映画ダンケルクのネタバレ感想とあらすじ!英仏軍はどうしてドイツ軍に包囲された?

映画

映画「ダンケルク」は第2次世界大戦で、ドイツの電撃戦のために北フランスの港町ダンケルクに
包囲されてしまったイギリス軍の撤退作戦を描いています。

第2次世界大戦のヨーロッパ戦線で、この撤退作戦の成功が後々の戦局に大きな影響を与え
ましたので、非常に有名な作戦となりました。
しかし日本では第2次世界大戦というと太平洋戦争のほうが、当事者だったということもあって
よく知られており、逆にヨーロッパ戦線のことはあまり詳しくないと思います。

自分も詳しいことを調べずに、映画館へ行って見てきましたが、第一印象はとても不親切な
映画だな、と感じました。
それでも見続けているうちに、この方が撤退を待ち焦がれている
兵士達の気持ちを共感できるのでは、と思えてきました。

関連記事: 映画ダンケルクの戦闘機スピットファイアは本物?ドイツ軍戦闘機&爆撃機の種類は?




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キャストの紹介

トミー: フィオン・ホワイトヘッド
イギリス兵士。本作の主人公。
ピーター: トム・グリン=カーニー
船で父親とともに、ダンケルクに孤立した兵士を救いにいく少年。
コリンズ: ジャック・ロウデン
イギリス空軍所属のパイロット。戦闘機スピットファイアを操縦。
アレックス: ハリー・スタイルズ
イギリス兵士。トミーとともにダンケルクからの脱出を試みる。
ギブソン: アナイリン・バーナード
イギリス兵士に化けてダンケルクから脱出しようとしたフランス兵士。

ネタバレあらすじ

1940年、ドイツ軍の電撃戦にフランス北部で孤立したイギリス軍は港町ダンケルクに
立てこもりました。そこで絶望の中、救出部隊の到着を待っていましたが、ドイツ軍の
包囲網は日に日に狭まってくるのでした。

映画内ではほとんど会話がなく、兵士達も互いに自己紹介をすることはまれです。
ですので、登場人物の名前が映画の後半まで全くわからない、ということも普通にありえます。

この記事では便宜上、最初から名前を使用してあらすじを作成しています。

また、映画の構成は「ダンケルクの浜」の1週間、「民間救助船」の1日、「空軍」の
1時間の3つの視点
で分けて描かれており、それぞれが絡み合い、時間的にも前後しながら
映画が進んでいきます。

例えば浜の上空で行われていた戦闘機の空中戦を「ダンケルクの浜」の視点で描かれた
後、「空軍」の視点に移った時にはコックピットから空からの視点でドックファイトが
描かれるといった具合です。

「ダンケルクの浜」

ダンケルクの街中を歩くイギリス兵士達は突然、ドイツ軍の攻撃に晒されます。
トミーを除いて全員が戦死し、トミーはなんとか連合国軍が守るエリアまで逃げ延びる
事ができました。

そこは海岸線のすぐそばで、眼下の海岸線にはイギリス軍やフランス軍が撤退するための
船の到着を待ちわびているのでした。

トミーはギブソンという兵士と出会います。彼は戦友と思われる兵士を埋めているところ
でした。

浜辺に降り立つと、ドイツ爆撃機が攻撃を仕掛けてきます。僅かの兵士が空に向けて応戦
しますが、ほとんどの兵士は逃げ惑い、地面に伏せて身を守ります。が、爆弾の爆発によって
そこかしこで兵士達が吹き飛びます。

爆撃機の攻撃をやり過ごすと、兵士達は起き上がり、以前のように列を作っていつ来るとは
わからない救助船の到着を待ちつづけるのでした。

そんなときトミーは、看護していた衛生兵が攻撃でなくなったため、地面に横たわっている
担架の上の、傷ついた兵士に気付きます。
ドミーとギブソンはその担架を持ち上げると、浜の先にある桟橋へと走り始めるのでした。
桟橋にもたくさんの兵士が並んでいましたが、その先にはけが人を優先させて救助するための
船がついており、けが人を収容しているからでした。

傷ついた兵士とともに船に乗り込んで、あわよくばそのまま撤退できるのでは、と目論んで
いましたが、船には傷ついた兵士しか乗り込めず、二人は降ろされてしまいます。
立ち去るふりをして桟橋の下の足組部分に身を隠し、なんとか船に潜り込めないか、様子を
伺っていました。

しかしドイツ爆撃機の次の攻撃がやってきます。ターゲットはまさにこの船で、爆弾の直撃を
受けて沈んでしまうのでした。

その混乱にトミーとギブソンはアレックスという別の兵士を助けます。そして他の助かった
兵士達とともに、沖に停泊する軍艦に移動させられるのでした。
船に乗り込み、ごった返す船内で腹ごしらえをします。夜になって出発と思われるエンジン
始動の音に船内の兵士は歓声をあげますが、次の瞬間、ドイツ潜水艦による魚雷攻撃を受け、
浸水、沈没してしまうのでした。

ギブソンの助けでなんとか外に逃げ出せたトミーとアレックスは、またダンケルクの浜へ
舞い戻ってしまいます。

トミーとアレックスが桟橋の足組に隠れていた際に、ボルトン中佐とウィンナト少佐の会話を
盗み聞きする機会がありました。

チャーチル首相はダンケルクに残る30万人の兵士を撤退させることを決めましたが、海軍の
船は来るべきドイツとの戦いに温存しておくこと、そのため撤退にはイギリス軍を優先させ、
フランス軍は後回しにすること、そして民間の小型船を多数使用すること
も、同時に決まった
のでした。
これらの決定から、おそらく無事にイギリスに連れて帰れる兵士の数は3万程度であろうと
予想していました。

次の日、アレックス、トミーとギブソンは、イギリス軍の十数名の一団が浜に揚がっている
漁船にむかっているのに加わります。
彼らは潮が満ちて船が海に戻った後、そのままイギリスへ撤退できるのでは、との期待から
漁船の中に隠れたのでした。

やがて漁船の持ち主であるオランダ民間人も船に戻ってきます。彼も潮が満ちるのを待って
イギリスへ逃げ出すつもりでした。

しかし突然、ドイツ軍による発砲を受けます。船の破壊と敵が隠れていないかどうかが目的
ですが、潮も満ちて船は海に出ており、発砲によってできた穴と大人数が乗り込んでいる
重みでどんどん浸水していきます。

ドイツ軍からの発砲が続く中、重さを軽減するために誰かを出さないといけないとパニックに
なり、アレックスは全くしゃべらないギブソンに疑いを向けてドイツ軍のスパイだと言い
出します。

ギブソンをかばうトミーでしたが、ギブソンは実はフランス人でイギリスへ逃げ出したい
一心で死んだイギリス兵士を埋葬して彼になりすましていたのでした。

船の持ち主であるオランダ人はエンジンをかけることに成功しますが、浸水がひどく、
とても遠くまで航海することは不可能でした。それでも行けるとこまで進み、やがて船から
脱出しなくてはならなくなります。
しかしギブソンだけが逃げ遅れ、船とともに沈んでしまうのでした。

外に出たアレックスとトミーはすぐ近くに機雷除去を任務とする掃海艇に向け、助けを
求めて泳ぎますが、ドイツ爆撃機による攻撃で沈没してしまいます。
また、その攻撃のため海面に油がもれ、それが発火してしまうのでした。

しかしそんな絶体絶命の場面で、民間船「ムーンストーン」で現れたドーソン達によって
助けられ、無事イギリスへ戻ることができました。

帰国した彼らは、無様な撤退に国民からの侮蔑、嘲笑や怒りがあるのではと恐れていました
が、国民はそんな彼らを英雄として迎えるのでした。

ダンケルクの浜では次々と民間船が到着し、待ちわびていた兵士を回収していました。
彼らの協力もあり、3万と見込んでいた撤退兵士数は10倍の30万に達するとの報告を、満足げ
に聞いていたボルトン中佐は、ダンケルクに残ってフランス兵の撤退の指揮をすることを
ウィンナト少佐に告げます。
ウィンナト少佐は再会を約束してダンケルクを去るのでした。

「民間救助船」

イギリスの港町「ウェイマス」で海軍による民間船調達が進んでいました。
それらの船で海峡を渡り、ダンケルクに取り残されたイギリス軍を撤退させるためです。

「ムーンストーン」の所有者、ドーソンは海軍によって船を徴収されるより、自身の手で
ダンケルクに助けに行くことを決心し、息子のピーターとともに出発します。

ちょうど港にいて出発の手伝いをしていた17歳のジョージも船に飛び乗って、同行する
事になりました。彼は学業が苦手でコンプレックスを持っていたため、それを払拭したい
という思いもあったのでした。

ダンケルクに近づくとイギリス空軍の戦闘機、スピットファイアが上空を飛んでいきます。

やがて彼らはドイツ潜水艦の攻撃で沈没した船の残骸に一人のこる兵士を見つけます。
ドーソンに助けられた彼は、イギリスに戻らず、ダンケルクに向かっていることを知って
パニックになり、イギリスに戻るようにと取り乱します。

ドーソンによって落ち着きを取り戻しますが、その様子を見ていて恐れを抱いたピーターは
彼を船の一室に閉じ込めます。閉じ込められたことに気づいた兵士は窓から抜け出し、
船の操舵を奪おうとして、揉み合いになってしまいます。

止めに入っていたジョージは階段を転げ落ちてしまい、後頭部を激しく打って出血。
ピーターの必死の看護も虚しく、様態はどんどん悪化してやがて視力がなくなってしまう
のでした。

しかしドーソンはイギリス軍の撤退救出を優先させ、フランスに向けて進み続けます。

ドーソン一行はスピットファイアが海に不時着するのを目撃します。パイロットのコリンズは
脱出できず、沈みゆく戦闘機から抜け出そうともがきますが、成功しません。

いよいよダメかと思った瞬間、ピーターによってコックピットが破られ、コリンズはなんとか
脱出します。
救助に感謝するコリンズにピーターは、兄も戦闘機乗りで回線から1週間で戦死したことを
告げるのでした。

やがて一行はイギリス海軍の機雷除去を任務とする掃海艇がドイツ爆撃機に攻撃されている
のに気がつきます。
海には沈没寸前の艦から逃げ出した兵士達が、多数浮いていました。
ドーソン一行は、トミーやアレックスを含んだ、それらの兵士を救助してまわります。

爆撃機は掃海艇にとどめを刺そうと爆撃体勢に入りますが、ファリアーの操縦するスピット
ファイアによって撃墜されるのでした。が、爆撃機が着水し破壊された瞬間、艦から
漏れた油に着火して海面は火の海となってしまいます。

「ムーンストーン」は乗せられるだけの兵士を乗せ、発火直前に無事にその場を離れる
事ができました。

ごった返す船内でピーターはジョージに気をつけるように、兵士に声をかけます。が、
ジョージは既になくなっていたのでした。

ウェイマスに戻り、兵士達は軍が用意した列車に向かいます。船からはジョージの亡骸も
降ろされますが、それを見てもジョージを突き飛ばしてしまった兵士は何も言わず、立ち
去るのでした。

後日、ピーターはジョージの写真を持って地元の新聞社に出かけます。数日後、ジョージの
写真と彼のダンケルクでの行為は地元の英雄として新聞に紹介されるのでした。

「空軍」

3機のスピットファイア戦闘機がイギリス海峡上空で、ダンケルクからの撤退作戦支援の
為に、任務にあたっていました。

やがてドイツ戦闘機と遭遇、空中戦の上、撃墜しますが、部隊長は被弾して墜落します。
ファリアーとコリンズが残りますが、ファリアーも攻撃で燃料計が破壊され、残量が
わからなくなってしまいます。

次の戦闘でコリンズが被弾、海上に不時着します。その様子を見ていたファリアーは無事、
不時着したことを見届けると、一人任務を続行するのでした。

ファリアーはドイツ爆撃機がイギリス海軍の掃海艇を攻撃しているのを発見します。
残り燃料が少ないことをもろともせず、護衛の戦闘機、掃海艇にトドメを刺そうとしている
爆撃機を撃墜させ、さらにダンケルクの浜にむかって飛び続けるのでした。

ダンケルクの浜では爆音を響かせながら近づいてくるドイツの急降下爆撃機に気がついた
ボルトン中佐と兵士達が絶望に怯えていました。

ファリアーは燃料を使い果たし、滑空しながらダンケルク上空を旋回していましたが、
見事この急降下爆撃機を撃墜、ダンケルクの兵士全員から賞賛を受けます。

やがでファリアーは浜に着陸することに成功、機体に火をつけて破壊します。
そして近寄ってくるドイツ兵士たちによって捕虜になるのでした。











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コメント

  1. Ai より:

    浜にいた兵士は40万人
    兄は戦地に行って3週間で亡くなりました

  2. rhimie より:

    凄く分かり易い解説
    ありがとうございました

    • takmori83 より:

      rhimieさん、コメント、ありがとうございました!

      お役に立てて何よりです。

      これからも本サイトでみなさんのお役に立てる情報を発信していきたいと思います。
      よろしくおねがいします。

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