アニメ「地獄楽」で主人公の画眉丸を育て、最強の忍者に仕立て上げた石隠れ衆の里長。
その一方、画眉丸に愛情を注いでいるわけではなく、使い勝手の良い手駒として利用しているにすぎません。
すべては最強忍び集団石隠れ衆のため。
そのためには実の娘も利用し、脅威となると判断すれば、散々こき使ってきた画眉丸でさえ、躊躇なく、処分してしまいます。
そんな里長ですが、画眉丸の証言では不老不死である、とされています。
これは本当なのでしょうか?
今回は石隠れ衆の里長が不老不死なのか、ネタバレも込みで紹介していきたいと思います。
地獄楽・石隠れ衆の里長は本当に不死身?
石隠れ衆筆頭の強さを誇る画眉丸。
その人間離れした強さを見ると、里長が不死身であったとしても不思議はない、と感じてしまいます。
しかし里長は本当に不死身なのでしょうか?
里長が不死身という証言は画眉丸のみ
多くの謎に包まれた石隠れ衆の里長。
詳しいことはほとんど語られません。
画眉丸の良心を殺害し、画眉丸を引き取り、最強の忍者足らしめんと過酷な修行を貸した人物。
石隠れ衆筆頭となった画眉丸に実の娘を与えて夫婦としました。
その結果、画眉丸は妻の影響を受け、人殺しをやめ、普通に生きたいと思うようになってしまいます。
そして実の娘の婿という立場であることから、里長も目こぼししてくれるものと期待し、里を抜けたいことを伝えましたが、結果は、罠にはめられ、画眉丸は死罪人となってしまったわけです。
そんな画眉丸の言葉では、里長は不死身であるとのこと。
曰く、
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刃が貫ぬき
臓腑がこぼれ
おちても
立ち所に治る
石隠の長は
まさに不死身者って
感じだったよ
これは不老不死の薬が本当に存在しているのか、という佐切の疑問に対しての画眉丸の答えの中に出てくる話です。
里長が不死身であり、その理由は海の向こうの商人が持ち込んだ薬を飲んだせい、というのでした。
つまり、里長が仙薬で不死身になっている以上、不老不死の仙薬は存在する、と言いたかったわけです。
このことから、里長が不老不死である、ということになるわけですが、ただ、この証言は画眉丸ただ一人から出てきた言葉でしかありません。
また話しぶりから、画眉丸自身が里長に対して殺害するつもりで攻撃した結果、そのような不死の現象を目撃したのではないようです。
ただ、その状況を彼の目で見たような話しぶりではありましたが。
これらのことを考えると、100%真実であるという話ではないようでありながら、ある程度の信ぴょう性はあるかもしれない、と言えそうです。
里長は幻想使い
ところが、その後、画眉丸と佐切がくノ一の杠と行動を共にするようになってから、里長に対しての新しい証言が飛び出します。
杠は、画眉丸がいると信じて疑わず、必ず生きて再会するという目標にしている彼の妻の存在が、里長の作り出した幻想ではないか、と発言したのでした。
彼女の話では、里長は幻想の達人でそうです。
画眉丸が幼いころに里長が不死身であるという幻想を見せることで、徹底的な支配関係を植え付けるために用いられた、というのでした。
これによって「長には絶対逆らえない」という刷り込みを行ったわけなのです。
そうであれば、石隠れ衆の里長は不老不死ではない可能性も出てきました。
ところで話は逸れますが、この時、杠の話題は画眉丸の妻も里長が作り出した幻想の産物で、実在はしないのではないか、という疑惑を発言しています。
ネタバレ・里長の最後
最後にネタバレを紹介しておきましょう。
このネタバレにはアニメ「地獄楽」のラストがどのようになったのかというネタバレを含みます。
知りたくない人は、ブラウザバックを推奨いたします。
実は石隠れ衆の里長は不死身ではありませんでした。
彼は極楽浄土の島から持ち帰った仙薬を試され、花化してしまったのです。
一応、仙薬は花化することで命を永遠に生きながらせることはできるのですが、意識を保っておくことはできない、ということで、将軍が利用することはありませんでした。
しかし人間としての意識はなくなるものの、不老不死の薬であることには違いない、ということで、仙薬を持ち帰った民谷巌鉄斎は死罪を免れ、自由の身となったのです。
この一連の出来事からわかるとおり、石隠れ衆の里長は不老不死の体は持っていませんでした。
杠が指摘したとおり、画眉丸が記憶していた出来事は幻想で、マインドコントロールするために刷り込ませていたものだったのです。
ちなみに、画眉丸の妻も幻想だったのではないか、という疑惑についてですが、こちらはきちんと実在した人物でした。
すべてが無事終わり、画眉丸は妻のもとに戻って平和な生活を過ごしており、修行の旅に出ている佐切とその付き添いとして同行している杠は、旅の途中に彼らを訪れ、画眉丸の妻・結と意気投合して女子トークを繰り広げている場面でアニメ「地獄楽」は完結します。
不老不死の仙薬・非時香菓は本当に存在するのか?
不老不死の仙薬・非時香菓は本当に存在するのか?
その答えは存在するともしないともいえてしまう、でしょう。
アニメ「地獄楽」での不老不死の仙薬は確かに不老不死の体を手に入れることはできます。
しかしその代償として人間でいられなくなる、という副作用があるため、全く使えない不老不死の薬と言えますね。
なぜそのような、不完全な仙薬なのか?というと、実は仙薬のことを聞きつけて島にやってくる人々を作り出すための、「おびき寄せのエサ」だったからでした。
「おびき寄せるためエサ」である以上、集まってきた人々を捕まえて利用しようとしている存在がいます。
そして彼らが人々を捕まえたい、とおもう理由もきちんとあるのでした。
しかし、そのことを詳しく記していくと、とんでもなく長くなるうえ、アニメ「地獄楽」の核心をネタバレしないといけなくなってしまうため、別の機会にしておきたい、と思います。
まとめ
石隠れ衆の里長は不老不死だと、画眉丸が話していましたが、それは彼が幼いころに見せられた幻想である可能性が高いことがわかりました。
里長は幻想を使うことを得意としており、幼いころに超常現象を見せておくことで徹底的な支配関係を植え付けるという方法を用いていたのです。
こうすることで長には絶対逆らえない、という刷り込みが完成し、どれだけ忍びとして能力が高くても対抗するのは無理だ、と信じ込ませることができるからでした。
また、すべてが終わった後、生き残った死罪人をすべて助けるために打った一芝居の中で、人を花化させる仙薬を不老不死の薬として持ち帰ったことが明かされています。
正真正銘の不老不死の薬ではあるものの、意識は完全にぶっ壊れてしまうため、使い物にならないことが報告されており、その証明として里長に薬が使用されたのでした。
里長は花化して完全に人ではなくなってしまっています。
つまり、それ以前から不老不死、というわけではなかったことが明らかになっていたのでした。
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