アニメ「推しの子2」ではアクアはアイを救えなかったことが大きなトラウマとなっており、出演する演劇「東京ブレイド」では感情演技ができずにとても悩んでいました。
確かに目の前で母親が殺された過去を持つわけですから、トラウマになることは理解できます。
それでもあそこまで苦しむのはちょっと異常ではないでしょうか?
アクアが気を失うほど、アイの死を思い出すことがトラウマとなっている理由を考察してみました。
アニメ「推しの子2」アクアの大きなトラウマ
アニメ「推しの子2」で、アクアはアイを殺されたことに大きなトラウマを抱えていることがわかりました。
感情演技を行おうとすると、アイが目の前で死んでいく光景を鮮明に思い出し、その衝撃で意識を失ってしまうほどなのです。
確かに目の前で母親が殺され、命を引き取る瞬間を看取ってしまったわけですので、そのショックはとても大きなものだったでしょう。
しかしアクアにとっては、前世の雨宮五郎の記憶を残しているという、特殊な事情がありました。
そして実は、アクアとしての人生だけではなく、雨宮五郎の人生の影響も、アクアが大きなトラウマを抱える理由となっていたのです。
トラウマの理由となるアクアの前世、雨宮五郎の過去
雨宮五郎の過去について、はっきりと語られてませんでした。
実は彼は、彼の母親が彼を出産した際に、命を落としていたのです。
しかも五郎の母親は未婚の母で、出産時に命を落としているため、五郎は自分の父親のことを全く知りませんでした。
仕方無しに五郎は母親の両親、五郎の祖父母に引き取られ、育てられたのでした。
つまり、五郎は母親の愛情を受けておらず、母親というものがどのような存在であるのか、知らずに成長した、のです。
アイを救えず母親をまた失くす
五郎はその後、アイの息子としてアクアに転生します。
そして初めて、母親がどういった存在であるのかを知り、その幸福感に包まれていたのでした。
さらに言えば、アイはアクアにとって憧れのアイドル。
そんな存在が母親で、いつも近くにいてくれるのですから、その幸福感は計り知れない物となっていたのです。
しかしアイはアクアの前でストーカーのファンに襲われ、命を落としてしまうのでした。
五郎の記憶を有するアクアにとって2度目の母親の喪失だったのです。
しかも今回は、眼の前でアイの命の火が消えるまでの瞬間を、何もできずにただ見守るしかない状態でした。
この喪失感は計り知れないものとなったのです。
救えなかった命に対する罪悪感
アイを亡くして以来、アクアの存在意義は、アイの敵討ちとなりました。
医者であった前世の記憶がありながら、眼の前で命がなくなっていくアイに何もできなかった罪悪感を常に持ち続けながら。
その罪悪感はとてつもなく巨大で、楽しい気分になると、お前にそんな資格はない、とアクアを攻め続けるのです。
その度にアクアの眼の前には、血まみれとなって動かなくなったアイの姿が大写しで思い出され、いかに自分が非力であったかをまざまざと思い起こさせるのでした。
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まとめ
アニメ「推しの子2」でアクアがアイを救えなかったことが大きなトラウマとなり、演技をしているときですら、意識を失うほど、支障が出ている理由をネタバレ込みで解説してみました。
アクアは、前世の記憶として雨宮五郎の人生も抱え込んでいます。
雨宮五郎は恵まれない出自で、母親が彼の出産時に命を落としてしまっていたのでした。
それ故、母親の愛情を知らずに育ってしまっています。
その後、アクアとして転生し、アイが母親として愛情を持って接してくれました。
五郎の人生を通しても初めての母親の愛を受けていたわけです。
そんな幸福な時間を、ストーカーファンの襲撃によって一瞬でなくしてしまいました。
更に医師としての記憶が有りながら、眼の前でだんだん命の火が消えようとしているアイに対してなんにも手を打つことができません。
これらのことが総合的にアクアを苦しめ、アイを救えなかったことが大きなトラウとなって、意識を失うほど、動揺するようになってしまったのでした。
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