映画グレイテストショーマンのネタバレ感想とあらすじ!素晴らしい曲と映画の関係を考察!

映画

ネタバレ感想 1 素晴らしい音楽ナンバーとメッセージ

「レ・ミゼラブル」でも見事な歌声を披露したヒュー・ジャックマンが新たに
ミュージカル映画「グレイテスト・ショーマンで」素晴らしい演技と歌声を披露しています。

どうしてもヒュー・ジャックマンと言うと「Xマン」シリーズのローガンの印象があります
が、Xマンでブレイクする前にミュージカルでも多数出演しており、彼にとっては別段
新しいジャンルに挑戦というわけはありません。

音楽担当は「ラ・ラ・ランド」で第89回アカデミー賞歌曲賞を受賞したベンジ・パセックと
ジャスティン・ポールのコンビが担当しており、とても心に響く曲が多かったと印象に
残りました。

サーカスの登場人物として奇形な人々が多く登場します。
史実からするとP・Tがビクトリア女王に親指トム将軍と謁見したのが1844年ですので、
映画の時代拝見も1850年前後となると思いますが、そのころ、今ほど人権も確立して
いませんでしたので、身体障害者への風当たりは相当なものだったと思います。

それこそ日陰の中に身を隠して生きていたような人々で、誰から愛されたり、必要と
されたりしたことはほとんどなかったでしょう。

そういった経験をしてきた人々がたとえ見世物としてでも、人々に必要とされている、
認められていると感じる場所を与えられたことはとても重要だと思います。
まさに生きる理由を与えられたようなものでしょうから。

そして一度ついた自信は、たとえ一部に認めてくれない人がいたとしても自分らしくして
いれば、誰かが必ず見ていてくれる、認めてくれるという確信になって、偏見の目に
対して戦うことを可能にしていくれているのでしょう。

テーマ曲でもある「This is me.」とはまさにその魂の叫びの曲、といってよく、
勇ましくて力強い、誰に対しても自分自身でいることの応援歌になっていると思います。





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ネタバレ感想 2 とても象徴的な「Never Enough」

P・Tがヨーロッパから連れてきたスウェーデンオペラ歌手のジェニー・リンドが歌う曲
「Never Enough」。

ジェニー・リンドが初めて披露したシーンもそうですし、その歌詞を見てみると、さらに
意味深なものになっており、今後の映画の展開を暗示しているかのように見えて
なりませんでした。

単純に考えれば愛する男女がおり、アナタがいなければ私にとって何事も十分ではない、
「Never Enough for me」となるのでしょうが、この「私にとって十分でない」という
リフレインが、成功を収めてもさらなる成功を求めて足ることを知らない、その後のP・Tの
行動を象徴しているかのように感じられてなりませんでした。

また、映像では客席から見守るチャリティの心配そうな表情が何度も映し出されていました。
僕はてっきり、P・Tとジェニーとの間に不倫の不安を感じているからなのか、とゲスな
勘ぐりを入れてしまっていましたが、後からよくよく考えるとチャリティの不安は、
ジェニーを連れてのアメリカツアーの成功を確信し、それによってP・Tがさらなる成功を
求めて飽くなき活動にはまり込んでしまうことを心配してのものだったのでは、と思う
ようになりました。

ちなみにフィリップとアンの関係にも関連しているかのような曲で、奥が深いです。

フィリップは、まさに歌詞にあるようにアンの手を取って歌を聞いていました。
それが彼の両親が、二人の行動に気がついたことに気がつき、フィリップは手を離して
しまいます。

歌詞の中で「手を取って」という部分があり、おそらくアンはフィリップに対して
それ以上のことは望んでいなかったと思います。

ただ、黒人でサーカスのパフォーマーという彼女を愛するという行為は上流階級出身の
フィリップにとって多くのものを投げ捨てる覚悟がないと出来ないという現実があります。

そういう背景の中で「Never Enough」と繰り返されると、アンという存在はフィリップに
とって「十分な存在ではない」と態度で示してしまったかのように感じられてしまったのです。

ちなみにこの「Never Enough」ですが、ジェニー・リンド役を演じているレベッカ・
フェルグソンが歌っているのではありません。

ローレン・アレッドという歌手が歌っているのですが、彼女は「The Voice」という
2012年のオーディション番組に出ていた人物です。
優勝者ではありませんが、今回の映画に大抜擢されました。

レベッカ自身もボイストレーニングを受けて音楽学校にも言った過去があり、歌えない
わけではないようですが、役柄として世界で一番のオペラ歌手ということもあり、演技に
だけ集中して、歌はローレンに任せることにしたそうです。

ネタバレ感想 3 子役の歌声にも注目してほしい

歌で言えば、映画が始まってすぐ、若き日のP・Tが同じく若いチャリティに向かって歌う
「A Million Dreams」にも衝撃を受けました。

若きP・Tを演じている子役はエリス・ルービンという俳優です。
ひょろっとした体型からあんな澄んだ歌声が出るものだと感心して、映画が終わったあと
すぐに調べてみました。

すると、実は歌声は別の子役俳優によるものであることがわかりました。
Ziv Zaifman という俳優ですが、2013年から続く犯罪物のテレビドラマに2017年、
出演したことがあることと、2018年に公開予定のTo Dustという映画に出演が決まって
いました。

しかしそれ以外には、写真でどのような容姿をしているかがわかっているだけで、
年齢などの情報は見つけられていません。

その後、ユダヤ系のオハイオ州生まれ、現在はロサンゼルスで活動する14歳であることがわかりました。
(2月7日更新)

可愛らしい顔立ちに、衝撃的な歌声の持ち主ですので、今後の活躍に期待したいところです。

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