映画「KUBO クボと二本の弦の秘密」はストップモーションアニメといえば、というくらい
実績を出している製作会社ライカの4本目にあたる作品で、「日本を舞台にした侍の叙情詩」
というコンセプトで作られました。
日本と言いながら日本じゃないじゃない、というツッコミはさておき、壮大なストーリーを
とても美しいビジュアルで表現していて映画というエンターテインメントは、こうあるべき、
という思いをさせてもらった映画になっていました。
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キャストの紹介
クボ: アート・パーキンソン
精神を病んだ母と暮らす片目の少年。三味線を弾いて折り紙を操ることができる。
サリアツ/猿: シャーリーズ・セロン
クボの母親で月の王の娘。死んだ後、魂を猿に魂を移してクボと旅する。
ハンゾウ/クワガタ: マシュー・マコノヒー
クボの行方不明の父親。クワガタとしてクボの旅に加わる。生前の記憶はない。
カラス&ワシ: ルーニー・マーラ
サリアツの姉妹でクボの叔母。月の帝の手先としてクボの残りの目を付け狙う。
月の帝: レイフ・ファインズ
サリアツの父、クボの祖父。クボの残った片目を付け狙う。
ネタバレあらすじ
封建時代の日本で12歳になる隻眼の少年、クボは精神を病んだ母、サリアツと一緒に
とある山の中にある洞窟で暮らしていました。
クボは近くの村で三味線を弾いて折り紙による英雄ハンゾウの話を披露することで、
生活の糧を得ています。
このハンゾウという侍は行方不明となったクボの父親で、母サリアツより聞いた話でした
が、母親が話のエンディングを思い出せないが為、クボも話を終わらせることができない
でいました。つまり、父親がどうなったのか、わからないままということです。
母サリアツはクボに、暗くなる前にかならず洞窟に戻るように言って聞かせています。
日が沈むと、サリアツの姉妹である、カラスとワシ、そしてサリアツの父親である月の帝が
クボの居所を察知してしまい、クボが赤子の頃に片目を奪ったように、残された目玉を
奪いにやってくる恐れがあるからでした。
ある日、クボはお盆の日であることに気がつきます。クボはあの世から戻ってきた父親に
会えるのでは、という期待に時間を忘れてお参りをしますが、父親は現れず、叔母の
カラスとワシに見つかってしまうのでした。
力の限り、抵抗しますが力の差は歴然です。サリアツがクボを助けに現れ、魔法を使って
クボを二人から守るために遠くに飛ばすのでした。クボは飛ばされる瞬間、伸ばした手に
母親の髪が数本、絡まります。
雪国に覆われた場所でクボは目を覚まします。そこに猿がいてクボに、何が起こったか
話すのでした。
叔母姉妹によって村は破壊され、母親も殺されてしまったのです。
悲しむクボに、父の鎧を見つけるようにいう猿と一緒に、折り紙でおられた侍の手引で
不滅の剣、不死身の鎧と兜を探す旅に出発するのでした。
クボと猿は、呪いでクワガタと人が合わさったような姿をした侍に出会います。彼は
ハンゾウの弟子だと言い、ハンゾウを探す二人について自分もハンゾウに会いたいと同行
します。
一方でカラスとワシはクボの追跡を開始するのでした。
クボと猿、クワガタはまず、不滅の剣を地下の洞窟にいた「巨大がしゃどくろ」から奪い
返します。
続いて大きな湖を、三味線の魔法をつかって落ち葉で作った船で渡っている最中、不死身の
鎧が湖中にあることがわかります。クボとクワガタは鎧を取りにモグリますが、そこには
目玉の化け物たちが巣食っており、クボはその一匹に魅入らされてしまいます。
目玉の化物に魅入らされた犠牲者は、隠された真実を知ることができるのですが、クボは
猿が、実は母親のサリアツが魔法で転生した存在であることを知ります。
クボの危機をクワガタが救い、二人は無事に湖面に戻ることができます。しかも鎧も手に
いれて。
しかし戻った湖面では猿と暗黒の姉妹が死闘を繰り広げており、猿はカラスを始末するも、
自身も大きな傷を受けてしまい、また、その死闘で船も大破してしまうのでした。
なんとか湖を渡りきった後、猿がサリアツの過去を話し始めます。
サリアツは月の帝の娘で姉妹のカラスとワシとともにハンゾウを殺す任務を、父親から
受けていました。が、殺すはずのハンゾウと恋に落ちてしまい、家族を捨てた上に
裏切り者として狙われる様になったのでした。
その夜、クボは夢の中でライデンという盲目の老人に会い、不死身の兜がハンゾウの
城跡にあることを教えられるのでした。
翌日、一行は城跡に行くのですが、そこは月の帝とワシによって罠が仕掛けられており、
クワガタはワシの手にかかって殺されます。その前にワシはクワガタがハンゾウである
ことを明かし、家族からサリアツを奪った仕返しとして呪いでクワガタに変えたので
した。
クボを狙うワシに対して猿は自身を犠牲にして時間を稼ぎ、三味線の二本弦を切ることで
魔力を開放してクボはワシを倒します。
一人残されたクボに、折り紙の侍が本当の兜は村に設置された鐘であることを教え、
残った三味線弦の一本を切ることで、クボは村へ瞬間移動をするのでした。
3つのアイテム全てを揃えたクボの前にライデンが現れます。
彼こそが月の帝であり、クボの残った片目を要求するのでした。もちろんクボは要求を
はねつけ、二人は最後の戦いを始めます。
月の帝は蛇のような月の獣に変身してクボに襲いかかります。クボも応戦しますが、
有効な攻撃を浴びせることができず、村人の生き残りとともに、村の墓地に追いやられます。
墓地に入ったクボは鎧兜を脱ぎ、剣を捨て、弦の無くなった三味線に、母親の髪の毛、
父親の弓の弦、自身の髪で再び弦をセットします。そして村人の祖先で守護霊達を三味線で
召喚し、彼らの力を借りて、月の帝の力を消滅させるのでした。
力を失った月の帝は、記憶を亡くした普通の老人となり、村人に受け入れられて一緒に
住むことになります。
クボは両親の魂と再会することができ、村人の祖先の魂が金色の光となって空高く、舞い
上がっていくのを幸せそうに、見ているのでした。
コメント
質問
KUBOが最後に戦うための弦に使った2本の弦のうち、お母さんの髪の毛はいつ手に入れたかわかるのですが、お父さんの弓の弦はいつ手に入れたんでしょうか。もしわかったら教えてください。
おおきりえさん、コメント、ありがとうございます。
KUBOがお父さんの弓の弦を手に入れたのは、お父さんの城でクワガタと猿が死に、叔母を倒した後です。
まわりが明るくなり、地面に割れた猿の木彫りと壊れたお父さんの弓が横たわっているシーンがあり、そこで弦を拾っています。
その後、折り紙の侍が兜の在り処を示唆した紙を指差し、それを見て村にあることを知ったKUBOが残った三味線の弦を切ることで村へと移動する、という流れです。