思い出のマーニー日記が破かれていた理由は?やめた理由も考察

ジブリ

「思い出のマーニー」で、彩香がマーニーの部屋で見つけた日記。

マーニーが書いていたもので、棚の隅に隠してありました。

杏奈に渡し、彼女が中を確認するシーンがありますが、途中で日記が破かれています。

また、その破いたページの後は、日記を書くこともなく、空白になっていました。


なぜ日記は破かれ、そして書かれなくなったのでしょうか

今回はその二つの疑問を考察していきたいと思います。?







思い出のマーニー・日記について

途中で数ページにわたって破かれていた日記。

つけていたのはマーニーですので、他人の手に渡ったとは考えにくいです。

他人が簡単に気が付く場所にあったわけではないようで、彩香も偶然見つけたと話していました。

破かれていた日記に書かれていたこと

となると、破かれていた日記はマーニー自身が破いた、と考えるのが自然だと思います。

のちにその部分も見つけた彩香が内容を確認してみると、そこには和彦のことばかり書かれていました。


友達はいない。

一緒に住んでいるばあややお手伝いさんたちにはいじめられる。

そんな境遇で長い間、生きてきたマーニーには年の近い和彦との時間がとても新鮮に感じられたに違いありません。

普段、これといって特別なことが起こるわけでもなく、日記に書く内容にも困っていたと思われるマーニーが和彦とのことを日記に書き続けるのは、自然なことだと思います。

そして優しくサポートしてくれる和彦の性格も相まって、おそらく書かれている内容は、どんどんと深く濃いものになっていったのではないでしょうか。

破かれていた理由を考察

では、なぜそのような内容の日記の部分が破かれていたのでしょうか?

これに関しては完全に憶測ではありますが、ばあややお手伝いのねえやに日記の内容を見られる恐れがあったから、ではないでしょうか?

マーニーの日記の6月5日の記述でばあやはマーニーが他の人々と関わりになることを禁じていることが見て取れます。

ですので、いとことはいえ、マーニーが和彦と仲良くなっていくことを良くは思っていなかったでしょう。

そう考えると、マーニーが日記に、多くのの日付において和彦とのことを記しており、しかも「ページが多い」=「和彦のことを気にし始めている」と気づかせることが心配になったとしても不思議ではありません。


映像で確認できるのは5月23日から6月13日の22日間で5ページしか書かれていないうえ、毎日つけていません。

和彦が訪れたのは約10日間、その間で約8ページも日記を記していますので、その差が歴然としていることが変わるで死傷。


お手伝いのねえやも、ばあやがマーニーを嫌ってきつく当たっていることはわかっていたことでしょう。

ですので、マーニーのことでばあやが知れば、マーニーへのいじめがエスカレートするようなネタは、見逃すはずがありません。

マーニーにとってばあやだけでなくお手伝いのねえやも、和彦への彼女の気持ちがばれてしまうと危険な人物である、と言えるのでした。


日記自体を処分することはできなかったでしょう。

約一か月つけていた日記の姿が見えなくなったら、それに気が付いたばあややお手伝いのねえやが両親にどのように悪意を交えて報告するかわかりません。

また日記は鉛筆ではなく、消しゴムで消せないペンで書かれています。

ですので、ばあやたちには秘密にしておきたい対象のページは、マーニーによって破かれたのだと思います。


最後にもう一点、マーニーは破いたページの隠し場所に、久子さんからの贈り物を選んだ理由について、考察したいと思います。

破いたページは、いらなくてごみ箱に捨ててもいいような内容のものではありませんでした。

年齢的に言って初恋といってもいい、彼女にとって記念すべき日々と彼女の心情の記録なのです。

それを大切にとっておきたいと思うのは、想像に難くないでしょう。


そのような記念品をしまっておく場所として、村で唯一の友人である久子からもらったプレゼントに裏側に隠そうとしたのは、ただ単に見つかりにくいから、という理由だけではないように思えます。

久子にとってはわからないかもしれませんが、マーニーは久子に和彦のことや和彦への思いを話したかったのではないでしょうか。

それができないので、せめて久子からもらったプレゼントの中に隠し、親友である久子に秘密を共有してほしいと願ったのではないか、と考えてしまいます。

日記を書くのをやめた理由を考察

マーニーは和彦との間にサイロでの一件があってから、日記をつけていないようです。

破かれたページの後に、日記を記した後はありませんでした。

いったいどのような心境の変化があったのでしょうか?


こちらも憶測でしかありませんが、おそらくサイロの一件があってからそれほど時間をおかずに、和彦が帰ってしまったと思われます。

和彦が居なくなってしまったマーニーは、また一人ぽっちに戻ってしまい、悲しみに暮れたと考えられるでしょう。

一種の抜け殻状態になったといってもいいと思います。


そんな状態で日記をつけることができなくなって不思議ではありません。

その後、時間が経つにつれ気持ちが落ち着きだして、いざ日記を書こうとやる気が戻ったとします。

しかし日記を前にしても和彦のいないマーニーの生活は日記に書くことを見つけるのがむつかしいくらい、つまらないものに逆戻りしてしまったことでしょう。

和彦に対する喪失感。
和彦と過ごした日々と比べて、余りにつまらない日々。

そうしたことから日記に書く内容が思い浮かばず、何も書かない日が続いてしまい、やがて日記を手に取ることも、開くことなくなってしまった。

そんな感じの流れになったのではないでしょうか。

まとめ

「思い出のマーニー」でマーニーの日記に破かれたページがあった理由とマーニーが日記を書かなくなった理由を考察してみました。

破かれたページの中身は、和彦のことばかりが書かれていたと彩香が証言しています。

そんなページを破いて他に保管しておいたということは、誰かに見られたら困るから、という答えが導き出せるでしょう。

マーニーはその当時、ばあやとお手伝いのねえやという、彼女をいじめようと手ぐすねを引いている人たちとしか、一緒に生活していませんでした。

ですので、彼らに和彦とのことを知られたくない一心でページを破いて隠したのだと思います。


そしてその後、日記を書かなくなった理由ですが、和彦が居なくなって、元の生活に戻ったマーニーは、以下自分だけの時間がつまらないものなのかを思い知らされたと思うのです。

もともと日記は、日記をつけるだけの事件が起こったときのみ、書かれていました。

和彦が滞在した最中は、余りの楽しい毎日のために、10日間で8ページに及ぶ日記が記されていました。

それ以前は22日で5ページしかかけていません。

ですので、和彦が帰ってしまって、いつもの生活が戻り、その日々がいかにつまらないものかを思い知ったのだと思います。

和彦がいたころに書いていた内容とは比べても比べ物にならないことしか起きない日々。

そんな日々の出来事に対して、日記を書く意味が見出せなくなり、ついには日記をつけることをあきらめてしまった。

そんな感じのりゆうではないでしょうか。









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