映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」で主人公ジャック・スパロウの敵として登場するヘクター・バルボッサ。
アステカの金貨の呪いを受け、満足感に関するすべての感覚を失い、アンデットとして永遠に死ぬことができない体になってしまった彼と彼の手下たち。
その呪いを解こうと必至となって動くわけですが、それが映画のメインストーリーとなっていました。
そんなヘクター・バルボッサですが、彼の姓である「バルボッサ」とは、聞きなれない、不思議な響きの名前ですね。
今回は「バルボッサ」という名前の意味や由来について調べてみましたので、そちらを紹介していきたいと思います。
映画パイレーツオブカリビアン・バルボッサの意味とは?
「バルボッサ」の意味ですが、それを知るために起源を調べてみると英語ではなく、ポルトガル語であることが分かりました。
また、スペインの北西部、ポルトガルの北に位置するガリシア州の南部で話されているガリシア語にも「バルボッサ」という言葉を見つけることができます。
そして「バルボッサ」の意味はというと、
-
パームヤシがたくさん生い茂る場所
という意味になるのでした。
バルボッサの起源はポルトガル語
さらに詳しく解説すると「バルボッサ」は「BarbosaもしくはBarbossa」とつづられるます。
このつづりは、二つのパートに分けられることができ、
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「barba」
と
-
「-osa」
となります。
「barba」はパームヤシ種に属するヤシの木の名前で、「-osa」は
-
ある特定の植物が生い茂っている土地
という意味を持つのでした。
この二つのパーツを組み合わせることで、
「パームヤシがたくさん生い茂る場所」
という意味になったのです。
バルボッサはラテン系?
バルボッサという姓の意味と起源がわかりました。
ポルトガル語を使用する地域では今でも、パームヤシが生い茂る場所で生まれた男の子の名前としてもつけられるこのバルボッサ。
なにも人名だけでなく、パームヤシが生い茂る場所として地名にもつけられています。
そう名付けられた場所に人々が集まり、やがて村や町を形成すると、町の名前としても使用されるようになるのでした。
場所によっては発展に伴う開発で名前が指し示すほどのパームヤシの群生地が亡くなることもあったでしょうが、町の名前として残っていたため、その町の出身であることを示すために自分の姓にしたり、生まれた男子に名づけたりしているそうです。
ポルトガルやスペインが大航海時代に中南米に進出したことで、「バルボッサ」という名前も広まり、特に南米ブラジルで「バルボッサ」という名前の町や土地が増えていったのでした。
ただ、そうなるとヘクター・バルボッサはポルトガルやブラジルなど、ラテン系の出身なのか?と思えてきます。
が、ディズニーの公式な設定ではヘクター・バルボッサの出身はイギリスということになっていました。
母親が誰であるかはわかっているものの、父親に関する情報がはっきりせず、もしかすると父親はスペインやポルトガル、もしくは南米のラテン系の人間であった可能性が考えられます。
パームヤシってどんな植物?
パームヤシについてですが、どのような植物であるか、ご存じですか?
ヤシの木にはココナッツヤシとパームヤシという二種類に分けることができます。
ココナッツヤシとパームヤシ。
同じヤシでありながら決定的な違いがあるのでした。
それはココナッツヤシはココナッツが実としてなるのに対し、パームヤシはココナッツがならないのです。
代わりに小さな果実がなり、ここからパーム油という食用油が製造されます。
そのほかにもマーガリン、ショートニング、石鹸の原料として利用されていて世界で最も生産されている植物油です。
(2009年時点でのの統計より)
さらに近年では、バイオディーゼルエンジンや火力発電、バイオマス発電の燃料としても利用されているのでした。
まとめ
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」に登場するヘクター・バルボッサ。
彼の珍しい苗字の起源はポルトガル語。
その意味は「パームヤシがたくさん生い茂る場所」というものでした。
おそらく彼の祖先の一人がパームヤシがたくさん生い茂っている場所の出身者だったのでしょう。
ポルトガルやブラジルなどの南米出身者に多い姓であることが分かっています。
しかし彼自身はポルトガル語が話されているポルトガル出身でもブラジル出身でもありません。
ディズニーの公式設定ではイギリス出身であることになっており、母親はアイルランド人となっていました。
一方、父親は誰であるか不明であるため、彼の姓は父親方から受け継いだものである可能性が高いと思われます。
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