映画「ザ・スイッチ」は中年の殺人鬼と陰キャの女子高生の間で、とある出来事から体が入れ替わってしまうスプラッタホラー&コメディの映画。
登場人物の体が入れ替わるという映画はこれまでにいくつかあったものの、スプラッタホラーとの融合は初めてだと思います。
映画内容は笑わずにはいられないコミカルな場面が多々あり、スプラッタホラーとしてかなりグロいシーンもきちんと押さえてあるという秀逸な作品に仕上がっていました。
今回はこの映画「ザ・スイッチ」の基本情報や予告動画やキャスト情報、そして映画のネタバレ解説と見どころやあらすじを分かりやすく紹介していきます。
映画「ザ・スイッチ」の基本情報
それでは映画「ザ・スイッチ」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報と予告動画、そして出演キャストの紹介をしておきます。
映画「ザ・スイッチ」の基本情報と予告動画
「透明人間」「ゲット・アウト」などホラー、サスペンスの話題作やヒット作を数多手がけるジェイソン・ブラムが製作、「ハッピー・デス・デイ」シリーズのクリストファー・ランドンが監督を務め、気弱な女子高生と連続殺人鬼の身体が入れ替わってしまったことから巻き起こる恐怖を描いた異色ホラー。
家でも学校でも我慢を強いられる生活を送る冴えない女子高生のミリー。ある夜、アメフトの応援後に無人のグラウンドで母の迎えを待っていた彼女に、背後から指名手配犯の連続殺人鬼ブッチャーが忍び寄る。
鳴り響く雷鳴とともにブッチャーに短剣を突き立てられたミリーだったが、その時、2人の身体が入れ替わってしまう。
24時間以内に入れ替わりを解かなければ、二度と元の身体に戻れない。ミリーは新たな殺戮を企てるブッチャーを相手に、自分の身体を取り戻そうとするが……。
「名探偵ピカチュウ」「スリー・ビルボード」のキャスリン・ニュートンがミリーに扮し、ブッチャーと入れ替わり後は手当たり次第に殺戮を企てる殺人鬼を熱演。一方、中身は女子高生で自分の身体を取り戻そうするブッチャーをビンス・ボーンが演じた。
引用:映画ドットコム
映画「ザ・スイッチ」のキャスト紹介
続いてキャスト紹介です。
ミリー・ケスラー
冴えない陰キャの高校生。
とある出来事からシリアルキラーの体と入れ替わってしまう。
彼女のに残された時間は24時間。果たして自分の体を取り戻せるのか?
演じるのは「名探偵ピカチュウ」や「スリー・ビルボード」、ネットフリックスドラマ「ソサエティ」のキャサリン・ニュートン。
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バーニー・ギャリス
「ブリスフィールド・ブッチャー」の通り名で恐れられる殺人鬼。
ミリーを襲った際に、とある出来事のせいで体が入れ替わる。
演じるのは「ジュラシック・パーク」シリーズの2作目「ロスト・ワールド」、「ハクソー・リッジ」のヴィンス・ヴォーン。
ナイラ・チョーンズ
ミリーの親友。
殺人鬼と体の入れ替わったミリーを助けるために奮闘する。
演じるのはセレステ・オコナー。
ジョシュ・デトマー
ゲイの男子でミリーの親友。
ナイラとともにミリーを助ける。
演じるのはミシャ・オシェロヴィッチ。
ブッカー・ストロード
ミリーのクラスメートで、彼女がひそかにあこがれている男子生徒。
ミリーと殺人鬼の体が入れ替わったことを知り、ミリーを助ける。
演じるのはユリア・シェルトン。
映画「ザ・スイッチ」のネタバレ解説とおすすめ見どころ
監督を務めたクリストファー・B・ランドンがインタビューで明かしていますが、この映画「ザ・スイッチ」の発想は、ディズニーのクラシック映画「フリーキー・フライデー」を元ネタにしたものでした。
「フリーキー・フライデー」は、母親と娘という親子の中身の入れ替わり映画の元祖であり、その後北米で2003年、日本では2004年にリメイクの「フォーチュン・クッキー」が公開されました。
その後も、同じような中身入れ替わりの映画はたくさん制作され、最近では映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」でブラック・スミスが女子高生を演じて笑いを取っています。
そんなどちらかといえばコメディ要素の強い入れ替わりものをホラー映画とくっつけてしまおうというアイデアから作られたのが、今回の「ザ・スイッチ」
視聴した感想から言えば、ものの見事に上手く融合させることができたエンターテインメント映画だと感じました。
途中からシリアルキラー役を演じたキャサリン・ニュートンの美しくも危険な雰囲気はとても目を引きます。
が、映画内のMVPはなんといっても中身が女子高生という中年男性役を演じたヴィンス・ヴォーンでしょう。
しかもシリアルキラーとして認知され、その姿で友人や家族、片思いの男子生徒の前に姿を現したときのリアクションは、その通り、と思えるパニックぶり。
そんな相手に自分自身に起こったことを信じさせるために奮闘する姿や、中年男性の姿でイケメンの男子生徒との告白シーンやキスシーンがあったりと、ほほえましくも背中がムズムズするような映像で楽しませてくれます。
細かいことですが、個人的にとても好感が持てた設定に、女子高生の体に入り込んだシリアルキラーが、今までのような怪力を使えず、非力な女子の力のまま挑んで、襲った犠牲者に返り討ちにされそうになる描写、でした。
この手のホラー映画の犯人は、超人的な肉体能力がなければ不可能な行動をとることが多いのですが、それがあまりに度を超えすぎると、ホラーの怖さ、スプラッタの残虐さよりも、非現実過ぎて白けてしまうことがありました。
「ザ・スイッチ」では、その部分をきちんと押さえ、女子高生の体に入り込んだ殺人鬼が怪力で押し通していた今までの犯行とは違って、相手を油断させて不意打ちするというような方法に変えていって言いました。
それがとても自然な感じがして好感が持てたので、一応お知らせしておきます。
映画「ザ・スイッチ」ネタバレあらすじを分かりやすく解説
それでは映画「ザ・スイッチ」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。
起・殺人鬼ブリスフィールド・ブッチャーと陰キャ女子高生ミリー
映画の冒頭。
豪邸で二組の高校生カップルが、親が外出していることをいいことに、集まってパーティーをしていました。
その家の父親は骨董品集めが趣味で、壁には世界中から集められた、いろんな地域のマスクが飾られ、他にも武器や装飾品が陳列されていました。
そこにブリスフィールド・ブッチャーと呼ばれ恐れられている殺人鬼、バーニー・ギャリスが忍び込みます。
ブリスフィールド・ブッチャーは、一人を地下室で、もう一人をトイレで、更に一人をテニスコートで、最後の一人を玄関で無残に手にかけ、骨董品の一つである、柄の根元にドクロをあしらった短剣を盗んで逃走したのでした。
翌日朝、女子高生のミリーは自宅で目覚めます。
彼女の父親は最近亡くなっており、母親はその傷を癒しきれず、娘たちに隠れて飲酒でごまかしていました。
警察官で姉のシャーリーンは、父親の不幸を乗り越えていましたが、ミリーはまだまだ父親のことが恋しく、また同じように傷付いている母を残してボストンへの大学進学をしたいと思っていることに戸惑いを感じていたのです。
そんなミリーは親友のナイラとジョシュに心配されていました。
特にナイラは、相手のことばかり気にして自分を抑え込んでしまうミリーに、もっと自分が望む物を強く主張すべきだと助言していたのです。
気弱なミリーは、学校で他の女子生徒からいじめを受けていました。
そのリーダー格がライラーという女子生徒で、今日もミリーをからかってきます。
その他にも技術の先生であるフレッチャーもミリーに目をつけて、何かと無理難題を吹っ掛け、ミリーを困らせているのでした。
そんなミリーですが、クラスメイトでアメフト部に所属するブッカーにひそかに恋心を抱いています。
ブッカーもミリーのことには気が付いており、優しく言葉をかけてくれるのでした。
その日のうちにブリスフィールド・ブッチャーによる高校生4人殺害の事件は報道され、学校中はそのニュースで持ち切りとなります。
が、被害にあった4人が陽キャグループに属していることもあり、ミリー達3人にはどちらかといえば、遠く国のニュースのような感覚でした。
その夜、高校のアメフト部は対外試合があり、チアリーダー部に所属し、学校のマスコット着ぐるみを担当しているミリーも参加します。
試合が終わり、ナイラとジョシュと別れ、迎えに来るはずの母親を待っていたミリーでしたが、母親はまた、深酒をしてしまい、ソファーで寝落ちしてしまっていました。
暗くなってから帰宅した姉によって、母親のことを知ったミリー。
姉が迎えに来てくれることになります。
電話を終え、顔を挙げると、夜霧が漂う通りの向こう側に怪しげな人影を見つけてしまいます。
その人影は、ミリーにゆっくりと近づいてき始め、恐怖を感じたミリーは悲鳴を上げてアメフトフィールドのほうに走って逃げだすのでした。
相手はミリーを追いかけて捕まえようとします。
一度は物陰に隠れ、相手をまいたかと思われましたが、不審者ブリスフィールド・ブッチャーのバーニー・ギャリスのほうが一枚上手で、隠れ場所から出てきたミリーの前に立ちはだかります。
フィールドの上に逃げますが、バーニーに追いつかれ、馬乗りにされて、ナイフで刺されてしまうのでした。
が、晴れた夜空に黒雲が湧き上がり、雷鳴が鳴り響きます。
ミリーは左肩を刺されますが、なぜか同じ傷がバーニーのほうにもでき、それにひるむバーニー。
そこにミリーを迎えに来たシャーリーンが到着し、銃を発砲してミリーを助けたのでした。
ミリーは無事保護され、治療を受けるのですが、その晩は不思議な夢を見てしまいます。
その夢の中では、柄の部分にドクロをあしらえて短剣のことをラ・ドラと呼ばれています。
その短剣を用いて行われている儀式の断片の夢をみるのでした。
承・体の入れ替わった二人
翌朝目を覚ましたミリーの様子が変でした。
自分がどこにいるのかが理解していない様子で、目にした自分の腕にも驚いています。鏡に映った自分の姿をまじまじと見て、何かを理解しようとしているようでした。
部屋に様子を見に来た母親ポーラも、おかしな雰囲気のミリーをいぶかしがりますが、昨晩のショックのせいであろう、と考えて朝食の用意ができていることを伝え、部屋から出ていきます。
ミリーとして目を覚ましたのは、殺人鬼バーニーの意識を持ったミリーでした。
自分の置かれた状況をだんだんと理解していったバーニーは、朝食をむさぼるように食べたり、姉のシャーリーンのあいさつに返事をしなかったり、挙句の果てに包丁を手にして危害を加えようとします。
が、何も気が付いていない母親が、ミリーの手にした包丁を取って、学校は休んだほうがいいでしょう、と聞きます。
ミリーの姿をしたバーニーは、多くの生徒が集まる学校に行くことに興味を覚えるのでした。
一方でバーニーの体に入れ替わってしまったミリーは、恐ろしげな品々が並ぶ、廃工場の一室で目を覚まします。
聞き覚えのない声、鏡に映った姿、違法薬物をねだる浮浪者に完全にパニックになり、その場所を飛び出して町に向かうのでした。
昨晩のミリーへの襲撃で、バーニーの似顔絵が街中に知れ渡っていました。
そんな街で顔をさらして歩き回るバーニーの姿をしたミリーは、すぐに正体がばれてしまい、大騒ぎとなります。
なんとか物陰に隠れながら移動するミリーは、バーニーの体臭に閉口し、まずはシャワーを浴びに学校に向かうことにするのでした。
ミリーの姿で殺しまくるバーニー
学校に行くにあたって、ミリーのクローゼットにはまさに陰キャ、というようなデザインの服しかありません。
そこでシャーリーンの部屋に行き、赤の皮ジャケットを拝借。
タイトジーンズに、いつもはぼさぼさの髪もきちんとまとめ、化粧もばっちりに学校へ乗り込みます。
構内に入るなり、皆がミリーを注目します。
生徒たちが昨晩の襲撃事件を知っていることに加え、さらに雰囲気も変わったミリーに多くの視線が集まるのでした。
ナイラとジョシュは学校に来たミリーを心配して駆け寄ります。
同時にライラーも、ミリーと一緒にいるセルフィをSNSに上げるため近づいて来るのでした。
ライラーはミリーから昨晩のことを更に詳しく聞き出すために付きまといますが、ナイラとジョシュはミリーの様子がおかしいことから、面食らって立ち尽くしてしまいます。
ライラーと一緒に無人の女子ロッカー室に入り込んだミリーの姿をしたバーニー。
ライラーがトイレに行った際に、女子シャワー室でシャワーを浴びる男性を見つけてしまい、そのことをミリーに伝えて危険を知らせます。
が、ミリーの姿をしたバーニーは隠れる必要があると騙し、ライラーを凍結治療器具の中に押し込めて扉をふさいでしまいます。
その後、最低設定温度の華氏マイナス300度(摂氏マイナス149度)に設定し、ライラーを凍死させるのでした。
更に遅れて技術の授業にやって来たミリーを見たフレッチャー教師は、ミリーに対して叱責を行うと同時に嫌味を存分に浴びせかけます。
それが気に障ったミリー姿のバーニーは、授業が終わった後、技術室に戻り、一人でいるフレッチャー教師に襲い掛かるのでした。
が、女子高生の姿となっているため、いつも通りの力は出せず、逆に反撃を受けて床に倒されてしまいます。
その姿に安心して隙を見せたフレッチャー教師を見逃さず、バーニーは床に落ちていたドライバーを首に突き立て、虫の息になったフレッチャー教師を卓上電気のこぎりで真っ二つにするのでした。
ミリーであることを分かってもらうための奮闘
一方、学校にやってきてシャワーを浴びて一息ついたバーニー姿のミリーは、電源のついている凍結治療器具に気が付き、中に完全に凍り付いたライラーがいることを発見します。
学校に自分の姿をしたバーニーが潜り込んでいることを悟ったミリーは、いつもナイラとジョシュと休み時間を過ごしている場所に向かうのでした。
昼休み、いつものたまり場でナイラとジョシュはミリーが現れるのを待っています。
しかし、一行に現れないミリーに、朝から様子がおかしかったことについて、二人で話しているのでした。
そこにバーニー姿のミリーが現れます。
親友の二人の姿を見つけて安堵するミリーでしたが、ナイラとジョシュにとってはブリスフィールド・ブッチャーが急に目の前に現れたことになります。
二人は悲鳴を上げ、パニックを起こして逃げ出すのでした。
バーニー姿のミリーは逃げ出した二人を追いかけ、何とか状況を説明しようとします。
が、二人にとってもは恐ろしい殺人鬼が追いかけてくる状況に、聞く耳を持ちません。
追いつかれれば、近くにあるものをなんでも使って反撃を試みます。
その反撃がどんどんとエスカレートして来るため、ミリーはバーニーの怪力を使って、二人が攻撃をするのを止めさせたのでした。
疲れと痛みで二人が反撃するのをやめ、床に伸びたのを確認したミリーは、バーニーの姿で学校のマスコットの着ぐるみを着た時にするチアリーディングの踊りを披露します。
それを見て、何か気が付き始めた二人に好きな映画など、ミリーの個人情報に関する質問をさせ、バーニー姿のミリーは次々と答えていくのでした。
極めつけは、3人しか知らない挨拶時のパターンをして見せます。
これによってようやくナイラとジョシュは、目の前にいるブリスフィールド・ブッチャーがミリーであることを理解するのでした。
ミリーは二人に昨晩、バーニーに襲われた時のこと、そしてその後、朝までに見た奇妙な夢の話をします。
その話を聞いたジョシュは「ラドラ」という名前のドクロの柄の短剣に心当たりがあることを思い出し、スマホで画像検索して、探し当てるのでした。
その画像を見て、短剣にスペイン語で何かが書かれていることに気が付きます。
学校のスペイン語教師のもとに行き、翻訳をお願いすると、以下のことが分かるのでした。
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ラドラは生贄の儀式に使われる魔力を秘めた短剣。
使用者が生贄を殺傷できなかった場合、二人は体が入れ替わる。
その後24時間以内に、再度短剣を使って傷を負わせないと、入れ替わりはその後、一生そのままとなる。
この秘密を知った3人は、短剣を手に入れ、ミリーの姿をしたバーニーを見つけることにするのでした。
とくにミリーの姿をしたバーニーを野放しにしておけば、犠牲者がどんどん増える可能性があります。
まずはバーニーを見つけることが最優先となりました。
転・入れ戻り作戦開始
方針を決めた3人が学校の廊下に出て歩き始めると、偶然にミリーの姿のバーニーに出くわします。
ミリーの姿をしたバーニーは、とっさに悲鳴を上げ、指名手配犯のバーニーがいることを大声で叫ぶのでした。
その声を聞いた警官二人が駆け付けてきたため、3人は急いで逃げ出します。
ジョシュの車に乗り込み、何とか二人を振り切って学校を後にするのでした。
途中、シャーリーンの乗るパトカーに見つかりますが、何とか振り切り、ショッピングセンターの中に逃げ込むことに成功したのでした。
シャーリーンはあきらめずに追跡をしてきており、ナイラとジョシュはバーニー姿のミリーを試着室の中に隠れさせ、対策を考えるために立ち去ります。
その店では、ミリーの母親、ポーラが店員として働いており、試着室の扉越しに接客をし始めます。
そしてその会話はいつの間にかポーラの個人的な家族の問題の話となり、
・夫が亡くなったこと、
・その悲しみを乗り越えられないこと、
・同じく父親の喪失感を抱えた娘との関係がぎくしゃくしていること、
・娘が大学進学で家を出ていくことが怖いこと、
等を話してしまいます。
思いがけず、母親の本心を聞けたミリーは、母親への信頼を取り戻し、彼女を慰めるのでした。
そこへシャーリーンがやってきて、事情を説明し、すぐにミリーに連絡するように母親に言い、連れ出します。
その後、ナイラはパーティー用のゴムマスクを持ってきてバーニーの顔を隠すようにいい、今度はミリー姿のバーニーを探すことにするのでした。
ミリー姿のバーニーを探して
SNSによると、ミリー姿のバーニーは、ブッカーを含めたアメフト部数人の男子生徒とアミューズメント施設にいることが分かります。
次の犠牲者が出る前に何とかバーニーを捕まえようと、3人は急いで向かうのでした。
アミューズメント施設では、アメフト部員が恒例のパーティーがブリスフィールド・ブッチャー事件のせいで今年はキャンセルされることに不満を漏らしていました。
ミリー姿のバーニーは、町はずれの廃工場でみんな集まって自前でパーティーをすればいいと提案し、アメフト部員はその意見に飛びつくのでした。
普段とは様子の全く違うミリーの姿に、ブッカーを除くアメフト部員は邪な期待の目でミリーを眺めていました。
が、普段のミリーと様子の違うことを心配したブッカーは、お化け屋敷コーナーに消えていったミリーを追いかけます。
しかしミリー姿のバーニーは、お化け屋敷の中に入る前に、誰にも気が付かれず、カッターナイフを盗んでいたのでした。
ブッカーがミリーのことを探しに中に入った直後、バーニー姿のミリーとナイラとジョシュの3人は、アミューズメント施設に到着します。
そしてミリー姿のバーニーとブッカーがお化け屋敷の中にいることを防犯カメラのモニターで確認すると、二人を追って、中に入っていくのでした。
ミリーを探してゆっくり歩くブッカーでしたが、密かに暗闇の中に隠れていたミリー姿のバーニーがブッカーをやり過ごし、ナイフを片手に背後から忍び寄ります。
もうすぐでブッカーがブリスフィールド・ブッチャーの犠牲者になろうかとした瞬間、ブッカーの前にバーニー姿のミリーが現れ、住んでのところで凶行は阻止されるのでした。
バーニー姿のミリーは、ミリー姿のバーニーに掴みかかり、圧倒的な体力差でミリー姿のバーニーを気絶させます。
そして、バーニーの姿に驚いて悲鳴を上げて逃げるブッカーの後を追い、追いついたときには彼も気絶させてしまうのでした。
目的のミリー姿のバーニーを確保した3人は、気絶したブッカーもつれて、ジョシュの家へと向かうことにするのでした。
ラドラの短剣の奪還
ジョシュの家に着いた3人は、ブッカーをソファに寝かせ、ミリー姿のバーニーを椅子に縛り付けます。
するとブッカーが気が付き、目の前にブリスフィールド・ブッチャーことバーニー・ギャリスがいることに驚きます。
そしてミリーが椅子に縛られているのを見て、状況がつかめず、パニックになってしまうのでした。
バーニー姿のミリーとナイラ、ジョシュが必死に説明しようとしますが、体が入れ替わったという突拍子もない話にブッカーはなかなか落ち着きを取り戻せません。
しかもミリー姿のバーニーは、殺人鬼のバーニーに捕まって捕らえられていると主張し、ブッカーに助けを求めます。
なかなか信じないブッカーに、バーニー姿のミリーは急に立ち上がり、いきなり詩を口ずさみ始めるのでした。
実はその詩は、数週間前、ミリーによって作られ、密かにブッカーのロッカーに入れられた、一種の匿名のラブレターという性質のものでした。
この詩を披露したことにより、バーニー姿のミリーの話を完全に信用することにしたブッカーは、ミリーが元に戻ることを手助けすることにします。
話し合いの結果、ジョシュの自宅ということもあり、ミリー姿のバーニーを見張る役として残り、バーニー姿のミリー、ナイラとブッカーが短剣を盗み出すために警察署に向かうことになるのでした。
警察署に向かった3人でしたが、ナイラが作戦があるといって一人で警察署の中に入っていきました。
ナイラの作戦とは、バーニー逮捕のために多くの警官が市内パトロールに出かけ、内勤として一人警察署に残っているシャーリーンを席を外させ、その隙に短剣を盗み出すというものです。
幸い、昼間にシャーリーンと出会っているナイラは、バーニーにとらえられていたが、すきを見て逃げ出し、バーニーが彼女を追って外をうろついているという嘘で、シャーリーンを警察署の外に出すことに成功します。
そのすき証拠保管庫のカギを入手し、保管庫にしまってある短剣を盗み出すのでした。
一方で車の中で待っているバーニー姿のミリーとブッカーは、ロッカーの中に入っていた詩について話を始めます。
年頃のお互い好意を持っている男女の会話をひとしきりした後、二人が互いに好意を持っていることを知って、今のミリーの姿ばバーニーであるにもかかわらず、キスを交わすのでした。
また、ミリー姿のバーニーを見張っていたジョシュですが、その晩は、仕事で出張しているはずのフライトアテンダントをしている母親が、フライトがキャンセルになったことで早く帰宅してきてしまいます。
そして居間に椅子に縛られたミリーがいることを見て、いったい何をしているのかジョシュに詰問するのでした。
何とか母親を言いくるめようとしますが、上手くいかないジョシュでしたが、その間にもミリー姿のバーニーは縛られたロープを抜けようとしており、最終的にロープから腕を抜くことに成功させます。
台所から大きな包丁を掴み、ジョシュとジョシュの母親めがけて追いかけるのでした。
二人は何とか一室に逃げ込み、鍵をかけて中にこもります。
そしてジョシュは、ナイラにバーニーが逃げ出したことを電話をかけて伝えるのでした。
ジョシュとジョシュの母親に逃げられたミリー姿のバーニーは、家を出て警察署に向かいます。
そして警察署の中に入っていくのでした。
そのミリーの姿は、車の中にいた二人も気が付きます。
ブッカーに車の中に残るように言って、バーニー姿のミリーも警察署の中に入って行くのでした。
その少し前、無事に短剣を手に入れたナイラでしたが、ジョシュから電話が入り、バーニーが逃げ出したことを聞きます。
すると、バーニーを探しきれずに外から戻ってきたシャーリーンが、ナイラの不可思議な行動に不信を抱き、拳銃を向けて手に持っているものを彼女に見せるように要求するのでした。
ナイラの手に短剣があることを確認したシャーリーンはナイラに短剣を床に置くように指示し、ナイラは言われたとおりに短剣を床に落とします。
その時、ミリー姿のバーニーが警察署の中に入ってきたのでした。
シャーリーンは拳銃を抜いて構えた状況下でミリーが警察署に入ってきたことに驚きます。
が、次の瞬間、指名手配中のバーニーが入ってきたことによりもっと驚くのでした。
すぐさまシャーリーンは発砲してしまいます。
その混乱に、ミリー姿のバーニーはナイラの手を包丁で切りつけ、床に落ちていたドラドの短剣を持ち去って外に逃亡します。
その後、シャーリーンのパトカーを盗んで、どこかに逃走していったのでした。
警察署内ではシャーリーンがバーニー姿のミリーに向け、銃を構えています。
そのまま、バーニー姿のミリーに署内に設置された牢獄の中に入るように命じ、なす術のないバーニー姿のミリーは言われたとおりに牢獄の扉を開けるのでした。
が、そこで一瞬の隙を突き、シャーリーンの銃を無力化した後、シャーリーンを牢獄に入れてしまいます。
そうせざるを得ない状況であったものの、姉に対して酷い行動をしたことをミリーは謝り、バーにを追いかけに、署内から外に出るのでした。
結・最後の対決へ
ミリー姿のバーニーが短剣を持って逃げ出したことを知った4人は、彼がおそらくパーティー会場に行き、更に犠牲者を増やそうとしていることに気が付きます。
ミリー姿のバーニーが提案して採用されたパーティー会場の廃工場跡は、今朝バーニー姿のミリーが目を覚ました場所、すなわちバーニーの隠れ家だったのでした。
4人は急いでパーティー会場に向かいます。
パーティー会場では、大勢の若者が集まって賑やかなパーティーが開かれていました。
ミリー姿のバーニーはパーティー会場に姿を現し、アミューズメント施設でいやらしい視線を送ってきていたアメフト部員に出会います。
彼の誘いで人のいない場所に行くこととなり、そこには他に二人のアメフト部員がいました。
ミリー姿のバーニーはいきなり、手にした空瓶で一人を殴って卒倒させ、割れた瓶でもう一人の首を掻っ切ります。
3人目の部員に突き飛ばされ、部屋の隅に詰まれていたいくつもの空箱に激突しますが、「俺の友達に何をするんだ!」と絶叫するアメフト部員の言葉を全く聞いていないかのように、立ち上がります。
近くにあったチェーンソーのスイッチを入れ、おびえて命乞いする部員の言葉に一切かまわず、ミリー姿のバーニーはチェーンソーを振り下ろすのでした。
パーティー会場に到着した4人はまず時間を確認します。
タイムリミットの真夜中までもうわずかな時間しか残っていないため、急いでバーニーと短剣を見つける必要がありました。
ブッカーは彼がしていたスマートウォッチをバーニー姿のミリーに渡し、12時にアラームが鳴るようにセットしたと伝えます。
4人は手分けしてバーニーを探すことにしました。
なかなかバーニーを見つけることができず、ブッカーとミリーはバーニーの犠牲となった3人のアメフト部員の死体を見つけます。
一方ジョシュは、明らかに酔っぱらっていると思われる一人のアメフト部員に、ミリーを見なかったかと聞いてみます。
彼はミリーの居場所を知っているとジョシュに言って、彼を人気のない部屋に連れていきますが、そこでいきなりキスをするのでした。
突然のことに部員を突き飛ばすジョシュですが、突き飛ばされた部員の背後から木材加工作業に使うカギ爪で、バーニーが襲い掛かります。
カギ爪を右目に受け、倒れた部員の死体を乗り越え、今度はジョシュに向かってミリー姿のバーニーがカギ爪とラドラの短剣をもって襲い掛かってきたのでした。
が、そこにバーニー姿のミリーが駆け付け、ジョシュを助けます。
旗色が悪いと感じたバーニーは走って逃げだしますが、ちょうどそのころ、2名の警察がパーティー会場に到着し、バーニーの姿を見つけて捕まえようとするのでした。
ブッカーは警察官の足止めをし、他の3人はバーニーを追いかけます。
バーニー姿のミリーの足はそれほど早くありませんが、ナイラが快足を飛ばして追いつき、続いてジョシュもナイラに加勢します。
ミリー姿のバーニーを地面に押さえつけ、地面に落とされた短剣をバーニー姿のミリーが拾い、バーニーに突き立てようとした瞬間、ブッカーに貸してもらっていたアラームが鳴り響いてしまうのでした。
タイムオーバーを告げるアラームを聞き、落胆するミリーと勝ち誇ったように笑うバーニー。
しかしその時、ジョシュが12時の鐘の音がしないことに気が付きます。
それを聞いたミリーは、以前ブッカーが授業などに遅刻しないように腕時計は5分早く設定している、と話していたことを思い出します。
まだ12時までに時間があることに気が付き、ミリーは急いでラドラの短剣を突き立てるのでした。
ラドラの短剣の魔力が開放され、二人の体は元に戻ります。
そこにフッカーに足止めされていた警官たちがようやくやってきて、体を取り戻して襲い掛かろうとしていたバーニーに向け、発砲。
銃撃を受けたバーニーは床に倒れ、動かなくなるのでした。
パーティー会場に多くの警察車両、救急車が到着しており、事件の捜査をしています。
救急車の一台に、治療を受け終えたミリーが座っており、そこにナイラとジョシュが、無事全てを解決したミリーを祝福するようにハグするのでした。
そこにブッカーが来たことでナイラとジョシュは気を利かして二人きりにさせてあげます。
ミリーが元に戻ったことを祝い、お互いの気持ちを再度確かめ合って、二人はキスを交わすのでした。
病院に向かっている一台の救急車の中には、救急隊員とバーニー・ギャリスが乗っていました。
延命処置がなされ、病院で治療を受ける予定でしたが、その途中で、バーニーの脈拍が無くなったことを告げる機械音が響きます。
が、心拍数を図るためにクリップがいつの間にか指から外されていたことには、救急隊員は気が付いていなかったのでした。
ひと段落して自宅に戻ったミリーは、母親と一緒に時間を過ごしていました。
そこに、今日はもう休むと言いにシャーリーンが顔を出します。
ミリーも手洗い所に行った後、休もうとするのですが、部屋から出ると玄関から物音がすることに気が付くのでした。
様子を見に行ってみると、なぜが外への扉が半開きになっています。
シャーリーンが閉め忘れたのか、と思いましたが、今度は今のほうで音を聞きつけ、ミリーは恐る恐る様子を見に行くのでした。
するといつの間にか背後に回っていたバーニーに不意に襲われます。
腕力的に全くかなわないミリー。母親のポーラ、姉のシャーリーンも物音を聞きつけて助けにきますが、バーニーはシャーリーンの拳銃の銃弾を抜いており、用意周到に襲撃したことを見せつけます。
ひ弱なミリーに対し、バーニーはその体がいかに非力であるか、ということを嘲り笑うのですが、ミリーもバーニーの体を使っていて弱点があることに気づいているといい、股間を蹴りつけてバーニーの動きを止めるのでした。
そして、乱闘で折れた机の脚を取って振り下ろし、バーニーの体に突き刺します。
バーニーは折れた机の脚で串刺しとなり、今度こそ本当に絶命するのでした。
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