映画「オールド」は「シックスセンス」などで有名なM・ナイト・シャマラン監督の作品です。
フランスで出版されたグラフィックノベルと呼ばれる、どちらかというと大人を対象にしたコミック「Sandcastle(サンドキャッスル・砂の城)」を原作にして、監督が映画として脚本を担当しました。
父の日のプレゼントとしてもらったこの漫画を読んで、とても気に入ったため、映画化する権利を買い取ったそうです。
そして原作では明かされていない謎解きを監督が付け加えているのでした。
今回はそんな映画「オールド」の基本情報や予告動画やキャスト情報、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していきます。
映画「オールド」の基本情報
それでは映画「オールド」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報と予告動画、そして出演キャストの紹介をしておきます。
映画「オールド」の基本情報と予告動画
「シックス・センス」「スプリット」のM・ナイト・シャマラン監督が、異常なスピードで時間が流れ、急速に年老いていくという不可解な現象に見舞われた一家の恐怖とサバイバルを描いたスリラー。
人里離れた美しいビーチに、バカンスを過ごすためやってきた複数の家族。それぞれが楽しいひと時を過ごしていたが、そのうちのひとりの母親が、姿が見えなくなった息子を探しはじめた。
ビーチにいるほかの家族にも、息子の行方を尋ねる母親。そんな彼女の前に、「僕はここにいるよ」と息子が姿を現す。
しかし、6歳の少年だった息子は、少し目を離したすきに青年へと急成長していた。
やがて彼らは、それぞれが急速に年老いていくことに気づく。
ビーチにいた人々はすぐにその場を離れようとするが、なぜか意識を失ってしまうなど脱出することができず……。
主人公一家の父親役をガエル・ガルシア・ベルナルが演じ、「ファントム・スレッド」のビッキー・クリーブス、「ジョジョ・ラビット」のトーマシン・マッケンジー、「ジュマンジ」シリーズのアレックス・ウルフらが共演する。引用:映画ドットコム
映画「オールド」の登場人物紹介
続いて登場人物の紹介です。
ガイ・カッパ
家族旅行でリゾート地に来て事件に巻き込まれた主人公家族の父親。
演じるのはガエル・ガルシア・ベルナル。
プリスカ・カッパ
家族旅行でリゾート地に来て事件に巻き込まれた主人公家族の母親。
演じるのはヴィッキー・クリープス。
マドックス・カッパ
家族旅行でリゾート地に来て事件に巻き込まれた主人公家族の長女でトレントの姉。
演じるのは、
-
アレクサ・スウィントン(11歳)
トーマサイン・マッケンジー(16歳)
エンベス・デイヴィッツ(中年)
の3人。
関連記事:マドックス役トーマシンマッケンジーのプロフィール紹介!
トレント・カッパ
家族旅行でリゾート地に来て事件に巻き込まれた主人公家族の長男でマドックスの弟。
演じるのは
-
ノーラン・リヴァー(6歳)
ルカ・ファウスティーノ・ロドリゲス(11歳)
アレックス・ウルフ(15歳)
イーモン・エリオット(中年)
の4人。
チャールズ
カッパ家族とともにビーチに家族で訪れた男性で外科医。
演じるのはルーファス・シーウェル。
カラ
チャールズの娘。
演じるのは
-
カイル・ベイリー(6歳)
ミカヤ・フィッシャー(11歳)
エリザ・スカンレン(15歳)
の3人。
関連記事:カラ15歳役俳優エリザスカンレンのプロフィール紹介
映画「オールド」の見どころ紹介
映画「オールド」の見どころは、やはり何といってもM・ナイト・シャマラン監督の作品ですので、その謎解きでしょう。
これまであっと驚くような謎や設定を最後の最後で明らかにしてくる作品を多く世に出していますので、今回もどのような謎解きがあるか、に興味を持っている人がほとんどではないでしょうか。
ネタバレになりますが、実は映画の最後になっても、超自然現象がなぜ起こるのか、という理由が明かされることはありません。
しかし「主人公家族を含め登場人物たちがなぜ事件に巻き込まれたのか」については、あっと驚く展開が待っています。
見終わって、流石はM・ナイト・シャマラン監督の作品、と納得することでしょう。
映画「オールド」の見どころや面白いところ、ここはどうなの?と思える面白くないところなどの詳しい感想はこちらで紹介していますので、よろしければ参考にしてください。
関連記事:映画オールドのネタバレ感想!見どころと面白くないと感じたポイントを紹介!
映画「オールド」ネタバレあらすじを分かりやすく解説
それでは映画「オールド」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。
起・楽しいはずの家族旅行が…
父親のガイ、母親のプリスカ、姉のマドックスと弟のトレントのカッパ家族4人は家族旅行で南国のリゾート地に訪れていました。
ホテルのシャトルバスでホテルに到着すると、出迎えのドリンクサービスを楽しみます。
マドックスとトレントはロビーに備え付けてあるドリンクバーを満喫するのですが、そこでホテルオーナーの甥っ子というイドリブに出会います。
ちょうど同じくらいの年齢であったトレントは、友達がいないというイドリブと一緒に遊ぶ約束をするのでした。
部屋にチェックインした後、ホテルそばのビーチで楽しい時間を過ごします。
トレントは約束したとおり、イドリブと一緒にビーチを走り回り、他の客に話しかけて職業を尋ねるのでした。
部屋に戻った後もイドリブからもらった暗号の手紙を解読して楽しむマドックスとトレントですが、両親は家族旅行に来てまでも口論をしてしまいます。
実は、この旅行は両親が離婚する前に最後にということで来た家族旅行だったのでした。
翌日朝、ホテルのレストランで朝食を取っていると、オーナーがカッパ一家のもとにやってきて、穴場のビーチへのツアーを勧めます。
ホテルのシャトルでの送迎付きで、昼食のお弁当も用意してくれるとのことでしたので、今日一日はツアーに参加してそのビーチで過ごすことに決めます。
同じく朝食を取っていた医者のチャールズとクリスタル、そして娘のカラとチャールズの母親のアグネスもこのビーチツアーに参加することにしたのでした。
が、朝食の最中、客の一人であるパトリシア・カーマイケルがてんかんの発作を起こしてしまいます。
チャールズが応急手当のために手助けし、夫で看護師のジャリンの処置もあり、パトリシアの発作は収まるのでした。
朝食後、2家族はシャトルに乗ってビーチに向かいます。
シャトルの駐車地点から食料やビーチチェアーなどの結構な荷物を持っていかないといけないのでチャールズは運転手に荷物を運ぶの手伝ってもらえないかと尋ねますが、急いで戻らないといけないので、手伝えない、と断られます。
運転手は電話をくれればいつでも迎えに来るし、何もなければ5時には迎えに来る、と行って立ち去るのでした。
一行はビーチへの道を歩いていきます。
途中、岩に挟まれた狭い隙間を通って行くのですが、そこを通り抜けると崖に囲まれた素晴らしいビーチが広がっているのでした。
早速荷物を下ろし、ビーチパラソルを立ててビーチチェアーを広げます。
子供たちは砂浜を走り回って遊ぶのでした。
ふと気が付くとビーチには先客として一人の男性がいます。
崖のそばの日陰になっているところに座っていましたが、マドックスはその人物がラッパーのミッド・サイズド・セダンであることに気が付くのでした。
また、マッドクスとトレントは崖の近くのとある砂の上にたくさんの落し物があることに気が付きます。
以前にここに訪れた客の忘れ物のようで、ホテルの食器なども見つかるのですが、それにしてもやたら数が多いのが、ちょっと気になるほどでした。
子供たち3人はすぐに仲良しとなり、一緒に遊びます。
ビーチを走り回りますが、何度となく親のところに戻ってきてはおなかがすいた、と食事をねだるのでした。
子供たちはかくれんぼをして遊んでいました。
トレントが波が打ち寄せる岩場に隠れてマドックスとカラの二人をやり過ごしていると、後ろから何かが流れてきます。
それがなんであるかに気が付いたトレントは悲鳴を上げて両親のもとに助けを求めて走ってきたのでした。
承・訪れたビーチで起こる怪奇現象
トレントが見つけたのは女性の水死体でした。
そしてその女性はミッドサイズド・セダンことブレンダンの友人だったのです。
ブレンダンの話では泳ぎに出たのに戻ってこなくなって心配していたそうです。
携帯で連絡を取ろうとしたのですが、電波が入らず、連絡が取れません。
ちなみにブレンダンは鼻血を出しており、これがなかなか止まずにずっとハンカチで抑えたりぬぐっていたりしていたのでした。
そんな中、さらに観光客がやってきます。
それは朝食の時にてんかんの発作を起こしたパトリシアとその夫のジャリンの二人でした。
崖の隙間を通って、送ってきてくれた運転手を捕まえるために戻ろうと、ジャリンが進むのですが、途中で頭痛がし、視界がゆがんで気を失ってしまいます。
そして気が付くと、ビーチに横たわっていたのでした。
一体何が起こっているのかが分からず、混乱する大人たち。
水死体が見つかったことで子供たちはプリスカと一緒に離れたところで待つことになります。
その間も子供たちはおなかがすいたと食べ続けており、そんな中、トレントが崖の上で何かが光ったことに気が付くのでした。
他の大人たちが戻ってこないことが気になる子供たちはプリスカに全て大丈夫か、聞いてきます。そしてトレントが水着がきつくなったことを訴え、プリスカは何かがおかしいことに気が付き始めます。
チャールズは彼らが来る前からビーチにいたブレンダンのことを疑い、強い口調で問い詰めます。
そんな中クリスタルがアグネスの体調が悪くなったとチャールズを呼びに来ました。
アグネスの元に戻ってちょっと胸が苦しい感じがする、などと普通に話をしていましたが、ほどなくしてアグネスは突然意識を失ってしまいます。
心臓マッサージを施して何とか助けようとするチャールズでしたが、アグネスは回復することなく、そのまま亡くなってしまうのでした。
続いての異変は子供たちに起きます。
パトリシアとジャリンがマドックスとトレントと話をしていましたが、話の流れででジャリンが二人の年齢を聞きます。
二人とも10代だと思っていたパトリシアとジャリンでしたが、トレントの6歳という答えにとても戸惑ってしまうのでした。
そこにプリスカが二人を探しにやってきます。
パトリシアとジャリンは目の前にいる自分たちの子供に気が付かないプリスカに、何かの冗談ではないか、と気味悪がり、子供たちも自分たちはここにいる、と声を上げるのでした。
が、プリスカの目に映っているのは6歳のはずなのに11歳くらいに成長したトレントと11歳であるマドックスが16歳くらいになっている姿でした。
そこにやってきたガイも一体何が起こっているのか分からず、戸惑います。
とにかくこのビーチを出て子供たちを医者に見せないと、と話し合います。
が、大人たち全員で来た道を戻ろうとしても途中で気を失い、やはりビーチに戻ってきてしまうのでした。
そんなわけのわからない状況に何とか説明をつけようと、それぞれが混乱する頭で考えるのですが、チャールズはポケットに持っていたナイフを取り出し、ブレンダンに近寄ったと思うといきなり切りつけます。
周りにいた他の人々は全員驚きチャールズを止めます。
切りつけられたブレンダンは傷を負ったほほを押さえるのでした。
チャールズは自分の行動を謝り、傷の手当てをしようとジャリンらがブレンダンの顔を見ます。
が、たった今切り付けられたはずなのに、すでに完治して傷跡しか残っていないのです。
このことからチャールズはさらにブレンダンを疑うのでした。
パトリシアのアドバイスで全員が集まってなぜこのリゾート地に来たのかを話し合うことにします。
ブレンダンは血友病という遺伝性血液凝固異常症を患っていることが分かります。
チャールズ一家は、医師であるチャールズが仕事のことでストレスを抱えておかしな言動をするようになったことで、休暇が必要だとここに来たのですが、チャールズは自分がおかしくなっていることを認めようとはしていませんでした。
ガイとプリスカですが、ここで子供たちにも明かしていなかった秘密を話します。
それはプリスカが良性腫瘍に冒されていることでした。
腹部右側にゴルフボール大の腫瘍があることを話していたのですが、その途中でプリスカは倒れてしまいます。
チャールズとジャリンが調べてみると、そこにはソフトボール大に肥大した腫瘍があるのでした。
その場でチャールズの持っていたナイフで切開し、腫瘍を取り出すことにします。
チャールズが切りつけるのですが、目の前で信じられないことが起こるのでした。
ナイフによって切り開かれた腹部は見る見るうちに回復し、傷跡になってしまうのです。
信じられないと驚くのですが、再度切開して傷がふさがる前に腫瘍を取り出すことに成功します。
この後、プリスカは意識を取り戻し、無事回復するのでした。
ブレンダンは気になることがあり、連れの女性の死体の確認に行きます。
死体はタオルでおおわれていましたが、そのタオルをめくるとその下からは驚きのものが出てくるのした。
なんと死体は完全に腐敗が終わっており、人骨だけしかなかったのです。
死体が完全に骨だけになるには7年ほどかかるはず。
しかし時間にして30分ほどしか経っていないことから、このビーチでは時間の流れが異様に早いのではないか、という結論にたどり着くのでした。
この間、トレントとカラはタオルで作られた簡易テントの中にいました。
二人がいないことに気が付いたプリスカとクリスタルは二人を探します。
探している声に気が付き、二人で外に出て皆を安心させようとするのですが、そのカラのおなかは異様に膨れていたのでした。
カラは妊娠しており、すごいスピードで胎児は成長していきます。
事態を理解するよりも早く、出産が迫ってきてしまい、カラはパニックになります。
クリスタルもパニックを起こし、助けを求めるカラから走り去ってビーチから抜け出そうとするのですが、やはり気を失って戻ってきてしまうのでした。
パトリシアとジャリンの助けもあり、無事出産しますが、赤ん坊はビーチの時間の経ち方についていけず、死んでしまいます。
この一連の出来事でクリスタルとチャールズが精神的に参ってしまいます。
特にチャールズは統合失調症が酷くなってしまい、わけのわからないことを言って持っていたナイフを砂浜に何度も突き刺すという危ない行動を取るようになるのでした。
また、低カルシウム血症であったクリスタルは加齢による衰えが目立ってくるようになります。
ここから抜け出すために、チャールズに何とかしてくれとヒステリーを起こすクリスタルでしたが、それが引き金になったのか、チャールズはずっと疑いを持ち続けていたブレンダンに襲い掛かり、ナイフでめった刺しにして殺してしまうのでした。
そんな彼らの様子を、崖の上から見ている人物が存在していたのです。
転・タイムリミットに倒れていく犠牲者
ブレンダンを殺したチャールズは放心状態となり、地面に座り続けていました。
そんなチャールズからナイフを取り上げ、プリスカのカバンの中に隠しておきます。
ここから脱出するためにジャリンは海を泳いで抜け出すことにします。
パトリシアにてんかんの発作がいつ起こるとも分からず、薬もないための決断でした。
残された人々はチャールズにおびえて、彼の状態を気にしながら他に脱出の方法がないかを考えます。
唯一思いつくのは崖を登る方法ですが、失敗した時のことを考えると、誰も実行には移せませんでした。
そんな中、マドックスはプリスカに気になっていたことを尋ねます。
それはプリスカが不倫をし、ガイと別れてその相手と一緒になろうとしているのではないか、ということでした。
プリスカはそれを事実だと認めます。
ショックを受けたマドックスにプリスカはその時の状況と自分の気持ちを伝え、理解を求めますが、マドックスは一人で考える時間が欲しいとしか答えられません。
一人になるため、傷付いた心のまま海の中に入って行きます。
悲しんでいるマドックスでしたが、そんな彼女に何かがぶつかります。
それは泳いでビーチを脱出しようとしたジャリンの水死体でした。
ジャリンの死に悲しむカッパ家族とパトリシア。
そんな中、カラは彼らがおかれた現状に対してとてつもない理不尽さを感じて怒りをあらわにしていました。
そしてトレントの制止も聞かず、崖を登り始めるのです。
騒ぎを聞きつけたガイ、プリスカ、マドックスもやってきます。
心配そうに様子を見ていますが、カラはどんどん崖を登っていくのでした。
ついには、もう少しで登りきる、という地点まで辿り着き、崖上まではもうちょっとです。
が、そこでカラの動きが止まってしまいます。
やがてふらふらとしだし、意識が遠のいている様子でした。
トレントの必死の叫びもむなしく、カラは崖から落ちてしまいます。
とても助かる高さではありませんでした。
カラの無くなってしまい、悲嘆にくれるカッパ家族。
そんな彼らの前に、浮き輪の代わりになりそうなものを抱えたパトリシアが現れます。
彼女はてんかん持ちでしたが、その薬を持っておらず、このままでは発作が起きた時、致命的なことになる、と焦っていたのです。
泳いでビーチを抜け出すことにし、気を失っても浮いていられるように、との配慮でした。
が、その時パトリシアはてんかんの発作に襲われます。
地面に倒れ、激しくけいれんし、やがて口から泡をはいてのたうち回ります。
そばにいたカッパ家族4人は、何とかしたいものの何もすることができず、パトリシアはそのまま息を引き取るのでした。
自身の置かれた状況に過度なストレスをかんじて、精神的に参ってしまったクリスタルはカラの名前を呼びながら崖の近くのビーチを徘徊していました。
地面に落ちていた荷物の中に、鏡のように反射する金属製の箱を見つけて、拾い上げます。
そこに写った自分の姿はすっかり年老いており、背骨も曲がってしまっていました。
低カルシウム血症のせいで骨に異常が見られるようになってしまっていたのです。
次々と生存者がすくなっていくことに絶望感を感じるカッパ家族の4人。
日もだんだんと沈み、夕暮れから夜へとなっていきます。
そんな中、ガイは自分の視覚がおかしいことに気が付きます。
老衰のため、はっきりとものを見ることができなくなっていたのでした。
また、プリスカも体に異変が起こっていることに気が付きます。
片方の耳、左側の聴覚が極端に落ちてしまい、全く聞こえなくなっていることに気が付くのでした。
浜で焚火を起こし、夜に備えます。
マドックスとトレントは焚火の燃料となる燃やすものがないか、過去の人々の忘れ物が多く見つかった場所を探していました。
そこでマドックスはノートを見つけます。
そのノートには以前、このビーチに閉じ込められた人が記していた日記が書かれていました。
トレントはふと崖の上を見上げ、そこにいる人物がカメラで録画をしていることに気が付きます。
マドックスに知らせ、助けもよこさずに、なぜそのようなことをしているのか、といぶかしるのでした。
焚火のそばで寄り添うガイとプリスカ。
ガイは、プリスカに話しかけます。
彼はとある日、プリスカの携帯を見る機会があり、そこに彼女の不倫の事実を見つけたことを打ち明けるのでした。
プリスカは素直に謝り、ガイはその時に自分一人で抱え込んでしまった勇気のなさに後悔していると打ち明けます。
お互いの思いを正直に話し、二人はお互いに許し合うのでした。
夜も更けてあたりが暗闇に包まれたころ、チャールズがプリスカのカバンの中に隠されたナイフを取り返します。
そして焚火のそばに座っていたガイに襲い掛かるのでした。
チャールズは統合失調症を酷くさせ、勝手な妄想に不安感を増大させた結果、ガイに切りつけるのです。
ガイは視界が悪いため、全く反撃も攻撃をかわすこともできず、必死にチャールズに話しかけて正気を取り戻させようとしますが、全く効果はありません。
プリスカは耳が聞こえないこともあって、最初は気が付きませんでした。
が、すぐに異変に気が付き、必死に止めようとしましたが、体力差もあったりで全く止めることができません。
異変に気が付いたマドックスとトレントもやってきますが、プリスカは二人に危害が加わらないよう、非難させます。
そしてプリスカは地面に落ちていた錆びたナイフを拾い、ガイとチャールズの間に割って入ってチャールズの腕を切りつけるのでした。
錆びたナイフで切り付けられたチャールズは、その傷から急速に化膿が広がり、それによって死んでしまうのです。
一方逃げ出したマドックスとトレントは崖にできていた洞窟内に逃げ込みます。
その奥で何かにつまずくのですが、それは年老いたクリスタルでした。
トレントは持っていたマッチで明かりを付けますが、姿を見られたくないクリスタルはその火を吹き消します。
クリスタルは低カルシウム血症がひどくなって、骨に奇形が現れていました。
そして気も変になっているようで、二人はそんなクリスタルに恐れを抱きます。
クリスタルは二人に叫びながら、老衰で死んでいくのでした。
チャールズの一件が済んだことで、4人は焚火の周りに集まって家族の時間を過ごします。
両親は最後の時間をお互いに寄り添っていました。
二人はもう、記憶もあやふやになっており、なぜケンカをしていたのか、何を怒っていたのか、思い出せなくなっています。
ガイとプリスカはお互いに一緒に過ごせたことに幸せを感じながら亡くなっていくのでした。
結・ビーチからの脱出と真相
夜が明け、朝になったビーチ。
そこにはマドックスとトレントしか生き残っていませんでした。
その二人も中年の姿になっていたのです。
残り時間もわずかしかなくなった二人は砂浜でお城を作って遊び、短い人生の思い出を語り合って過ごしました。
そんな思い出話の中、トレントは自分の荷物に目を通し、リゾートマネージャーの甥っ子、イドリブからの手紙を見つけます。
なつかしさに手紙を開き、暗号分で書かれた文面を読んだトレントの表情が一変したのでした。
そこにはマネージャーである「叔父さんはサンゴ礁が嫌いだ」と書かれていたのです。
その手紙の文面より、このビーチからの脱出はサンゴ礁にできた水中洞窟をくぐることで出られるのではないか、と結論付けます。
このままでもどうせ数時間後には死んでしまうだけですので、二人はこの可能性にかけ、洞窟目指して泳ぎ始めます。
やがて洞窟を見つけ、二人は潜って洞窟の中に入っていきます。
が、途中でマドックスの来ていた服がサンゴに絡まり、身動きが取れなくなってしまいました。
トレントも必死に助けようとしますが、なかなかうまくいきません。
そんな二人の様子を、崖の上から彼らを車でビーチに送ってきた運転手が録画機材を使ってまでして見ていました。
携帯で連絡を取り、生き残った二人がサンゴ礁の洞窟に気が付いて潜ったが、数分浮き上がってこないので、おそらく亡くなったであろうことを報告します。
そして、機材を撤収し、車に戻ってホテルに戻るのでした。
戻った従業員はホテルの秘密のエリアに入っていきます。
そこは製薬会社の一大研究施設で多くの研究者が新薬の開発に従事していたのです。
ビーチの時間経過が早いことに気が付いた彼らはその効力を利用して、開発した新薬の生涯テストを2、3日で済ますことを始めたのです。
客の中から持病を持っている人を選別し、その病気や症状に対して開発した新薬の効果があるかどうか、薬を秘密裏に飲ませ、ビーチに送って経過を記録していたのでした。
今回の実験ではパトリシアに試した新薬によっててんかんを抑えることができた、という成果を得ることができました。
彼らは、数人というわずかな犠牲で数億人以上の人々により良い健康を提供できると信じ、このような行為をずっと続けていたのです。
次の実験対象はパーキンソン病を持病に持つ客でした。
彼らが到着した際、サービスドリンクをもってスタッフが近づきます。
が、手渡そうとした瞬間、男性が近寄ってきてスタッフとぶつかり、ドリンクを落とさせるのでした。
この男性はトレント。
実はサンゴ礁の洞窟をマドックスと無事潜り抜け、海面ぎりぎりにできていたサンゴ章のアナから顔だけ出して息をし、見張りの人間に生きていることを見つからないようにして生還したのでした。
そしてマドックスが見つけたノートを休暇で訪れていた警官に渡し、製薬会社がしていた悪行を暴いたのです。
警官の報告によって素早く捜査チームが結成され、リゾートに送られてきました。
スタッフは逮捕され、マドックスとトレントも保護されます。
ヘリでリゾート地から家に戻る二人は、これから世話になる叔父叔母が、急に50代の甥と姪が現れたことに、どう反応するのかを心配します。
が、おそらく大丈夫であろう、と希望を持つのでした。
完
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