映画ダンケルクのネタバレ感想とあらすじ!英仏軍はどうしてドイツ軍に包囲された?

      2017/09/02

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ネタバレ感想 1 わかりにくい導入部分は戦争での最下層兵士の境遇

ダンケルクからの撤退作戦は第2次世界大戦の中でのヨーロッパ戦線ではかなり有名は話だ
そうですが、僕もご多分に漏れず、この話は詳しく知りませんでした。

そんな予備知識で見に行った映画ですが、なかなか興味深かったです。

何が一番興味深いかっていうと、わかりにくい導入部分にちょこっと不満を持ったことです。

映画の始まりで必要最小限の情報しか与えられず、なんとなくわけの分からない、しかし
絶望的な状況だけはわかるところから見始めるわけです。

普通の映画ならもうちょっと詳しい説明があるのでは、と不満に思ったのですが、そのうち
ポロポロと情報が出てきて、状況を把握できるのです。

そんな感じで映画を見ていてふと気がついたのは、じつは戦争に駆り出された最下層の兵士も
僕がおかれている状況とあまり変わりはないのかな、という思い
でした。

実際の戦闘で悲惨な目にあっている分だけ、絶望感というか、ストレスとかは比べものに
ならないとは思いますが、彼らだってそんなにキチンキチンとした情報を伝えられて作戦に
従事しているわけではないわけで、どこにいく、あそこにいく、目の前の敵を攻撃する、
撤退する、といった命令を受けるだけだと思います。

それらの命令の裏にある意図だとか、多方面との連携だとかは全く知らなくていいので
教えられないでしょう。
しかも戦闘に負けて部隊が散り散りになってしまえば、そういった統制された命令すら
受けられなくなるわけでしょうし。

ダンケルクの浜で列を作って待っていた兵士達はいつになったら迎えが来るのかなんて
情報はまったくないまま、ああやって映画のように列を作っていたのでしょうから。

また、名前すらも名乗りあわず、キャラクターの名前がしばらくしないとわからないまま
というのも現実味があると思います。

そういった現実で起こっているであろう事柄を上手く映画の中にまで取り入れることで、
ダンケルクで兵士達が味わう絶望と不安を、見事に視聴者たちにも感じさせることができ、
感情移入がしやすくなっていると思います。

映画を見ている僕が情報量の少なさに不満を感じたわけですから、いつドイツ軍の
攻撃によって死んでしまうかもしれない状況下であれば、すごいストレスでしょう。

逆に映画が進んでいくにつれ、3つの視点で描き、時間的に前後させながらも同じシーンを
違う視点で見させることができたため、必要な情報が蓄積され、状況を把握していけました。

そうすることで、時間的に長くかかるストーリー展開を、時間を節約して視聴者に説明する
事ができたと思います。

映画で話を楽しむために、事前の事柄を説明しないといけないけど、それに時間を取られると
話が間延びしてしまい、映画的に失敗する事があるなか、「ダンケルク」は見事にその問題を
解決させて、スピーディーな展開ができるように工夫された、と思いました。





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ネタバレ感想 2 ダンケルクが包囲された理由

簡単にダンケルクにイギリス軍とフランス軍が包囲されて孤立してしまった理由を解説
してみたいと思います。

第2次世界大戦のヨーロッパ戦線はドイツがポーランドに進行することで始まりました。
ドイツの侵略に反対したイギリスとフランスがドイツと開戦しますが、すぐには直接的な
戦闘は起こりません。

ドイツとフランスの国境沿いでにらみ合いが続きました。
やがてドイツが西進を進めます。ベルギーとオランダに攻め込み、オランダを支援していた
イギリス軍とフランス軍が進軍します。が、ドイツ軍の新装備の戦車や歩兵のため、押されて
いきます。

一方で国境線上にマジノ要塞を築き、ドイツ軍と対峙していたフランス軍ですが、
ベルギーとオランダとの戦線とフランス人が要塞を築いた国境線との間に、ドイツと
フランスにかけて森林地帯が広がる地域がありました。

ドイツ軍はこの森林地帯を戦車による機動力部隊で突破し、ベルギーとオランダを支援し
にいっているイギリス軍とフランス軍の後方に回り込無事に成功します。

こうしてパリへの退路を断たれたイギリス軍とフランス軍は包囲された網が狭まるにつれ、
ダンケルクに籠もるようになったわけです。

しかし見事に作戦を成功させたドイツ軍はここでミスを犯します。
ダンケルクに追い詰めたイギリス軍とフランス軍34万人をイギリスに撤退させてしまうのです。

映画はその撤退作戦を取り扱っていますが、撤退作戦が成功した理由の一つにドイツ軍が
ダンケルクへの地上戦力による侵攻をストップさせたことにありました。

機動部隊への損害を嫌がったヒトラーが、航空大臣からの空軍戦力でのダンケルクの連合
国軍を撃破できるという主張を採用した結果でしたが、ダンケルクをドイツ軍が制圧する
までに5月23日から6月5日までと2週間近く時間を浪費することとなり、すでに34万人が
撤退していたのでした。

この人的損失を免れたことで、イギリスはドイツとの戦争の継続が可能となり、後の反攻へと
つながっていくのです。

ドイツは海上封鎖するだけの海軍力や空軍力を持っていなかったようです。
それでも撤退作戦を支援したイギリス空軍の被害は甚大だったようで、ドイツ空軍の被害の
3倍から4倍は受けている
という記録が残っていました。

ネタバレ感想 3 劣勢になった軍隊の悲惨さを見事に描き出す

しかし戦争で劣勢になった時の悲惨さは、見ているこっちも気持ちが重くなるものです。

手も足も出ない状況で、攻撃が当たらないように祈るしかできないとか、やっと安全な
場所に落ち着くことができたと思った次の瞬間に、命かながら抜け出さないと暗い海の底へ
という状況になったりとか。

重く垂れ込めた曇り空に爆撃機の重音が響きだし、空を見上げてどこから攻撃があるのか
必死で探す兵士達。
見つけたところで反撃手段はないし、隠れる場所もない。その場に身を伏せて攻撃が
当たらないように祈るしかできない。

いきなり発砲され、隣の兵士が死体になる。どこから撃たれているかもわからず、身を
丸くして頭を抱えるしかできない。

敵の姿が見えないのも、本当に恐怖を感じます。
北米で戦争後、心的ストレスで病んでしまう兵士のことが時々ニュースになったりしますが、
常に死ぬかもしれないというストレスと隣り合わせで生きていかなければならない戦場では
精神がやられてしまうのも納得がいきます。

それだけに、民間船が現れて助かった時の歓声は嬉しいのですが、なんとなく、現れた
船の数が少ないように感じたり、それまでドイツの爆撃機や攻撃機がやってきていた割に
無事に民間船が浜に近づけたな、という感想を持ちました。

なんとなく、そこら辺にリアリティが感じられなかったので、民間船が現れたシーンで
兵士が歓喜を上げていましたが、見ていた僕はそこまでスカッとした気持ちには
なれませんでした。

あえていうとすれば、この部分がこの映画のなかでちょっとな、と現実に引き戻された
瞬間でした。

関連記事: 映画ダンケルクの戦闘機スピットファイアは本物?ドイツ軍戦闘機&爆撃機の種類は?





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