映画スプリットのネタバレ感想とあらすじ!続編を匂わせるラスト結末!?

映画

ネタバレ感想 1 ホラーというよりスリラー映画 本当に獣はいるのか?

シックス・センスがあまりに衝撃的で素晴らしかったため、個人的にその後の映画が少し
物足りないと感じてしまうM・ナイト・シャマラン監督の最新作ですが、予告編を見た時
から学生の頃、有名になった「24人のビリー・ミリガン」を元ネタにした映画では、と
とても気になった映画でした。

実際に拝見して、捕まった女子高生がいかに脱出するか、とかどうやって犯人に反撃して
いくか、といったようなありきたりなストーリー展開でなかったので、非常に新鮮な感じで
楽しめました。

ホラー映画とジャンル分けしているところもあるようですが、ホラーというよりスリラー
だと思います。
すでに犯人はわかっており、なんの目的で誘拐したのかも映画の前半で明らかにされるので
すが、生贄として「獣」に捧げるため、という理由が一体どういう意味なのか、訳わからん
状態になってしまいます。

話の展開で「獣」がどういった存在なのかが徐々に分かってくるにつけ、本当にそんな「獣」
が存在するのか、疑問とともに見てみたい欲求と見たくない恐怖が湧いて出てくるのでした。

映画を見終わって興味が湧いて多重人格障害が発症する理由などを調べてみました。

基本的には抑圧された欲求を満たすためや自己防衛をするために全く別の自分を作り出す
ことで自己のアンバランスを保つようにするためだそうです。

たとえばケビンの母親が極度の潔癖症であったため、潔癖症の人格を作り出すことで母親
からの虐待から自分を守ろうとしてできた人格がデニスやパトリシアだと思われますし、
耐えることしかできなかった虐待への反撃をしたいという欲望が攻撃性のつよいデニスを
産んだと思われます。

「23人の人格+1」と謳われているはいえ、映画の中で登場する人格は、バリー、デニス、
パトリシア、ヘドウィック、「獣」がメインで本人の人格ケビンですらチョイ出。
他の人格はコンピュータ内に保存されている映像とケビンが現れた後に出てくる人格の
非常に知的なオーウェルと糖尿病を患っているらしいジェイドが登場するだけです。
つまり8名の人格しか映画内には登場しません。

ちなみにデスクトップ上のファイル名として23名全員の名前が載っています。
紹介しますと、

1.バリー、2.ジェイド、3.オーウェル、4.ケビン、5.ハインリック、6.ノーマ、
7.ゴッダート、8.デニス、9.ヘドウィック、10.バーニス、11.パトリシア、12.ポリー、
13.ルーク、14.ラケイル、15.フェリダ、16.アンセル、17.ジュリン、18.ケイト、
19. ビーティー、20.サミュエル、21.メリー・レイノルズ、22.イアン、23.プリチャード

多分それぞれがケビンにとって思い出したくもない過去に起こった体験中で生まれた人格
と思います。




ネタバレ感想 2 ジェームス・マカヴォイの演技が素晴らしい

映画では「8名の人格しか登場しない」といいましたが、その8名の人格をきちんと分けて
演じきっているジェームス・マカヴォイ
は素晴らしい俳優だと思いました。

特にケビンからジェイド、オーウェル、バリー、ヘドウィック、パトリシアと数分の間に
全く異なる人格を次々と演じたシーンは圧巻でした。

フレッチャー博士とのセッションでバリーからデニスに変わるシーンも見ていて、とても
引き込まれる瞬間です。

23人の別々の人格が話をしている「獣」という存在が本当にあるのかどうか、もし存在した
として「獣」が現れたらどうなるか、というところにスリラー映画としての恐ろしさがあると
感じましたが、「獣」が現れるまでの間、本当に存在するかどうかのミステリアスさを
役者としてのジェームス一人が何人かの別々の人格を操ることによって、非常に上手く
表現していると感じました。

またもうひとりの主役、ケイシーですが、こちらは映画の中での彼女の過去やそれに
影響された見せ方が非常に優れている
と思いました。

クレアの誕生日会から何かおかしいなという伏線を張り、誘拐された後も他の二人とは
違う反応を見せていたケイシー。
フラッシュバックで父親との狩りのシーンを見せられた際には、犯人に対して反撃をする
のでは、と思わせておいて、徐々にケイシーが一人でいることを好む理由が明かされ始めます。

叔父による幼い頃からの虐待が理由で「獣」に認められて命を救われるという結末は、
この手の作品だとケイシーの立場の被害者が犯人を倒しておしまい、というありきたりな
ストーリーとは一線を画していて、さすがはM・ナイト・シャラマン監督と思いました。

警察に保護された後、保護者である叔父が迎えに来たと言われて見せる表情から何かを
するのだろうな、と思わせる終わり方も好きでした。

ネタバレ感想 3 驚きのカメオ出演 次回作を匂わせるエンディング

最後の最後に驚きのブルース・ウィルス登場。アンブレイカブルのデービッド・ダン役で
登場し、敵役のイライジャ・ウッドにつけられたあだ名を発する僅か数秒のシーンです。

この数秒のシーンでケビンの事件はアンブレイカブルと同じ世界で起こっているという
事実が判明します。

しかもM・ナイト・シャマラン監督は2017年の2月に正式に続編の作成を行っていることを
認めています。

それに関してM・ナイト・シャマラン監督は、アンブレイカブルの作品の中でもともとの
アイデアとして、子供達を監禁していた犯人をケビンの人格の一人にしようと思っていた
と話しています。

これらから想像されるのは、次作はデービッド・ダンと「獣」率いるケビンの多重人格者
との戦いの映画、となるのでは無いかということです。

しかも監督がM・ナイト・シャマランということで、ありきたりなヒーローと悪の戦うだけ
の映画になるとは思えません。最後にあっと驚くような話になるに違いないと期待しています。










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