映画ジュラシックワールド3新たなる支配者がつまらない理由を考察!設定変更が酷い

SF

映画「ジュラシックワールド3 新たなる支配者」で「ジュラシックパーク」シリーズと「ジュラシックワールド」シリーズが完結しました。

しかし個人的に「ジュラシックワールド」はシリーズが進むにつれて尻すぼみ的な感想しか持てず、今回の「ジュラシックワールド3 新たなる支配者」で完結したことに対しても大きな感銘を受けることはありませんでした。

映画「ジュラシックワールド3 新たなる支配者」が感動的でなく、どちらかといえばつまらない、シリーズの最終話という位置付けがなければ果たして視聴したであろうか、というレベルであった理由を考察していきたいと思います。







映画「ジュラシックワールド3新たなる支配者」がつまらない理由を考察

映画「ジュラシックワールド3 新たなる支配者」がつまらない理由は大きく2つあると感じました。

それは、

    ・メイジー・ロックウッドというキャラの設定変更
    ・クローン技術というテーマが分かりにくいまま

という2点だと考えます。

それではこの二つを順に説明していきたいと思います。

メイジー・ロックウッドの設定変更がひどすぎる

メイジー・ロックウッドに関する設定変更がひどすぎる点。


もともとジュラシックワールド2で彼女の祖父であるというベンジャミン・ロックウッドの登場自体、飛んでない設定変更の飛躍で受け入れられない人もいたと思います。

それでもそのベンジャミンがメイジーを、不慮に事故で亡くした娘のDNAから作成したクローンとして作り上げた設定には納得がいくと感じました。

お金があり、技術があるのであれば、個人の資産をなげうってでも愛娘を生き返らせたい、と考えるのは自然だと感じたからです。


ところが今回の「ジュラシックワールド3 新たなる支配者」ではメイジーはベンジャミンの娘であるシャーロットが、自身を実験体として作り出したクローンであることに変更されていました。

さらに付け加えられた設定として、

    ・シャーロットは成人まで成長
    ・エリー・サトラー博士のもとで学んだ
    ・ジュラシックパークの研究所で研究者となる
    ・ヘンリー・ウー博士ともいっしょに働いた

となっていました。


これは明らかに行き過ぎです。

もともと「ジュラシックパーク」のクローン技術ではDNAの完全複製による個体の生成は無かったはず。

これが可能であれば、わざわざ卵から恐竜を増やす必要はないかったのではないでしょうか。


とにかく、このシャーロットがメイジーを自身のクローンとして作り出したという設定のため、オリジナルの「ジュラシックパーク」シリーズの世界観を破壊してしまったと思わざるを得ません。

「ジュラシックワールド」というタイトルにせず、「ジュラシックパーク」シリーズとの関連性を明示しなかったほうが良かったのではないか、とさえ考えてしまいました。

恐竜映画ではなくクローン技術映画であるのに

前作の「ジュラシックワールド2 炎の王国」から、明確に「ジュラシックワールド」シリーズは恐竜映画ではなく、クローン技術をテーマにした映画にしたい、という監督の意志がありました。

関連記事:映画ジュラシックワールド2炎の王国でメイジーが恐竜を世界に放った理由を考察


確かにこれがなければ、「ジュラシックワールド」は最新の撮影技術を使った「ジュラシックワールド」のリブート映画となっていたでしょう。

一方でこのテーマの変更によってベンジャミン・ロックウッドという後出しジャンケンのような設定変更が必要となってしまいました。


さらにテーマを変更したにも拘わらず、「ジュラシックワールド」シリーズは1作目の大ヒットの影響もあり、恐竜パニック映画という印象を払しょくできないままになってしまったと結果になってしまいました。

つまり「ジュラシックワールド2 炎の王国」を見る視聴者の期待はクローン技術が世界に与える影響よりも、恐竜が繰り広げるパニックアクションのままとなっていたわけです。

そしてそれにこたえるために、ジュラシックワールドのサイモン・マスラニ社長がウー博士に新しい恐竜の開発の際に言ったような、

    『大きくて狂暴でかっこいい恐竜』

を新作映画の目玉として登場させないといけない、というジレンマに陥ってしまったという皮肉な結果になったと感じました。

一言にまとめてしまえば、クローン技術をテーマした映画の製作に失敗し続け、視聴者は恐竜パニック映画を期待し続けた、ということだと思います。

オリジナルキャラクターを再登場させた理由

シリーズの完結としてオリジナルの3キャラクター、アラン・グラント博士、エリー・サトラー博士、イアン・マルコム博士を再登場させた決断は上手くいった、と感じました。

とくにイアン・マルコム博士の風刺の効いた一言の数々は笑のアクセントをうまく加味させることができたとおもいます。

シリーズの完結ですのでアラン・グラント博士とエリー・サトラー博士の結末も、視聴者が見たいとおもっていた結果となって、安心することができたのではないでしょうか。


シリーズに登場した人間キャラクターの完結は上手く無難にまとめたと思います。

その一方でクローンとして復活させられた恐竜たちは、というと、なんとなく無理やり現代の地球の生態系の中に入り込んで生きている感を出させており、押しつけがましい演出のように感じました。

そんなにうまく全てが丸く収まるわけないだろう、と感じてしまうのは、僕がへそ曲がりだからでしょうか?

まとめ

映画「ジュラシックワールド3 新たなる支配者」がつまらない理由を考察してみました。

シリーズものでやってはいけない、後付け設定でそれまでの話をぶち壊し、矛盾だらけにしてしまったというのが、一番の理由だと感じました。

「ジュラシックパーク」シリーズでは存在もしなかったキャラクターが、じつはとんでもなく重要なことをしていた、と後でいわれても、受け入れられるものではありません。

特に完結話として「ジュラシックパーク」シリーズの主人公たちであった3キャラクターを登場させているのですから、オリジナルストーリーとオリジナル設定に敬意を示すストーリーにしてほしかったと感じずにはいられませんでした。









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