アニメ「ダンジョン飯」でファリンを救出するためにシュローが新たに結成したパーティーは、故郷の使用人からなるメンバーでした。
彼らは本名がありながら、迷宮内では各々仕事で使用する呼称で呼び合っています。
この呼称、一体どのような意味があるのでしょうか?
今回は、シュローのメンバーの呼称について、その裏側を考察してみたいと思います。
アニメ「ダンジョン飯」シュローの仲間マイヅルたちの名前の由来を考察
アニメ「ダンジョン飯」で登場するシュローの仲間は、魔術師のマイヅル、忍者のヒエンにベニチドリ、アセビ、そして肉弾戦専門のイヌダテの5名でした。
実はそれぞれ、本名が別にあります。
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・マイヅル:イヨ
・ヒエン:ナカ
・ベニチドリ:マツ
・イヌダテ:ヒジョウヒ
・アセビ・イヅツミ
彼らの呼称はシュローの父親である半本家当主によってつけられた事がわかっています。
これらの呼称を見てみると、それなりの規則があることがわかりました。
マイヅル、ヒエン、ベニチドリ
マイヅル、ヒエン、ベニチドリは明らかに鳥から取られた名前です。
マイヅルは鶴から取られたと考えられます。
「マイ」は舞。
ツルのオスがメスを獲得するために舞を披露する様を表しているのでしょう。
鶴の舞はオスがメスに対して枚を披露し、それに合わせてメスも踊るという動作がなされます。
その結果、メスが気に入ればカップルとなり、ともに雛を育てていくのだそう。
決してオス同士がどちらのほうが強いのかを白黒つけるための舞ではありません。
設定ではマイヅルはシュローの父親の妾のような関係もあるとのこと。
この設定を知ると、シュローの父親がつけたマイヅルという言葉になにかロマンチックな響きも加わってくるように思えてきます。
ヒエンは飛燕と書き、ツバメが飛んでいる様を表した言葉です。
そして時速200kmという高速で飛べるツバメの姿から、
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武道などで素早く身を翻すこと、その様
それを可能にする技術としての技名
として使われ、
その発展として、
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物事が休息に進行する様
といった意味も含まれるようになりました。
おそらくヒエンは、素早い身のこなしを得意とした戦闘技術を持ち合わせていると思われます。
ベニチドリですが、実は鳥としての千鳥の他に、ベニチドリは梅という意味があります。
このベニチドリという梅は、花の中に生える雄しべの先端が花びらとなる事があるのですが、この花びら化した雄しべの様子が、花の中を千鳥が飛んでいるように見えることからベニチドリという名前がつきました。
千鳥という鳥は、水辺に棲む種が多い、小型な石中型の鳥で、中には渡り鳥となる種もいます。
感じで「千の鳥」と書かれますが、これは浜辺などに大量に集まった鳥の群れの様子からつけられたといわれていますが、その群れの中にはチドリだけでなくシギなども混じっていたと考えられています。
動作の特徴として、走るのが早いことがあげられるのと、雛や卵に危険が迫ると親鳥が地上に伏して翼を広げて動かすという擬傷動作をする事があげられます。
この擬傷動作によって外敵を巣から引き離して卵や雛を守るのでした。
イヌダテ、アセビ
イヌダテはタデ科イヌタデ属の一年草の名前です。
現実世界でも道端に普通に見られる雑草で、赤い小さな花や果実が特徴、その見た目から赤飯に見立て、別名アカノマンマともよばれるのでした。
「蓼食う虫も好き好き」の語源である、辛味のあるダテとは違い、イヌダテは歯に辛味がありません。
そのため、役に立たないということから、イヌダテという名前がついたとされています。
しかし実際には全く役に立たないわけではなく、その鮮やかな色から他の雑草に比べて鑑賞用としての存在感を古くから示しており、また、画材として使われてきたという歴史もあります。
アセビはツツジ科アセビ属に属する常緑性の低木で、現在は観賞用に植栽もされることもあるが、葉や実に毒を含む有毒植物でもあります。
アセビを漢字では「馬酔木」と表記し、葉に含まれる有毒成分のため、馬がこの木の葉を食べると、酔ったようにふらつくことからつけられたと言われています。
しかもこの有毒成分は葉だけでなく実などにも含まれるため、獣害に合うことがなく、しかも虫もつきにくいことから、その特性を逆手に取って、庭木や公園樹として利用されることもあります。
さらに有毒成分を持つ葉を煎じて、毒液を抽出し、それを植物に散布して殺虫剤として古くから利用されてきているという歴史も持ちます。
毒はあるものの見た目がきれいで、その毒も利用価値が高い植物、といったところでしょうか。
階級によって呼称が変わる
以上のようにマイヅル、ヒエン、ベニチドリ、イヌタデ、アセビについての名前の由来を見てきました。
その由来から、半本家に仕える奉公人は階級があって、それによって呼称がつけられているように思えます。
事実、設定として彼らは、顔のどこかにホクロのような小さな点状の星の入れ墨を入れており、その数で地位を表している、とありました。
それによるとマイヅル、ヒエン、ベニチドリは星2つ、イヌタデは星1つであることがわかっています。
アセビについては明記されていないものの、おそらくイヌタデと同じく星1つだと考えられます。
このことと呼称について関連付けて考えると、おそらく星2つの階級の使用人には鳥に関する名前がつけられるのではないでしょうか。
そして星1つの使用人は植物に関する名前がつけられると思われます。
そしてベニチドリに関してですが、「ベニチドリ」は梅のこと。
つまり植物由来の呼称となっています。
この矛盾について、こう考えることはできないでしょうか?
ベニチドリは最近星2つの階級に昇進した、そのため、植物と鳥と両方を連想する名前を持っている、と。
以上が、マイヅルらに付けられた呼称についての由来を考察した結果でした。
まとめ
アニメ「ダンジョン飯」のマイヅル、ヒエン、ベニチドリ、イヌタデ、アセビについての呼称の由来を考察してみました。
彼らは組織の中での階級を持っており、マイヅル、ヒエン、ベニチドリは星2つ、イヌダテ、アセビは星1つであることがわかっています。
そしてマイヅル、ヒエン、ベニチドリは鳥にちなんだ呼称、イヌダテとアセビは植物にちなんだ呼称となっているので、おそらくは、階級によって、呼称の由来が異なると考えられると思われます。
また、ベニチドリは梅としてもチドリとしても意味があるため、最近階級が上がったのではないか、と考察してみました。
皆さんはどう思いますか?
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