映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズは世界的に大ヒットとなった3部作。
そして主人公マーティ・マクフライを演じたマイケル・J・フォックスも世界レベルでの有名人となりました。
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ですが、マイケル・J・フォックスは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」以外に代表作を聞きません。
例えばハリソン・フォードであれば、「スターウォーズ」の「ハン・ソロ」、「インディアナ・ジョーンズ」シリーズと代表的なキャラクターが複数、思い浮かびます。
いったいなぜ、マイケル・J・フォックスの代表作は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だけなのでしょうか?
今回は、その謎を解くために、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の撮影後にマイケル・J・フォックスの身に何が起こったのか、紹介していくことにしましょう。
【バック・トゥ・ザ・フューチャー】マーティ役のマイケル・J・フォックス
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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」といえばマイケル・J・フォックス
マイケル・J・フォックスといえば「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
まず間違いなく、世界中にこれだけははっきりと認識されていることだと確信します。
僕個人の中でも「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で印象に残っているキャラクターとその俳優といえば、
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・マーティ・マクフライ役のマイケル・J・フォックス
・ドク・ブラウン役のクリストファー・ロイド
・ビフ・タネン役のトーマス・ウィルソン
・ロレイン・マクフライ役のリー・トンプソン
の四人でしょう。
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5番目に来るのはジョージ・マクフライを演じたクリスピン・グローヴァーですが、残念ながらパート1のみの出演になってしまいました。
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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」以前の活動
マイケル・J・フォックスですが、実は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの大ヒット以前に、コメディドラマ「ファミリータイズ」で主役を務め、北米ではすでに知られた売れっ子俳優でした。
「ファミリータイズ」は1982年から1989年まで7シリーズ続いたヒットコメディで、内容は、元ヒッピーでリベラリストの両親と、共和党を熱烈に支持する長男アレックスという対比を面白おかしく描いているストーリーです。
マイケル・J・フォックスはこの長男アレックスを全シリーズで演じ、エミー賞のコメディー部門主演男優賞を1986年から3年連続受賞するほどの活躍を見せました。
実は「ファミリータイズ」の撮影スケジュールの関係で、一時は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の出演が危ぶまれた時期もあったほどなのです。
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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」後の活躍
「ファミリータイズ」のドラマが終了したことで、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のパート2とパート3に問題なく出演ができ、その後も「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ほどのヒットはしなかったものの、いくつかの映画に出演しています。
また、1996年から始まったコメディードラマ「スピン・シティ」には自らプロデュースに参加し主演もつとめ、4回目のエミー賞コメディー部門主演男優賞を受賞するほどの活躍をしていたのでした。
マイケル・J・フォックスが消えた理由
そんなマイケル・J・フォックスですが、2000年に「スピン・シティ」の主役を降板してしまう事件が起きます。
そして降板だけではなく、俳優活動から引退をしなくてはならなくなったのでした。
マイケル・J・フォックスは1990年ごろから病気だった
実はマイケル・J・フォックスは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の次に主演した映画「ハードウェイ」の撮影をしていたころから、パーキンソン病の症状が出始めていたのです。
その当時の年齢は30歳という若さでした。
マイケル・J・フォックスはパーキンソン病の発症を隠しながら、俳優活動をつづけ、プロデュースも手掛けるようになって活動の幅を広げていきました。
が、とうとう病気の症状が隠せないほど悪化をしてしまいます。
そのため、1998年に自身の病気を公表、2000年に引退という流れになったのでした。
パーキンソン病とは
パーキンソン病という名前は聞いたことがある方もいるかもしれませんが、いったいどのような病気で、原因は何であり、どんな症状が出るのか、はっきりと知らない人が多いのではないでしょうか。
ですので、パーキンソン病について簡単に説明をしてみたいと思います。
パーキンソン病は脳や神経が蝕まれる病気です。
発症の原因ははっきりとはわかっておらず、そのため治療も完全に確立していません。
専門的な説明を引用すれば、
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中脳黒質緻密質のドパミン分泌細胞の変性が主な原因
ということだそうです。
この病気にかかると
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・静時安振戦と呼ばれる震え
・アキネジア(無動)と呼ばれる動作が小さくなる症状
・筋強剛と呼ばれる力を抜いている状態にもかかわらず他から力が加わったときに関節に抵抗が見られる症状
が特によくみられる症状としてとして知られており、その他に、
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・姿勢保持反射障害と呼ばれるバランスを崩しそうになったときに倒れないようにするための反射が弱くなる症状
も発症することがあるそうです。
マイケル・J・フォックスのその後・病気からの復活
そんな病気にかかってしまったマイケル・J・フォックスですが、パーキンソン病の研究助成活動を始めます。
その活動のために「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を設立したのでした。
また自らの生い立ちやパーキンソン病との格闘を綴った自伝「ラッキー・マン(Lucky Man)」 を出版し、世界的にベストセラーとなります。
俳優活動は引退しましたが、声優として映画「スチュアート・リトル」に主人公のスチュアート・リトルとして出演しました。
こちらは3作すべて、声優として出演しています。
また、2010年からは弁護士のドラマ「グッド・ワイフ」の第2シーズンより、ケニングと言う神経疾患で運動機能の障害を持った弁護士の役で準レギュラーとして出演するなど、
俳優としても復活したのでした。
その後も2013年9月より約13年ぶりの主演テレビドラマ「マイケル・J・フォックス・ショウ」の放送が開始されるなど、病気は完全に回復していませんが、うまく病気と付き合いながら、順調に俳優業を続けています。
まとめ
マーティ役のマイケル・J・フォックスについて、調べてみると「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ撮影後、彼にとんでもないことが降りかかっていたことが分かりました。
それが理由で、マイケル・J・フォックスの代表作は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズだけになってしまったのですね。
とても残念だと思う反面、そのような難病にかかっても、俳優として復活しているところにはとても驚かされます。
それはマイケル・J・フォックス、彼自身の努力もさることながら、後遺症を持った人でも俳優として出演を受け入れる北米の文化に、素晴らしさを感じた次第でした。
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