映画「ザ・ウォール」は極限状態に追い詰められたアメリカ兵がいかに状況を打開していくか、
というサバイバルスリラー映画です。
エンディングには賛否が別れるかもしれませんが、それよりも戦争の悲惨さをすごく感じ
させてくれる映画として、印象に残りました。
「ジュバ」と名乗る狙撃手が気になりましたので、この人物についても調べてみました。
予告動画はこちら
キャストの紹介
アレン・アイザック: アーロン・テイラー=ジョンソン
マシューとコンビを組むアメリカ兵。スポッター。
ショーン・マシューズ: ジョン・シナ
アイザックとコンビを組むアメリカ兵。スナイパー。
ネタバレあらすじ
イラク侵攻後、フセイン政権を倒したアメリカはそのままイラクに駐留し、国の再建の
手助けをする事になりました。
イラク駐留のアメリカ兵、スナイパーのショーン・マシューズとスポッターのアレン・
アイザックは砂漠に建設中のパイプライン工事現場へ偵察に向かう任務につきます。
工事技師と護衛の兵士が何者かに襲われ、全滅したせいでした。
そこには建設中のパイプラインとおそらく手で造られたであろう、石を積み上げただけの
壁があるだけで、二人は壁の後ろに襲撃者がひそんでいるのではないかと疑い、監視を
始めます。
22時間、ある程度離れた位置から監視をしていましたが、まったく動きがないため、
マシューズは現場へと近づきます。殺された遺体に近づくとマシューズは全ての遺体は
頭部への一撃による狙撃で殺されたことに気がつくのでした。
とその時、マシューズ自身も狙撃されます。腹部に銃弾を浴び、その場に崩れ落ちて
しまいます。
マシューズの異変にアイザックも助けに向かいますが、狙撃手からの攻撃がアイザックを
襲います。ジグザグに走って何発か攻撃をかわしますが、遂に右膝を撃たれてしまいます。
足を負傷したアイザックはマシューズの救出をすることができず、なんとか壁の後ろに
身を隠すのでした。
マシューズは生きていますが、それは狙撃手が彼らを弄んでいるからにほかありません。
アイザックは通信機で助けを呼ぼうとしますが、狙撃手の攻撃によってアンテナが破壊
されていて、通信ができません。
壁に穴を開け、スコープを仕込むことができたアイザックは、なんとか膝の中に残る
銃弾を取り出して傷の応急手当てをしますが、そこで気絶してしまいます。
誰かが呼んでいる声に気がついたアイザックは目を覚まします。ショートレンジの通信機
から誰かが話しかけているのでした。
友軍からの連絡で、アイザックは狙撃手に攻撃され、アイザックとマシューズの二人が
負傷したことを伝えます。相手は救助を送るといいますが、その代わりにどこに二人が
いるのかを知るために、発砲して知らせるように要求します。
通常、そのようなことはしない行為であったことから不信を抱いたアイザックは相手の
英語に訛りがあることに気がつき、話をしている相手が彼らを襲った狙撃手でないかと
疑って問い詰めます。
相手もそれを認め、アイザックと会話をすること要求してくるのでした。
狙撃手はアイザックの水筒を打ち抜き、ロングレンジ通信機のアンテナを破壊し、膝を
傷つけた際に動脈を狙い撃ったといいます。
水がなくて脱水状態に陥らせ、膝の傷からの出血はアイザックが持つ応急手当キットでは
止められない。助けを予防にも通信機は役立たずという状況に追い詰めていました。
まるで猫が小動物をいたぶるかのように。
アイザックと狙撃手は断片的に会話をします。
狙撃手は英語を専攻した元教師でバグダットの学校で教えていた時に空爆にあった、といい
ます。いまだに生徒の死に顔を思い出すことやその時に負った左腕の傷のことを話します。
アイザックは多くを語りたがりません。とくに家族のことや、戦友ディーンの遺品である、
アイザックが使っているスコープのことなど。
それでも名前や所属部隊など、ある程度の情報を話してしまいます。
狙撃手との会話の間、アイザックは壁に沿って移動し、少し離れた荷物の影で死んでいる
犠牲者がロングレンジ通信機を握りしめていることに気がつきます。
意を決し、危険を犯して死体のそばまで行き、通信機と携帯カバンを掴んで、壁のこちら側
に戻ります。
狙撃手から何発か撃たれますが、なんとか被弾は免れます。
荷物の中にお菓子と飲みかけの水があったので、それを貪るように飲んで食べ、通信機を
試しますが、こちらは壊れて使い物になりませんでした。
しかしアンテナが無事であることに気がついたアイザックはアンテナを取り外し、それを
自分の通信機に接続して交信を試みます。
アンテナを取り付けたことで受信をはっきりとすることができるようになりましたが、
送信は上手くいきません。
そこに基地から受信したことに気がついたアイザックは、誰かが自分になりすまして送信を
していることにも気づきます。
なんと狙撃手がアイザックになりすまして、アイザックから得た情報を利用して現場では
何も問題が起こっておらず、撤退のための部隊を送るように伝えているのです。
狙撃手は犠牲者を射殺しながら彼らになりすまし、犠牲者を助けに来た救助隊を次々に
餌食にして、さらに送られてくる救助隊を罠にかけて、狙撃をつづけているのでした。
そのことに気がついたアイザックは狙撃手に話しかけます。が、相手からの受信が上手く
いきません。不審に思ったアイザックですが、その原因がマシューズがまだ死んでおらずに
気を取り戻し、そのことを知らせるために、アイザックに通信をしているためであることに
気がついたのです。
すでに狙撃手からの着弾点と距離より潜伏場所を割り出していたアイザックはマシューズに
状況を説明します。説明を受けたマシューズは攻撃を受けた際に放り出した狙撃用ライフルに
にじり寄りはじめます。銃を取り戻して反撃をするためでした。
風が強くなり、それによって舞い上がる砂塵と、アイザックの会話で相手の気を引きつける
囮作戦のため、狙撃手はマシューズに全く気がついていませんでした。
しかしアイザックのマシューズへの言葉が通信機の交信に入り込んでしまい、狙撃手は
何かを企んでいることに気がつきます。
アイザックは狙撃手の邪魔をしようとなぜ、ディーンのスコープを持ち歩いているかを、
叫び出します。
アイザックとディーンがイラク兵に襲われた際、反撃にでたアイザックの銃弾がディーンを
誤射してしまったため、しかもその事実は皆に隠していままで生きてきたために、故郷にも
変えることができず、戦争が終わってもイラクにいることを選んだのでした。
マシューズの動きに気がついた狙撃手はマシューズを狙い撃ちますが、舞い上がる砂塵の
ため、照準を合わせられません。マシューズも瓦礫の山に向かって撃ちますが、実際に
どこに隠れているかはわかりませんので、盲滅法引き金を引くだけしかできません。
突然、風が止み、砂塵がなくなります。
マシューズは左肩を撃ち抜かれてしまいます。新たに傷をおったマシューズはアイザックの
ほうににじり寄ってきますが、次の銃弾は彼の頭を貫通するのでした。
マシューズの死に何もできなかったアイザックは絶望に打ちひしがれます。
どれくらい時間が経ったでしょうか、救助に駆けつけたヘリの音に、アイザックは気が
つきます。
このままでは、救助に来たヘリも狙撃手の罠に落ちてしまうかもしれないため、アイ
ザックは反撃することを決心します。
まず、マシューズのライフルを紐と棒を使って引き寄せ、武器を手にします。
そして自分の安全を守ってくれている壁を自身で倒し、向こうからの攻撃を待って、
居場所を突き止め、こちらからも狙撃する計画を立てました。
この作戦は成功したかに思えました。
向こうからの狙撃に、はっきりと場所がわかり、その地点に打ち返します。
そして相手を無力化できたかどうかを確かめるため、アイザックが立ち上がり、相手から
反撃があるのか、ないのかを見極めるのでした。
いつまで待っても向こうからの狙撃はなく、救助のヘリが到着します。
ヘリはアイザックとマシューズの亡骸を回収して空へ飛び立つのでした。
ヘリの中で応急手当を受けていたアイザックでしたが、ヘリが瓦礫の近くを通る際、
突然攻撃を受けます。手当していた兵士が殺され、アイザックは相手が瓦礫に隠れている
ことを必死に伝えますが、攻撃は続きます。
もう一人の手当の兵も撃ち抜かれ、ヘリのパイロットも殺されます。
操縦手を亡くしたヘリは制御を失い、墜落してしまうのでした。
その様子をスコープを通してみていた狙撃手は、基地からヘリに通信が入るのを聞きつけます。
状況の更新を命じる基地に対し、狙撃手はヘリの乗組員を装って、さらに獲物を罠にかける
べく、新たな犠牲者を向かわせるように仕向けるのでした。
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