映画「クワイエットプレイス」「クワイエットプレイス2」に登場するモンスター、新しい感じのホラー映画のメインキャラですね。
初登場の「クワイエットプレイス」では、映画内で詳しいことがあまり語られていないところに、恐ろしさと興味深さを感じました。
とんでもない運動能力。
視覚はないもののとてつもなく発達した聴覚で気配を察知して攻撃し、すべてを破壊しつくす。
とんでもないクリーチャーです。
映画のストーリーが進むにつれ、正体がエイリアンであることなど、いくつかのことが分かってきました。
また「クワイエットプレイス2」では更なる弱点が存在することも分かっています。
そこで、この怪物の正体がどういったものであるかを、映画で登場した場面を参考にまとめてみました。
また、怪物の特徴や弱点を利用し、彼らからの脅威を減らして安全に暮らす方法や彼らの撃退法を考えてみようと思います。
考えついたのは4つの対処法。
それらを紹介していきますので、お楽しみください。
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映画「クワイエットプレイス」の怪物の正体はエイリアン
映画「クワイエットプレイス」に登場する怪物の正体はエイリアンでした。
一作目ではメキシコに落ちた隕石から現れたことが記されている新聞の切り抜きがありましたし、2作目では多くの人が実際に隕石の落下を目撃した後、怪物が町を襲っています。
それでは2作の映画からわかる怪物に対する情報をまとめてみましょう。
映画からの情報のまとめ
怪物の名前は特にありませんが、映画内では新聞に「デス・エンジェル(Death Angles・死の天使)」と紹介されていました。
そのため、海外では「デス・エンジェル」と呼ばれているようです。
特筆すべき特徴の一つは、この怪物は聴覚がとても発達していることでしょう。
僅かな音を聞き取って、かなり離れたところからも襲いかかってきます。
ただしその鋭い聴覚が弱点にもなり、高音を感知すると行動不能になってしまうほど。
知能は低いようで、音を立てる物であれば、それが生き物であろうと物体であろうとただただ破壊します。
動きは早く、力も強い。
しかも水の中も移動できますが、潜水能力がどのくらい発達しているか不明です。
一方で泳いでいるわけではなく、深い海ではおぼれる描写もありました。
また、空を飛行する事はできません。
音に敏感の割に、奇妙なことに、他の怪物が立てた音には反応しないようで、よってきません。
(サイロの中に落ちたリーガンとマーカスを襲っていた怪物が、リーガンが発した高音に耐えきれず、サイロを破って逃げ出した際に発せられたであろう音に全く反応せず、他の怪物が集まってきませんでした。)
映画で見る限り、農場の周りには3頭の怪物がいるようです。
群れで狩りをする可能性についても考えられましたが、描写を見る限り、協力して獲物を捕らえるということはしていないように感じられます。
描写的には知能を有せず、群れで行動しない動物のようですね。
怪物「デス・エンジェル」の設定紹介
続いて、「クワイエットプレイス」の監督、脚本、出演を手掛けたジョン・クラシンスキーが答えたインタビューなどから、怪物に対する設定についての紹介していくことにします。
エイリアンである怪物「デス・エンジェル」は地球から遠く離れた、光のない惑星からやってきたことになっています。
その惑星は地球よりも重力が強く、そんな環境で生き延びてきたことで、驚異的な能力と持つことになったのでした。
光がないため、視覚が使い物にならず、完全に退化しています。
それに代わって外界の出来事を完治するために聴覚が異常なほど発達したのでした。
また、いつも死との隣り合わせの環境であったため、音を立てたものを破壊することで自身の安全を確保してきたという性質を持ち、そのため、非常に高い攻撃性を有しています。
その高い攻撃性に見合った攻撃力を持ち合わせ、更に身を守るために非常に硬い外殻を持つように進化してきました。
外殻の硬さは、設定では重火器はおろか、小型ミサイルの直撃にも耐えるほどである、となっています。
しかしその重さゆえ、水の中で浮かんで泳ぐことはできないともなっていました。
非常に重い体を支えるだけの力を有し、その姿勢は四本足で立つゴリラ、もしくは地面に着地したコウモリのような姿で体を支えています。
どちらかといえば体形はスリムな方で、頭の位置は一般成人男性よりも高い位置に来るくらいの大きさです。
ゴリラのような姿勢でいることが多い、と設定されているように、腕に当たる前足のほうが後ろ足よりも大きく力強い形をしており、また鋭いかぎ爪を有していることから壁を登ることも容易に行え、信じられないくらいの跳躍能力を持っているのでした。
視覚がなく、代わりに聴覚が発達して音に反応するように進化していますが、嗅覚や嗅覚のための鼻のような器官があるのかどうかは、分かっていません。
設定でもそこまでは決められてないようです。
また、設定で決められていない事柄に、なぜ怪物は音を立てた生き物を殺すのか?という疑問があります。
初期段階では捕食のため、と考えていたそうですが、映画内では殺戮はしても捕食するシーンはありませんでした。
これに関し、監督のクラシンスキーは、怪物が生きてきた厳しい環境から、食料にありつける可能性が少ないことが容易に察せられ、それでも生き延びてきたこと、そして隕石に乗って地球に到達するまでの期間も生き延びたことから、ほんのわずかな食料でも長生きできるように進化しているのでは、と考えていたそうです。
安心して住むために
映画「クワイエットプレイス」のような世界で、安心して住めるようになるためには、とんでもない能力を持つ怪物「デス・エンジェル」を何とかしないといけません。
その対策を立てるために、アボット一家の置かれた状況をまとめておきましょう。
アボット一家の状況
アボット一家の住んでいる地域はニューヨーク州のリトルフォールズという小さな町の近くだと考えられます。
映画の冒頭、町に出向いて生活必需品を集めていたシーンで町並みを映し出した際に、とある建物の壁にあった町の地図に、大きく町の名前が書かれていました。
実はこの町、映画を撮影したロケ地でもあるので、当たり前かもしれませんね。
とうもろこし農場に住んでおり、近くに川や滝があります。
このおかげで食料の心配はありません。
そして太陽光発電システムを使って電力を賄っています。
おそらく電気はそれほど必要がない、というより使えない状況になっているので、設置されているパネルだけで足りているのでしょう。
が、二つ疑問に思うことがでてきました。
その一つが冬です。
ニューヨーク州の冬はほぼ間違いなく、一面雪に覆われる銀世界となります。
雪に覆われた場所で音を立てずに生活するのは、雪がないときに比べて、ずっと難しくなりますが、アボット一家はなんとか、無事に冬を越しています。
一体どういった工夫で乗り越えたのでしょうか?
残りの一つはトウモロコシ畑。
食料に事欠かないのはいいのですが、どうやって種まきや水やり、収穫を音を立てずに行っているのかが疑問です。
映画の中でサイロの中にはたくさんの穀物が入っていました。
つまり収穫をしたということですが、音を立てずにどうやって?
謎です。
怪物への対策の基本方針
それでは、以上の状況と条件を踏まえて、このとんでもない怪物への対処法、そしてできることなら撃退法を考えていきましょう。
まずは音に反応するわけですから、音がでないように居住区を改造してしまおう、という案です。
アボット一家も、家の地下室に防音設備を施しています。
地下室の天井に袋や枕などを入れ、音が上にもれないようにしています。
また、入り口を塞ぐのはドアの代わりにマットレスを使い、防音効果を高めています。
生まれてくるであろう赤ん坊のための防音用の箱も用意していましたし、一階の居間の壁に新聞紙を貼って、壁を厚くする一方、音が外にもれないようにしていました。
外と壁一枚でつながっている一階の防音効果を上げるために、布団のようなものや、本棚、空のダンボールの箱を敷き詰めるという方法は効果的です。
町にあるかどうかはわかりませんが、スタジオなど、防音効果がより高い壁を取ってきて家の壁にしてしまうのもいいでしょう。
ただし、その行為自体で音が立つと思いますが。
とはいえ、やはり一階だと防音処理をしないといけない面が床以外全てとなってしまいますので、天井だけを防音処理すればいい地下室が一番安全となります。
映画の中で見るに、地下室のスペースは一階よりも狭そうですし、掘って広くするというのは、音を立ててはいけないシチュエーションでは不可能です。
もっと広い地下室のある家に引っ越す、ということも考えましたが、それですと、せっかく川の近くにあるとうもろこし農場という、食料と飲料水の面で非常にメリットのある今の家を離れるのは、あまり得策とは思えません。
ですので、今の家に住んだまま、防音処理を高めた上で、怪物をどこかに追いやってしまうという方法ができないか、考えてみました。
怪物「デス・エンジェル」の弱点を利用して撃退する対策
今の恵まれた環境で生活していくために、怪物に対する防御対策だけでなく、反対に撃退する攻めの対策ができないかどうか、考察してみました。
以下に考え付いた4つの対策方法を紹介していきます。
おびき出し作戦!
近年、ドローンが人気を高めています。
その性能も上がってきて、今では7kmの遠隔操作が可能なドローンも手に入るようになりました。
この技術を利用しない手はないと思います。
安全な場所を探し出し、ドローンを発進させます。
ご存知のとおり、ドローンはとても大きな騒音を出すので、怪物たちはすぐにやって来るでしょう。
怪物たちの届かない高度を維持し、6 km先まで誘導するように飛んでいかせれば、その間、農場の周りには怪物たちがいなくなるはずではないでしょうか?
誘導する先が崖がある場所や海への断崖絶壁などならなおさら効果的でしょう。
もしかするとこの方法をすでに使って、とうもろこしの世話や収穫をしていたのかもしれません。
ただし問題として、怪物がどれだけ攻撃しようとしてもできずに、黙らせることのできない空中の物体にどのくらい反応していつづけるのか、が未知数です。
地球上に鳥類が生存していますから、彼らの発する音にも反応しているはずです。
一方で、どれだけ音に興奮しても手が届かない発信源が存在することは、おそらく学習するでしょうから、いつまでもドローンでおびき出す方法が使えるかどうか、わかりません。
いつ戻ってくるかもわからないのであれば、安心して農作業などできませんし。
安全を確認できるだけの観察研究が、実用化の必要条件になってしまうでしょうね。
滝つぼや 怪物避ける 水の音
映画の中でリーとマーカスが川と滝つぼのそばで会話をしていました。
特に滝が立てる大きな音の前では、叫び声さえ、怪物に聞こえません。
また、水が溜まっていく地下室の中で、イヴリンは何らかの声を発し続ける赤ん坊を抱き上げていますが、すぐ近くの怪物は水の音のせいか、全く気がつく様子はありません。
大きな音がしている時に、小さい音を立てても聞こえない。
そんな自然に体験する事柄で、怪物には物音を聞かれることなく、普通の会話さえできてしまいます。
思わず、なるほど、と思ってしまいましたが、それもすぐに、じゃあなぜ?という思いが湧いてしまいました。
たとえば、住む場所を川の近く、滝の近くにすれば、怪物に音を聞かれて襲われる心配は少なくなるはずです。
少なくとも寝ている間だけでも、寝言や歯ぎしり、いびきに寝相の悪さから立てる音の心配があるのですから、川や滝の近くの方が安全ではないでしょうか?
もちろん川や滝の近くだと、湿度が高いため、建物が痛みやすい、という問題がありますが、音を聞かれたら死を覚悟しなくてはならない怪物がうようよしている世界で、湿気による建物のダメージを心配するのは、ナンセンスです。
そんなに川や滝のそばが嫌なのであれば、それらが立てる音を録音し、住んでいる農場にスピーカーを設置して、エンドレスで流すことで、問題は解決です。
ただしこの場合、電力が持つか、という問題が新たに発生しますが。
農場全体をカバーするだけの音量を維持するのに、どれだけのスピーカーが必要で、その結果どれだけの電力が必要なのか、算出する必要があります。
また、通常のスピーカーは1年から3年という寿命ですし、外用のスピーカーでなければ、雨風や雪に対する耐性はありません。
なかなかは滝の音をスピーカーで流して安全地帯を作ってしまう案も、ハードルが高そうです。
さらに、この大きな音で日常生活に発生する音をカバーしてしまうという方法自体に欠陥が見つかってしまいました。
というのも、大きな音で小さな音をかき消してしまえるのは同じ周波数の音だけなのです。
つまり周波数が異なる音であれば、大きな音がどれだけしていても、小さな音でも聞こえてしまうということなのです。
つまり、滝の音をスピーカーから大音量で流していても、周波数の違う音を出すと、怪物に聞こえてしまうということになります。
というのも、生き物によって聞こえる周波数の範囲が違うため、人間には聞こえない周波数の音を怪物が聞こえている可能性があり、そうなると、音を出していないはずなのに、襲われる、という事態が起こってしまうのです。
専門的な話になってしまいましたが、何が言いたいのかというと、滝の音が人間の叫び声を周波数の観点からみて、完全に聞こえなくしてしまっているかどうかということは、全く言えず、少なくとも人の耳では聞こえていないだけ、ということをはっきりさせたいということでした。
高音に弱いことを利用して反撃!
映画ではたまたま偶然に怪物の弱点を見つけたように描かれていました。
でも、個人的には怪物の特徴を考えたら、思いつくというか、疑って試してみたくなるほど、ミエミエの展開のような気がします。
とはいえ、とにかく怪物の弱点がわかったのですから、これを利用して反撃に出ない手はありません。
高音、と一口に言っても、その幅は広いです。
「高音が弱点」というかなり抽象的な表現から、周波数どこどこからどこどこの高さの音に弱い、ということがわからないと、怪物退治の方法として使えません。
ちょっとでも怪物がいつもの動きができる様になっただけで、一撃のもとに殺されてしまいますから。
そこで考えられる方法としては、遠隔操作できるスピーカーを用意して、周波数を変えて観察をするというものがあります。
どのレベルの周波数が怪物に対して有効か、逆にどれくらいの周波数の音が、どんな影響を怪物に与えるのか、を調べていく必要があります。
まずは普通に音を出して怪物を呼び寄せ、続いて周波数の違う音を順次に発していってどの様な反応をするか観察する。
その実験観察を繰り返して怪物が苦手とする音の周波数レベルと特定するのです。
弱点である周波数レベルがわかれば、その音を発する笛、例えば犬のトレーニングに使うような、吹いても人間の耳には聞こえないけど、犬には聞こえるような高音を出すものと同じ様なものを、対怪物用に作ってしまうこともできます。
熊よけの鈴のように、常にそれを吹いて行動していれば、電力の問題は軽減されます。
食事中とか、睡眠中のように、笛を吹けないときだけ、電力を使ってスピーカーで音を出す、という対処法も可能ですしね。
まとめ
最後の方は、かなり怪物相手の有効な手段になったのではないでしょうか?
とはいえ、こんな大掛かりな観察実験を必要とする対処法を、アボット一家のように生活している人たちに要求するのは、酷すぎます。
このレベルの観察実験であれば、国や軍が行うレベルですからね。
映画のコンセプトとして音に反応する激強エイリアンという発想は、目からウロコだと思います。
おかげで新しい感じのホラー映画に仕上がっていましたし、いくつか突っ込みどころはあるものの楽しく見ることができました。
そのおかげでさらに興味をそそられて、いろいろと考え、調べるまでになりましたが、音に敏感だから高音に弱い、と素人でも簡単に思いつく弱点が、実は周波数の違いという専門的なところまで考えないといけない、という知識を得ることにつながるとは、思いもよりませんでした。
と、同時に、頭でおもいついく程度のアイデアが、実際に現実の世界で本当に期待通りになるのかどうか、実験を重ねて実証していかないといけないことは大切なんだな、と気づいた次第です。
そういう意味では、数多くいる発明家の努力は並大抵のものではなく、それがなければ、技術として確立しなかったのだろうな、と感心した次第です。
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