映画スパイダーマンノーウェイホームでヴィレンズだけが時空を超えて現れた理由を考察

スーパーヒーローもの

映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」では、これまでスパイダーマンを扱った作品として過去のシリーズ、「(オリジナル)スパイダーマン」と「アメイジング・スパイダーマン」を共演させるという、全く新しい切り口で物語が進みました。

そのため、それぞれのシリーズからスパイダーマンと戦ったヴィレンズが登場し、「ホーム」シリーズのスパイダーマンと戦うことになったわけです。


それだけではなく、それぞれのシリーズのスパイダーマンとピーター・パーカーも参戦し、3人のスパイダーマンが共に戦うというファンにはたまらない設定。

それぞれのスパイダーマンの設定の違いをスパイダーマン同士が話し合うシーンなども、とても楽しめました。


ところで、この特殊な状況を作り上げるため、「ドクターストレンジの魔法」を使ってマルチバースがつながった結果、起こった出来事ということにしています。

それも、魔法の失敗が原因という、望んで起きたことではないことにしていますが、では魔法の失敗の副作用として、なぜ、ヴィレンズだけが現れたのでしょうか?

今回はその謎について考察していきたいと思います。










映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」でマルチバースを超えてやってきたのはヴィレンズのみ

映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」で他のスパイダーマンシリーズからやってきたのはヴィレンズのみでした。

(オリジナル)スパイダーマン・シリーズからは、

    ・グリーンゴブリン
    ・ドクターオクトパス
    ・サンドマン

の3人。

アメージング・スパイダーマン・シリーズからは、

    ・エレクトロ
    ・リザード

の2人。


でも実際に、それぞれのシリーズを視聴すると、ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知っている人物は他にも存在します。

具体的にそれぞれのシリーズで登場する誰なのか、あげていきましょう。

「スパイダーマン=ピーター・パーカー」を知っている人物

(オリジナル)スパイダーマンは全部で3作、アメージング・スパイダーマンは全部で2作が映画として存在しています。

計5作をスパイダーマンのシリーズ作品として展開した結果、「スパイダーマン=ピーター・パーカー」という事実を知るヴェレンズではない人物は、増えざるを得なくなってしまいました。

一人ひとり見ていくことにしましょう。

(オリジナル)スパイダーマン・シリーズのMJ

まずは(オリジナル)スパイダーマン・シリーズに登場する、ピーターの恋人となったMJ。

シリーズのストーリー的に、第1回では、MJはピーター・パーカーがスパイダーマンであることには気が付かず、ピーター・パーカーも自身がスパイダーマンであることは明かしていません。

が、とある出来事をきっかけとして、MJが果たして

    ピーターがスパイダーマンではないか?

と疑問を持つエンディングが用意されていました。


その後、第2回でMJはピーターがスパイダーマンであることを知ります。

それを知ったうえで、二人は付き合うことになるのでした。


このようにMJはピーターがスパイダーマンであることをはっきりと知っている人物の一人として描かれています。

アメイジング・スパイダーマンのグウェン

続いてはアメイジング・スパイダーマン・シリーズのヒロイン、グウェン。

(オリジナル)スパイダーマンにおけるMJのような立場に当たるキャラクターで、こちらは第1回の中で、ピーターがスパイダーマンであることを知ることになっています。


そして、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の中でも語られていますが、第2回の作品の中で、スパイダーマンを助けるために活躍するものの、戦闘に巻き込まれた形で命を落としてしまうのでした。

とはいえ、すでに死んでいるということは、マルチバースを超えて登場できなくなる理由にはなりません。

彼女もピーターがスパイダーマンであることを知っており、その条件を満たしている以上、魔法の影響でマルチバースを超えることができるキャラと言えます。

両シリーズのハリー・オズボーン



最後に両シリーズに登場するハリー・オズボーン。

ピーターの親友であり、グリーンゴブリンであるノーマン・オズボーンの息子です。

(オリジナル)スパイダーマン・シリーズでは第3回で、アメイジング・スパイダーマン・シリーズでは第2回目で、ハリー自身もグリーンゴブリンとなり、スパイダーマンと戦うことになっています。

さらに悲劇的な結末として、スパイダーマンであるピーターは、自身の手で親友であるハリーの息の根を止めてしまうのでした。


そういう意味では、親友であり、ヴィレンズでもあるハリーも、魔法の影響で登場をしてもおかしくないキャラクターです。

彼らが登場していれば、父親であるノーマン・オズボーンとの再会も果たせたわけで、別のドラマも描けたのではないでしょうか。

なぜヴィレンズだけしか現れなかったのか

それでは、なぜヴィレンズの5名だけしかマルチバースを超えて現れなかったのでしょうか?

もちろん、映画として2時間前後という時間制限があるメディアで含めることのできるストーリーにも限りがあり、むやみに登場人物を増やしても収拾がつかなくなる、という裏の事情が優先されたけっかではありますが。


しかしそういった裏事情を視聴者に感じさせず、納得のいく整合性をストーリーに与えないと、映画として成功したとはいえません。

では「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」においてこの謎に対する、納得のいく説明はできるのでしょうか?


それを考えた場合、ピーターがドクターストレンジに魔法で、彼がおかれている現状の窮地を解決してほしかった際のセリフがヒントが隠れていました。

ピーターは魔法で時間をさかのぼって、起きてしまったスパイダーマンの正体が明かされた事実を無かったことにできないか、とドクターストレンジに聞いています。

それに対し、タイムトラベルの魔法は上手くいくことはない、と断られますが、その代わり人々の記憶の中からピーター・パーカーがスパイダーマンであるという記憶を消し去ることを提案しました。

そしてすぐにその魔法の儀式に取り掛かるのですが、その最中、ピーターは魔法の影響されずに済む人物を増やしてほしいと、次々に口にします。

その度にドクターストレンジは、それまで立ち上げていた魔法を解除して新たに魔法を立ち上げるという変更しなくてはならず、結果的にその繰り返しのせいで、魔法が失敗に終わってしまう、という展開になりました。

そして魔法の失敗の副産物としてピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知るヴィレンズがマルチバースを超えて召喚されてしまった、という流れです。


ここでヒントとなるのは、ピーターによって魔法の影響下に入らないでほしいと希望された人物。

具体的には恋人のMJ、親友のネッド、叔母のメイの3人でした。


このことが失敗した魔法の副産物にも影響していた、とすればどうでしょうか?

つまり、マルチバースを超えて召喚される人物は、

    ・ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知る人物
    ・ただし恋人、親友、叔母は省く

という条件に適する者のみ、というわけです。


これであれば、(オリジナル)スパイダーマンのMJ、アメージング・スパイダーマンのグウェン、そしてハリー・オズボーンが現れなかった理由として、納得がいくのではないでしょうか。

しかしこれであれば、(オリジナル)スパイダーマンに登場したヴェノムがいないのは説明が付きません。

ただ、今回登場しなかったことで、個人的には、おそらくはヴェノムは単体で「ホーム」シリーズのスパイダーマンに絡む1本の作品として、今後登場するものと予想しています。

考察のまとめ

映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」で過去のスパイダーマン・シリーズより、ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知っているヴィレンズだけが登場した理由について考察してみました。

ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知っているキャラクターはヴィレンズ以外にも何人か存在しますし、マーベルユニバースに範囲を広げれば、その数はさらに多くなります。

そんな中で、ソニースパイダーユニバースのキャラだけに限り、しかもヴィレンズとスパイダーマンだけがマルチバースを超えて召喚された理由とは、

    ・ピーター・パーカーがスパイダーマンであることを知る人物
    ・ただしピーターの希望通り、恋人、親友、叔母は省く

という条件を満たしているから、でした。


そんな条件下に適していながら今回登場しなかったのがヴェノムでした。

その理由を考えると、スパイダーマン3のヴェノムが、「ヴェノム」シリーズのヴェノムと異なり、自我を持っているように描かれていなかったことと。

そして何より「ヴェノム」シリーズで一つのキャラとして確立したブランドが出来上がっており、人気もあるため、今後、ヴェノムとスパイダーマンをメインキャラとした映画が構想されていることは想像に難くありません。

2022年の1月の段階では、まだ正式な発表はありませんが、おそらくそう遠くない未来にスパイダーマンとヴェノムの共演が繰り広げられることと想像しています。












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