映画「ノマドランド」はアメリカで多くなっている、住居を持たずに季節労働に従事し、車上生活を送る高齢者の生き様を描いた作品です。
今回はこの映画の基本情報や予告動画やキャスト情報、そして映画のあらすじを分かりやすく紹介していくことにしましょう。
映画「ノマドランド」の基本情報
それでは映画「ノマドランド」の詳細あらすじを紹介する前に、映画の基本情報と予告動画、そして出演キャストの紹介をしておきます。
映画「ノマドランド」の基本情報と予告動画
「スリー・ビルボード」のオスカー女優フランシス・マクドーマンドが主演を務め、アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービー。
ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション「ノマド・漂流する高齢労働者たち」を原作に、「ザ・ライダー」で高く評価された新鋭クロエ・ジャオ監督がメガホンをとった。
ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーンは、リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。キャンピングカーに全てを詰め込んだ彼女は、“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送ることに。
毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ね、誇りを持って自由を生きる彼女の旅は続いていく。
2020年・第77回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞し、第45回トロント国際映画祭でも最高賞の観客賞を受賞した。引用:映画ドットコム
映画「ノマドランド」のキャスト紹介
続いてキャスト紹介です。
ファーン
長年連れ添った夫を亡くし、リーマンショックのあおりを受けて仕事を失くしたことを契機に、「ハウスレス」生活を送る決意をする。
演じるのは2度のオスカー女優に輝いているフランシス・マクドーマンド。
デヴィッド
ファーンが知り合ったノマド生活者。ファーンに恋心を抱いている。。
演じるのは「メンフィス・ベル」や「激流」、「L.A.コンフィデンシャル」、「グッドナイト&グッドラック」に出演した名わき役のデヴィッド・ストラザーン。
スワンキー
ファーンが「砂漠の集い」イベントで知り合ったベテランノマド生活者。
ファーンにノマド生活の方法を教え、とても親しい友人となる。
演じるのは俳優でないノマド生活者のシャーリーン・スワンキー本人。
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ボブ
「砂漠の集い」イベントを主催するノマド生活者支援者。
演じるのは俳優でない、著名なノマド生活者でユーチューバー & 作家であるボブ・ウェルズ本人。
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映画「ノマドランド」ネタバレあらすじ
それでは映画「ノマドランド」のネタバレ有のあらすじを分かりやすくお届けします。
起・ノマドになることを決意するファーン
2011年、リーマンショックにより経済が落ち込み、仕事を失ったファーン。
故郷のネバダ州エンパイヤはUSジプシムの工場が閉鎖されたことで経済的に立ち行かなっており、その工場で長年働いていた夫は、最近亡くなっていたのでした。
パートや代理教師として働いてファーンでしたが、自宅を空にして家財道具で売れるものを売り払い、バンを購入してその中で寝泊まりするハウスレス生活をすることに決めます。
そして季節労働者として働く道を選び、冬の間、Amazonの倉庫での仕事に就いて収入を得るのでした。
承・ファーンが得たノマド仲間達
ファーンが働いていた工場で知り合った同僚、リンダがファーンに「砂漠での集い」イベントに参加することを勧めます。
このイベントはボブという活動家が主催している、ノマド生活を送る人々を支援するためのものでした。
気乗りしないファーンはその誘いを断ります。
が、その後、本格的な冬がやってきて気候が厳しくなり、また、次の仕事が見つからないこともあって、イベントへ参加することにしたのでした。
イベントではたくさんのノマド生活者と知り合うことができ、車上生活をしていく上で自給自足して生き抜いていく基本的な技術と知識を学ぶのでした。
イベント終了後もイベント会場に滞在していたファーンは、自分のバンのタイヤがパンクしてしまったことに気が付きます。
近くに車を止めていたノマド生活者のスワンキーに助けを求め、新しいタイヤを買うために町までのせていってもらいたいとお願いするのでした。
ノマド生活者として準備しておかなければならない基本も知らないファーンを、スワンキーはしかりつけ、それでも彼女を助けてくれます。
スワンキーはファーンにノマド生活に必要な知識と技術を教えてくれることになり、二人は親しい友人となるのでした。
そんな中でスワンキーは自身が癌に侵されていることをファーンに告げます。
彼女に残された余命は長くはありません。
が、スワンキーは病室で命を長らえるより、ノマドとして国中を旅してよい思い出を作る生活のほうが、彼女にとってよっぽど重要だと、ファーンに話します。
しばらくして、二人は別々の方向に旅立つことになるのでした。
ファーンはサウスダコタ州のあるバッドランズ国立公園にあるキャンプ場でリンダと一緒に仕事をします。
そこで「砂漠の集い」イベントで知り合ったデヴィッドと再会するのでした。
二人はイベント開催中、ライブ演奏がなされたパーティーでダンスを踊ったり、いらない持ち物を交換したりした中で、互いのことを覚えていました。
3人でオフの時間は一緒にいることもありましたが、リンダが契約期間を終え、次の目的地に向かういます。
二人はしばらくキャンプ場で働いた後、デヴィッドは病気になってしまいます。
彼の病気は思いのほか重く、病院に入院し、手術しないといけないほどでした。
その後、二人はバッドランド国立公園近くにある観光客向けレストラン「ウォール・ドラッグ」で働くことになります。
ある夜、そこへデヴィッドの息子が彼を探して訪ねてきました。
デヴィッドの息子はデヴィッドに、妻が妊娠していること、もうすぐ孫が生まれるのでその時に一緒にいてほしいことを告げます。
デヴィッドは困惑し、尻込みします。が、ファーンは怖気づくデヴィッドを励まし、家族の元に戻るように勧めるのでした。
デヴィッドはファーンにも一緒に来てはどうか、と言いますが、ファーンはその申し出を断って、また別の場所へ向け、旅立ってしまいます。
転・ノマドを卒業する者、とどまる者
ファーンはサトウダイコンの加工工場の仕事を得ます。
しかししばらくすると、ファーンのバンが壊れてしまい、修理が必要となるのでした。
が、必要な修理費がなく、他のノマド仲間からも借りることのできなかったファーンは、意を決して妹家族の住むカリフォルニアへ向かいます。
妹にお金を借りることができたファーンでしたが、そこで妹になぜ昔から家族と一緒にいなかったのか?なぜファーンの夫が死んだ後、エンパイアにとどまる選択をしなかったのか?と尋ねます。
もっと家族に頼っていいという妹でしたが、一方でファーンが一人で自立して生活していることに、とても尊敬している、とも告げるのでした。
妹のもとを離れた後、ファーンはデヴィッドと彼の家族を訪れることにします。
生まれた孫をかわいがるデヴィッドは、ファーンにノマド生活から足を洗い、しばらく家族と一緒に暮らすことを決心したと打ち明けるのでした。
そして、デヴィッドはファーンに恋心を抱いていたことを告白し、しばらく離れで暮らすことを提案します。
その申し出を受け、数日、デヴィッドと彼の家族と一緒に過ごしたファーンでしたが、ノマド生活のほうを選び、デヴィッドのもとを去って、海を目指すのでした。
結・故郷に帰って
ファーンはまた、Amazon倉庫での季節労働に就きます。
しばらくした後、今年も行われる「砂漠の集い」イベントにも参加したのでした。
そこでファーンは、スワンキーが亡くなったことを知ります。
彼女と仲間はお金を出し合い、スワンキーの冥福を祈るのでした。
ファーンは「砂漠の集い」イベントの主催者ボブと知り合う機会を得ます。
彼との話の中で、死んだ夫との関係について、話すのでした。
ボブはファーンに、5年前に、息子が自殺したことを話します。
そして今日がその息子の、生きていれば33歳の誕生日でした。
ボブは会話の最後に、彼が信じる「グッドバイ」の意味をファーンに語るのでした。
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多くの人にとって「グッドバイ」は「本当の最後」という意味だが、ノマド生活者にとっては最後の別れの言葉ではない。
ノマド生活者にとって「グッドバイ」は「またどこかの土地で会おう」という意味だ。
と。
イベントの後、しばらくしてファーンは多くの人がいなくなり、ほぼゴーストタウンと化した故郷エンパイアを訪れます。
そこで倉庫にしまってあった、彼女の持ち物を処分してしまいます。
そして最後に夫と住んでいた家と、夫が長年勤めていた、朽ちて放棄された工場の跡地を見た後、ノマド生活者として、またどこかに向かって走り去っていくのでした。
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