖を取るための防寒着を配り、温かいスープを用意し、一人ひとりをいたわって回るのでした。

しかし、ウェーゼルトン公爵がやってきてハンスに現状の抗議をすると、ハンスは「自分が全責任をもって対応するのだ」と公爵と同じ剣幕で抗議を退けます。

氷の城

アナの救助に向かったハンスはエルサの氷の城の中で、ウェーゼルトン公爵の手下を手に掛けようとするエルサに向かって、「恐怖にとらわれて自分を見失うな」と叫びます。

このときの、エルサはやらなければやられるという恐怖に支配されていました。

その証拠にウェーゼルトン公爵の手下たちは、死にそうになる最後の時まで、エルサにとどめを刺すチャンスを狙っていました。

エルサには選択の余地はありません。が、身を護る行為は、相手にとって最悪の結果を招くものであり、その恐怖も感じていたのでしょう。

対してハンスもエルサを正気に返すために叫びはしたものの、その声は恐怖で震えています。

エルサの恐怖をそっくりそのままハンスも映し出していたのでした。

牢獄でのエルサとの対面

エルサは気を取り戻したとき、アレンデール城の牢獄に繋がれていることを理解します。

そこにハンスが入ってきて、魔法を解いて冬を終わらせるように懇願します。

そのハンスの声はやはり困惑と恐怖の色を隠せませんでした。
その中にエルサの持つ親切心やなんとかしたいという手助けの心もハンスの声から感じずにはいられません。

エルサもこの状況をなんとかしたい、アレンデールを自分が原因で起こっている災難から救いたいと思いつつも、何をどうしていいのかわからず、途方に暮れています。

エルサを解き放って、とおくアレンデールからいなくなれば、あるいは、と不安げにいうエルサに、ハンスも「提案してみる」と自信なさげに去っていきました。

本性をさらけ出すハンス

体が凍りつきそうになっているアナに対し、本当の狙いを明かして正体をさらけ出します。

このときのハンスが誰の鏡写しになっているのか、という疑問が出ますが、もちろんアナではありません。

映像を注意深く見ていると、ハンスが窓の前にたつシーンがあります。

そこには窓に映る、ハンス自身の姿があるのでした。

つまり、ハンスが誰のコピーであることも辞め、本来の自分に戻った瞬間なのです。

唯一、ハンスがアナの一部分を映し出しているとすれば、「凍りつきそうなアナの心臓」と「冷徹な本性を持っているハンス」(Cold Haert)でしょう。

ところで、この映画において、面白い小道具の使われ方が、このシーンで明らかとなっています。

それは「手袋」

「アナと雪の女王」での手袋といえば、エルサの手袋が印象的でしょう。

自分の能力を隠すために手に履め、アナに片方を奪われて、魔法の力がみんなに露見し、山の上で残ったもう片方の手袋も投げ捨てて「ありのままの自分」になった。

ハンスもこのシーンで手袋を外しています。

まさに、映画の全編で唯一、ハンスが誰のコピーでもなく、自分自身として行動をしたこのシーンで。

「アナと雪の女王」において手袋とは、自分の本質を隠すもの、として描かれているのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

映画を始めから終わりまで見返してみると、驚くほどハンスは他のキャラクターは発したセリフをオウム返しに発言しています。

これもまさに、ハンスが原作の魔法の鏡を意識してキャラ設定された証拠でしょう。

そうやって見ていくと、映画の「氷の心」はアナに対してハンスのことを警告する歌だったようですね

(英語では最後の歌詞は、Beware cold heart。「冷たい心に注意しろ」というなっています。)

最後に原作者の名前から取られたキャラクター名の答えを発表しておきます!

ハンス・クリスチャン・アンデルセン

ハンス王子、クリストフ、アナ、スヴェン

簡単すぎて問題になってなかったかもしれませんね(笑)。











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