映画「猿の惑星: 聖戦記」で地球が猿の惑星になった最後の理由が明らかにされます。
ところでこの題名の「猿の惑星」、原題は「The Planet of The Apes」となっており、
日本語の猿と訳される「Monkey」ではありません。
もし「猿の惑星」を中学校の試験か何かで英語訳しなさいという問題が出れば、ほとんどの
解答が「The Planet of the monkeys」になるのではないでしょうか?
そこで、「Monkeys」と「Apes」の違いについて、調べてみることにしました。
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「Apes」の訳は「猿」にはならない?猿の分類分けから説明
猿というと日本人にはやはりニホンザルのサイズの猿をイメージすると思います。
日光東照宮で有名な「見ざる言わざる聞かざる」の3猿もどちらかと言うと小さいサイズの
猿です。
この小さいサイズの猿が英語で言うところの「Monkey」にあたるようで、英語以外の言語
でも小型のサルを指すことが多いのが特徴です。
学術的にいえば狭鼻下目のオナガザル科と広鼻猿の総称というところで、原猿と類人猿を
含まめないということになります。
ニホンザルはオナガザル科に属しており、他にはマントヒヒ、マンドリルなどが属して
います。
広鼻猿に対して狭鼻猿とも呼ばれており、名前通り、鼻の穴の間隔が狭いのが特徴です。
一方で、広鼻猿は鼻の穴が離れていて外側に向いているのが特徴です。
また、別名新世界猿と言われていて、南アメリカに生息する猿がここに属します。
なぜ「新世界」というかというと、広鼻猿の祖先が南アメリカで進化を遂げていったと
考えられる、中新世と言われる2300万年前から500万年前の時代には、南アメリカ大陸は
今のオーストラリア大陸のように島となっていました。
アジア・アフリカを旧世界と呼んだのに対し、南アメリカを新世界と読んだわけです。
原猿はキツネザルやメガネザルのような小型で、原始的な猿になります。ロリスという
猿も含まれており、ぱっと見、リスやネズミを大きく進化させたような猿であることが
わかるかと思います。
「Apes」が「猿」ではないなら何?
「Apes」は日本語訳すると「類人猿」となります。
では、次の疑問は「類人猿」とはなんぞや、ということになるかと思いますが、その答えは
人に似た形態を持つ大型と中型の霊長類を指す通称名です。
もっと具体的にいえば、小型類人猿に分けられるテナガザル科の猿と、大型類人猿に分け
られるオラウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ、ヒトとなります。
テナガザル科の猿とオラウータンがアジアの猿で、主に熱帯雨林で生息しており、
ゴリラ、チンパンジー、ボノボはアフリカの猿です。
「猿の惑星」で未来の地球の主になっている猿は、テナガザル、オラウータン、ゴリラ、
チンパンジー、ボノボということになり、「猿の惑星: 聖戦記」でも登場人物(猿?)は
それらの猿でした。
テナガザルだけは、いたかどうか確認できていませんが。
ALZ113は類人猿には効いてヒトには病原菌となっている
映画では類人猿に知性を与えるALZ113はヒトに対して超強力な感染症の病原菌となって
いました。
類人猿は病気にならず、ヒトだけ病気になるのはとてもご都合主義がすぎるように思い
ますが、映画の結末がどうなるかは既に既定路線があるので、とんでもないご都合主義の
アイテムを駆使してでも、それに向かっていかないといけない辛さがあります。
シリーズの1作目、ALZ112を開発したウィルはアルツハイマーを良くする薬として父親に
投薬し、期間限定ではありましたが、凄まじい効果を生み出していました。
ですので、薬を血液投与した場合は、人間も知性が問題なく上がるのかもしれません。
一方で薬を呼吸器経由で吸引するとインフルエンザになるという描かれ方をしていました
が、それが類人猿には当てはまらない理由ははっきりと示されていません。
それどころか、類人猿は薬を呼吸器から吸引しても知性を持つようになっていました。
ここらへんの設定はどうしても、無理があるように思えてしまいます。
ちなみにこの類人猿、ヒト以外は絶滅の危機に瀕する種になっています。
そうでなくても、野生としてはアメリカにはいませんし、ALZ113で知性を与えようと
したとしても、とんでもない未開のジャングルに入っていかないと無理です。
ALZ113はアメリカで製造された薬品ですので、他の国に輸出されたとは考えにくく、
たとえされたとしても、類人猿が生息しているエリアは発展途上国であのような高度で
お値段も張りそうな薬は流通しそうにありません。
それを考えると、2670年の地球を支配している猿達は北アメリカにいた動物園の猿、
もしくは実験用の猿の子孫ということになるのでしょうね。
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