映画デトロイトのネタバレ感想とあらすじ!ラリー役のアルジースミスはどんな役者?

   

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ネタバレ感想 1 アルジェ・モーテル事件と12番街暴動が起こった当時の背景は?

アメリカ国内では1960年代後半に黒人による暴動が多数おこっていましたが、その理由は
平等を求める公民権運動、ひいては黒人差別をなくす運動が盛んになってきたことでした。

当初は比較的平和的な運動をしていましたが、そのスピードであったり、結果として手に
入れたものに対する不満足感であったり、と黒人の中でより過激な運動を行うように
主張する指導者が現れ始めます。

しかし元々黒人が白人社会に進出してくることを快く思っていない白人のグループもおり、
また、過激化する黒人の公民権運動に対抗するために過激な対策をしなくてはならなく
なったこともあり、暗殺や暴動が起こるようになってくるのでした。

この頃デトロイトでも黒人による暴動が度々発生しており、特に1967年という年は159回
もの暴動が起こっていました。
この7月23日から27日までの5日間に起こった別名「12番街暴動」は死者43人、負傷者
1,189人をだしたアメリカ市場でも最悪の暴動の一つです。

そんな中、暴動の3日めに当たる7月25日、黒人たちがよく利用することで知られていた
アルジェ・モーテルで事件は発生しました。

その当時、アルジェ・モーテルは警察の間で売春や薬物の売買などの違法行為が行われる
場所として有名という認識でした。
ですので、映画のようにたとえ偽の発砲騒ぎが持ち上がったとしても、警察としては
過剰に反応するのは仕方がなかったでしょう。

特に大規模な暴動が起こっており、いつもよりも神経質になっていたことは想像に難しく
ありません。

映画ではそのような当時の背後事情がわかりづらいこともあり、例えば黒人オーナーの
モグリのバーが摘発されただけで、あそこまで大きな暴動が発生したのか、また銃が
発せられたとはいえ、あそこまで大掛かりに応戦し、その後、違法な尋問がなされたのか
という疑問がでたかもしれません。

しかし、それ以前の背景を知るとあのような事件が起きてしまったのも、納得がいく
のではないでしょうか。

とはいうものの、「納得」はできても「理解」は出来ないというか、したくないし、
フィリップ・クラウスがしたことの正当化には絶対にならないですけどね。





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ネタバレ感想 2 はまちゃんの黒塗りが差別といわれることについて

年末のガキ使・笑ってはいけないアメリカンコップでハマちゃんがエディ・マーフィーの
モノマネをしたことが、黒人への差別だ、と騒ぎになったことについて、この映画を
見終わった後に感じたことも交えて、少し書いていきたいと思います。

ほとんどの日本人があのシーンを見て、はまちゃんが黒人差別をしていると感じた人は
いないと思います。

僕もそんなことは感じませんでしたし、単純に面白いと思って笑っていました。
(最近女装が多かったから、今年も女装かな、と思っていたところがエディ・マーフィー
だったので、意外性もあったオオウケでした。)

ただその後に、日本在住の黒人バイエ・マクニール氏からの意見を読んで、ああこれは、
と思ったのです。

もう一度いいますが、日本人は誰一人として黒人差別だと認識していなかったと思います。
つまり差別表現としてテレビ演出されたのではない、と。

ただ、それは日本という限られた社会の中だけで許される表現で、世界基準で言えば、
黒人でない人が顔を黒塗りにしているという行為が黒人差別をしている行為になって
しまうということが、日本国内ではあまりに知られなさすぎていたことを思い知らされ
ました。

そしてバイエ・マクニール氏の危惧するように、もし日本のテレビがアメリカで既に
差別表現として一切放送していない、笑いを取るための顔の黒塗りをしていることを、
例えばオバマ前大統領やその夫人のミッシェルさんといった世界規模で影響力のある人達
が偶然目にした時の不利益は、とんでもないレベルになるということは、簡単に想像が
つくと思います。

例えば今、大相撲で多くの問題が次から次へと出てきています。
その多くの原因は角界に所属する人々がこれが正しい、これで間違いはないとしている
判断基準が世間一般と比べておかしいことです。

ですので、問題を起こしたり、問題がさらに大きくなったりしていると言っていいでしょう。

「黒塗り」に関していうならば、日本全体が大相撲の問題における角界側の人々という
位置になります。

その中での常識で、「黒塗り」の問題は差別を意識しない、単純に笑いを取ろうとした
問題のない行動だったわけです。

ところが世界規模でいう常識は、やっている本人にその意識はなくても「黒塗り」は
差別行為である、というイコールの認識が出来上がってしまっています。

僕にはバイエ氏の意見を通じてこのことを知ったとき、彼は「そのつもりがなくても
黒人が見たら、差別されていると感じるからやめてくださね。日本を代表するテレビ局の
一つが年末の最も人気のある番組シリーズで世界基準を知らずに放送していると、日本
全体がレベルを疑われることになりますよ。」と忠告してくれたと受け取れました。

そして今回の映画「デトロイト」です。
黒人と白人との対立や黒人差別の結果からの悲劇から、このような人を人とも思わない
扱い方をする蛮行が行われていたことを、映画という映像を通してマナマナしく体験して
しまうと、僕のような日本人が受け止めている黒人差別の歴史以上に暗く重い物を抱えて
いるのだと感じました。

それがあるからこそ、それを見た黒人が嫌悪感を感じる「黒塗り」という行為を、
たとえしている本人が、黒人を貶めるという意識がなかったとしても、するべきでない
という世界基準に、納得がいってしまいました。

ネタバレ感想 3 ラリー役のアルジー・スミスについて

映画「デトロイト」に出演した俳優の中では、やはり「スターウォーズ」シリーズに
出演しているジョン・ボヤーガが一番の有名ドコロでしょう。

映画を見た後の感想としてはフィリップ役を演じたウィル・ポルターとラリー役を演じた
アルジー・スミスの演技が光っていたと思います。

今回の事件を引き起こした差別主義者の警察官フィリップの非道さをこれ以上にない形で
演じて表現し、おそらく見た人全てから嫌われたことだと思いますが、ウィル・ポルター
自身もこのフィリップという役は大っ嫌いだったと後のインタビューで答えています。

そしてラリー役のアルジー・スミスですが、1994年11月生まれの23歳。俳優としての
活動は2012年の18歳の時からです。

テレビドラマへの出演がメインですが、2014年に公開され、日本には翌年の2015年に
公開された映画「アース・トゥ・エコー」で主人公の一人の兄弟として出演しています。

また2018年公開予定の映画「The Hate U Give」でメインキャラクターの親友で、白人
警官に射殺されてしまう男性の役を射止めています。

ちなみにこの映画「The Hate U Give」(直訳すると「アナタがくれた嫌悪」でしょうか)
はアンジー・トーマスという黒人女性の書いたデビュー小説が元ネタで、この小説は
2017年のニューヨークタイムスで青年部のナンバーワンベストセラー小説に輝いています。

10代の青年向け小説でベストセラーに輝いた小説の題材すらも白人警察による黒人射殺
事件に関連したもの、という現実に今もまだアメリカの中での黒人差別問題は終わった
ものではないと思い知らされました。

話をもとに戻し、アルジー・スミスに関してですが、彼は歌手でもあります。
この「デトロイト」の公開と時を同じくして「Listen EP」というアルバムもリリース
しました。

また、映画に合わせてラリー・リード本人とともに曲「Grow」を発表。その様子の動画が
公開されています。

映画の撮影中、監督のキャスリン・ビグローは参加した役者たちに先入観を持たせない
よう事件に関しての情報を全く渡さずに撮影を行ったそうです。

ラリー・リードやジュリー・アンらが在命しているのですが、彼らも撮影に参加したそうで、
アルジー・スミスはすべての撮影が終わったその現場でラリー・リード本人と対面した
そうです。

その後、二人の交友は続き、ラリーの自宅で3時間も話し込んだこともあったとか。
しかしラリー本人から事件のことを詳しく聞くことはなかったそうで、未だラリーには
重く暗い過去であって、その時亡くした友人の写真が今でも飾られていたとアルジー・
スミスはインタビューで答えていました。





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