アニメ「ダンジョン飯」で石化能力を持つコカトリスが登場しました。
バジリスクと全く同じ姿かたちをしていますが、サイズは倍ほど大きいとされています。
そしてヘビの頭の方は、噛んだ相手を石化させてしまう毒を持っているとのこと。
そこでバジリスクとの違いについて調べてみました。
またこの石化に関しての元ネタについても紹介しておきます。
アニメダンジョン飯のコカトリスとバジリスクの違い
アニメ「ダンジョン飯」ではコカトリスとバジリスクの違いはその大きさと毒の性質です。
コカトリスはバジリスクに比べると倍ほどの大きさがあり、その分力も強く、危険度が増します。
しかしコカトリスがバジリスクよりも更に危険であるのは、毒の性質の違いです。
バジリスクの毒は、その言葉通り毒で、身体に徐々に影響を及ぼし、やがてしに至らしめてしまう効果を持ちます。
しかし毒であるため、解毒剤が存在し、薬による治療が可能となっています。
一方、石毒のほうは、毒という言葉を使っていますが、実際は呪いとか魔法といったものになります。
その証拠として、原作の漫画では、」腕を噛まれたマルシルが石像化した際、彼女が着ていた衣服まで石化していました。
アニメでは石化は体だけで、衣服やサンダルなどは石化していません。
それはそれでいいのですが、ではなぜ、ライオスがマルシルに対して、石化したあとの安定性を確保するためのポーズを取らせた際、下履きを脱ぐように指示したのかが、謎です。
服が石化しないのであれば、肉体が石化したあと、ハサミやナイフで切り裂いて脱がすことができたでしょう。
もっと言えば、下履きの有無が、石化したあとの壊れやすさに関係するのかどうかについては、かなり謎だと思います。
上着の袖の部分が、石化し、そこからひび割れが始まって、腕自体も割れてしまう恐れがある、というのであれば、納得もいくのですが。
石毒は毒ではなく呪い
コカトリスが獲物を石化させるのは、毒の効果ではなく、呪いや魔法に分類される効果によるものです。
というのも、現在する毒を持つ生き物が、毒を使用するのは、毒を使うことで獲物を確実に仕留め、食料として接種することができるから、です。
ですが、獲物を石化させてしまったら、食料として食べることができなくなり、コカトリスにとって、身は守れるかもしれませんが、食料を確保するためには、全く効果がない能力になります。
石化させる能力を呪いと表現しましたが、この呪いは、案外、コカトリスにとっての呪いなのかもしれません。
バジリスクも毒を持っている
バジリスクも毒を持っている設定になっていますが、こちらの毒は、言葉通りの毒です。
蛇の頭だけでなく、鶏の鈎爪にも毒が仕込まれており、この鍵爪で傷を負った者も毒に冒されてしまうのでした。
そのことを考えると、バジリスクのほうが獲物を仕留めて食料を確保するには、適した能力を有していると言えます。
石化能力の元ネタ
石化能力を持つ魔物といえば、ギリシャ神話に登場するメドゥーサがいちばん有名でしょう。
彼女はもともと美女であったのですが、その美貌を女神と争うという大それた事をした代償として、頭髪がヘビという魔物に変えられ、視線を合わせたものが石像に変わってしまう呪いをかけらたのでした。
石化の元ネタを調べてみると、化石を見つけた古代人の反応が大きく影響していたことがわかります。
科学が発展する前の時代に化石を発見した人々は、生物が化石する理由を魔法や呪いに求めました。
このことから、神々や魔物によって生き物が石化させられるという考えが生まれたわけです。
その他には、巨石信仰も石化という考えに影響された文化と言えます。
人間の想像を超える巨大な石の存在を、神々による神秘の力で石に変えられた英雄、といった説明がなされ、それが巨石信仰に結び付けられました。
石化には、生き物が石となり、全く動くことができなくなってしまう恐怖が常に付き従っていたため、何らかの罰として、石化してしまう、という話の展開が多い印象を受けます。
また、石化能力を有するメドゥーサなどの、倒すことがほぼ不可能と思われる魔物を退治することで、英雄として認められるという効果を利用する目的で登場するのでした。
コカトリスやバジリスクも時代が経つにつれ、倒すことがほぼ不可能と思われるほどの能力を持つ魔物に変化していき、その過程で石化能力を有するようになっていった経緯があります。
まとめ
アニメ「ダンジョン飯」でのコカトリスとバジリスクの違いは、毒の性質と個体サイズにありました。
コカトリスはバジリスクよりも倍ほど大きく、毒の性質は獲物を石化されるというものです。
ただ、獲物を石化させてしまうと、せっかく確保した獲物が食料として利用できない、という欠点が発生してしまいます。
そのため、石化は呪いの一種、とライオスは話していますが、この呪いとは、案外コカトリスに対しての呪いなのではないか、と思ってしまうのでした。
コメント