映画潜入者のネタバレ感想とあらすじ!ラスト結末で達成感は半減?

映画

映画「潜入者」は1980年代に繰り広げられた、アメリカ連邦政府関税捜査局のベテラン
捜査官によるおとり捜査の話を元にして作られました。
この作戦によって世界最大の麻薬犯罪カルテルが崩壊させられています。

おとり捜査ということで、バレれば命がない、非常にスリリングな相手方との交渉と演技が
醍醐味ですが、僕が映画を見ていて驚いたのは、登場人物の悪人である犯罪者達にものすごく
人間臭さを感じてしまった
ことでした。






予告動画はこちら

キャストの紹介

ロバート・メイザー: ブライアン・クランストン
ベテラン税関職員でおとり捜査官として麻薬組織に近づく。
キャシー・エルツ: ダイアン・クルーガー
ロバートの同僚。今回始めておとり捜査に参加する。
エミール・アブレブ: ジョン・レグイザモ
ロバートの同僚。ロバートと組んでおとり捜査を行う。
ボニー・ティッシュラー: エイミー・ライアン
ロバートの上司。

ネタバレあらすじ

フロリダの関税局捜査官ロバートはおとり捜査を専門として麻薬の密輸事件を追いかけて
いました。

ある日同僚のエミールがタレコミ屋から情報を持ってきます。このタレコミ屋を通して
麻薬の密売人と接触する事になるのですが、麻薬を追いかけていては下っ端の売人をあげる
のが関の山、麻薬のかかわるお金のマネーロンダリングを追いかけて組織の幹部まで辿り
着く作戦に出ます。

ビジネスマンに扮し、最初に接触したゴンザロ・モラ親子の信用を得、組織のマネー
ロンダリング担当者、オスピノと会うことに成功します。

ロバートをトップとした捜査班はコロンビア麻薬密売組織メデジン・カルテルのトップ、
パブロ・エスコバルとその幹部、ダン・チャッピー、ルーディー・アームブレック、
ロベルト・アルケイノをターゲットとして捜査を開始します。

また麻薬カルテルだけでなく、彼らのために不正に資金を動かしている銀行もターゲットに
してBCCIにも捜査の手を伸ばすのでした。

ときにパブロと敵対する麻薬組織からの襲撃に巻き込まれて命からがら逃げたりしながら、
彼らのためにマニーロンダリングを続け、ついにルーディー・アームブレックとロベルト・
アルケイノに会うことに成功します。

ルーディーからの信頼はすぐには得られませんでしたが、ロベルトとは家族ぐるみの付き
合いをするまでになります。それにはロバートのフィアンセを演じるキャッシーの働きが
非常に助けになりました。

エミールに情報を売ったタレコミ屋がさらなる金を要求し、応じないときはエミールの
正体をバラすと脅してくるハプニングも有りましたが、反対にタレコミ屋が薬の売上を
くすねようとしていたことで、タレコミ屋のほうが消されることで事なきを得るのでした。

その頃、ロバートが彼ら全員からの信頼を得るために、最後の難関が待ち構えていました。
アメリカ上院議会がパナマのノリエガ将軍に対する捜査の一環としてパナマの銀行口座を
凍結させたため、ダン・チャッピー名義の10億円が動かせなくなったのでした。

ロベルトはパブロより何とかするように命ぜられていたため、それをロバートになんとか
してもらうように依頼したのです。
依頼とはいえ、これはほぼ強制された命令で失敗は許されず、失敗は死を意味してました。

しかし関税局の上層部に掛け合っても相手が上院議会である以上、なんともできません。

ロバートはBCCIに情報の改ざんを持ちかけます。10億円の入金があった日付を変え、口座
凍結の影響を受けないようにさせたのです。
BCCIはロバートから預金額の上乗せを条件に改ざんを行うのでした。

これによってルーディーからの信頼も得、ダンとの面会も済ませ、しかもBCCIのヨーロッパ
エクゼクティブとメデジン・カルテルとの橋渡しを成功させました。

こうして捜査対象として上げていた主要人物全てと関係を持つ事ができた為、10月3日を
ロバートとキャッシーの結婚式とし、メデジン・カルテルの幹部及びBCCI幹部を招待して、
その場で全員を確保する作戦を立てるのでした。

一方でマイアミにメデジン・カルテルの23億円分のコカインが密輸される事がわかり、
ガサ入れが入ることになります。
その情報をロバートは、ガサ入れ直前ロベルトの妻、グロリアに話し、ロベルトを逃す
代わりに絶対の信頼を得ることに成功します。
グロリアを通してロベルトがアメリカに築き上げた密売網の詳細を知ることになるのでした。
ロベルトは無事に逃げ出し、何処かに姿を隠します。

結婚式では殆どの主要人物が結婚式に参加します。ロベルトの参加は無理であろうと思われ
ていましたが、ロベルトはロバートのために、身の危険を犯してまで参加します。

ロバートとキャッシーが神父の前に立ち、まさに式が始まろうという瞬間、四方から警察が
包囲網を完成させ、参加者を確保し始めます。
式場はパニックになりますが、奇襲が成功したため、主だった抵抗もできず、次々と逮捕
されていきます。

ロベルトもその一人ですが、ロバートとキャッシーには警察が手出ししない事にすべてを
悟り、裏切られたことへの抗議の表情をロバートに向けます。ロバートはなんとも言えない
表情でその抗議を受け止め、早く連れて行くように指示するのでした。

こうして作戦は成功、5年に及ぶおとり捜査は終了します。
この作戦の結果、世界第7位の銀行が破産することになりました。
アメリカでの販売網は壊滅的な打撃を受けましたが、メデジン・カルテルそのものは
消滅すること無く、パブロ・エスコバルもこの作戦で捕まりませんでした。






ネタバレ感想 1 カルテルの悪人が放つ強烈な人間臭さ

麻薬の密売グループの連中も、それを取り締まる捜査官たちも、お互い命を削ってのやり取り
をしているわけですので、殺伐とした雰囲気漂うのか、と思いました。

マニーロンダリングを行うビジネスマンと偽って組織の中に入り込み、幹部の連中から信頼を
得るまでの過程は、まさに綱渡りの連続と言っても過言ではないと思います。

カルテルの連中もそれは下っ端から幹部に至るまで、捕まれば終わり、という過酷な状況下で
活動しているわけですから、相手を見極まるまでの慎重さは並大抵ではありません。

しかし、一度信頼を勝ち取ると、それこそ怖いくらいに親密になり、ほとんど家族同然の
付き合いに変わります。

一番、胸に深く突き刺さったのは密売人グループトップのロベルト・アルケイノが結婚式に
参加した場面です。

その前のガサ入れで地価23億円の純正コカインの密輸現場を抑えられ、警察に追われて身を
隠しているはずのロベルトがロバートとキャッシーの結婚式に参加しにやってきて、驚く
ロバートに「家族や友人のいない世界に生きていても仕方がない。」と微笑むのでした。

ロベルトが立たされている立場は非常に絶望的なものです。そんな状況で友人の結婚式に
参加するために自身の安全を犠牲にできる、なんという義理堅さなんだと感心しました。

そしてそんなロベルトの信頼を逆手に取って彼を逮捕しなくてはならないロバートの心中を
考えると、なんとも言えない気持ちになってしまったのです。

ロバートがやってきたおとり捜査は全てこの瞬間のためです。
ロベルトが隠れていれば安全なのに、それでもロバートの結婚式に参加したのは、これまで
のロバートの作戦が見事に進められたからにほかありません。

しかしカルテルの幹部を一網打尽にした瞬間も、心からの充実感はありませんでした。
ロベルトを見てからのロバートの表情、ヴァージンロードを歩くキャッシーの表情、
騙されたことに気がついたロベルトの表情と彼の妻、グロリアの怒り。

ロベルト逮捕がゴールでありながら、ゴールに辿り着いた達成感はロバートとキャッシーの
表情から読み取ることはできませんでした。

人間臭さを感じたのはロベルトからだけではありません。

常に下品な笑いを絶やさなかったゴンザロ・モラ・ジュニア。人を殺してもなんとも思わない、
典型的な悪人ですが、彼もいつどこで命を奪われるかわからない存在でもあります。
敵対組織から狙われたり、警察に捕まったりすれば、それは即終わりを意味しますが、
それでもいつも下品な笑いを絶やすこと無く、その場その場での楽しみを常に追求しています。

究極的ではありますが、そこに人間としての一面を強く感じさせてくれたのでした。

ネタバレ感想 2 おとり捜査で家族に話す?

以前に日本の引退した厚生省麻薬取締官のインタビュー番組を見たことがあるのですが、
彼らもおとり捜査として覚せい剤や麻薬を取り扱うヤクザの組に潜入して壊滅させた経験を
語っていました。

その中でおとり捜査でバレないようにするための行動などを話されていましたが、例えば
家に帰宅する際は必ずタクシーを1度乗り換えて尾行がないかどうかを確認したりするそう
です。

そんなインタビューの中で家族に仕事の話をしない、というものもありました。
ですが、映画の中でロバートは妻のエヴァリンに詳しくではないものの、ある程度話を
しているのにはびっくりしました。

偽名とニセの職業だけですが、それでも家族(とはいえ子供は小さいので知りませんが)に
話しているのは、アメリカと日本との違いなのでしょうか?

ネタバレ感想 3 実話を元にした映画 最後のシーンはノンフィクション?

ドキュメンタリー映画ではなく、実話を元にした映画ですので、話のどこかにはノン
フィクションが入っているはずです。
なかなかどれがそうなのかわかりませんが、それでも最後のウェディングのシーンがそれに
あたるのではないかと思います。

ロバートとキャッシーが神父の前に立ち、客席を振り向いた後、警察が突入してきて逮捕が
始まりますが、ロバートとキャッシーは逮捕されず、全てに気がついたロベルトと見つめあう
というシーンになります。

しかし、スタッフロールの前に登場人物のその後の情報が流され、ロバートは引退せずに
おとり捜査官を続けた、とありました。
そうであれば、あの結婚式内での逮捕シーンでロバートも逮捕されるはずです。
でないと、ロバートがおとり捜査官であることがバレてしまい、その後おとり捜査官を続け
るのに当たって非常に支障をきたすことになるでしょう。

簡単に言えば面が割れてしまい、おとり捜査中にバレる確率が非常に高くなる、ということです。

実際映画の最初にボーリング場で麻薬の密売人と密会していたシーンではロバートも手錠を
掛けられ、バンの中に連れ込まれて扉を閉めた後、手錠を外されました。
外から見ていた人には逮捕されて護送されたようにしか見えません。
つまり知らない人にはロバートがおとり捜査官であることがわからないままの状態にされて
います。

説明にあるように引退せずにおとり捜査官を続けたのであれば、実際は結婚式で彼も
逮捕されていたに違いありません。

でも、それだロベルトの、あの僕が非常に気に入っている表情とそれを見て済まなさそう
にしているロバートの表情が絵に取れないから、あえてあのようにした
と思います。

まとめ

前評判はあまり有名ではないかもしれません。
アクションもなく、ロバートが組織の中心人物に会えるようになるまで、何人もの人と
会っていかなければならないので、人間関係が少し複雑ですが、面白い映画です。

最後にキャッシー・エルツ役を演じたダイアン・クルーガーについて一言。

オフィスでロバートにはじめて会ったキャッシーが婚約者としてロバートの側にいる
キャッシーと同一人物だと気がつくのに少し時間がかかりました。
それほど化粧で印象が変わるのだと感心したのです。幼い感じも残していたのに、フィアンセ
を演じ始めたらそんな印象は全く感じませんでした。










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