映画ミナリのあらすじをネタバレ有で分かりやすく解説!キャスト情報も

ヒューマンドラマ

映画「ミナリ」はサンダンス映画祭で202年2月にプレミア上映されて、審査員賞と観客賞の双方でグランプリに輝くという快挙を成し遂げたのを皮切りに、ボストン、ロサンゼルス、フロリダ、シカゴ、ニューヨークなどの多くの映画批評家賞でノミネート、受賞をした作品です。

そしてついには、第78回ゴールデングローブ賞で外国語映画賞を受賞しています。


内容は1980年代にアメリカの田舎町で成功しようとする韓国移民男性とその家族のヒューマンドラマで、家族愛とは、ということを語りかけてくれる映画でした。

とはいえ、それほど重たい内容ではなく、特に祖母のソンジャの存在が際立っている映画です。


今回はこの映画「ミナリ」の基本情報や予告動画やキャスト情報、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していきたいと思います。










映画「ミナリ」の基本情報



それでは映画「ミナリ」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報予告動画、そして出演キャストの紹介をしておきます。


映画「ミナリ」の基本情報と予告動画


1980年代のアメリカ南部を舞台に、韓国出身の移民一家が理不尽な運命に翻弄されながらもたくましく生きる姿を描いた家族映画。

2020年・第36回サンダンス映画祭でグランプリと観客賞をダブル受賞した。


農業での成功を目指し、家族を連れてアーカンソー州の高原に移住して来た韓国系移民ジェイコブ。

荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを目にした妻モニカは不安を抱くが、しっかり者の長女アンと心臓を患う好奇心旺盛な弟デビッドは、新天地に希望を見いだす。

やがて毒舌で破天荒な祖母スンジャも加わり、デビッドと奇妙な絆で結ばれていく。

しかし、農業が思うように上手くいかず追い詰められた一家に、思わぬ事態が降りかかり……。


父ジェイコブを「バーニング 劇場版」のスティーブン・ユァン、母モニカを「海にかかる霧」のハン・イェリ、祖母スンジャを「ハウスメイド」のユン・ヨジョンが演じた。

韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョンが監督・脚本を手がけた。

引用:映画ドットコム





映画「ミナリ」のキャスト紹介



続いてキャスト紹介です。

ジェイコブ


韓国からアメリカに移住した一家の父親。

農家として成功することを夢見て家族を引き連れてカリフォルニアからアーカンソーの田舎町に引っ越す。


演じるのはスティーヴン・ユァン。韓国生まれアメリカ育ちの俳優で「ウォーキング・デッド」の出演でブレイクしました。

モニカ


ジェイコブの妻。

ろくな相談もなくいきなりアーカンソーの田舎で農家暮らしをしなくてはならない状況に困惑している。

本心ではカリフォルニアに帰りたい。


演じるのは韓国の女優ハン・イェリです。

デヴィッド


ジョイコブとモニカの長男。

心臓が弱く、運動をすることを禁止されている。


演じるのはアメリカ人子役のアラン・キムです。

アン


ジェイコブとモニカの長女。

体の弱い幼い弟のデヴィッドを心配している。


演じるのはノエル・ケイト・チョウです。

スンジャ


モニカの母。

韓国に住んでいたが、娘家族がアーカンソーの田舎に引っ越したのを機に同居するためにアメリカに移住することになる。


演じるは韓国のベテラン女優ユン・ヨジュンです。







映画「ミナリ」ネタバレあらすじをわかりやすく解説



それでは映画「ミナリ」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。

起・カリフォルニアからアーカンソーへ



韓国からの移民であるジェイコブは妻のモニカと長女のアン、長男のデヴィッドの4人はアーカンソー州の大自然が広がり、農場も多くある田舎を運転していました。

もともとジェイコブ一家はカリフォルニアに住んでいたのですが、底辺労働でしかお金を稼ぐ法チャンスしかないと見切りをつけて、新しいスタート切るを決断をしたのです。

ジェイコブの夢は、肥沃なアーカンソー州の田舎町に引っ越し、そこで韓国人などの東アジア人になじみのある野菜を育て、隣のテキサス州最大の町ダラスにもっていけば、成功するに違いないと農家になることを決めたのでした。


ところが家族、特に妻のモニカにはろくに相談しないまま、引っ越しをしていました。

引っ越した先で家族を待っていた生活は水道もないモーターホーム生活。
モニカには不満しかありません。

また、長男のデヴィッドは生まれつき心臓が弱く、医者からも運動を止められていたこともあり、モニカには病院もない田舎町での生活には不安しかありませんでした。


元朝鮮戦争傷痍軍人である一風変わったポールから中古のトラクターを購入したことで親しくなります。

ポールは今後ジェイコブの農作業の手伝いをずっと続けてくれる存在でした。

水道が通っていないため飲み水を確保するために井戸を掘ろうと業者に頼みますが、高額な費用に驚いて断ります。ジェイコブは節約のため自分で井戸を掘るのでした。


当面の生活のため、ジェイソンとモニカは地元の養鶏所で働くことになります。

ひよこの雄雌を見分けて仕分ける作業ですが、アメリカに移住してからカリフォルニアでもこの仕事を10年以上、続けていたのでした。

モニカはこの仕事で得られる賃金で、都会で暮らしていくことにあまり不満はなかったのが本音でした。
一方でジェイコブは、この仕事は終わりのない底辺肉体労働としか感じられず、もっと大きな成功を夢見ていたのです。


仕事の帰りに天候が急に悪くなり、雷を伴う嵐が襲います。
モーターホームは雨漏りがひどく、天気予報ではトルネード注意報を呼び掛けていました。

そんなとんでもない現実を突きつけられて動揺するモニカでしたが、同じく不安を抱えながら実際にはできることは車で逃げ出すことくらい思いつかないジェイコブは「大したことはない、大丈夫。何とかなる」と自分に言い聞かせるようにつぶやくだけ。

停電にもなり、子供たちがおびえる中、ついにモニカの感情が爆発。

ジェイコブの夢に道連れにされた挙句、想像もしていなかった生活に放り込まれたことを責めてジェイコブと喧嘩を始めたのでした。

二人の子供たちはその二人のケンカを止めようと、メッセージ付き紙飛行機をたくさん作って二人に向け、飛ばしますが、父親の激しい剣幕に部屋に逃げ帰り、不安な夜を過ごすことになってしいます。


翌朝、子供たちが不安そうに母親に話しかけると、二人はモニカの母親、子供たちにとっては祖母に当たるソンジャが彼らと一緒に住んで子供の面倒を見ること条件に、しばらくこの生活を続けてみることで二人は和解したことを知るのでした。

承・祖母ソンジャとの生活



韓国からモニカの母親ソンジャがやってきました。

アンはまだ幼いころ、ソンジャに会っていましたが、デヴィッドは今回初めてソンジャと対面したのです。

恥ずかしさや恐怖もあって、母親の後ろに隠れてきちんと挨拶できないデヴィッドでしたが、そんな孫にソンジャはただただほほを緩めているのでした。

日中デヴィッドの世話をするためということもあり、また余分の部屋がないことでソンジャはデヴィッドの部屋を一緒に使うことになります。

デヴィッドにとって、ソンジャは想像の外の人物でした。

英語をほとんど話せず、今まで接したアメリカ人とはにおいが違います。
お土産としておいしくもない朝鮮人参のお茶を毎日飲まされることにもなり、ソンジャとの距離を取ったまま、なかなか打ち解けられません。

また、アメリカ人にとっては当たり前のクッキーやケーキを焼くベイキングの方法もソンジャは知らず、デヴィッドがっかりします。

その一方でソンジャはデヴィッドやアンに韓国でよく遊ばれている花札のゲームを教えて一緒に遊ぶのでした。


またソンジャや子供たちを連れて川辺りに散歩に出かけます。

ソンジャは子供たちに、セリという植物がとても強く、役に立つ植物であるかを教え、この場所で多くの収穫が期待できると言います。

それをジェイコブに勧めましたが、乗り気でなかったため、子供と一緒に自分たちでセリの種を蒔くのでした。


ジェイコブが思い描いていたような、農家としての成功の道はそれほど甘いものではありませんでした。

個人が営む農場の規模として、農作物を飢えて世話をし、それらがある程度、大きくなったころ、井戸の水が枯れてしまいます。

飲料水を含め、水の確保はソンジャがセリの種をまいた、近くの小川まで毎日汲みに行かなくてはならなくなりました。


また、作物が育って収穫を終えた時期に、収穫物を買い取ってくれると契約していたダラスの客に、注文をキャンセルされてしまいます。


このような苦労があって将来に不安を感じながらもジェイコブはへこたれることなく、成功を信じて突き進むのでしたが、妻のモニカには終わりの見えない不安な生活にしか感じられずに、カリフォルニアに戻りたい、と強く思い続けています。

二人の関係はどんどんと悪くなり、離婚という最悪な結末も現実を帯びてきていました


幼いデヴィッドは夜尿症の問題を抱えていました。

おねしょをした朝は、汚した下着を隠し、それをモニカに見つけられては怒られ、ソンジャにはからかわれます。

あまりソンジャのことが好きではなかったデヴィッドはソンジャにおしっこを飲ませようとします。

それに気が付かづ、ソンジャは口をつけてしまい、そのことでデヴィッドは両親から体罰を含めてこっぴどく叱られることになるのですが、ついにはジェイコブが棒でたたこうをするのをみて、ソンジャがデヴィッドをかばいます。

別の日には、デヴィッドは足を怪我して、ソンジャに傷の手当てをしてもらいます。

その後、一緒に散歩に出かけた二人でしたが、ソンジャはデヴィッドに、両親によって禁止されていた運動をするように勇気付けていました。

デヴィッドには、両親が思っている以上にデヴィッドが強いことをはっきりと伝え、自信を持たせていたのです。


またある日にはデヴィッドは、モニカとソンジャがデヴィッドの健康状態を心配している会話を盗み聞きしてしまいます。

その夜、自分が近いうちに死んでしまうかもしれないという不安で泣いていたデヴィッドをソンジャは抱きしめて、一緒に寝てあげたのでした。

転・脳卒中を起こしたソンジャ



が、次の日、デヴィッドは朝起きると布団がおねしょでぬれていることに気が付きます。

デヴィッドはパンツを確認しますが、彼のパンツは濡れていません。


一緒に寝ていたソンジャの様子がおかしいことに気が付きます。
ソンジャはすでに目を覚ましていましたが、うめき声をあげるだけで、起き上がることもできないようでした。

デヴィッドはアンを呼び、二人で母親のモニカに異変を知らせます。

モニカはソンジャを病院に連れていき、ソンジャが脳卒中を起こしたことを知るのでした。

幸運にもソンジャは一命はとりとめたものの、動きと会話に障害が残ってしまいます。
そしてこのことが起こったのは自分に責任がある、とモニカは自信を強く責めるようになったのでした。


その後、ソンジャをのぞいたジェイコブ、モニカ、アン、デヴィッドの家族4人はアーカンソー州の西隣、オクラホマ州のオクラホマシティに向かうことになります。

病院でのデヴィッドの心臓状態の確認をし、そのついでにジェイコブは新しく商売相手を探すことが目的でした。


商売相手に見せるサンプルを車に詰め込んでいたジェイコブですが、病院でのデヴィッドの診察の際も、サンプルの大きな箱を抱えて病院内に持ち込みます。

高温になる車内に置いておいて、品質が悪くなることを恐れたためですが、大事な息子の診察の際にも農場のことを忘れないジョエコブに、モニカはいら立ちを隠せません。

検査を終え、診断結果を聞くために待っている間、モニカはジェイコブに家族としてカルフォルニアでやり直すことを懇願します。

しかしジェイコブは、モニカが子供を連れてカリフォルニアに戻ることは理解しても、彼は自分で始めた夢をアーカンソーの地で叶えたい、と答えるのでした。


デヴィッドの検査結果にはジェイコブとモニカは驚きます。

予想以上に状態は改善し、デヴィッドの健康な心臓に向かっていたのでした。


その後の新しい商売相手とも話がうまくまとまりました。

彼の経営する韓国マーケットは、カリフォルニアから数日かけて野菜を取り寄せていた(1000㎞~1500㎞の距離)のですが、ジェイコブは5時間で配達できるのです。

オクラホマには年間数千人の韓国人移民者がやってきているという好条件も重なり、翌週から野菜を卸す契約を取り付けたのです。


しかし良いことばかりが起こったのではありませんでした。

この取引先が見つかり、経済的な問題に解決のめどが立ったことで、モニカはジェイコブが家族としての生活の安定よりも農家として成功することのほうがより大切であることをはっきりと認識したのでした。

お金がなくて苦しいために家族がバラバラになり、お金のめどが立ったので家族としてこれからもやっていく、というのであれば、家族を作り上げるためには愛よりもお金が大事とジェイコブが考えていると結論付けたのです。

その主張にジェイコブは反論できず、こんな生活をもういっしょにやっていけないというモニカの主張を受け入れるしかありませんでした。

結・家族のきずなを取り戻す



一方、一人留守をしていたソンジャですが、大変な事態を引き起こしてしまいます。

右手右足が不自由な状態で納屋を整理し、ごみを集めて焼却していたのですが、ドラム缶から火が、地面の枯れ草に燃え移ってしまいます。

体に障害のあるソンジャには素早く消火することはできず、その火は収穫物を保管していた納屋に燃え移ってしまいます


家に戻ったジェイコブたちは火事に気付き、急いで収穫物を納屋から出そうと試みます。

モニカもジェイコブに続いて納屋の中に飛び込み、手伝いますが、煙に巻かれ、火の手はますます大きくなり、自分自身の安全を守るほか、何もできなくなってしまうのでした。


出火の原因を作ってしまったソンジャは責任の重さと混乱から錯乱し、暗闇の中に消えてしまします。

アンとデヴィッドが後を追いますが、ソンジャは二人の呼びかけに全く反応せずにさまようのでした。

デヴィッドはソンジャに駆け寄って行く手を遮ります。

ソンジャはそんなデヴィッドにようやく気が付き、デヴィッドが差し出した彼の手を取って元来た道を家のほうに戻るのでした。


火事からしばらくして、ジェイコブはモニカと一緒に井戸を見つける業者を雇って新しい井戸を掘ろうとしていました。

そしてそこに記念碑として石を置くことを決めます。
この地にとどまって、もう少し頑張ろうという意思を示すかのように


その後ジェイコブとデヴィッドは川辺りに実るセリの収穫に向かいます。

そこにはたわわに実ったセリが広がっていました。

それを見たデヴィッドは、この場所を選んだソンジャの目は正しかったんだね、とジェイコブに話しかけるのでした。










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