映画バッドボーイズ フォー・ライフを視聴してきました!
前作のバッドボーイズ2より17年の月日が流れ、ここにきて続編が、ということで楽しみではありましたが、1作目はよかったものの2作目があまりいい印象を持った記憶がなかったので、どのような出来になるのか、気になってはいました。
見たあとの率直な感想は、2作目よりはかなりマシだけど、1作目を超えることはできなかったのかな、というものでした。
それでも面白い映画ではありましたが、同時にどうして1作目を越えられなかったと感じたかの理由も考察しましたので、紹介していきたいと思います。
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映画バッドボーイズフォーライフの簡単なあらすじとキャストの紹介
それでは映画「バッドボーイズ フォーライフ」の簡単なあらすじとキャストを紹介していきたいと思います。
映画バッドボーイズフォーライフの簡単なあらすじ
ウィル・スミス&マーティン・ローレンス主演による大ヒットアクション映画「バッドボーイズ」の17年ぶり新作となるシリーズ第3弾。
マイアミ市警の敏腕刑事コンビ、マイク・ローリーとマーカス・バーネット。
ブランド物のスーツをスタイリッシュに着こなし、得意のドライビングテクニックでポルシェを飛ばすマイクに対し、マーカスは家族こそが守るべき大切なものと考え、そろそろ引退を考えている。若いエリートたちと組むことになった2人は、自分たちが年寄り扱いされることに我慢できない。
そんな中、マイクが何者かに命を狙われ、バッドボーイズ最大にして最後の危機が訪れる。
「ギャングスタ」で注目を集め、18年米バラエティ誌による「見るべき10人の監督たち」に選出された新鋭アディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーがメガホンをとる。
引用「映画ドットコム」
映画「バッドボーイズフォーライフ」のキャスト紹介
マイク・ローリー: ウィル・スミス
マーカス・バーネット: マーティン・ローレンス
リタ: パオラ・ヌニェス
コンラッド・ハワード: ジョー・パントリアーノ
テレサ・バーネット: テレサ・ランドル
引用「映画ドットコム」
映画バッドボーイズフォーライフの感想
映画「バッドボーイズ フォー・ライフ」
まずこの映画が公開されるのを知ったのは、他の映画を見に行った時に見た、映画宣伝の映像でした。
その時に、時代を感じたのですが、1作目が1995年公開ですから25年も前なんですよね。
主演のウィル・スミスやマーティン・ローレンスも年を重ねたな、と思いましたが、驚きはウィル・スミスの体形。
マーティン・ローレンスは年相応のお肉を、とくに頬骨から顎にかけてふくよかにつけていましたが、ウィル・スミスは体形でいえば、若いころからそれほど変わっていません。
ウィル・スミスのプロフェッショナリズムをまざまざと見せつけられた気がして感心したのを覚えています。
それはさておき、映画のストーリーについての感想です。
マーティン・ローレンス演じるマーカスに孫ができ、前々からの念願だった引退生活をいよいよ始めるという状況で、マイクは何者かに狙撃され、重傷を負います。
これによって犯人逮捕に復讐心をたぎらせるマイクともう暴力とはおさらばして一市民をして生活したいマーカスというコントラストが生まれます。
「バッドボーイズ」シリーズは、仲は良いものの個人としての立場が全く違う二人の刑事が繰り広げる日常生活の対比が、面白さのベースだと個人的に思っています。
だからこそ、1作目では金持ちで独身貴族、さらにプレイボーイのマイクと家族思いながら妻との間の関係に不安を抱えているマーカスという二人が、事件の関係で立場を入れ替えなくてはならなくなったのに、それでもマイクはマーカスとしての生活を楽しみ、マーカスはマイクとしての生活を楽しめずにいる、というところに面白みがあったのだと思います。
そして「バッドボーイズ2」では、その二人の立場の違いがあまりはっきりと描かれていませんでしたので、面白さも半減したと思いました。
詳しい1作目と2作目のあらすじは、こちらの記事で確認いただけますので、もしまだ見ていない、見たけどかなり昔のことだから忘れた、という方は、リンクからご覧いただけます。
映画「バッドボーズ」のあらすじおさらいはこちら!
映画「バッドボーズ2」のあらすじおさらいはこちら!
「バッドボーイズ フォー・ライフ」で1作目のようなスパイスの効きが戻ってくるのか、と期待して映画をみていました。
ぼく個人としてはそれなりにその努力を感じたのですが、ストーリー上、そして銃社会のアメリカという背景上、あまり強調できずにいたように感じました。
というのも、マイクがイケイケどんどんの刑事なため、このキャラクターの対比として描くキャラクターでは、アメリカの犯罪現場では生き残れないのではないか、という気がするのです。
射撃の腕前もすごいマイクが銃をガンガンぶっ放していたら、その隣に立たなければいけないマーカスを際立たせようとすると、頭でっかちの刑事か運動神経の鈍い刑事くらいでないといけないでしょう。
ですがそれでは、せっかくのアクションシーンで全く映えないキャラクターになってしまいます。
ですから、マーカスもある程度はアクションシーンで様になるようにしないといけません。
しかしそうなると、マイクと似てきてしまい、マーカスのキャラが今一つ主演という位置づけにはならないなってしまうのではないか、と思うのです。
今回も家族を優先にするということで、マイクと一緒に捜査はせず、引退生活をエンジョイしていましたが、やはりそれを最後までは守り通すことはできず、復帰をしています。
唯一、面白い試みとして、マーカスが暴力行為を申しないことで、マイクが命を失わずに済むように神と取引をしたと思い込み、マイクを護衛するのも任務であるにもかかわらず、逆に守られてしまうシーンが映画の半分くらいまで続いていました。
とはいえ、そんな設定もアクション映画の中のアメリカという舞台にはやはりそぐわないというか、笑いを取れるレベルではないというか、とにかく戦場のような重火器の打ち合いシーンになると、邪魔で「さっさと反撃しろよ」という感情のほうが強くなってしまうのですよ。
なかなかどうして、タイプの全く異なる二人がそれぞれの得意分野を駆使して、みたいな活躍場面を用意することができていないように感じ、それができていた1作目にはやはり及ばないのかな、と感じてしまった次第です。
映画バッドボーイズフォーライフのネタバレ
今回の「バッドボーイズフォーライフ」では、これまであまり明らかにされてきていなかったマイクの過去について明かされ、そのことが遠因で今回の事件が起こっているという展開でした。
とは、いうもののマーカスの過去もそれほど明かされてはいませんが、結婚して妻がいて、子供が3人いて、という設定の時点で、いわゆる一般的な男性がたどる人生を過ごしてきたのだろうという予想がついてしまい、そんな彼に大きな秘密はない、とかってに思い込めるわけです。
それに比べ、金持ちで独身、女性にもてるマイクがこれまでなぜずっと一人のままなのか、ということは、それだけで何か秘密がある、と感じざるを得ません。
ただ、映画を見ての印象は、べつにマイクが結婚しなかったのが、彼のいう唯一愛したイザベルとの出来事が唯一の理由という感じはしませんでした。
もしかするとマイクが地震ではっきりとイザベルとのことが原因でと明言しているシーンがあったのを、見逃していたかもしれませんが。
ただ、見終わって深く考えてみると、なぜこのタイミングで、という疑問がもたげてきてしまいます。
そこらへんは、かなりのご都合主義のような気がしないでもありません。
「ご都合主義」というのであれば、アーマンドのふるまいにもあまり説得力がなかったように感じます。
生まれた時から両親の敵と教えられてきたマイクが実は自分の実の父親だったと明かされて、あそこまで肩入れできるのでしょうか?
確かにショックで、母親やマイクからきちんと詳しい真実の話を聞きたい、とは思うでしょうが、マーカスを助ける動機にはならないと思います。
しかも胸を打たれて立っていることもできないはずなのに、マーカスを引き上げる力が残っているとか、ちょっと映画の演出がひどいのでは、と現実に引き戻されてしまいました。
また、無実で無関係の人を傷つけたくない、といいながら、手下は射撃の邪魔になるから、という理由だけで撃ち殺す、その理由というか境界線が理解できません。
なんとなく、最後に終わり方をみると、マイクや警察に協力することを条件に留置所から出てマイクとパートナーを組みそうな展開で終わっていました。
それはそれで、面白いかもしれませんが、その場合、どうやって「バッドボーイズ」としてのテイストを残していくつもりなのでしょうか?
1作目と2作目を見ていたほうがおもしろい?
時間は立っているものの、1作目と2作目の続きということで、ところどころに過去の作品からのつながりを見て取ることができました。
一つ目はマーカスの娘のビアンカと彼女と結婚するレジー。
「バッドボーイズ2」でレジーはビアンカの初めてのボーイフレンドとしてデートに誘うシーンがあります。
娘のボーイフレンドに対し、面白くないマーカスはマイクとともにレジーに対して、ビアンカを泣かせることがあったらただじゃおかない、という、お約束の父親トークをするわけですが、正直「バッドボーイズ2」でのこのシーンは、ストーリーに必要なのか、と思えるほどどうでもいいエピソードに感じました。
しかもレジーを脅す過程でマイクは銃を取り出し、銃口をレジーに対して向けています。
これはいくら何でもやりすぎでしょう。
レジーもですが、ビアンカがかわいそうだと思いました。
が、「バッドボーイズフォーライフ」ではそのレジーを再登場させています。
マーカスとマイクの邪魔がありながら、二人は結婚し、子供まで設けているのは、うれしかったですし、感慨深いものがありました。
もちろん、笑えるシーンでもありましたし。
「バッドボーイズ2」を見ていないと、この感慨深さはちょっとわからないのではないか、と思います。
続いてはマイクとマーカスの上司のハワード警部。
娘のバスケの試合の観戦をしながら興奮して叫びまくり、親バカぶりを発揮しています。
その過程で、娘がシュートを外した際、「やっぱり自分の娘だ、余計なところまで似たな。」と独り言をポロリ。
これは1作目の「バッドボーイズ」で警部が体育館でバスケットボールのシート練習をしながらマイクとマーカスと話をするシーンのパロディです。
というもの、警部のシュートは恐ろしいほど、明後日の方向ばかりにボールが飛んでいき、全く入る気配がないからです。
監督がマイケル・ベイから、ベルギー出身のアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーに交代しているものの、きちんと使えるところで笑いを取りに行っているのが、ずっとシリーズを見ているファンにとっては、うれしい限りです。
とはいえ、1作目と2作目を見ていないと話がつながらないシーンはありませんでした。
2作目のヒロイン役であった、マーカスの妹でマイクの恋人だったシドについてもちょっと会話で出てきた程度ですし。
また、1作目と2作目では二人は戦術麻薬捜査部隊「TNT」の隊員として、麻薬関係の山を追いかけていましたが、今回は麻薬の話は一切ありません。
どちらかといえばマイクの復讐劇というストーリーで、やはり監督が代わっているせいか、ちょっとテイストがちがうと感じます。
1作目と2作目を見ていればクスリと笑える場面に気が付くでしょうが、見ていなかったからと言って、置いてきぼりにされているのでは、と不安になるようなシーンもないので、見ていなくても十分楽しめます。
映画バッドボーイズフォーライフのラスト結末から考えられる続編の可能性
映画「バッドボーイズフォーライフ」は公開後9日間で製作費9億ドルに対し、全世界で21億5600万ドルの興行収入を上げるという好調な滑り出しをしました。
この成功を受けてすでにソニーエンターテイメントは「バッドボーイズ4」の計画を進めると発表し、今回脚本を担当したクリス・ブレムナーが脚本の執筆にとりかかっていると発表しています。
マイクとマーカスの登場は決まっているそうで、マーカスが本当に引退をしているのか、が気になるところではあります。
あと、最後にマイクが実の息子であるアーマンドのもとを訪れ、意味深な会話を交わしていましたので、二人が協力し、メキシコに拠点を置く麻薬密売マフィアに対する撲滅作戦を展開する、というようなストーリーが考えられるのではないでしょうか?
アーマンドがこれまでの経験や人脈などを使うことで、潜入捜査もしやすいでしょうし、何よりウィル・スミスやマーティン・ローレンスらにアクションをまかせっきりでは年齢的にきついものがあるのではないでしょうか。
とはいえ、まだ計画が始まったばかりではあるので、いつの公開予定になるか、だれが監督を務めるのか、などなど、まだまだ不明の点がたくさんあります。
今後の発表を心待ちにしたいところですね。
まとめ
映画「バッドボーイズフォーライフ」はシリーズの3作目としてうまく作られた映画だと思います。
少なくとも「バッドボーイズ2」で少し消化不良ぎみだったのが、今回のストーリーで持ち直した、と感じました。
とはいえ、1作目に比べると、二人の違いを面白く見せ切れていないのが少し残念でした。
ただ、続編となる「バッドボーイズ4」の計画も正式に発表されましたので、今後も楽しみといったところだと思います。
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