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映画シャイニングが原作小説と異なる10の違いを紹介!スティーブンキングも嫌っていた!

 
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映画「ドクタースリープ」がついに公開されます!

この映画は1980年に公開されたホラー映画の傑作、スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演の「シャイニング」の続編に当たります。

40年近い年月を経て、続編が作られたわけですが、映画のテイストはかなり異なるものとなっていて、とても続編、という感じがしないのではないでしょうか。

実は、その理由はファンの間ではかなり有名な話となっていますが、実はスタンリー・キューブリックが映画化するにあたってストーリーを大きく変更をしたことが理由でした。

それではあの名作の「シャイニング」、原作とどこがどう違うのでしょうか?

今回は簡単に10箇所にまとめて紹介していきたいと思います。







原作では大木槌!?

「シャイニング」の最後20分は、完全にイッてしまったジャックが斧を持って自分の妻や息子を殺そうと追い回す姿に、とても恐怖を感じてしまいます。

が、原作の小説ではジャックが武器として手にとったのは大きな木槌。

ゲーム用の木槌ですが、これでウィンディの足と背中を殴打し、助けに来たディック・ハロランもぶちのめします
挙句の果てに、ジャックも自分の顔を殴ってしまうのですが、小説では斧を武器にするシーンは全く存在しません。

垣根の巨大迷路は存在しない!?

ホテルの外に広がる垣根を利用した娯楽用の巨大迷路。

実はこの迷路も、原作の小説には存在しませんでした。

その代わりホテルの庭には動物の形に刈り込まれていた植木が多数存在するのですが、この植木たちはホテルの意思によって動き出すようになり、ジャックやデニーに襲いかかるシーンも存在するのでした。

浴槽の女の幽霊は217号室!?

237号室に取り付いている浴槽の女の幽霊。

全裸でジャックの前に現れたと思いきや、その正体は体が腐りつつある女の幽霊でした。

小説の中でもこの女の幽霊は登場するのですが、その部屋番号217号室であって237号室ではありません。

217号室から237号室に変更されたのは、実はロケーションを行ったティンバーロッジホテルの方からの要望からでした。

ホテル内には217号室が実在し、映画が公開された後、217号室に宿泊するお客様が、部屋に幽霊が取り付いているのでは、と不安になることを恐れ、実在しない237号室にするように要請したのです。

ちなみにこの217号室、「ドクタークリープ」で大人になったダニーが老人ホームの清掃係として働き始めた後、一番最初に臨終する老人の助けをした部屋が217号室でした。

果たして偶然でしょうか?

その他の監督のオリジナル

と、いうように小説の中には存在せず、映画で視覚的効果を狙ってスタンリー・キューブリック監督によって組み込まれたアイディアは他にもいくつかあります。

・通路に佇む双子の少女
・大量の血が吹き出るエレベーター
・ジョニーがホテルにこもっておなじ文を書き続けた紙の束
・アパートに閉じこもるウィンディとダニーに向かって吐いたジョニーの狂気のセリフ

などなど。

多くのシーンがホラー映画の名シーンとして記憶され、数々の映画にオマージュとして利用されていますので、さすがはスタンリー・キューブリック監督、といったところでしょうか。

小説でトニーは大活躍

映画の題名でもある「シャイニング」

これはダニーが持つ特殊な能力のことです。

つまりスティーブン・キングは、この特殊な能力についてを書きたかったわけであって、呪われた「オーバールックホテル」をメインにしたかったわけではないのでしょう。

小説では特殊能力の「シャイニング」がもっとたくさん活躍し、ダニー自身も多くの場面で活用しています。

さらに冒頭からダニーが二重人格者のような描写がなされ、トニーという人物と話をする場面が登場しますが、小説ではこのトニーとは、未来のダニーが幼い自分を助けるためやってきた、とはっきり記述されているのでした。

また、小説ではトニーは幼いダニーを通してだけではなく、人物として登場もしています。

スティーブン・キングが最も嫌ったキャラクター

スタンリー・キューブリック監督によって多くの点が変更されて映画撮影が進んでいきました。

その中には、スティーブン・キングが著者として抱いていたイメージと全く合わないものも多くあったそうです。

そんな中でもスティーブン・キングが一番嫌ったのが、妻ウェンディ。

小説では母親としてとても強く、狂気に蝕まれていったジャックに対して、だにーを守るために毅然と立ち向かう姿が描かれています。

ところが映画のウェンディは泣くは、叫ぶは、喚くは。
酒で失敗を繰り返す夫ジョニーに対しても毅然として態度で接することはありません。

スティーブン・キングの言葉を借りれば、

最も人々を女嫌いにさせるような性格のキャラクターで、映画内でやっていることは、愚かしい悲鳴をあげているだけ。自分が書いたヒロインとは似ても似つかない代物に成り下がっている

ということでした。

オーバールックホテルの位置付け

スティーブン・キングが描いたシャイニングの世界でのオーバールックホテルは、呪われたホテルと言うより、ホテルそのものがモンスター、というものでした。

幽霊が取り付いているものの、ホテル自体もいろいろな小道具を使って、ジョニーやダニー、妻のウェンディやディック・ハロランに危害を加えようとします。

一方で映画ではホテルに意思があるというよりは、迷いがあり意志も弱いジャックの心に付け込むような狡猾さ、不気味さにこのホテルは一体、という不安を感じさせるのでした。

ジャックというキャラクター

映画内のジョニーは、かなり薄っぺらい感じの男性として描かれていました。

アルコール依存症の過去があり、酔って家庭内暴力も犯し、家族を持つ父親としてやらなければならないことを、不公平だと不満ばかりたれて、きちんとやり遂げず、それでいてできないことは他人のせいにする。

ホテルにそんな軽薄な性格であることにつけこまれて、イッてしまい、家族を殺そうとするわけですが、反対に凍死してしまいます。

一方で小説のジョニーは、同じような悩み、アルコール依存症や子供を傷つけてしまったの過去を持ちますが、妻や子供を愛する善良な男性として描かれています。

ホテルの力に乗っ取られ、ダニーやウェンディを傷つけようとしますが、最後には正気に戻り、自身を犠牲にして家族を逃がすという自己犠牲も見せるのでした。

ディック・ハロランは生きていた!?

ダニーに「シャイニング」という特殊な力のことを教える師匠的な人物であるディック・ハロラン。

ホテルでダニーたちが危険な目にあっていることを察知し、わざわざ悪天候を押して助けにやってきます。

が、映画ではホテルに入って数分もしないうちにジョニーに殺されてしまう、悲しい役回り。
と入ってもディックが乗ってきた雪用車のおかげでウェンディとダニーは助かるわけですが。

小説でもディックはジョニーに木槌でボコボコにされます。

が、死にはせず、ダニーとウェンディとともにホテルから脱出するのでした。

その後、ディックはダニーにとって父親代わりとなり、続編小説「ドクタースリープ」でも登場するほどです。

これは、あえてスティーブン・キングがスタンリー・キューブリックの作り出した「シャイニング」の世界にダメ出しをしているかのように感じてしまうのは、僕だけでしょうか。

ホテルは全焼して終わる

映画「シャイニング」でジョニーは迷路から脱出できず、凍死してしまいます。
残されたホテル内の壁にかかる1枚の写真にジョニーの姿が見え、彼もホテルに取り込まれてしまったことがうかがい知れるのでした。

が、小説のエンディングでは、ジョニーは正気を取り戻し、ホテルの命の源であると思われるボイラー室に向かいます。

そこでボイラーを止めようとするのですが、ときすでに遅く、制御不可能となってボイラーは爆発、ジョニーもホテルと一緒に運命をともにするのでした。

また、この事によってダニーたちを無事逃がすことができたわけで、ホテルも地上から消えてなくなり、ハッピーエンドとなったのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

こうしてみてみると、原作の「シャイニング」と映画ではかなり違いがありますよね。

映画のほうが映像的にも評価が高く、そのため「シャイニング」といえば映画という考えが主流となってしまったので、作者のスティーブン・キングにとっては手放しで喜べない状態だったのだと思います。

そのことが映画「ドクタークリープ」が「シャイニング」とはかなり違ったテイストとなっている原点ですので、このことを知ってから視聴したほうが、納得がいくかもしれませんね。











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