地獄楽・衛善(えいぜん)は弱いから死亡?序列1位の強さはどこに?

アニメーション

アニメ「地獄楽」に登場する山田浅ェ門一門。

罪人の打ち首を主な生業とし、そのための剣技を極める剣客達です。

その一門をまとめるのは序列一位の衛善(えいぜん)。

優秀なリーダーであり、剣の腕も実力のある人物ということになっていました。


ですが、彼は登場して数話であっさりと殺されてしまいます。

その余りにもあっけない最後に本当に強いのか?あの弱さはどういうことか?と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

今回は、衛善がなぜあのようにあっさりと殺されてしまったのかの理由を考察してみたいと思います。







死亡した衛善が弱いと感じる理由を考察

衛善(えいぜん)はその登場期間の短さから、弱いのではないか、と囁かれています。

また、なぜ序列第一位になっていたのかを不思議がる声も多く聞かれます。

衛善は本当は強いのでしょうか?それとも弱いのでしょうか?

衛善の実力を考えるために、彼が弱いと感じる理由を上げていきたいと思います。

陸郎太の一撃で死亡

衛善は罪人の陸郎太によって殺されました。

しかもその殺され方は、張り手の一撃で上半身がつぶされたというもの。

アニメ「地獄楽」のストーリーが進んでいくにつれ、山田浅ェ門たちが敵と死闘を繰り広げているのに対し、衛善の死はあまりにあっけないものでした。

この殺され方のあっけなさが、他の山田浅ェ門に比べて腕が落ちるために、招いたものという印象を受けたと考えられます。

典坐との激しい差

ストーリーの初期に亡くなる山田浅ェ門は衛善だけではありません。

ネタバレになりますが、ヌルガイや士遠と行動を共にしていた典坐も天仙のヂュジンになすすべなく、殺されてしまいました。


ところが典坐は、ヂュジンに手も足も出ないとわかっていながらヌルガイや士遠を逃がすために犠牲になるという、実に華々しい死に方をしています。

そしてさらに、典坐の師でありながら典坐を見捨てて逃げなくてはいけない士遠やヌルガイの苦悩という、大いに盛り上がるドラマが用意されていました。


ある意味、典坐の死は今後のドラマ展開のためになくてはならない犠牲だったわけです。

それに比べると衛善の死には、何のドラマ性もありません。

あの場面で彼が死のうが生き残ろうが、これと言って大きな差はない、といった扱いに見えてしまいます。


つまりそれは、衛善は典坐よりも重要性がないキャラである、と映ってしまうことになったのでしょう。

そんなモブキャラのような扱いを受けている衛善は序列1位とはいっても、強いわけがない、という印象につながったのではないでしょうか。

ストーリー開始早々の死亡

この考察は、多少うがった見方をしていると思います。

というのも、これからストーリーが続いていく始まりの段階で殺さなくてはならないキャラであったことが弱いと印象付ける結果になったのではないでしょうか。


漫画などを創作するにあたり、大体の大筋のストーリーは作るとは思いますが、連載が始まった時点で、完璧にその後のストーリーがきちっと決まっており、それに沿って変更することなく進んでいくということはないと思います。

ある程度のストーリーを作り、それに沿って話を進めていく中で、人気が出てくると、その声を反映して軌道修正をしていくのです。

そして衛善の死を描く段階では、まだどのようなドラマを持たせたらいいのか、はっきりとしていなかったのではないでしょうか?

そのため、あのようなあっさりとした殺され方で死んでいったように感じました。


衛善は登場シーンより、準主役の佐切に対して否定的な対応をしており、あまり好感を持たれる性格として描かれていませんでした。

佐切に対しての言葉は彼女をいたわる気持ちから出ていたというより、山田浅ェ門という団体にとってどうすれば一番利益になるのか、という考えがあったように聞こえました。


その程度しか性格設定が決められておらず、どちらかというと嫌な奴という印象が強かった。

そのため、あのようなあっという間の殺害方法で、ストーリー上、消えてしまったように思えました。

この結果、衛善の権能ではそれほどでなく、弱いのでは、と感じさせてしまったのではないでしょうか。





山田浅ェ門序列1位の意味を考察

衛善の描かれ方は、剣技の腕前に対して、疑問を持たざるを得ない者となっていました。

では、山田浅ェ門序列1位という立場は、いったい何だったのでしょうか?

この後、序列2位、3位、4位という連中が、人間技とは思えないようなすごい剣の技量で天仙たちに立ち向かっていきます。

序列1位の腕前が彼らより劣るということは、考えられないと思うのが普通ではないでしょうか。


しかし山田浅ェ門序列1位に必要なものを考えると、剣の技量だけが山田浅ェ門一門のリーダーとして必要な技術ではないことが分かります。

山田浅ェ門の仕事が幕府より命じられる死罪人の打ち首。

ということは、幕府との交渉等が頻繁に行われることとなり、その折衝技術に、リーダーは秀でていなくてはなりません。


さらに、多数の門下生が下り、彼らへの教育も重要なリーダーの務めです。

いくら剣の腕がたっても、それをきちんとわかりやすく後世の門下生に教え伝えていかなくてはなりません。

いくら天から与えられた才で剣技が素晴らしかったとしても、その技術を言語化し、他人に教え伝えることができないのであれば、多数の門下生を指導するリーダーには勤まりません。


これらの技能が優秀であることが、山田浅ェ門序列1位の身分になるためには必要不可欠です。

衛善が第一位の地位にいれたということは、剣の腕前はもちろん、それ以外の能力が他の山田浅ェ門よりも優れていたから、と考えることはできるのではないでしょうか。

衛善(えいぜん)の強さとは?

山田浅ェ門の主な仕事は打ち首です。

つまり相手が反撃をしてこない状態で首を切り落とす、ということ。

その技量が素晴らしければ、山田浅ェ門としての剣の腕が良い、ということになります。


裏を返せば、剣を抜きあって切りあう決闘に強い必要はない、ということになります。

あるいは人並みに優れていればそれでいい、ともいえるでしょう。


そこから考察できるのは、衛善の強さはそれなりであった、ということです。

他の順位の山田浅ェ門に激しく劣る、ということはなかったでしょう。

しかし、彼らを寄せ付けない程の強さはなかったのではないでしょうか。


一方で打ち首に必要な据え物切りの技量は、トップクラスであった可能性はあります。

そしてその技を、具体的に言語化し、後世に伝える能力も高かったのでしょう。


衛善が序列1位であった事実を考えると、こう考察しない限り、不自然である、と言えるのではないでしょうか。

まとめ

山田浅ェ門の序列第一位である衛善。

ストーリーでは開始早々に死亡してしまいました。

しかもその死に方は、一撃というあっさりしたもの。

これでは衛善が弱い、と思われても仕方ありません。


しかしよくよく考えてみると山田浅ェ門の序列第一位に必要な能力は対人剣技能力ではありません。

縛られた罪人の首を打つ据え物切りというジャンルが得意であればいいわけです。


さらに、幕府から仕事を受けている他面、相応の交渉術、折衝術を身につけておかなければなりません。

相手に失礼があってならないよう、儀礼一式も覚えておく必要があります。


そして山田浅ェ門は多くの門下生を抱えています。

彼らに神の領域とまで言える剣技をわかりやすく言語化し、理解させる教育能力も必要となります。


このように山田浅ェ門序列第一位に必要な能力は、剣の腕前だけでなく、多方面にわたっており、おそらく衛善が一番、これらの能力をすべて兼ね備えていた、と考えられるでしょう。

だからこそ、彼が山田浅ェ門序列第一位であったに違いありません。









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