恋愛アクション映画、バッドバディは僕の好きな女優アナ・ケンドリック主演ということも
あって、興味深く拝見しました。
実際には荒唐無稽なお話で普段ならリアリティとか、話の筋としてどうとかいうツッコミを
いれるのですが、そんなことを気にするような設定では、はじめからなかったので、ただの
娯楽映画として楽しみました。
そんな映画でも結構深いな、と思わせるようなセリフがあったりしましたので、そちらの
感想などを紹介していきたいと思います。
予告動画はこちら
キャストの紹介
マーサ: アナ・ケンドリック
付き合う相手にいつも駄目男を選んでしまい、失恋を繰り返す女の子。
フランシス・ムーンチ: サム・ロックウェル
凄腕のヒットマンで複数の組織から狙われている。トレードマークは道化師の赤鼻。
エド・ホッパー: ティム・ロス
フランシスを追いかける謎の人物。
クリヴォン: ジェームズ・ランソン
マフィア一族の次男。何かを企みフランシスを雇おうとする。
リチャード: アンソン・マウント
ヴォンの兄。アンガーマネージメントの治療を実践中。
ネタバレあらすじ
ニューオーリンズの住む女の子、マーサは男を見る目がなく、付き合う相手がいつも駄目男。
今付き合っている彼氏も、ロマンチックな夕食を作って下着姿で待っていたら、別の女と
帰ってきて家に入るなり、イチャイチャ。
その場ですぐ別れるも未練タラタラで、気を引くラインを送ろうとして女友達に止められる
始末。
そんなときに出会ったミステリアスな男性に強引にデートに誘われる。
彼は自分の名前が大っ嫌いな凄腕のヒットマン、フランシス。追手から逃げている最中に
マーサと出会い、一目惚れしてデートに誘う。
最初は困惑するも、フランシスの独特のペースに巻き込まれてデートをする羽目に。
色々と話しをしていくうちにマーサもフランシスのことを気に入りだしてしまう。
そんなデート中でもフランシスを狙う殺し屋が狙撃を行うが、それに気がついたフランシスは
マーサと突然ダンスを始め、その動きで弾を避けてしまうのだった。
一方、ニュージャージーを本拠とし、ニューオリンズに拠点を置くマフィア一族の次男、
クリヴォンが兄のリチャードを亡き者にしてマフィアの跡取りになろうと計画、凄腕の
ヒットマンで有りながら依頼人を必ず殺すフランシスをリチャードに雇わせて、殺される
ように仕向ける計画を練ります。
また、謎の英国人エド・ホッパーもFBIになりすましてフランシスを亡き者にしようと地元
警察に接触します。また、他の組織もフランシスを追って、マーサとデート中に襲いますが、
フランシスに返り討ちに合うのでした。
デートの後、マーサの家でフランシスはマーサに、彼が戦闘術でも使っている動きの秘密を
教えることになります。相手の動きの流れを感じ取り、その中に入っていって流れに一体化
することを感じ取る。そうすることで、一度に落下する複数のものを瞬時に全て受け
止めることを理解し、その場でフランシスとナイフの投げ合いをして傷を負うこと無く、
受け止められることを体験するのでした。
次の日、仕事で人と会う約束をしているフランシスについていったマーサは川に掛かる橋の
上で、リチャードの代理人がフランシスに殺人を依頼し、彼に殺されるところを目撃します。
それまでにも殺し屋に追われているとか、駐車場で嫌なやつを殺してきた、といっていた
のはフランシスが冗談を言っていると思っていたマーサでしたが、本当に人が殺されるのを
目の当たりにして驚愕し、家に逃げ帰ります。
リチャードをフランシスに殺させるクリヴォンの計画は失敗に終わり、リチャードは
クリヴォンに手下10人を引き連れてフランシスを消すように命じます。クリヴォンは渋々
命令に従うふりをして、第2の計画へとうつるるのでした。
気落ちするマーサのもとにFBIだと名乗るエドがやってきてフランシスの正体を話します。
エドの説明では、2年ほど前にフランシスの精神上で何か大きな変化が起こり、組織を
抜け出して逃亡生活をしながら、殺人の依頼を受け、殺人はいけないことという理由で
結局は依頼主を殺害しているのでした。
フランシスにとってマーサは忘れられない存在になっており、すでに複数の組織が彼を
狙うため、待ち伏せをしていることを知っていながらマーサと話すため、彼女の家に
向かいます。
まずはエドを気絶させ、家の中に入ってマーサと話をします。フランシスと関わり合いに
なることはまずいと頭ではわかっていて関係を解消しようとしますが、フランシスを
目の前にしてはその意志を貫き通すことができませんでした。
そこにクリヴォン率いるマフィア達が到着したので二人して逃げることにします。数的劣勢の
中、なんとか撃退をしていきますが、不意打ちを食らってマーサがクリヴォン達に捕まって
しまいます。クリヴォンの第2に計画はマーサをアジトまで拉致し、彼女を救いに来た
フランシスにリチャードを殺させることでした。
マーサをさらってその場を去っていくクリヴォン達を追いかけようとするフランシスですが、
気絶から目を覚ましたエドがフランシスから銃を奪って、フランシスを拘束しようとします。
エドはかつてフランシスが所属していた組織の一員で、フランシスの暗殺技術はほとんどが
エドに教えられたものでした。
エドはフランシスを組織に連れて帰り、洗脳し直して再度ヒットマンとして利用しようと
していたのです。
僅かなすきを突いてエドの元から逃げ出したフランシスはマーサ救出に向かいます。
クリヴォンはフランシスが来る前にアジトから離れて難を逃れようとしますが、それを
リチャードが許さず、武装してアジトにいなくてはならなくなります。
フランシスがアジトに侵入し、武装した手下を倒してリチャードとクリヴォンに相対します。
クリヴォンの足の甲を撃ち抜きますが、リチャードには手を出さず、マーサを探しにその場
を離れようとすると、フランシスがリチャードを殺すことを期待していたクリヴォンが、
なぜ、フランシスに撃たないのかと詰り、クリヴォンの計画がリチャードの知るところと
なります。
フランシスが部屋を去った後、2人の兄弟は互いに見を守ろうとし、クリヴォンがリチャードを
射殺するのでした。
マーサを見つけたフランシスは縛られた彼女を救い出し、アジトを後にしようと2人で外に
でます。そこにやってきたのはエドで、不意打ちを受けてフランシスは防戦一方になって
しまいます。
そのスキを突かれてマーサはクリヴォンの手下のジョニーに捕まり、再び屋敷の中に連れ
込まれます。
ジョニーはマーサをナイフでなぶり殺しにしようとしますが、フランシスから教わった
動きで、マーサは反撃を開始、見事にジョニーを返り討ちにするのでした。
ジョニーを倒したマーサは外に出ようとアジトの中で出口を探します。その途中で
クリヴォンと鉢合わせ。彼からの銃撃を間一髪でかわし、銃を奪って反撃し、クリヴォンを
倒すことにも成功するのでした。
外ではフランシスがエドと死闘を繰り広げていましたが、エドがフランシスに手錠をかけた
スキに、反対側をエドの手首に掛け、フランシスの得意な超至近距離での肉弾戦となります。
あっという間に形勢は逆転し、エドをノックアウトするフランシス。
ようやく外に出てきたマーサに駆け寄るフランシスはお互い無事なことを確かめ合い、
手と手を取り合ってその場を離れるのでした。
二ヶ月後ベトナム北部を旅する2人。あてのない世界旅行を続けています。
そんな次の目的地を話し合う2人を狙う狙撃手の銃口。スコープからフランシス見張る
狙撃手にフランシスはカンペでメッセージを送ります。「女はどこへ行った?」
フランシスに気を取られていたスキにマーサは狙撃手に接近、狙撃手を倒すのでした。
ネタバレ感想 1 リアリティとか、そういったツッコミはナンセンス。
荒唐無稽なお話で、設定もハチャメチャですので、リアリティがあるのかどうか、とか、
話の筋に無理がないかどうか、なんというツッコミは全くナンセンスでしょう。
ただただ、娯楽映画として楽しむのが一番という映画です。
たった一つだけ言わせてもらえれば、ニューオリンズが舞台のはずですが、マーサの英語は
全く南部訛りがありません。エドがイギリス訛で話す以上、地元民はできれば南部訛りを
使ってほしかったかな、と思います。
コミカルな恋愛アクションですので、たくさんの死人がでたり、会話にたくさんのFワードが
でてきますが、フランシスが明るい性格ですので、全体的に暗さは全くありません。
ヒットマンの映画で有名なのはジャン・レノ主演の「レオン」ですが、明らかに全く
テイストに違う映画になっています。というか、比べるのが無意味なくらいナンセンスな
ストーリーですが。
ネタバレ感想 2 エドがマーサに話すヒットマンの孤独がちょっと響いた
そんな中でエドがマーサとした会話がちょっとだけ心に響いたので紹介しておきます。
フランシスがヒットマンと知ったマーサがエドに、自身の身の安全を聞く場面があります。
そのエドの答えが「ヒットマンの生活は無意味なモーテル暮らし、飛行機移動や車内での
待ち伏せが殆どで、何もない時間は空虚な空間をただ見つめているだけ。友人もいないし
他人と話すことは殆どない。」
「そんなフランシスがマーサと知り合って取った行動はとても興味深いもので、何か
スイッチが入ったようだった。」と。
ヒットマンが女性を好きになって感情を取り戻した、という設定は娯楽映画の中の話で
しか起こらないでしょうが、例えば、人生に無気力な人が偶然に会った異性に強く惹かれ、
その人から関心を持ってもらいたい、という気持ちになって行動を起こすようになる。
そんな話は珍しいことではないと思います。
人が人を好きになるという気持ちはそれほど強い感情なんだろうと改めて納得した次第です。
まとめ
何度もいいますが、娯楽映画です。
ツッコミどころ満載ですが、ツッコんでも意味はないと思います。
そんなことより純粋に楽しむことが一番。
銃撃戦の中でほぼ超人並みの動きで複数人を相手に全て倒していく、そんな動きを楽しんで
見ていく映画だと思います。
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