映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」でジャックがバルボッサと剣を使っての大立ち回りをするラストシーン。
見事な殺陣でアクションシーンを盛り上げていました。
そんな中、バルボッサがジャックに剣を突き立てて、決着がついた、と思われましたが、後ずさったジャックは月明かりの下まで移動します。
そしてそこにはバルボッサ同様、骸骨となったジャックが立ち尽くしていたのでした。
このシーンを初めて見た人の中に、ジャックがいつ呪いにかかったのかがわからず、困惑した人がいるのではないでしょうか?
もしかすると、ジャックもずっと不死の呪いにかかっていたのでは?と思った人もいるかもしれません。
今回は映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」にて、ジャックが骸骨になってしまった理由と、いつ、のろいにかかってしまったのか?について解説していきたいと思います。
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」に登場する呪い
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」で登場する呪いは、アステカの金貨の呪いです。
コルテスによって攻められたアステカが侵略をやめるようにと882枚の金貨を差し出します。
コルテスはこれを受け取るも殺戮をやめることはありませんでした。
こうしてコルテスに裏切られたアステカの人々の怨念が、彼に送った882枚の金貨に宿ることになります。
その呪いとは、金貨を盗んだ者が満足感を得られることがないという状態のまま、永遠に生き続けなくてはいけない、というものでした。
さらに呪いは外見にも影響を与えます。
月明かりの下に立つと、照らされた体は、本来の骸骨の姿となってしまうのでした。
この呪いを受けたバルボッサ一味は、呪いを解くべく、長い年月をかけて秘密を解き明かします。
呪いの解除の方法は、盗んだ882枚の金貨をすべて回収し、盗んだ人物全員の血液をコインにつけた状態で、櫃の中に戻さないといけないというものでした。
こうしてバルボッサ達による金貨回収が始まるのです。
ジャックが骸骨になるのは最後の戦闘シーン
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」はこのコインを父親から譲り受けたウィルが、コインを所有したまま、エリザベス・スワンの乗るドーントレス号に助けられることで、二人が事件に巻き込まれることになります。
そしてバルボッサにうらみのあるジャック・スパロウという海賊も参加し、コインを巡って戦うことになるわけです。
ジャックはバルボッサと最後の決闘を行うのですが、死ぬことのできないバルボッサに剣を突き立てても意味はありませんでした。
反対にその剣でバルボッサに体を串刺しにされてしまいます。
後ろによろめいたジャックでしたが、月明かりが差し込む地点まで下がると、そこには骸骨姿のジャックが立っていました。
彼もバルボッサと同じ呪いにかかっており、死ぬことのできない体だったことが明らかになったのです。
呪われた理由は?いつ呪いにかかった?
では、ジャックはいつ、どういった理由で呪われたのでしょうか?
呪われる理由はたった一つ、金貨を金櫃の中か盗み出したから、です。
では一体いつ、盗み出したのでしょうか?
「バルボッサが呪われたときに一緒に呪われた」というのは、正しくありません。
バルボッサが金貨を盗んだ時、ジャックは孤島に置き去りにされていました。
また、ジャックがポートロイヤルで牢屋に入れられていた時、襲撃してきたバルボッサの手下が、牢屋の鉄格子越しに面と向かっています。
そしてその手下の一人が、ジャックにつかみかかろうとして手を伸ばした際、月明かりの下に出た腕の先が、ジャックの首根っこをつかんだまま、骸骨化していました。
もしジャックがすでに呪われていたのであれば、彼の体もこの時骸骨化していないとおかしいことになります。
ですので、この時点でジャックは呪われていない、ということが分かるのでした。
エリザベスを追ってウィルと一緒に洞窟に侵入した際には、ジャックは金櫃の近くまで寄っていません。
ですので、この時にはコインを盗むチャンスはありませんでした、
盗み出したタイミングは、最後の決闘の少し前。
バルボッサにイギリス海軍戦艦とブラックパール号の交換などを話していた時です。
この時のバルボッサとの一連の会話の中で、ジャックは金櫃の前に立ち、中に手を突っ込んでコインに触れ、いくつかを取り出して遊んでいました。
それらのコインをすべて櫃の中に戻したように見せかけ、一枚を手品のトリックを使って手の内にもぐりこませていたのです。
このことはウィルも気が付いており、ひいてはジャックの計画も瞬時に悟ったのでしょう。
呪いを利用してバルボッサに復讐をとげる
バルボッサは呪われているため、不死の状態です。
ですので、この呪いを払わない限り、倒すことはできません。
しかし呪いを払えば、バルボッサにとってジャックもウィルも用済みとなり、特にジャックに関しては危険な存在となってしまいます。
ですので、バルボッサはジャックを生かしておくつもりはなかったでしょう。
そのような危険な状況ですので、ジャックが死なないためには呪われることが一番安全です。
呪いを解く方法は知っており、すぐにでも実行できる場所にいるため、心配いりません。
逆に、ジャックが呪いを解くタイミングを、彼自身が一番効果的な時点を見極めてできることは、対決を有利に導くメリットにしかなりえないのです。
実際、バルボッサは決着のつかない決闘に嫌気がさし始めており、ジャックに心理的ダメージを与えるため、ウィルの命を奪おうとしました。
が、その瞬間は、バルボッサの集中力がジャックから離れたことをも、意味し、その好機を逃さずに呪いを解いて弾丸をバルボッサの心臓めがけて発砲しています。
このように、ジャックは機転を利かせることでいつも最後の最後に勝利をつかみ取ることに成功していたのでした。
疑問点
ただ、呪いに関して多少、疑問点が残ってしまいました。
一つは、不死になったジャックが傷をつけたとしても血が流れるのか?という点。
バルボッサがエリザベスをビル・ターナーの子供だと思い、呪いを解こうとしたシーンがあります。
彼女の血をつけたコインを金櫃に戻しますが、呪いが解けたかどうか、誰もわかりません。
そこでバルボッサは銃を引き抜いて、ピンテルの胸を打ち抜きます。
呪いは解けていないのでピンテルは死にませんでしたが、胸に空いた穴から血が出ることもありませんでした。
ですので、呪われた人物を切っても血は流れないのではないか、という仮説が立てられます。
となると、ジャックは呪われた後、どうやってコインに血をつけたのかがわからなくなってしまうのでした。
さらにもう一つ。
呪いはコインを盗むと降りかかることになっています。
ただこの「盗む」という行為は、具体的にどのあたりまでを含むのでしょうか?
エリザベスのうそで呪いが解けなかったことに怒ったバルボッサは、エリザベスに平手打ちをくらわします。
そのため、エリザベスは転がり落ち、気絶してしまいました。
そしてその拍子に、バルボッサも持っていたコインを落としてしまいます。
そこに水の下をくぐって近づいてきたウィルが、エリザベスを助け、コインを持ち去ってしまいました。
この「持ち去る」という行為は厳密には「盗む」と同じではないでしょうか?
さらに、エリザベスがウィルと初めて会ったとき、コインはウィルの首にかかっていました。
そのコインに気が付いたエリザベスは手に取り、大人たちが近づいてきたことで隠してしまいます。
さらにその後、ウィルに返すことなく、自分の部屋の机の引き出しの中にずっとしまっていました。
これも厳密には、エリザベスがウィルから盗んだことになるのではないでしょうか?
しかし二人が呪われていないことを見ると、「コインを盗んだら呪われる」というのは、「コインを金櫃から出してしまうと呪われる」ということになるのではないか、と思えてきます。
ただそうなると、誰の意思で盗んだ、盗んでないが判定されるのでしょうか?
ジャックが呪われたシーンで、ジャックはコインを櫃から外に出してしまいました。
この時点で一枚くすねたから盗んだことになったのですが、もしすべて戻していたら、「盗んでいない」、という判定になるのでしょうか?
考え始めると、細かいことではありますが、とても興味がわいてきます。
まとめ
ジャックが骸骨になった理由と呪われたのがいつかについて、見ていきました。
ジャックが骸骨になった理由は、アステカの金貨の呪いの影響を受けてしまったからです。
そしていつのろわれたのか、はバルボッサとの決闘の前、金櫃からコインを数枚とりだし、そのうちの一枚をくすねたことで呪われたのです。
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