映画ある決闘セントヘレナの掟のネタバレ感想とあらすじ!デビッドは妻と戻れたのか?

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ネタバレ感想 1 かなりツッコミどころ満載のお話

西部劇映画の「ある決闘 セントヘレナの掟」はなんともツッコミどころ満載の映画でした。

まずは、最初のシーン、デビッドの父親ジェシーとエイブラハムが決闘しますが、その
決闘理由が今ひとつ説得力がありません。

ただ、デビッドの父親の仇をエイブラハムにしたかったためだけに思えます。

そのエイブラハム、「宣教師」としてマウント・ハーモンを支配していますが、冒頭の
決闘シーンではそんな宗教家らしい一面は全く感じませんでした。

さらにマウント・ハーモンを支配している宗教ですが、なぜ蛇?
蛇なんていかにも邪教ぽくってその当時絶大な信仰を得ていたキリスト教との関係は皆無
だと思うのですが。
邪教であることを強調したいがためなんでしょうか?

そんな邪教と宣教師エイブラハムにみごとに洗脳されるマリソル。
デビッドが止めるのも聞かずについてきて、洗脳されて夫より邪教をとる辺り、本当に
デビッドを愛していたのか、と疑ってしまいます。なんのためについてきたのやら。

それに関連して、エイブラハムが出会ったばかりのデビッドに保安官職を与える根拠は?
保安官といえばかなりの権限を有する立場です。武器も持ちますし、牢屋へのアクセスも
可能です。
それを背景も全くわからない通りすがりの旅人にやらせますか?

唯一合理的な理由として考えられるのは仕事で日中家にデビッドがいない間を利用して
エイブラハムや街の人がマリソルにコンタクトできるようになるから。

とんでもない理由で大きな権限を与えると思いますが、それくらいしか考えつきません。

ただデビッドを家から引き離すためであれば、保安官職でなくても他の仕事を与えても
良かったように思いますが。

最後にエイブラハムがやっていた悪事について。

メキシコ人を捕らえて、人間狩りの標的にしてお金儲けをしていた。
とんでもなく非人道的ですが、ビジネスとして需要があるならお金儲けできるでしょう。

でも、アドバタイズはどうしていたんでしょうか?1880年台ですから、宣伝の方法は
限られていたと思います。おそらく口コミでしょうが、非合法ですので、おおぴらには
できません。

そうなると、そんなにお客はないのでは、と思います。
しかも信用できるお客でないと、他にバレてしまいます。

正義のテキサス・レンジャーが秘密を暴いて倒すには、とても響きのいい悪事でしょうが、
何十人もの死体が出るほどのビジネスができていたのか、不思議に思ってしまいます。

さらにいえば、今回の犯罪調査が行われる直接の原因は川への死体遺棄とメキシコ軍将軍の
甥と姪を誘拐したことです。

死体遺棄された川はリオ・グランデ川。アメリカとメキシコの国境を流れる川です。
そんな川に誘拐したメキシコ人の遺体を遺棄すれば、メキシコ側にも刺激をすることに
なることは考えつかなかったのでしょうか?

アメリカでメキシコ人の遺体が発見されても、特に1880年台という昔ならそれほど大きく
取り扱われない可能性も大いにあったと思います。

ですが、メキシコ軍が見つけたとなればただでは済ましません。自国民が誘拐され、
殺されるわけですから、例えアメリカ国内であろうと犯人を見つけ出しにやってくる恐れ
はあります。

特にアメリカとメキシコは1840年台に戦争をし、その結果テキサスを含む南西部地域は
アメリカ領に移っていますので、メキシコ側にまだ自分たちのもの、という感情が残って
いる時機だったと思います。

そんな状況でメキシコ側に死体が発見させる可能性がある川への死体遺棄とは、メキシコを
よっぽど舐めていたとしか思えません。
実際、それをしていたであろうイサックはエイブラハムにこっぴどく叱られています。

さらに誘拐した相手が将軍の身内であったと言うのは、知らなかったにせよ、一線を越えた
行為であると言わざるを得ません。
このことで将軍が最終手段を取る可能性が一気に高まりますし、その圧力に負けてテキサス
州政府もテキサス・レンジャーのデビッドを送ることになるわけですから。

政府の介入を招いたのは自業自得と言わざるを得ません。




ネタバレ感想 2 マリソルは夫と分かれて幸せに暮らせた?

なにはともあれ、マリソルはエイブラハムとその宗教を選び、夫のデビッドの情報を
エイブラハムに渡します。

しかし結果は、エイブラハムは死に、街はテキサス州政府によって廃棄させられました。

エイブラハムの邪教は、エイブラハムというカリスマがいたから成り立っていたように
描かれており、彼がいなくなったあと、No.2が引き継いで、というようなNo.2になりうる
人物は登場しておりません。

ですので、街が廃棄された事によって彼の邪教も霧散してしまったと思えるのです。

他の街の人は家族でどこへでも移っていくのででしょうが、マリソルはデビッド以外誰も
いません。
とはいえ、デビッドも自分の情報をエイブラハムに売り渡したマリソルを問題なく受け
入れることはないと思います。(僕なら絶対ダメですね。)

実際、映画の最後でテキサス州統治者とメキシコ軍将軍との会話で、事件後のことを話して
いるシーンがありましたが、デビッドと思われる人物とマリソルと思われる人物の後ろ姿が
一人は川の左側へ、もうひとりは川の右側へ別れていきます。

ここから推測されるのは、おそらくマリソルはメキシコに帰ったのではないかということ
です。

とすれば、デビッドはエイブラハムとの決闘に勝利したものの、高い代償を払わなくては
ならなくなったといえるでしょう。

ネタバレ感想 3 デビッド役のリアムとエイブラハム役のウッディについて

最後に映画と関係ありませんが、映画の紹介で面白いな、と個人的におもったことが
あります。

デビッド役のリアム・ヘムザワースの紹介は、
「あのハンガーゲームの『リアム・ヘムザワース』」となっており、

エイブラハム役のウッディ・ハレルソンの紹介は、
「あのグランド・イリュージョンの『ウッディ・ハレルソン』」となっています。

ですが、実はこの二人、ハンガー・ゲームシリーズで共演しているんですよね。
しかも全シリーズ4作品で。

というのも、ウッディ・ハレルソンはハンガー・ゲームの主要キャラクタ、ヘイミッチ・
アバナシーを演じています。
ヘイミッチ役では髪の毛があったので、僕はしばらく気が付きませんでした。

そういうリアムもハンガー・ゲームでは髭面ではなかったので、同一人物とはわかり
にくいかもしれません。

僕が面白いな、と思ったのはウッディの紹介でハンガー・ゲームが触ふれられていないこと
です。
僕自身が気が付かなかったので、「ハンガー・ゲームで共演した」と言っても、
「え、いた?」ってなるのかな、と思ってしまったのです。

でも、興行成績からみてグランド・イリュージョンの2作のほうが、ハンガー・ゲームの
4作よりも良かったので、「グランド・イリュージョンの」と言ったほうがインパクトが
あったのかもしれません。










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