ネタバレ感想 1 登場人物が多くなりすぎた感が漂う…
シリーズ3作目ともなって登場人物が多くなりすぎた感が否めません。
1作目はグルー、ライバルの悪党、マーゴ・イディス・アグネスの3姉妹、そしてミニオン達
という4人(グループ?)で話をすすめていけば良かったのですが、今回はそれに加えて
ルーシーと双子の兄弟ドルーと6人まで増えてしまいました。
メインのストーリーはグルーとドルーの絡みだと思いますが、そこにルーシーやマーゴ・
イディス・アグネスの3姉妹との、それぞれの絡みと全員あわせた絡みが話を進めていく上で
必要になっていきますが、そうなってしまうと時間が足りない。
更に映画ではルーシーとマーゴ・イディス・アグネスの3姉妹の絡みもサブストーリーとして
描かれています。
家族として、必要な話ではありますが、グルーとドルーの絡みからは離れてしまったサイド
ストーリーで、映画として必要だけど、本編に必要ではないような、まとまりが掛けて
しまった感を感じました。
もっとひどかったのがミニオン達でミニオン二人を除いて殆どが独自の話を展開して牢屋に
入れられてしまいます。
そして牢屋でも話を展開させますが、これまた本編には必要がないものになってしまって
います。
人気のシリーズ物にはよくある、上映時間を長くして対応という、あまり感心しない方法を
使わずに映画をまとめたことは評価しますが、ちょっとまとまりを欠いてしまったと
エンディングロールを見ながら感じていました。
ネタバレ感想 2 今回の悪党バルタザールは一緒に来た親を楽しませるため?
今回の悪党バルタザールは80年代に絶大な人気を誇った子役でしたが、成長するに連れ、
子役のイメージが抜けず、新しい展開ができないままショービジネスから消えていった
と言う過去を持ちます。
彼が活躍した80年台の音楽に合わせ、80年代の出で立ちで悪事を重ねるのですが、この
80年代の音楽が懐かしくていいんですよね。
明らかに子供を連れてきた親を楽しませるために、チョイスされたのでは、と感じさせる
演出でした。
実際に僕も映画の序盤でマイケル・ジャクソンの「BAD」がかかった際には、ちょっと
ウキウキした気持ちになりました。が、演出としてその前にトップガンの「Take my
breathe away」がかかったときには結構大きな声で笑ってしまいました。
映画館の中にもかかわらず。
しかしこのバルタザール、かわいそうなキャラクターですよね。
過去の栄光から抜け出せず、誰も止めることのできない変化を一人認めることをせず、
鬱積させた不満を独善的な復讐の方法で晴らそうとしているわけですから。
今回はグルーとドルーの活躍でその企みは阻止されましたが、もしこの復讐が成功して
いたとして、果たして彼の心は晴れていたのでしょうか?
ハリウッドが宇宙の果てに飛んでいったとしても、誰も彼を子役として雇うことはない
でしょうし、過去の栄光を取り戻すことは不可能です。
その年齢にあった活躍の場があるはずですが、そのことには気が付かないのでしょうね。
ネタバレ感想 3 グルーの父親は死んだことになっているけど、これをネタに続編は?
ドルーがグルーに彼らの父親のことを話します。
世界的に有名な悪党だそうで、ドルーもその父親と同じ道に進みたいのに、それができず、
父親と離れて暮らしていたグルーが独自で父親と同じ道を歩いていたことに何とも言えない
ちょっとした感動が有りましたが、よくよく考えれば体のいい後付け設定です。
だったら1作目や2作目、はたまたスピンオフのミニオンズで話題にすら上がらなかったのか、
というツッコミができますが、それはさておいて、今回彼は最近亡くなったとしか、紹介
されていませんでした。
なんとな~く、これが次作のメインストーリーになりそうな気がしています。
グルーはルーシーの手前、悪党には戻れず、反悪党同盟側として悪党を捕まえる側に残り
そうです。
悪事の手伝いがしたいミニオンがいる以上、ドルーは今回のことで自信をつけ、ミニオンを
率いて悪事を続けるでしょう。
そこに父親を絡ませ、ドルーと張り合う謎の悪投として登場させ、ドルーを誘拐してグルーが
救出に向かい、父親の存在を知る、みたいな話でできそうですね。
ただ難点はとマーゴ・イディス・アグネスの3姉妹をどう絡めていくか、だと思います。
悪投との追いかけっこという話だと、彼女らが入り込む余地がどんどん少なくなっていく
ような気がします。
ネタバレ感想 4 最後にちょこっと気になったことを
今回グルーはバルタザール逮捕失敗で反悪党同盟から首になりました。その後、宝石を
取り戻し、バルタザールの悪事を阻止したことで、復職することができたと思います。
この流れってどうなんでしょうね。
いえ、ストーリー的に反故があるとかではなく、グルーは元々悪党で怪盗でした。
方法は別にしても、いわゆるリーダーで自分自身でなんでも決め、問題も解決していたわけ
です。
大勢のミニオンを使っていたので、いわゆる会社の経営者とも言えるわけで、それがここに
来て組織に仕える身分になっているのです。しかもそこを首になって、そのことに落胆し、
復職できる可能性を見つけたら、それに最大限の努力をして、最終的に雇われの身にもどる、
この点を指摘したいのです。
子供向けのアニメで対象者はお子さんです。そういった対象者に悪事をしていることを見せて
刺激するのはよくありませんが、かといって雇われの身を解雇されて落ち込み、再就職できて
喜ぶ姿を見せるのであれば、意識してかどうかわかりませんが、雇われのほうがいいんだという
メッセージを伝えているのと同じだと思います。
雇われが悪い、独立が良いというわけではありませんが、対象者が子供であるということで、
刷り込みをしているような気がしてしまいました。
この点、ちょっと気になりましたので、最後に指摘しておきます。
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